父と私と『人狼』
押井守監督が脚本を担当した『人狼』というアニメ映画がある。劇場公開が何時のことだったか忘れたしまったが、私は父と『人狼』を映画館で観た。
当時、映画の開始時刻は新聞をみる以外方法は無く、その日一回のみの上映は今でいうレイトショーだったのだが、早朝だと勘違いした私は母と上映館のある町に行ってしまったのだ。
複数の映画館がある町なので、間違いに気付き途方にくれる私と母はそれでも午前も午後も映画を観て(何を観たかは忘れてしまった)帰宅した。ここで父が登場する。
父が車を出してくれることになり、私は『人狼』を無事観ることができた。一日で三本も映画を観るのも初めてなら、父と二人きりで映画を観るのも初めてだった。父は途中でイビキをかいていた。
帰りの車の中で、一言では言い表せない感じの映画だったなと思っていたら、父が「(漢字二文字カタカナ三文字)の話だったね」と感想を言い私は驚愕した。
以上が父と私と『人狼』の思い出だ。『人狼』のネタバレになるので文中ではふせた部分を一行開けて載せておく。
二重スパイ
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