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開けた景色、福島の伝承館でみたもの

ありがたい事に、毎年春ごろに会社の同期と旅行に行くのが恒例イベントとなっています。(去年は行けませんでしたが..)

今年は東北、まだ雪の降る福島に行ってきました。ちょうど3.11に近い時期でもあったので、2020年にオープンした「東日本大震災・原子力災害伝承館」に行ってきました。
ひたすら開けた土地の中にポツンと建ち、地方にしてはやけに新しい施設は、その存在だけで震災・津波によって何が起きたのかを説明しているようでした。

津波によって変形した消防車

施設内を回って感じたこと

詳しい内容は是非訪れて、体感してほしいと思いますが、ここでは幾つか感じた点を述べさせて頂きます。(時間帯的に語り部のお話が聞けなかったのが残念..)

①事実の掲載

この伝承館では、「何時何分に〇〇が起きた」「避難指示により〇〇名が△△に避難した」など、事実についての紹介が中心にあると感じました。
あまりに不条理な天災、そして原子力災害..何かに責任を背負わせたくなる気持ちがあってもおかしくないはずですが、事実の報道を軸に据える姿勢に感銘を受けました。

②写真だから持つメッセージ

伝承館にはさまざまな写真があります。入り口、そして出口にも、見ていると胸が苦しくなるような写真が掲載されていました。(お婆さんが孫と再会し涙する写真が今も胸に残っています)
起きた事実に対し、当事者はどんな感情を抱いたのか..その一部分だけでも垣間見れたことは自身にとって非常に重要でした。
今の当たり前が当たり前ではないこと、大切な人たちを守るためにどんな準備が必要か、考えるきっかけとなりました。

③それでも前を向いていかなくてはいけない

震災の影響は13年経った今もまだ終わっていないません。
でも、人間はまた立ち上がれるというメッセージが伝承館に込められているように感じました。福島をどんなまちにしていこうか、希望ある未来に向けた挑戦は既に始まっています。

開けた景色で

伝承館から車で数分で海岸に辿り着きます。海側から、開けた景色をしばらく眺めていました。
これからどのような未来が待っているんだろう。他人事ではなく、伝承された一人として、この町にも何か貢献していけたらなと感じました。


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