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空き家ビジネスを始める際の3つの壁とは?

4月28日に「空き家ビジネスのポテンシャルを最大限に引き出す! 地方で必要な3つの壁の突破法」というセミナーが開催されました。
実際にセミナーに参加した新潟家守舎 インターン生の波多野が、セミナーの様子をレポートいたします☺︎

ファシリテーターは、新潟家守舎 小林紘大さんと三条市特命空き家仕事人・㈱ジェクトワン アキサポ×燕三条の熊谷浩太さん。
空き家ビジネスを実践するおふたりのトークセッション形式のセミナーでした。

家守とは?

江戸時代、家守は不在地主に代わって、土地家屋の管理から長屋の住人である店子の世話、地代・店賃の取り立てを行っていました。
更には新しく奉行所が出した御触書の周知、就職・冠婚葬祭の相談など、町人の日常生活から町に関することまで、あらゆることの面倒も見ていました。
優秀な家守がいる町はいい店子がたくさん集まり、町は賑わっていたと言われています。

江戸時代のまちの維持管理に欠かせなかった「家守」。
この職業を現代に蘇らせ、空き家・休遊不動産の活用、エリア価値の最大化を図る「現代版家守」が日本全国で発足しています。

地方で空き家をビジネス化する3つの壁

①マネタイズの壁

マネタイズの壁を突破するためには、2つのポイントがあります。

ポイント①
小さくても自分でリスクをおかして自分で稼ぐ。
それ以外にビジネス成功の道はないし、地方再生の道もない。

様々な事業が補助金漬けになっていて事業の目的が利益を出すことではなく、予算を消化することになっているパターンが普通にある中で、自分でリスクをおかし、どのように利益を得るのかを考え、どのように継続していくかを考えることが重要です。

ポイント②:マネタイズの壁を突破するための心得
1.小さく始めるべし
2.全員の合意は不要、自分で決断すべし
3.利益にこだわるべし
4.やばいと思ったら早めの脱却

上記1と3のポイントは、小さく始めて、利益にこだわる=初期投資を早めに回収する仕組みづくりをしないと事業を続けていくことはできません。
ポイント①のビジネス成功への道と通ずるところがありますね。

2は、共同事業者が多くなってくるとなかなか意見がまとまらず物事が進まない、という状況に陥ることがあります。そんなときは、多数決で決定するのではなく自分の信念を貫くということが大切になります。

4は、事業を始めたはいいけど雲行きがあやしい…。
そう感じたら早めに脱却、そして作戦を立て直してもう1度チャレンジしましょう。

→波多野が感じたこと
マネタイズの壁を突破するためにを聞いて、「小さく始めるべし」ということが一番勉強になりました。
もしもこれからリノベーションしようとして購入した物件が、雨漏りのする物件だったら?
雨漏りしないよう修繕するために追加で費用がかかってしまいます。
事業を小さく始めるには、初期費用を抑えることが最重要。ということは、あらかじめ修繕に費用を割かなくてもよい物件の選定が必須になります。

これからの建築士には、設計力だけでなく、現場を確認しどのように活用していくか、改修にはどのくらいの費用がかかるのかまでを考えることができる力が必須になると思いました。

②建築法規の壁

例えば、住宅を旅館に変更するには…

1.旅館業法
2.建築基準法
3.消防法
4.都市計画法

上記4つの法規を確認する必要があります。

対象となる物件が決まっていても法規を調べてみると、用途変更ができないから、そもそも旅館事業をすることができない建物だったり、旧耐震基準で建築された建物で耐震改修が必要だったり。

そうならないために、下記順番にて事業を考えることがポイントになります。

現場調査 ▶︎ 法規調査 ▶︎ 事業をどうするか考える

→波多野が感じたこと
自分なら「こんな事業をやりたいから、こういう物件を探したい」と、事業を先に考えて物件を探してしまうなあと思い、はっとさせられました。
事業を小さく始めることが重要であるのに、法規をきちんと調べていなかったがために、初期費用が予算を大幅に上回ってしまった…。
そんなことになってしまわぬように、常にコストへ跳ね返るリスクヘッジを考えることの大切さを学びました。

③俺、聞いていないおじさんの壁

何か地域を巻き込んだ事業を始めるとき、「俺、聞いてないんだけど。」というおじさんが現れることがあるあるらしいです。(おじさんに関わらず)
地域やエリアをどう巻き込んでいくか、作成したエリアビジョンをどう共有するかを事業に合わせて考え、周知することが大切です。

→波多野が感じたこと
俺、聞いてないんだけどおじさんを含めた町の人みんなで、

じぶんのまちを、じぶんのことに。

新潟家守舎

新潟家守舎のタグラインの様な、みんながじぶんのまちじぶんごとにできたら、協力する仲間が増えたら、その事業は必ずよりよいものになると思います。
そのためにはまず、町の人への丁寧な説明、SNSでの発信などを通して町の人から信頼してもらえるようになることが大切だと感じました。

三条市西大崎の家

実際に紘大さん、熊谷さんが手がけている物件も紹介していただきました!

「三条市西大崎の古民家リノベーション物件」
三条市西大崎は、三条市のまちなかエリアと郊外エリアの真ん中に位置しています。
対象物件は、燕三条駅まで車で17分、スノーピークHQ キャンプフィールドまでも車で17分の立地。
周辺エリアの課題から、「暮らすように滞在する」ことがコンセプトの宿泊施設へリノベーションをすることに!
実際の物件を時系列と共に、空き家ビジネスの3つの壁をどう突破したかについて聞くことができました。
現場の写真を交えながらご紹介いただけたため、イメージがつき理解が深まりました。

→波多野が感じたこと
物件をリノベーションする際に、建築基準法・都市計画法を調べなければならないことは知っていたのですが、消防法も調べなければならないこと、更に市によって規則も少し異なるという点に驚きました。
わたしもいつか自分で物件を仕入れて、企画から設計、そして運用までできるようになりたいと強く思いました。

懇親会

今年の3月13日以降マスク着用が個人の判断が基本となり、コロナウイルスの流行に収束の兆しが見え始めました。
そこで、今回のセミナーはオフラインでのリアルイベントにて開催されました!
懇親会では、ビールを片手に仕事の話やこれから挑戦してみたいこと、プライベートなことなどを話し盛り上がりました。

今回のイベントであれば「空き家ビジネス」という共通の興味がある、大学の先生や不動産屋さん勤務の方など幅広い方と知り合うことができ、お話を聞くことができるのはオフライン開催の1番のメリットだと感じました。
私は、熊谷浩太さんの大学時代のインターンの話や就職〜現在の仕事に辿り着くまでのお話を聞けたことが1番印象に残っています。

今後懇親会も開催されるセミナーがあった際は、皆様にも是非オフラインで一緒に楽しみましょう!

\  懇親会の様子 /

みんなでわいわい
懇親会の最後は熊谷さんに締めのお言葉をいただきました。

懇親会でみんなでいただいたご飯は、8BAN PARKでお世話になっているタキザワガレージさん隣、元祖焼餃子 ことぶき屋さんにお願いしました!

炒飯・餃子・油淋鶏・青椒肉絲、どれもとても美味しかったです☺︎
ちなみに麺類以外は全てテイクアウトできるそうです。


以上、波多野が参加した「空き家ビジネスのポテンシャルを最大限に引き出す! 地方で必要な3つの壁の突破法」セミナーのレポートでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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