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ぼくがひきこもり支援をしたい理由(経歴編)

ぼくがひきこもりの支援をしたい理由を改めて記載をしておこうと思います。単なる思いつきや貢献意欲だけでやりたいとは思っておりません。
自分の経歴と環境の要素が大きいと自身では感じていますので、その点を詳しく記載しますので、ぜひ読んで頂けると嬉しいです。

経歴から

僕は、今フリーランスとして企業の採用の支援などをしておりますが、ここに至るまでの社会人としての経歴は、一本筋の通ったものではなく、ゆらゆらふらふらと多くのことに脱線してきています。正社員、派遣、海外就業、アルバイト、業務委託、と多くの雇用形態を変えながらなんとか仕事を見つけてこれました。その中でも、社会的に見たら何もしていない「ブランク期間」が約2年あります。このブランク期間で経験したことが一番の動機に繋がります。あとは人材紹介業をしていたときに感じていたことを読んでもらえると嬉しいです。

元当事者として

僕は、履歴書的に2年間の空白期間があります。
インドでの就業を終えて帰国してから、次の旅行会社で派遣として働くまでの期間です。この期間は本当に苦しかったです。あとは今だから言える家族への感謝の気持ちもあります。
当時、僕はインド就業からほぼ逃げる形で帰国しています。自分で海外で働きたい!と旗を揚げる気持ちで向かったのに急に寂しくなり帰国しました。そののちに、東京で就活もしたのですがある企業の人事に

「あなたのように過去から何も学ばない方は日本の社会では求められない」

と、言われたことが非常に胸にささってしまい就活をするのが怖くなってしまいました。まぁ言われたことは図星だったんですけどね。
以後、就活でどのように自分の経歴を伝えて、どうアピールすれば上記のように思われないように出来るのかが分からなくなり、就活をやめてしまいました。
就活をやめた僕に残されたのは、貯金27000円と時間。
友達の家を拠点とさせて頂きながら就活をしていましたが、泊めてもらう理由がなくなりバツが悪くなった僕は居づらさを感じてひっそりと夜行バスで実家に帰りました。

それからは誰ともしゃべらない生活が始まりました。

当時は本当に自分がどういう状態なのかが良く分かっていなかったです。自分で自分のことを表現する適当な言葉が出てこないので、友達や近所の方に「今、なにやってんの?」と聞かれて答えようがありませんでした。それによってさらに自分のことを情けなく思うのが嫌で、もう本当に父と母以外に話すことを避けていました。

でも何かをしていないとそわそわするのです。でも何をしていいかが分からないのです。なので昔やったゲームとかを理由もなくやったみたり、興味のない哲学書を読んだり、朝早く夜遅くに街中を走ってみたり、GEOで色んな映画を借りたり・・・就活サイトも見てみたりしましたが実際にエントリーまで出来た企業はなかったです。アルバイトですら。

その後、幸いにも僕はひきこもり状態から抜け出すことが出来たのですが、あの時のやるせない気持ち、別に何もやってないわけではないけど世間一般的には何もしてない、としか見られない辛さ。それに向き合う事でさらに自分が惨めになりやはり外に出れないと思ってしまう負のループ。

僕は元ひきこもり、自宅警備員として、ある側面からは共感が出来ます。しかもパワーはあるんです。無気力状態というよりかは、「こうした方がいいに決まっている」と分かっているけどなかなか行動に出来ない葛藤×∞をしているのです。なので何かのきっかけ(それは環境なのか時間なのか、関係性なのかは人によるかと)さえあれば、ため込んでいたパワーは爆発させることは出来ると思うのです。
だからこそ、その人なりの良さやポジティブな面を推すことができたらと思っています。

この経歴から、僕自身は何かしたいと思っています。

人材紹介エージェントとして

ぼくはフリーランスになる前まで、株式会社UZUZという既卒・フリーターに特化した人材エージェントで丸6年間働いていました。働きたくてウズウズしている人たちを支援する、というミッションを元にいわゆる「社会的に見たら弱者」である方たちに寄り添いながらお仕事を紹介していくことをキャリアコンサルタントとして働いていました。

就職支援をさせて頂く中でいろんな方にお会いしました。

・公務員になるために勉強を5年間して受験資格がなくなり既卒になった方
・大学から続けていたアルバイトが楽しくて既卒になった方
・新卒で入った会社があわずに半年で退職した方
・海外にいたため就活ができずに既卒になった方
・単にアルバイトを続けていてそろそろ就業しようと思った方 などなど

第二新卒という言葉が今では比較的共通言語になってきましたが、5年前などは上記などに当てはまる方たちはなかなか就業しようにもどう就活していいかが分からなかったかと思います。そのような方たちの就業支援を出来たのは自分としてはすごく意味のある事であり非常に楽しかったです。

ただ自分と同じように「家にひきこもっていた方」たちはなかなか就業していくことがやはり難しかったです。ひきこもっていた期間が長くなればなるほど年齢も重ねるわけなので「第二新卒」とは言えない年齢になりますし、履歴書的にもブランク期間が長いと説明のしようがなく、書類で落ちることが多かったです。また企業からも「再発するのでは?」と思われてしまうこともあり、紹介業としても強く推薦が出来なかった悔しさがありました。

ぼくはこういった現実にあうたびに、「あ~、もったいないな」という気持ちや「なんか出来ないのかな」という気持ちがすごく強くなっていきました。ただ人材紹介業としては、「その企業で活躍し売上貢献してくれる方を紹介する」ことが大事になるので仕方ないことは理解していたのですが、僕自身がひきこもっていたこともあり「紹介が出来ない方」たちへの「うしろめたさ感」なども募っていました。

ひきこもっていた方たちにとって就業や就労がゴールだとは思いません。それは人によって変わるかと思います。

人材紹介業としては「就業支援が出来ない」と判断した際は、こちら側の無力さを嘆き謝罪する以外には何もできませんでした。

フリーになった今だからこそ、就業・就労以外でのひきこもり・自宅警備員の方たちの支援ができたらと思っています。

あの時に感じていた「うしろめたさ感」をもう感じたくないのと、
「働きたい」と思えるタイミングがあるのならそれは「早い方がやはりいい」なので、そのための階段や相談できる場所・人でありたいと思っています。

さいごに

自分の経歴と経験からひきこもりの支援をしたい理由を記載しました。

やはり当事者として経験しそこから抜け出せたからこそ出来ることもあるという気持ちが一番強いと書いていて再認識しました。

また人材紹介業をしていたときに感じていた「何かできるはず」という感覚が今さらに強くなっているということも再度確認できました。

つぎは「自分の環境」から支援をしたい理由を記載したいと思います。

さいごまで読んでいただきありがとうございます!

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