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【『あぐり』】和装にキャスケット。【57話】

うぁああ、やっと書ける! 尾藤イサオって書ける! 生き返るなぁ。
…ただいま戻りました、ながおかです。

いや、ただいまってこともないんですけれどもね、読書感想短歌やらなんやらは、連日あげてはいたのですけれどもね、なにしろわたくし、基本的には、

《 尾 藤 イ サ オ を 讃 え る た め に 》、

noteをはじめたにんげんなものですから、尾藤!とかね、イサオ!とかね、そういう必須アミノ酸的な単語を入力しないうちは、〈書いた!〉ってきもちになれないわけです。
なので、もしかしたらお気づきの方もいらっしゃるやもしれぬのですが、ぜんぜん尾藤関連じゃない記事にちょっとずつ、〈尾藤〉とか〈イサオ〉とかの成分をまぎれこませて気を紛らせていたわけです。

なんて言うと、
そこまで進行した尾藤イサオ依存症患者が、こんなに長いこと尾藤断ちしててだいじょぶだったのかと、こころが貧血ぎみ、いや貧・尾藤ぎみになってふらふらしたりはしなかったのかと、ご心配をいただいてしまうかもしれませんが、
…すみません! いや謝るひつようはないのかもしれないのだけれど、なんとなくすみません!

※ 断 っ て 、ま せ ん で し た 。

観たり聴いたりはしておりました。書いてなかっただけ。なんならちょっと忙しめだったぶん、いつもより過量に摂取したりしておりました。(←かなりオリジナルなストレス対策。)

そりゃそうでしょうよね、だってだってね、そんなに完全に

※ 尾 藤 を 断 っ た ら 、 死 ん じ ゃ う !!

■(…。)
じゃあなんで記事にしなかったかというとですね、まあかなりどうでもいい話なんですけれど、いちおう記しますとですね、
わたくし、尾藤に関する記事だけは、何故だか〈キーボードでなきゃ書けない〉んです。そうなんです、他の記事は、空き時間にスマホでひょひょいとフリック入力しているんですよね。

そんなこんなで、ここんとこ、尾藤まわりに限って言えば、完全に〈インプットがアウトプットを周回リード〉しています。尾藤愛大渋滞です。もはや出口が見えません。

…とりあえず、焦らず、じゅんばんに、コツコツと語り続けましょう。
どこに需要があるんだとか、もはや気にしません。神の見えざる手とかお呼びではありません。アダム・スミスに叱られようとも、私は尾藤の話がしたい。

■ (というわけで、)
本日は、BSプレミアムで再放送中の連続テレビ小説『あぐり』より、

《 墓石屋の佐々木くん初登場! 》

回について語ります! そうです、墓石屋の佐々木くん ≒ 尾藤イサオです!
…ん、これは? って、いっしゅん思ったのはたぶん私だけですね。

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 墓石のいらない墓石屋さん。

■(さておき、)
『あぐり』は1997年の放送なので、えっと、ざっと、54歳くらいのころの尾藤ですね。
例によってだいぶん若く見えますが、そのへんはもう、説明はぶいてもだいじょぶですね、みなさんもたぶんそろそろ慣れましたよね。なんかそういう星の下に生まれついたひとなんです、そうです、〈実年齢よりだいぶん若く見える星〉の下に。

あのぅ、一つどうでもいいことを書きますが、ていうかまあ、いつも世間的にはどうでもいいようなことしか書いてないのですが、その中でもさらに輪をかけてどうでもいいことを書きますと宣言してから書きますので心のじゅんびをお願いしたいのですが、
この〈墓石屋の佐々木くん〉は、ファーストネームが出てこないキャラクタです。タイトルロールにも〈佐々木〉としか記されておりません。
なので、わたくしとしては当然、「決まってないなら、イサオでいいよね」とおもったわけです。だって尾藤だから。誰も名前決めなかったんだったら、墓石屋のイサオさんてことでいいですよね、と、おもったわけです。
おもってから、ちょっと、ハッとしたわけです。それだと、〈ささきいさお〉さんになっちゃう。

※ 完 全 に 、 別 物 で す 。

ていうか、そちらのいさおさんは、ヤマトです。

…ね、どうでもよかったでしょ。

■ (さて、)
ジョーのほうのイサオさんに話を戻しましょう。ジョーのほうのイサオさん演じる〈墓石屋の佐々木くん〉が初登場するのは、『あぐり』57話、
けっこう物語は進行しており、望月家にお嫁にいったあぐりちゃんは、すでにチェリー山岡のお弟子さんになって美容師を志してるあたりなんですが、そのあたりのアレやコレやは、

※ 尾 藤 に 関 係 な い の で 、は ぶ き ま す 。

ここで押さえておきたいことは、
・ あぐりの義父母である、光代さん(=星由里子さん)と健太郎さん(=里見浩太朗さん)が、絶賛!大!夫婦ゲンカちゅう!である
ということと、
・ プチ家出ちゅうの光代さんと、お仕事関係で東京に出てきた健太郎さんが、息子エイスケの文士仲間が集うカフェ(兼、雑誌編集部)ではちあわせしそうになる
…のを、カフェのマダム、文士仲間たち、あとから来て事情を知らされるあぐりとチェリー山岡、などが、〈全力で阻止しようとする!〉回である、ということです。

すでに同じ建物にいてしまう夫婦が顔を合わせないように、二階から降りてこさせないようにしたり、お手洗いに閉じ込めたり、なんとか外に連れだそうとしたりと、
あぐりウォッチャーの皆さまから〈コント回〉と呼ばれ親しまれているこの57話は、朝ドラ1話ぶん15分間をまるまるぶっこんだ、たいへんに上質なシチュエイションコメディなのです! こんな豪華な役者陣のコントはなかなか見れないぞ!

■ (で、ね!)
このたいへんな状況にひとり、〈完全なる初めまして〉のキャラが放り込まれるわけです。
そう、それが、我らが尾藤演じる〈墓石屋の佐々木くん〉です。初登場です。
カフェの常連文士の森さん(=森本レオさん)とは知り合いだけれど、その他の皆さんとは全員初対面。キャラ的にも、役者的にも、けっこう過酷な状況…な、はず、なんです、が。

そこで困った感をまったく出さないのが尾藤のアニキの、

※ い つ の ま に か 馴 染 ん で る ス タ イ ル 。

特能スキル大発動です。
いやもう、ほんと、なんでしょうあのナチュラルさ。なんなら1話から居ましたけど?みたいな顔をして、堂々とコントにまぎれこむ柔軟さ。てんさいですか。てんさいです。

■(ええと、)
ちょい先走りましたが、まずは登場シーン。
すでに二階に奥様がいて、一階には御大(旦那様)がいて、バタバタしているカフェの扉をそーっと開けて、「どうも~」って入って来る佐々木くん。…うわぉ、

※ 和 服 に 、 キ ャ ス ケ ッ ト !

なにそれカワイイ。超絶かわいい。尾藤はお顔が小さいので、頭が全体スッポリ入ってしまうくらいの大きめグレーのキャスケット。に、ちょっと落語家さん風の羽織姿。帽子をとると、すこし長めのふんわりオールバック。
この時代(大正末~昭和初期)ならではの、和洋ミックス、完全にハマってます。似合いすぎる。なにあのカワイイやつ、どこで買えますか!!!???

■ (…ふう。)
まだ佐々木くんは一言しか発してないのに、この盛り上がり(※個人的にな)。ものっすごくカロリー消費量の高いドラマです。15分見てたらちょい痩せる気がする。(※気のせいです)

でねでね、ここがまたカワイイところなんですが、しょっぱなに「どうも~」って言ったきり、尾藤の佐々木くん、しばらくぜんぜん喋らないんです。無言のまま周囲のドタバタに巻き込まれ、無言のまま《コントに参加》するんです、が、喋らないのに、存在感だけすごいんです。さすがのキャリアを感じさせる顔芸およびしぐさ芸。

(ステップ1)
尾藤の佐々木くんが座っているカウンターに、マダムのせっちゃん(=草笛光子さん)が森さんを連れてきて、奥様と御大を合わせたくない事情を説明する。その際、なにゆえか二人は、佐々木くんを間にはさんで座るのだ。まったく関係ないのに。ただの墓石屋さんなのに。
で、間にはさまれた佐々木くん、いつのまにか会話に巻き込まれ、ていうかナチュラルに場に加わっていっしょに説明を聞き、〈それはたいへん!〉みたいな顔をして、そのままの流れでいつのまにか〈奥様と御大を合わせないぞ!チーム〉の一員になっている。
ちなみにこの過程で、草笛光子さんに髪の毛をくしゃくしゃっとされ、「わぉ♡」てかんじの表情をする佐々木くんが、びっくりするほどかわいい。

(ステップ2)
森さんが、文士仲間の辻村くん(=野村宏伸さん)を連れてきて、またしても佐々木くんのいるカウンターで事情を説明する。この段階では佐々木くんはもう、〈俺は事情を知ってるぞ〉的な雰囲気になっていて、無言で先輩風を吹かしているわけですが、なにぶん、
「かなりいい加減な性格の森さん」+「初めましてなのにわかった風の佐々木くん」
コンビによる説明なので、しだいに伝言ゲーム感がましましに。
〈とにかく二人を合わせたら危険なんだ!血の雨が降るぞ!〉みたいに言われて、びっくりした辻村くんが振り返ると、御大はノコギリを持っている。(←家具を直してた。)

(ステップ3)
そこにあらわれたヒロイン・あぐりちゃんにも、森さんと佐々木くんで事情を説明。
ずっと黙ってた尾藤の佐々木くん、ここへ来てようやく口を開いたと思ったら、「御大は刃物を持ってて、どうやら無理心中する気のようだ」とかいうオリジナルの解釈をつけ加えてあぐりを大混乱させる。

(ステップ4)
いったん外へ連れ出した奥様がまた戻って来そう!と報告するために、慌てて帰ってきたあぐりが開けたカフェの扉にて、後頭部を強打する尾藤の佐々木くん。
からの、マダムが放り出したじゃまな荷物をナイスキャッチする尾藤の佐々木くん。
…どちらとも、初対面とは思えない息の合ったコントっぷりである。

(ステップ5)
奥様が戻って来る寸前に、なんとか御大を連れて二階に行くことに成功するあぐり。
そんなタイミングであぐりの夫エイスケ(=野村萬斎さん)が、愛人を連れてカフェに入ってきたため、今度は「あぐりが一階に降りて来ないようにしなきゃ!」っていうミッションまで加わって一同大パニック。
慌てながらも、ちょっとおもしろがってる気配もある尾藤の佐々木くん、思わず奥様に向かって「なんだかややこしくなってきましたね!」って言っちゃって、「は?」って顔をされたのち、森さんに口をふさがれる。きゃわいい。

そのころお二階では、「美容師になりたいんです!」「うちの嫁が奉公に出るなんぞゆるさん!」という、嫁・舅バトルがはじまっており、カンカンカーンと《ゴングの音》が響き渡って次回へ続く…
 という演出について、
〈尾藤イサオが出てるから?〉〈あしたのジョーだ!〉
と、twitterまわりがちょっとザワついていたのも、うふふと思いました。

■(嗚呼。)
このたった15分の〈佐々木くん激きゃわ回〉、
なんかいもなんかいもなんかいも見ちゃう。

ほとんど喋らないのに、もっのすごく場に馴染んでいる。さらには、レギュラーの皆さんと同じくらいノリノリで〈奥様と御大を合わせないぞ!大作戦〉に参加している。
…これ、へたしたら「お前ダレだよ」ってツッコまれかねない展開だと思うんですが、
ここまでずうっと『あぐり』を見てきた視聴者からも、〈墓石屋さん、いい味だしてる!〉とか、〈コント回に尾藤イサオ参戦!〉とか、好意的なコメントばっかりだったのです。

なんだろう、ほんと、あのひと、かわいいだけじゃなくて、すごいのよ。すごいんだけど、そのすごさを感じさせないように、ふっわふわの〈かわいいオレ♡〉でコーティングしてくるのよ。そこがまたなんていうか、かわいいんだけれども、すごいのよ。


その、〈かわいい〉と〈すごい〉のミックスは、羽織姿にキャスケットをかぶって、しかもどちらも(同時に!)似合う、尾藤イサオ(54歳)の渋かわいい魅力そのもののような気もします。

わ。自分で書いてて、いま、ほんとうにそうだな、と思った。
尾藤イサオは、キャスケットのようでもあるのに、紋付き袴のようでもあって。
そのどちらも、ものすごくすき。
…というのを、『あぐり』コント回の結論として、長い(くなっちゃった)感想文の締めくくりとさせていただきたくおもいます。

あ、や、待って、もっかいだけ書いておくね、なにしろ必須アミノ酸だから。

《 尾 藤 イ サ オ ! 》

だいすきー!







( キャスケットの子の写真の ↓ )
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