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船井総研出身現役コンサルタントが語る「コンサル」という仕事の魅力とは?

Clubhouse2月12日放送分(第14回)議事録

今日はかつて私が所属した
コンサルティング会社「船井総合研究所」
で同僚だった@Yoshikazu Karakiさん(以下、Karakiさん)
をゲストにお招きして、

【船井総研出身現役コンサルタントが語る「コンサル」という仕事の魅力とは?】

というテーマで語ります。


Karakiさんは9年前に船井総研を卒業し、
現在は独立系の経営コンサルタント
として活躍されています。

かたや私は2008年まで
2年半ほど同社に勤めたのち、
経営コンサルタント兼コピーライター
として独立しました。


いまでこそ「経営コンサルタント」という
存在は世間での認知度が上がり、
それを職業とする人も増えましたが、

その一方で、
「経営コンサルって具体的にどんなことをしているの?」
という疑問を持たれることも少なくありません。

そこで今日は私とKarakiさんという
かつてコンサル会社に所属し、
いまは独立コンサルとして活動している2人が
経営コンサルの仕事の実態や
その魅力について語っていきます。


■そもそも経営コンサルタントとは

経営コンサルタントの
一般的な仕事内容としては、
「会社の経営全般のアドバイス」
ということになります。

その会社の内部ではなく
外部の人間だからこその客観的な立場から
経営のアドバイスを行います。

一般的な提供方法としては、大きく2通り。

1.定期訪問型
2.プロジェクト型


「1.定期訪問型」の場合、
月に1回などあらかじめ
取り決めたペースで契約先企業を訪問し、
経営者の方などから状況をヒアリング
したうえでアドバイスを行うものです。

「2.プロジェクト型」は、
契約先企業側とコンサル会社側から
それぞれ担当メンバーが集いチームを組んで、
定められた期間内にそのプロジェクトを
遂行するというものです。


■船井総研の契約獲得方法

ではそもそもどうやって企業との
契約に持っていっていたかというと、

船井総研ではしょっちゅう
経営者向けセミナーをやっているんです。
業種特化型の。

年間にして800〜1000回は
船井総研全体でやっていたはずです。

まずフロントエンドとしての
セミナーにダイレクトメール(DM)などで集客し
そこをきっかけにバックエンドとして
企業との契約に持っていく。

これが船井総研で主流の流れです。

「コンサルタント」というと世間では
パワーポイントのスライド資料などを使いこなす
スマートなイメージが持たれがちですが、
セミナー集客用のDMのラフを鉛筆で
手書きで書いていたりしましたね。


■契約企業1件あたりの顧問料

船井総研時代は
月1回訪問型で月額15〜30万円。
年間にして粗利180〜360万円を
1件の顧問先企業からいただく感じでした。

一人あたり担当するのが8社〜12社ほどとして、
年間2〜3000万円の粗利を稼ぐのが
だいたいのノルマでした。


■船井総研で働いて受けた影響は?

NISHI:

私がもっとも影響を受けたのは、
創業者・船井幸雄さんの
「長所伸展」という言葉ですね。

長所伸展とは、人、会社の長所に注目して
そこを伸ばそうとすることをいいます。

短所は直すのは時間がかかるし、
何よりワクワクしない。
長所に注目することによって、
その企業が伸びていくわけです。

通常、コンサル現場に行くと
どうしても粗が目につくというか、
短所を指摘してそこを
改善してもらいたくなるものなんです。

しかし、受験のように出題科目を
まんべんなく勉強しておかないと
目的を達成できないものとは違い、

ビジネスでは短所は割り切ってでも
長所を伸ばしたほうがうまくいく
ケースが多々あります。

その短所が長所の足を
引っ張るようなものでなければ。

この「長所伸展」は、
私が船井総研を退職し独立してからも
つねに相手を人を見るときに
心がけている発想です。

船井総研を卒業し独立してから、
より一層あの会社のすごさを
理解できるようになりました。


Karakiさん:

私もいまだに船井幸雄さんが唱えた
経営の原理原則は自分のなかで
コンサルタントとしてのベースになってます。

NISHIさんが言った「長所伸展」もそうですし、
船井さんの本のタイトルにもなった
「ツキの法則」などもそう。

単純過ぎる言葉だから
スルーしそうになりがちなんだけど、
奥の深いことを極めてシンプルな言葉に
まとめているのが船井幸雄という人の
すごさだと思います。

シンプルだからこそいまなお私の頭に刻まれ、
私のベースとして生きているのだと思います。


■コンサルタントという仕事の魅力とは?

Karakiさん:

コンサルタントというのは
なにか物理的なモノの提供ではないから、
サービスの形はなんでもできるし、
これは違うなと思ったらすぐにその形を変えられる。

そういう臨機応変かつフレキシブルなところは
私は魅力に感じています。

たとえば、極端な例ですが
昨日まで歯科医専門コンサルタント
を名乗っていたとしても
今日からはリフォーム専門コンサルタント
を名乗れるわけです。

実際、船井総研では何らかの
業種特化コンサルタントになることが求められ、
みんないつも何が当たる業種かを探していました。

どこかチャンスのありそうな業種に気づいたら、
すぐにその業種特化型のコンサルとして活動を始められる。

これは製造業や飲食店などではできないことですから。

ちなみに
新人コンサルタントでも聴く価値があると
相手の社長に思ってもらうには、
このようにセグメントを切って特化し、
専門家として認知してもらうしかなかったんです。


NISHI:

なにか自分が詳しい分野について
日頃から口にしたり情報発信をしていると、
その分野の専門家とみなされて
相談が集まってくるのは
やはりやりがいだと感じています。

さらに、なかにはそうやって
自分が発した言葉に価値を感じて
ちゃんとお金を払ってくれる
社長さんたちがいるわけですから。

ノウハウや最新事例の収集癖があるので、
そういった知識を披露する場としても
コンサルは自分の性に合っていたと思います。


Karakiさん:

あと、コンサルあるあるだと思いますけど
他の業種と違って、対象を精密に
分解/分析する能力がかなりつきますね。

たとえば飲食店が目の前にあったとき
外観を見て入りやすさや店名のわかりやすさ、
店内に入ってみてメニュー単価や席数、立地など、

細かく視点を持てるので
店に入るだけでだいたいの売上額や粗利額が読めます。

世の中をより高い解像度で見つめる
目が持てるようになったのは
コンサルタントになってよかったことの
ひとつだといえます。


■これからコンサルタントになるなら?

これから経営コンサルに取り組みたいと
思っている方も多いと思いますが、

「自分がどういうコンサルタントとしてやっていきたいのか」

事前にこの点を明確にして
おいたほうがいいでしょう。

なぜなら、その人の個性や印象によって
自分が生きるコンサルのスタイルは違うからです。
つまり自分が勝てる方法や形態を
見出すことに通じるのです。

ひとくちにコンサルタントといっても、
講師として話をするのが得意な人もいれば、
社長と飲みながらコンサルするのが得意な人もいます。

私、NISHIの場合はあるテーマを設定し、
みんなが集まって聴いてもらうような
研究会スタイルが肌に合っています。

かたやKarakiさんは、
複数の人を集めるのではなく
マンツーマンでのアドバイスや、
研修講師スタイルを得意としています。

コンサルタントという仕事に憧れて
いざ始めてみたものの、
自分が得意なスタイルじゃないと
「やってみたら地獄だった」
ということになりかねません。


なお、さきほど
「業種特化型コンサル」の話をしましたが、
最近ではさらに特化する必要が出てきています。

「WEB集客専門」×「動物病院専門」

のコンサルタントみたいな。

掛け算の要素を増やすわけですね。

ひとつの要素では競争が大変でも、
要素を増やすことでより特化した
ニーズに答えていくことができます。

■独立当初はどうやって集客していた?

NISHI:

船井総研を辞めていざ独立したものの、
同社の看板が外れた一個人としての
NISHIはあまりに非力でした(笑)

なかなか仕事につながらず、
独立後3年くらいは赤字続きな日々でした。

潮目が変わったのは独立後4年目の頃です。
前項で話したように、テーマを設定して
それについて発信するようにしていったんです。

当時はYouTube集客が
じわじわと盛り上がりだしていたので、
当時右肩あがりで伸びていたFacebookで
YouTubeネタを発信し続けたんです。

そうして
「YouTube集客セミナー」の開催までこぎつけ、
それを契機に売上を伸ばしていけるようになりました。


Karakiさん:

私の場合は、船井総研時代から
お付き合いのある方が
クライアントになってくださり、
そこからの紹介で広げていけました。

参加したセミナーで知り合った人との
つながりなどからコミュニティに所属し、
そのなかで名前を売れるようにはしていましたね。

そうして相手の頭のなかに
「◯◯といえばKarakiさん」
と浮かぶ状態に持っていければ、
食べていくことはできると思います。


あと、これは私の知人の例ですが、
その人はニュースレターの執筆を得意としていて、
なにかの勉強会の手伝いに入らせてもらって
そこでのつながりから契約につなげていました。


NISHI:

私の知人にもニュースレターが得意な人がいて
いつも企業に1件1件ポスティングしていました。

なかにはそれを
楽しみにしてくれている企業もあって、
そこから契約を取ったりしていましたね。


けっきょく集客って、
「やれることは全部やれ」
だと思うんです。

それと、前項で触れたように
自分は何に特化し、
どういうスタイルでやっていくかを
突き詰めて考えること。

勝てない場所ではやらないことです。

そうして
打てる手は全部打ってみて、
自分に合うものを考え抜いて選んでいく。

地味だけどこれしかないです。

もしどうしても
すぐにお客さんを集めたいなら、
そこは広告を活用するしかないでしょうね。


■最後に

今日は私たち2人が船井総研出身かつ
現在も現役のコンサルタントいうことで
その立場からお話をしましたが、

そもそもどんな業種であれ
われわれはみんなコンサルタントです。

美容師もアパレルの販売員も、
お客様に最適なもの/ことを
アドバイスするという意味で
コンサルタントです。

大事なのは、その自覚を持って
仕事ができているかどうか。

Karakiさんが言っていたように、
サービスはすぐにつくれます。

あとは消費者に「それだ!」と
思ってもらえるかどうか。

そんな「それだ!」を日々探求し、
当たれば大きなリターンを得られることも
コンサルタントの醍醐味ですね。

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