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Television / Marquee Moon (1977)

ラモーンズやパティ・スミスと並んでNYパンクを代表するバンド、テレヴィジョンのデビュー・アルバムは、ロック史に残る名盤。

トム・ヴァーレインの知的で神経質で耽美で文学的で頽廃的な魅力が詰まった本作は、トムとリチャード・ロイドのツイン・ギターの鳴りと、楽曲の構成美が最大の武器であり、トムのひきつったようなヴォーカルと示唆的な詞も耳を引く。

ヴェルヴェッツやドアーズのアート性や文学性、頽廃やアングラな実験性を継承し、このアルバム1枚でその後のNYの音楽シーンやポスト・パンク、ニュー・ウェイヴにも多大な影響を与えた。

肥大化したロックを敵としたロンドン・パンクが勃興し、「速い・短い・粗い」が当たり前になった1977年にあって、海を越えたNYで彼らは長尺の曲までものにし(タイトル・トラックの④はテレヴィジョンの音楽性を端的に表現した圧巻の名曲)、独自路線の音楽性を8曲に昇華させている。



日本でのテレビ放送開始から2月1日で70年ってのをこの前知聞いて、そうだ、久しぶりにテレヴィジョンでも聴こう・・・なんて思っていたら、トム・ヴァーレイン死去の報が。

1月だけでも訃報が相次いだ。哀しいかぎり。
月並みだけど、音楽は残り続ける。僕も聴き続ける。

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