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SoD, 第10章、ウォーターディープ軍前総督シモネッタと主人公の対話、戦争と人々

<合同キャンプにて。もと軍人らしい貫禄ある女性がキャンプに佇んでいる>

シモネッタ・トゥーエッジド
「何かご用、お若い方?」
主人公
「ここで何をなさってるんですか?失礼でなければお聞かせください」
シモネッタ
「移動の戦略や部隊の配置について相談に乗っているの。引退して何年にもなるけど、まだ気は確かよ」
主人公
「わかります。引退する以前は何をなさってたんですか?」
シモネッタ
「私はウォーターディープ・シティ・ガード*の総督だったの。18歳でそこに入って、30年以上勤めたわ」
主人公
「30年も―悠々自適の引退生活にふさわしいというものです。なのに、ここ現場のまっただ中にいらっしゃるというのは」
シモネッタ
「戦略を練るお手伝いをするのは気にならないの―楽しんでるわ、実際。もっとも、自分の目で実戦のさまを見ることはないけどね。私の戦いの時代はとっくに過ぎ去ったもの」
「あなたはみんなが噂してる方ね―バルダーズゲートの英雄ね。あなたはたくさんの戦いを目にしてきた。戦争についてどうお思い?」
主人公
「戦争は、世界に変化をもたらすため、時に必要とされるものです」
シモネッタ
「面白い見方だわ。”汝の敵を知れ”*という文句を聞いたことがあって?自分の敵についてできる限りの知識を持つことは、敵に対する優位性を得ることだと言われる。でも、自分とともに戦う人々の心理や動機を理解することも、それに劣らず重要だと思うの」
「キャンプにいる何人かの人たちと話して来てはいかが?なぜここにいて、何のために戦おうとしているのかを。もし何かわかったことがあったら、私まで聞かせに来て」


*バルダーズゲートにおけるフレイミング・フィストのような警察/軍事組織。シモネッタはそこの最高位者だったわけ。
*兵法書『孫子』の一節、”彼を知り己を知らば、百戦殆(あや)うからず”から。『孫子』の英名は "The Art of War" 。カッコいい…

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