NPBの審判員の年間出場試合数とクラスの関係性の一考察

「NPBの審判員はどれくらい1軍の試合に出ているのか?」という事を思い、NPBのページに行き調べたみたが、それらしき記録を見つけることができなかった。考えてみれば、NPB審判部の中では集計されているだろうが、その情報を必要とする一般人は、ごく稀であるから出てくる理由もない。しかしながら、セ・パで各試合結果に審判員が記載されている、それを積み上げれば、出場試合数がわかるという事で集計して、あれこれ数字で審判員のクラスを読み解いてみることにした。

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■ 審判員の年間出場試合数

1日1試合の前提で、理論上、NPBの審判員が1軍の公式戦の球審ま1日1試合の前提でいけば、単純に1チームの試合数と同じ120試合ではあるが、フィールドに出ない控え審判の日もあれば、公休日もある。となると、120試合は当然無理として、果たしてトップクラスの審判員は、どれくらい1軍公式戦でどれくらい試合に出ているかを調べてみた。

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表のとおり出場回数トップは84試合の牧田、石山、森、深谷、以下は、83試合、82試合と続くのだが、中止や移動の関係などいろいろな要素があるため、80試合以上は誤差範囲といってもいいだろう。これを120試合に対する比率換算してみると、閾値60%以上が、1軍クラスの審判員65%以上の審判員がトップクラスの審判員と読み取れる。その証拠に今年の日本シリーズに出場した7人の審判員はすべて65%以上の出場率となっている。

■ 経験が超重要な職業

前述のとおり、出場率が60%以上を1軍審判員、65%以上をトップクラス審判員とした場合、1軍クラスの審判員で最もキャリアが浅いのは、16年のキャリアの市川審判員、トップクラスの審判員に至っては、20年のキャリアの橋本審判員となる。すなわち日本シリーズに出場資格を得ようとするのは、キャリアが20年前後と推測される。これだけ修行期間が長いのは、兎にも角にも経験が必要ということ。なぜ経験が必要かといえば、選手、監督からの信頼という事が最も重要という事に他ならないからだ。

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■ まとめ

・トップクラスの審判員の出場率は約65%以上(2020年で80試合程度)
・1軍クラスの審判員の出場率は約60%以上(2020年で70試合程度)
・日本シリーズに出場するには、だいたい20年程度以上のキャリアが必要
・すべては経験で信頼につながる

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