ターボパルキアのターボって何?
海外環境で結果を出したTurbo Palkia(ターボパルキア)が日本でも話題になりましたね。
今回の記事はお勉強というか、私自身の認識が正解なのか、答え合わせも兼ねて、TCG・特にポケモンカードにおけるターボ(Turbo)とはなんなのか説明していきます。
(他人に説明するための文章を書く時、実際は自分が一番学ぶことになるあれ。)
結論から
ターボとは…
短いターンで山札を大量に引き、パワーの高いアタッカーで勝利を目指すデッキ。そのアーキタイプ(のようなもの)です。
補足
カードラボさんの初心者さん必見!!!カードゲーム用語解説!デッキタイプ編には下記のように解説されていたものを、TCG用語を減らしてポケモンカードっぽい表現に変えました。
”アーキタイプ(のようなもの)”と書いたのは、厳密にはアーキタイプではないためです。アーキタイプについて理解を深めておくと、”ターボ”に関する理解も深まります。ろしさんによる素晴らしい記事がおすすめです。
なぜ今Turbo(ターボ)?
ターボの意味するところはだいたいわかったけどなんでパルキアだけターボってつくの?
”ターボ”ってデッキ名でそんなに聞いたことない気がする。
という感じる人もいるでしょう。
想像ですが、システムとして広く使われるようになったインテレオンを採用した〇〇インテレオンというデッキが最近は多く存在し、パルキアインテレオンと区別するための接頭辞として”ターボ”がちょうどよかったのだと思います。参考になるツイートを貼っておきます。
ターボにはもとより、「短いターンで」「手札アドバンテージを稼ぐ(山札をたくさん引く)」という意味が含まれます。
うらこうさくを利用した確定サーチは進化が必要なためどうしても1ターン遅れますし、たくさん山札を引くわけではありません。たねポケモンの特性やグッズなどを利用した大量ドローはうらこうさくとは対照的な”ターボ”という表現がぴったりですね。
デッキ名は区別することが重要
ふしぎなしっぽミュウ(前はねがいぼしジラーチ)と回収ネットでザシアンを育て、ブレイブキャリバーで速攻するデッキのことをスピードザシアンと呼ぶのは記憶に新しいと思います。
スピードザシアンはターボザシアンでもいいんじゃないの?スピードとターボはどう違うの?
という疑問が浮かぶ人もいるでしょう。私はスピードでもターボでもどちらでも良いと思います。実際にターボザシアンという呼び方をする人もいるようです。
例: speed zacian, straight zacian, turbo zacian
ザシアンは三神やルカメタと組み合わせて使用されることも多かったため、それらと区別することが重要でした。三神やルカメタが1ターン目から大ダメージを与えることはほぼないため、1ターン目からブレイブキャリバーを宣言することすらあるザシアンデッキには対照的な”スピード"という表現が浸透したのでしょう。
ターボ〇〇の要素分解
ターボの特徴を1つずつ整理すると、次の通りです。
短いターンで → 進化ポケモンへの依存度が低い(1ターン目から大きく動ける)
山札を大量に引き → 山札を引くためのギミックを多数採用する
強いアタッカーで勝つ → 単体で十分にパワーの高いポケモンで戦う
ターボパルキアのターボ要素
・進化ポケモンへの依存度が低い
→進化ポケモンは基本パルキアVSTARのみ
・ 山札を引くためのギミックを多数採用する
→かがやくゲッコウガ、ミュウ、トレッキングシューズ、回収ネット
・単体で十分にパワーの高いポケモンで戦う
→ワンパンされにくいHP280を持ちながら2エネでVSTARワンパンが狙えるパルキアVSTARで戦う
実はターボ?最近のデッキたち
■ミュウVMAX
ミュウVMAXはゲノセクトVと組むのが一般的であり、わざわざターボと呼んでいないだけで実はかなりターボです。フュージョンシステムで1ターン目から大量ドローする(される)経験のある人は多いでしょう。最近ではトレッキングシューズの採用も増えています。
ターボですねえ。
■スピードザシアン
前述した通りです。
■FTB(小ズガ)
ジラーチのねがいぼしを何度も使って必要札を集め、溶接工で多様なたねポケモンアタッカーにエネルギーを加速して可能なら1ターン目から攻撃します。アタッカーが豊富な特徴が優先されてTool Boxと呼ばれていますが、確かにターボですね。
巨大なカマドは山札を2枚引ける(圧縮できる)ので、実はかなりターボなカードでした。
■ムゲンダイナ
2エネアタッカームゲンダイナVMAXにクロバットV4枚が標準搭載されるため、ミュウと同様にわざわざターボと呼ばないだけで、かなりターボなデッキでした。
発売直後に公式サイトに掲載されたヨネタクさんのデッキはダートじてんしゃ(ほぼトレッキングシューズ)も4枚採用されています。パルキアやムゲンダイナの例から、省エネアタッカーはターボに寄せた構築をすると強いということがよくわかります。
ターボエンジンとなるカードたち
メッソン、ジメレオン、インテレオンは多様なデッキに採用されていますね。
その代表格パルキアインテレオンに負けず劣らず強いターボパルキアデッキ。そこに採用されているカードも「こんなんなんぼあっても良いですからね」となることも予想されます。とりあえず4枚揃えておいてもいいかもしれません。
グッズ
■トレッキングシューズ
1枚をより質の良い1枚にしてくれます。デッキを56枚にできるカードです。
ほとんどのデッキで採用候補にあがるほどの汎用性をもちます。弱いカードを入れるくらいならシューズ入れましょう。
4枚入ってる≒ターボ
と感じてしまう程度にはターボを体現しているカードです。
■回収ネット
このカードで直接山札を引くことはできません。
後述するゲッコウガやミュウの特性を複数回使えるようになるため、このカードは1枚が1枚以上になると言えるでしょう。
■ガッツのつるはし
1:1交換ができるため、シューズほどではないものの、デッキをさらに圧縮してくれます。デッキを55枚以下にしたいときは採用しましょう。
もちろん基本闘エネルギーを使うデッキならより強く使えるでしょう。
スタジアム
■ポケストップ
大抵のデッキには20〜30枚程度のグッズが採用されているため、期待値的に1,2枚のグッズを引けます。スタジアムは1ターン目から使用でき、1枚で1枚以上引けるためターボなカードと言えそうです。
トラッシュすることがメリットになるデッキ(マッドパーティなど)では特に強いです。
■あくのとう
1ターン目は2枚で2枚、貼り替えされなければ1枚で2枚引けるカードです。
今となっては採用されることは少ないですが、4枚採用しても腐らないため、維持されるとつらいスタジアムがあるデッキに4枚採用されることがわりとありました。
ポケモン
■かがやくゲッコウガ
かがやくポケモン界で圧倒的Tier1カードです。ヒスイウインディやレジギガスなどの一部のデッキを除き、多くのデッキで採用候補に上がります。回収ネットで何度もかくしふだします。
ワザまで有効活用できるデッキはもはやズルです。
■ミュウ
ふしぎなしっぽで良質なグッズを1枚引けます。回収ネットで使い回せます。
1試合で使う枚数が1,2枚でもスタート確率を上げたい(クロバットVスタート避けたい)という理由で4枚採用することも多いです。
ターボのターン長すぎ問題の元凶みたいなものです、練度を上げましょう。FTBが流行ったときもジラーチで問題になりましたね。
■ナマコブシ
余ったレベルボールやクイックボールで1枚引けるようになります。
スタートしたくないポケモンでスタートする確率を下げるのにも一役買うことも含め、1枚採用を検討する価値はあります。
■バケッチャ
回収ネットと同様にこのカードそのものが山札を引くものではありません。
相手が出したポケストップを利用した後に、バケッチャでトラッシュし、新たにポケストップを出すことで同名スタジアムの効果も2度使用できます。
自分が前の番に出したスタジアムでも2度使用が可能になるため、ポケストップを4枚採用するような場合に活躍するでしょう。
かがやくゲッコウガなどのために雪道をトラッシュする役割ももちろんあります。
最後に
パルキアの使用率が高すぎるという意見がありますが、デッキを支えるシステムにおけるうらこうさくのシェアの方が高すぎると私は感じていました。
これからはデッキを支えるシステムについては、
うらこうさく、ターボギミック、その他(やりくりやまえばなど)
という分布になると予想します。
うらこうさく一強よりは幾分か面白い分布になると思うので、私としては楽しみです。
みんなターボしようぜ!
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