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13年前のロシアより祈りをこめて

昨今のロシア政府の狼藉は嘆かわしいばかりですが、2009年の正月にサンクトペテルブルクを訪れたことがあり、最近そのことを思い出しています。あの頃はプーチンが長期独裁化を狙って院政を敷いていた時期で、日本より景気がよかったのか、街がとても煌びやかだったことを覚えています。

政府は恐怖的だったのかもしれませんが、現地の人びとはとても素朴で、共産圏っぽい不愛想で不器用そうな人もいますし、とても純朴そうな親切で気のいいお嬢さんにも何人も出会いました。みんなものすごい宵っ張りで、あまり貧しい人がいなかったのか、真夜中にほっつき歩いてもとても安全。ともかくそこに住む人びとの印象はとてもよかったのです。きっとあの人たちが自分たちの意思で平和を導いてくれるのだと信じて、掘り起こしたあの頃のロシアを掲載することにしました。

古い写真を点検したところ、なんと8割ぐらいの写真がピンボケしていて、どれだけ安いカメラと下手な技術で旅をしていたのだろうかと思いますが、なんとか縮小すれば見られるものをひっかき集めてみました。

1月のサンクトペテルブルクはご覧のような凍結状態。川や運河の様子です。ペットボトルの水を持って散歩したら氷柱ができます。
朝焼けの建物の数々。
朝の街並み。10時をすぎないと明るくならないせいか、午前中は人がまばらでした。
長い夜はこんな感じに彩られていました。ロシアでは正月がクリスマスだったようです。
念願のエルミタージュ美術館。その1。
その2。ちなみに写真OKの入館料を支払っています。
その3。かつての宮殿なので、とにかく建物が圧巻。
その4。右下は王座だそうです。
その5。そして気付いたのが、天井アートがすごいこと。
エカテリーナ宮殿。郊外にあって、バス停のない乗り合いバスに乗って、ここだと言われて降りた場所がよく分からない駅前で途方に暮れて、それでも何とかもう一度バスに乗ってたどり着いた。極寒の建物の前で、閉館中なのだろうかと思いつつ2時間ぐらい並んだだろうか。粘った甲斐あって扉が開いてくれた。ちなみに左下が世界遺産の琥珀の間。撮影禁止で注意されたが削除は求められなかった。もう時効でいいですかね。
バレエで知られるマリインスキー劇場。この日はオペラ「フィガロの結婚」でした。
こちらはマリインスキー・コンサートホールという新しい建物。第九を鑑賞しました。
たまたま入ったレストランの店員さんに教えてもらってたどり着いたシネコン。どれがロシア映画か分からなかったが、古そうな作品があったので指差しでチケットを購入。モノクロのサイレントだったのでとても楽しく観たのですが、作品の終盤になって風景が今日的に。あとで調べたら、実は00年代に作られたオーストラリア映画だったことが発覚。劇場の店員さんはとても親切にしてくれた。
ちょっとお見苦しいですが食事の写真。ピロシキやボルシチ、ペリメニのほか、カフカス地方の肉料理も楽しみました。写っていないですが、この頃から少しの間だけ、猛烈にウオツカにハマりました。50ccずつすいすい飲めて、やがて卒倒するんですよね。
この頃のロシアはマクドナルドより寿司屋のほうが多かったので、旅の終盤で思い切って入ってみました。日本のスーパーのなかでもとくにおいしくないほうの寿司の味がしました。でもちゃんと食べられましたよ。どす黒いお吸い物と、焼き鳥も食べました。
ドミトリーで出会ったオーストラリア人と韓国人の旅人。元気にしてるかな。彼らも今のロシアを憂いてるんじゃないかな。


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