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SoD, 第8章, ベイロスのブラック・ピット、いかさま興行師ベイロス

<コーストウェイ・クロッシングにて。主人公はマップの北、橋の西側で、ベイロス*の”ブラック・ピット”を発見する>

ベイロス
「いらっしゃい、いらっしゃい!ソードコーストきってのキレモノ揃いを今日ご覧なされい!唯一無二の興行師ベイロスによる素晴らしくも凄まじき、ブラック・ピットの戦いを見る素敵なチャンスだ!」
「寄ってよくよくご覧なされ、よろしき旦那方!ベイロスのブラック・ピットの開闢以来、神かけて肩を並べるものなき怪物どもの会戦がいまや開始せんとしていますぞ!」
観衆
「ホホウ…」
ベイロス
「この恐るべきケダモノのおぞましき戦いぶりをお目にできるお客様方はまことにお幸せ!まずは、西方王国産なる神秘のケモノをお目にかけよう。コトワザにも言いますな、愚か者だけが面と向かって…クズリ*(ウルヴァリン)に立ち会うと!」
<シッポの長い小さな動物がチョロチョロと入って来る>
観衆
「あれがクズリだって?ネズミみたいだけど…」
ベイロス
「だが、クズリに挑んでいかなる生き物がいい勝負になるとお思いか?答えはたったひとつ。不敵にして不屈、憤怒に燃えれば震えあがらぬ者はない、あのラーテル*だけだあ!」
<小さな茶色い動物がチョロチョロ入って来る>
観衆
「ありゃあ、誰がどう見たって、リスだぜ」
ベイロス
「では賭けを始めますぞ…スタート!」


*ベイロスはBG1に引き続き登場するドロウ(ダークエルフ)のイービルのソーサラー。頭韻(bizarre battles とか two titanic terrors とか)を多用して喋るクセがあり、ここでもそれを大いに発揮している。なお”ブラック・ピット”はベイロスがかつて地下のドロウの世界で興行していた怪物の死闘を見せるショー(BGのバンドルゲームの名でもある)。ベイロスは手違いで自分も死闘に参加して、殺されたもののうまく蘇生に成功したが、なぜか地上に出てしまった。で地上で似非ブラック・ピットを開催してるわけ。

*中型犬くらいの大きさのアナグマめいた動物。ロシアやアラスカなどに多い肉食獣。ヒグマを追っ払うほど凶暴とか一部ではその獰猛さが伝説的にまでもてはやされている。
*一見スカンクぽいがクズリの遠縁に当たり、大きさも似たりよったりだが、こちらはアフリカや西アジア産。ハチや蜂蜜が好物だが、貪欲な雑食性で、コブラをも食らう極めつけの恐い物知らずで有名。クズリとは似合いの対戦相手。

*これ以前、どこかでベイロスのこの興行の宣伝チラシを拾ってると思うが、それには「リスに賭けろ。いつもリスが勝つから」とのメモ書きが…


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