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12月11日 これが、しつけです

11月9日(水)

パソコンの電源をつけるたびに「このバージョンのWindowsはサポート終了に近づいています」と忠告されるようになって久しい。調べてみたところ、どうやらWindows8.1からWindows10にアップデートしなければならないらしいことは理解したが、「Windows8.1」「アップデート」と検索すると予測で「失敗」「できない」などと不安になるような文言がサジェストで出現、どうやら多くの人がアップデートに苦戦しているようである。過去の経験から鑑みるに間違いなく私も苦戦する側の人間であるという確信があり、それゆえ長らく後回しにしてきたが、サポート期限は年明けすぐ、ただでさえ苦戦が予想されるのにギリギリに着手したのでは最悪間に合わない可能性もある。私はついに観念し、数日前から計画して丸一日予定を空け、覚悟を持って今日という日を迎えた。

絶対にうまくいかなくてイライラするに違いない、と考えるだけでイライラしてきたので、もういっそのこと最初から公式サイトにある基本のアップデート手順を無視して、うまくいかない人はこれを試してみて!という親切な誰かがまとめてくれたサイトを見ながら、うまくいかない人のための手順で行うことに決めた。私は絶対にこっち側の人間なのである。

その手順というのが、アップデートしている最中の画面にとある文言が表示されたタイミングでインターネットの接続を切るべし、というものであった。あまりに裏技的である。こんなの自分でいくら試行錯誤しても辿りつけるわけがない。書かれている通りにやってみると、二時間ほどでアップデートが完了した。何だかんだでもっと苦戦すると思っていたので、拍子抜けの気分である。やはり最初から裏技を選んだのがよかったのであろう。こういうサイトを作ってくれている人には頭が上がらない。

アップデートしたらofficeがめちゃくちゃ使いやすくなった。今まで「何かコレおかしくない?」と思いつつ騙し騙しやっていたことが全て解決した。ぐだぐだしていないでもっと早くアップデートすればよかった。


11月10日(木)

食器を洗うのが夫の担当になって随分経つが、以前は後でやる明日やるでいつも後回しにしていたのに、最近は自分の担当であるという自覚が芽生えたのか、もしくはさっさとやった方が楽だとわかったのか、夕食後すぐ洗ってくれるようになったので、洗っている夫の横で、「すぐ洗って偉い!昔だったら絶対に後回しにしてた!成長した!前は待てど暮らせどやってくれなくて、いつやるんだろうってヤキモキさせられた!」と、褒めるつもりで以前との違いを捲し立てたら、「昔の俺の悪口を言うな!」と言い返してきたのがめちゃくちゃ面白くてしばらく笑った。


11月12日(土)

夫と函館に行った。北海道内に住んでいながら、遠い遠いと言ってずっと行けていなかったのだが、ついに実行に移した。ラッキーピエロに初めて行った。ラッキーピエロの定番、チャイニーズチキンバーガーを一口食べた瞬間、ラッキーピエロがあることで函館市民とそれ以外では幸福度に数%の差が生まれているに違いないと悟った。それくらいおいしかった。

五稜郭を散策して腹ごなしをしたあと、夜は回らない寿司を食べに行った。寿司はもちろんだが、出てくるつまみが何もかもうまかった。


11月13日(日)

函館二日目。朝市で海鮮丼を食べたあと、湯の川温泉で日帰り温泉に入ろうと思って調べてあった温泉に行ったら、入り口に「日帰り温泉 休止日」と看板が出ていた。宿泊客で混み合っている場合はそういうこともあるだろう、明日リベンジしてみようと思い、念のため電話で確認したところ、明日も休止と言われてしまった。予定が狂った。仕方ないので今日のところは温泉は一度諦めて、行く予定は特になかった海岸沿いにある石川啄木の像を海風に吹かれながら見物したり、ビアホールで地ビールを飲んだりした。

夜にはバスに乗って夜景を見に行った。夜景もよかったが、行きのバスが混んでいて運転席の真横くらいの位置で立つことになり、うねる山道をぐわんぐわん進むのが大迫力でトロッコに乗っているみたいで面白かった。

そのあと大門横丁という小さい店がたくさん集まっているところでハシゴしながら飲んで函館の夜を満喫した。


11月14日(月)

早起きして、朝市でイカ釣りをやった。思いのほか簡単に釣れる。釣れたイカをその場で捌いてもらって食べられるのだ。最高。タコ派の夫もイカのおいしさに目覚めたと言っていた。

朝市の中にある茶夢という店で朝食。注文したもの以外に、サービスで小皿料理が大量に出てきた。しかもそれが全部うまい。特にイカゴロを炒めて作った味噌が感動的なおいしさだった。カニ汁もカニがどかんと入っていて食べ応えが半端ではない。満腹。

一旦ホテルで仮眠して、夫がラーメンも食べたいというので、まだ全然朝食を消化していないのにラーメン屋に行った。さすがに麺少なめを頼んだ私だったが、運ばれてくるとそんなに少なめでもなく、これは食べ切れないかもしれない……と思いながら普通に全部食べた。ちょっと自分に引いた。

今日帰るわけだが、やはり温泉に浸かりたい気分があり、他の温泉宿にも電話して日帰り温泉をやっているか聞いてみた。しかし時間が合わなかったり、たまたま点検の日だったりと断られ、もうだめか、こうなりゃもうスーパー銭湯でもいいか、という案も出たが、ひとつだけやっているところを見つけた。啄木亭という宿だった。昨日、海岸沿いの石川啄木を拝んでおいたおかげかもしれない。ありがとう啄木。

最上階にある露天風呂からの景色は、左を見れば海、右を見れば都市という露天風呂には珍しい構図で、見ていて飽きなかった。私は風呂は短い方なのだが、熱い温泉と冷たい海風の具合が絶妙で、あまりに気持ちがよくて珍しく長風呂した。あがってから夫と落ち合って、めちゃくちゃ良かった、一瞬でもスーパー銭湯で妥協しようとしたのが信じられない、来てよかった、と最後まで温泉を諦めなかったことを称え合った。

二人で運転を交代しながら5時間かけて帰宅。温泉で回復したおかげか、そんなに疲れなかった。温泉はすごいということがわかった。


11月15日(火)

仕事中のこと。売り場とバックヤードはカーテンで仕切られているのだが、私がバックヤードから出ようとしたタイミングで社員さんが急ぎ気味で入って来ようとしてお見合いとなり、お互いがグッと体全体にブレーキをかけたその拍子に、社員さんが手に持っていたスマホが真上に吹っ飛び、クルクルクルーっと高速回転したあとスポッ!と元の手の中に収まった。「わ、すみません!」「すみません!」と言ってその場はすれ違ったが、意図せぬスマホジャグリングにじわじわ来て、そのあとずっと笑いを堪えていた。


11月19日(土)

関根(うさぎ)が死んだあと、ふと目に入って育て始めた簡単栽培キットのバジルであるが、芽が出て以降なかなか大きく育たない。小学生のアサガオ以来じゃないかというレベルで植物を育てるのにブランクがあり、植物の成長速度というものが全くわからず、まあこんなものなのかもしれないと思い、水だけは欠かさずやって気長に待っていたが、ふと説明書を読み直してみると、なんと適正温度20~25℃となっていた。完全に育てる時期を間違えた。しかも太陽に当てなければと思ってわざわざ日中窓の近くに移動させていた。窓の近くは冬の冷気が。きっとバジルは悲鳴をあげていたことだろう。申し訳ないことをした。これからはできるだけ暖かいところに置くことにする。果たして我が家のバジルは北海道の冬を乗り越え、無事パスタの上にのることができるのか。


11月20日(日)

ヨボヨボ歩きのおじいが冬靴を買いにきた。雪や氷の上でも滑りにくいことを売りにした防滑性の高い冬靴が多く並ぶ中、おじいが店内を見回って選んだのは、有名ブランドのゴツめのブーツであった。本革だしデザイン的にはもちろんカッコイイが、靴としてはかなり重く、靴底も北海道仕様になっていない。試し履きして、「これカッコイイなあ」と買う気満々のおじい。店内の大多数の靴の二倍くらいの値段のブランドブーツである。売り上げのことを考えればもちろん買ってもらいたい。しかし、私はどうしても思い浮かべてしまった。おじいがこのブーツを履いて凍結路面でスッ転ぶ姿を。スッ転んでゴキッならまだマシで、スッ転んでチーンも十分にあり得るのが北国の恐ろしさである。私は合皮の安価な冬靴を「これも試してみてください」とおじいに差し出した。「ああ、これも履きやすくていいね」と言うおじいに、「こっちの方が断然軽いですし、絶対滑りにくいですよ」と全力でプレゼンした。結果、おじいは納得してその冬靴を買って帰った。私はおじいの命を救ったのである。もし地獄に落ちたら、この件で交渉して蜘蛛の糸をのぼらせてもらおうと思う。


11月23日(水)

サッカーW杯、日本対ドイツを観る。録画しておいたアメトーークのサッカー日本代表応援芸人を観てから臨んだので、にわかファンとしてばっちりのコンディション。まさかの逆転勝利に大興奮であった。あまりの展開に普段スポーツにほとんど興味を示さない夫も完全にハマったようだった。


11月27日(日)

今夜はコスタリカ戦。19時キックオフだが、私が18時まで仕事だったので、17時に退勤する夫に私の働いている商業施設まで来てもらい、同じ施設内にあるスーパーで観戦に必要不可欠なビール、焼き鳥、唐揚げ等を調達してもらう算段になっていた。

17時半頃、お店に立っていると、急に夫が現れたので二度見した。慌てた様子で、ちょちょちょ、と手招きしているので、何事かと思って近づくと、「ねねね、前にここで買っておいしかった唐揚げ何てやつだっけ!?」と言う。「えっと、塩麹唐揚げってやつじゃなかった?」と答えると、「それだッ!ありがと!」と去って行った。仕事中においしい唐揚げを確認しにくる夫。

ビールとつまみで万全の状態で臨んだコスタリカ戦だったが、結果は敗北。塩麹唐揚げがおいしかったことだけが救い。


11月29日(火)

運転免許の更新をしなければならない。面倒だなと思いながら葉書を見てみると、どうやら北海道では今、優良運転者のみを対象に、試験的にオンラインで講習が受けられるらしかった。それは楽でいいなと思い、さっそく受けることにした。

説明を読んでみると、講習の最中に3回写真を撮影します、とあった。一瞬なにそれ、と思ったが、なるほど、ちゃんと本人が受けている証拠にするために違いない。まあ本人がその場にいることの証拠にはなるだろうが、正直ちゃんと聞いている証拠にはならないなと思った。サボろうと思えばいくらでもサボれる。しかし、どういうタイミングで写真を撮られるのかよくわからなかったし、根が真面目なので、まあまあちゃんと視聴した。すると途中で「写真を撮影します」という画面になり、自撮りを促された。休日で何の身なりも整えないうちに臨んだので、このやる気のない顔面でちゃんと講習を聞いていたとは思えない、と難癖をつけられかねないような有様だったが、とりあえず送った。そのあと講習の内容にまつわる問題が一問出題されて一瞬焦った。そういうのあるのか。今となっては懐かしい免許の筆記試験的な、ちょっと引っかけもある選択問題である。ちゃんと聞いていたのでどうにか答えられた。セーフ。そのあとまた講習の続きが始まって、同じことが合計三回繰り返され、無事講習は終了した。

講習は終わったが、警察署に手続きに行く必要があった。今までは免許センターで更新していたので、あのどうあがいてもいい写りにならない写真撮影を甘んじて受けるしかなかったが、警察で手続する場合は自分で写真を持ち込むことが可能だ。今回は、今回こそは、どこに出しても恥ずかしくない納得の免許証をつくることができるかもしれない。私は意気込んで、シャワーを浴び、フルメイクを施し、髪も丁寧にセットし、顔写りがよくなるよう白い服を着て出発。証明写真機のカーテンの中へとイン。撮影。写真が出来上がる。うーん、微妙。なぜなのか。

もう一度取り直そうかとも思ったが、1,100円が惜しかったので諦めた。嘆き悲しみながら夫にその写真を送ったら、「いつもの顔だ」と言われた。いつもの顔だった。


12月2日(金)

サッカーW杯、スペイン戦。正直、負けると思っていた。コスタリカにも負けたことで、決勝リーグは厳しいだろう。しかも午前4時キックオフ。でも、ドイツ戦あんなに楽しませてもらったのだから、その感謝も込めて、最後まで見届けようじゃないか。そういう気持ちで観ていた。先制されて「やっぱりな」と思っていたら、後半、夫が空腹に耐えられず炊飯器から米を盛っているその間に、まさかの同点ゴール。しゃもじを持ったまま立ち尽くす夫。そのあと更に追加点。生きててよかった、くらいの大きな気持ちで、起きててよかった、と思った。


12月3日(土)

W杯ベスト16が出揃ったところで、うちの母親企画で優勝チーム予想をすることになった。見事当てた人は正月に実家で表彰されるらしい。表彰ってなんだよと思いつつ、私はメッシが好きなのでアルゼンチンにした。夫は一度行ったことがあるからという理由でスイスにした。父はフランス、弟夫婦はスペイン、もう一人の弟はブラジル、母と甥っ子(2歳)は日本。甥っ子には図鑑をタッチすると喋るペンを持たせて、国旗のページを開き、「W杯どこ優勝すると思う?」と聞いて選ばせていた(のを動画で見た)。甥っ子はすぐに日本の国旗をタッチし、女性の声で「にほん」と音声が流れた。たぶん普段から日本をタッチする機会が多いから選んだだけだと思う。


12月4日(日)

いつも職場では有線で洋楽が流れているのだが、今日、B'zの『いつかのメリークリスマス』としか思えないイントロが流れてきて、洋楽しか流れないはずなのになぜ!なぜ!と脳内であたふたしていたら、歌詞が英語だった。どなたか海外のアーティストがカバーしていたようだ。なんかすごく焦った。洋楽しか流れないはずのところで邦楽が流れたことにより、脳がバグった。


12月6日(月)

夜中、W杯決勝トーナメント、クロアチア戦。名前の最後が「ッチ」の選手だらけだったが、それでも間違えない実況アナウンサーに感心した。「ッチ」の特訓をしてきたのだろうか。

先制したのでイケるかと思ったが、追いつかれ延長の末、PK戦で敗北。残念、でも今まで見た中で一番サッカーが面白いと思ったW杯だった。すごい選手の存在もたくさん知れた。夫も今回で、スポーツの大会で盛り上がる人たちの気持ちがわかった、と言っていた。


12月8日(木)

ガソリンスタンドの接客というのは大抵元気一杯である。時にはこちらが面食らうくらいに元気一杯である。しかし、今日いつものガソリンスタンドに行ったら、全然元気のないおばちゃんがいた。いつもならスタンドに車で入っていけばすぐさま誰かしら駆け寄ってきて、大きな声で「オーラアイ!オーラアイ!オッケーでえす!」と誘導されるわけだが、今日のおばちゃんは私が入って行ってもチラッと見るだけでスタンド内の雪かきを優先し、駆け寄ってくる気配がない。え、いいんだよね、私、ここでガソリン入れてもらえるんだよね? と不安に襲われた。今までちょっと騒々しいとすら思っていたあの大声での誘導が恋しいとすら思った。そわそわしながら車を駐車スペースに進めていくも、だいたいこの辺だろうとは思うがいつもの「オッケーでえす!」がないとやたら不安だ。私が停車するかしないかくらいのところでやっとおばちゃんがのそのそ歩いてきて、手で小さくストップの合図をくれたので停車した。その後、ドアを開けてからの受け答えにもおばちゃんは全く覇気がなかった。接客業だからといって過剰な礼儀やサービスは必要ないと考える方なので(コンビニ店員とか暇なとき座っていたらいいと思う)、覇気のないおばちゃんをけしからんなどとは決して思わないのだが、私は自分で思っている以上にガソリンスタンドの元気一杯な接客に安心感を覚えていたのだと気付かされた。暑い日も寒い日も外で働いて、本当におつかれさまです。おばちゃんもな。


12月9日(金)

夫が出張先でおいしいものを食べていたので、悔しくなって私も回転寿司に行った。真だち(タラの白子)がおすすめと書いてあった。真だちは私の大好物である。すぐさま軍艦を注文。食べてみると、濃厚でとろける味わい。これはいい真だちだと判断した私は、追加で真だちの天ぷらも注文した。他の寿司も食べつつ待っていると、天ぷらが到着。天つゆにつけて口の中に運べば、サクサクとトロトロが大暴れ。めちゃくちゃおいしい。おいしいのだが、これは是非、塩でいきたいと思った。しかし、添えられているのは天つゆのみで、テーブルにも塩が見当たらない。困った。いやもちろん、頼めば塩くらい用意してくれるであろう。でも、回転寿司の天ぷらでわざわざ塩を注文する客というのは、なんというかちょっと、どうなのだ。なんかうまく言えないが、通ぶりたい的なそういうやつに思われる可能性はないだろうか。そんなことが頭を過ってしまい、結局、私は最後まで真だちを天つゆで食べたのだった。悔しい。変な羞恥心のせいで、塩で天ぷらを食べ損ねた。人生にはまだまだ乗り越えなくてはならないことがたくさんある。


12月10日(土)

友人が我が家に泊まりにきた。ちょうど夫が出張でいなかったので、何も気にすることなく喋りに喋って結局朝の4時まで喋っていた。9月にこの友人の結婚式で友人代表のスピーチをしたのだが、自分としてはあまりうまく話せず、「一人で喋って笑いをとるのがどんなに大変か。綾小路きみまろの凄さを思い知った」とうなだれたところ、友人は、「きみまろだって、最初からきみまろだったわけじゃないさ」と励ましてくれた。何事も鍛錬である。


12月11日(日)

のんびり起きて、友人と一緒にスープカレーを食べて、駅まで送って行った。友人はこれから家にドックトレーナーが来るという。飼っているチワワがなかなか言うことを聞かず、手に負えないので少し前から来てもらっているらしい。それまでも友人夫婦なりに結構強めに叱っていたそうなのだが、大声で叱ってもチワワ氏はそれに対抗してギャンギャンギャンギャン吠え、その応酬で家の中が地獄絵図になる。「どんな風に叱っているか見せて下さい」とトレーナーさんに言われて、いつものように「ダメ!ダメだっての!」と叱ってみせたところ、やはりチワワ氏は全く言うことを聞かなかった、そのとき、トレーナーさんが近くにあった犬用のキャリーバッグ(柔らかいやつ)を両手で「バンッ!!!!!!」と床に叩きつけ、するとチワワ氏は今まで聞いたことのないような声で「クゥン……クゥゥン……」と鳴いて降伏したらしい。そしてトレーナーさんが一言、「これが、しつけです」と。

可哀想な気もするが、それ以降そのとき怒られた行為は一切やらなくなったらしい。犬をしつけるには、心を鬼にしなければならないのだ。友人は高音の可愛い系の声をしていて、それだと舐められるからとチワワ氏を叱るときはできるだけ低い声を出して頑張っていたのだが(その無理して低い声を出している様がめちゃくちゃ面白い)、実際のところ低い声を出すとかそんなレベルの話ではなかったのである。果たして友人は鬼になれるのか……。

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