採用SNS広告基本の「き!」③コスト編
採用SNS広告基本の「き!」第3弾は、「広告ってお高いんでしょう?」「費用対効果ってどうなの?」そんな疑問にお答えしていきたいと思います。
※ちなみに第一弾はクリエイティブ編、第二弾はターゲット編でした。ご興味あれば、是非こちらもご覧ください!
今回は大きくわけて3つ説明します。はじめに➀採用SNS広告の成果とは?として、クリック数だけでない「採用SNS広告の成果」の全体像をお伝えし、続く②採用SNS広告の費用では、具体的な費用のイメージをつかんで頂きます。また、③その他採用手法の比較ではさらに内容を深め、他のサービスと比べたときの違いや、中長期的な観点から考えた採用SNS広告ならでは強みについて考えていきたいと思います。
採用SNS広告の成果とは?
まず大前提として重要なのが、採用業務における成果は(当たり前ながら)実際の採用までつながるかどうかではかられます。そのため、採用SNS広告に関しても、クリック率だけでは、その広告効果をはかることはまずできません。広く全体感を持ちながら見ていく必要があります。
広告出稿から採用までの流れ
まずは、採用SNS広告を使った場合の、採用に至るまでの全体フローを、今一度見ていきましょう。
① 広告出稿
② 広告クリック
③ 自社採用ページ閲覧
④ 採用ページからのエントリー(応募)
⑤ 選考へのエントリー(面接予約など)
⑥ 採用
このうち、採用SNS広告単独での成果を考える場合、目指すのは、④採用ページからエントリーです。
エントリー以降に関しては、どこまでが採用SNS広告による直接的な成果かは決められない、というのが正直なところではあります。採用SNS広告以外の要因(学生とのコミュニケーション、学生・企業双方のスケジュール等々)も影響してくるため、この先に関しては、採用担当者の腕の見せ所とも言えるでしょう。
企業にあった戦法で、採用ページに誘導
さて上記にある通り、採用広告で大切なのは、ターゲットに興味を喚起させ、応募につなげることです。このためにはまず、学生に知って・認知してもらい、採用サイトに誘導する必要があります。
特に私たちが支援させていただいている中小企業のほとんどは、学生からの認知度はほぼ皆無です。そのような企業様こそ、SNS採用広告は効果があると考えています。
それは、採用SNS広告では、今はまだ自社を知らないものの、関心をもってもらえそうな「潜在層」の学生を狙った広告配信が可能だからです。認知度が低いからこそ、採用SNS広告を通した認知の拡大が効果的なのです。
また、認知度のある大手企業であっても、安心はできません。企業として知られていたとしても、それが直接働く場としての関心の高さや、転じてエントリー率の高さに繋がる訳ではないからです。企業名や製品名の認知度の高さを効果的に使うことで、成果につなげることを目指します。
このように採用SNS広告で成果をあげるには、企業の現状によって活用の仕方が異なります。また、いずれの場合も、エントリーにつなげられるように採用ページへ誘導できる事が大切です。現状がどうあれ、認知度の高さや認知のされ方を認識した上で、クリエイティブに反映し広告運用を行うことで、より良い成果に繋げられるのです。
採用SNS広告の費用
さて、では実際の費用に関してもみていきましょう。
例えば、広告予算を100,000円/月で運用した場合の成果イメージが下記です。クリック単価とエントリー率は弊社の運用実績を、その後の面接・選考へ進む確率は「一般的な中小企業」の反応率(参照)を元にして、試算してみました。
(注)下記の数字はあくまでも、「一般的な中小企業」の一例です。具体的なクリックの数やエントリー数などは、地域や期間、予算など様々な条件で変化します。
ひと月100,000円の予算でキャンペーンを行った場合、今までの運用実績の数字を元に考えると、800から2500クリックが見込め、さらにそのうちの約5%(40-125人)がそこからエントリーに進みます。さらにそこから選考に進むのは50%の10-32人というように、推測できます。
この施策を就活シーズン中に5ヶ月行った場合、広告配信の費用は500,000円で、160〜625人分のエントリーが見込めることになります。
ちなみにこの、広告予算ですが、1万円からでも成果が出る可能性はあります。しかし、一般的な選考フローの通過率を考えると10万円/月程度の予算からがおすすめです!
実際に初めて採用SNS広告を導入される場合、私たちもまずは5万円くらいの予算で、反応みてから進めています。反応がよければ、積極的に予算をあげ、反応が悪ければ新しいことを試してみる、ということの繰り返しです。このように、予算や、反応を見て随時調整していけるのも、採用SNS広告のよいところです。
他の採用手法との比較
次に、他の採用手法と比較から、採用SNS広告の強みを説明したいと思います。
以下は、代表的な採用手法4つと採用SNS広告の比較表です。それぞれについて、サービス例と特徴、そして予算の目安(2020年5月時点)をまとめてみました。ちなみに「接触スタイル」は、それぞれの手法が得意とする学生へのアプローチのイメージです。
例えば、就職人気企業ランキングの上位であれば知名度も高いので、「ナビ掲載」での「待ち」の姿勢でも多くの学生が応募してきます。
対して、理系の特定分野を研究した(例えばAI)であればナビ以外の採用手法が効率的かもしれません。「紹介会社経由」であればマッチ度が高い学生と接触が出来ますし、「理系に特化したダイレクトリクルーティングのプラットフォーム」を活用した、より「攻め」に徹したアプローチも必要になってくるかと思います。
しかし、採用SNS広告は上記の2例のように全く違う採用方針であったとしてもターゲット設定が出来ますので、各企業で平行して採用手法として取り入れることが可能です。
また、思ったより母集団があつまらなかった、内定辞退が想定より多くなってしまった…なんて時にも導入コストが比較的低いので、追加施策的にも並行施策的にも取り入れられることが、採用SNS広告の大きな魅力です!
「答え」が見える採用SNS広告だからできる、改善策
さらに採用SNS広告を使った施策では、配信結果という形で、運用側の仮説に答えを与えてくれます。この点は、既存のメディアにはなかったものです。そして、広告配信で得られるその「答え」は、次にやるべきことを自ずと見せてくれるのです。
例えば、「採用ページへ誘導」が多ければ多いほど良いのではないかと考え、以下の二つのパターンで広告を出稿したことがありました。
① 職場想起型:自分が働いている姿がイメージできるクリエイティブ
例)実際にオフィスで働いている姿
② 職場非想起型:働いている姿に直結していないクリティブ
例)社員の写真を使った笑いを誘うようなイメージ
結果、②の職場非早期型は、クリック率は6%と平均以上だったにも関わらず、エントリー率が1.35%と平均の1/3しかありませんでした。つまり、②職場非想起型は採用ページへの誘導には効果的だが、エントリーにつながりにくいという結果に。そこでこの「答え」を活かし、「職場想起型」のクリエイティブに切り替えました。
このように、リアルタイムな反応を、クリエイティブに活かしながら、スピーディな改善に繋げられるのは、採用SNS広告の強みでしょう。
単なる「コスト」を超えた、中長期的に見た採用SNS広告の効果
さらにこの「答え」は採用SNS広告という枠を超え、採用戦略全体に関わる示唆を与えてくれることも多くあります。例えば様々な採用SNS広告を試したものの、思うような成果が出てこない場合、もしかしたら原因がSNS以外にあることも。具体的には、広告で飛んだ先の採用ページに課題があるということが考えられたりします。
採用で結果を出すためには、様々な要因を考える必要があるため、採用SNS広告を導入したからといって、すぐに効果が出ないこともあります。その一方で、何か行えば、必ず答えが見えるという点も意識し、活用するべきでしょう。採用SNS広告は、直接的・短期的な観点からだけではなく、間接的・中長期的な採用施策を考えた際にも大きな役割を果たしてくれるのです。採用SNS広告が、採用の課題の切り分けに効果を発揮する採用施策であるという点は、もっと注目されてもいいのではと思っています。
参考)コンテンツ戦略の考え方
採用戦略・施策の課題の切り分けという観点からも、採用SNS広告の運用では、以下のような順番でクリエイティブを試してみることをお勧めします
1. 今の訴求内容に近いもの
2. 採用ホームページに即した内容のもの
3. まったく新しいアプローチのもの
まとめ
以上のように、今回は採用広告のコストの考え方についてから、実際の他の採用手法との比較、そして採用SNS広告ならではの強みをお伝えしてきました。
今までのナビ採用等では手が届きにくかった潜在層にもアプローチできるだけでなく、採用単価も比較的低めで運用ができる可能性があります。他の採用手法と並行して活用できるのも強みですし、採用施策の課題の切り分けのためにも有効です。配信結果をこのように、配信結果のデータやノウハウを自社にためていくこともできるのも、採用SNS広告ならではの強みと言えるでしょう。
このように、かゆいところに手が届く採用SNS広告。まだ未経験の企業様には、是非前向きに検討していただきたいと思っています!
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