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SoD, 第10章、イルメイター僧ヒレスと主人公の対話、病苦と治療の交換

<合同キャンプにて。キャンプ内の一部では奇妙な風邪が流行っているらしく、ある区画にはたくさんの患者が横になっている。主人公はそこにいかにも苦しげな一人の男性を見つけるが、彼はイルメイター*の忠実な信徒であるらしい>

ヒレス
「私に近づかぬよう、友よ。私の病がうつるとよくない」
主人公
「どうしました?助けになれるかもしれません」
ヒレス
「いや!いや―*ゴホゴホ*―治療なら結構。私は苦しむために在る。わが苦痛は私を”泣き叫ぶ神”に近づけてくれる」
主人公
「イルメイターのことをおっしゃってるんですか?」*
ヒレス
「イルメイター。壊された神。拷問台に横たわる主。耐え忍ぶもの。咳込んで身を磨り減らすごとに、私はわが信仰のまことに近づいていくのだ」
主人公
「では、あなたは本当に治療してほしくないのですか?」
ヒレス
「あなたにはわかるまい。ただ信者にのみ、堅忍とともに来るイルメイターの智慧と精神とが感得できるのだ」
主人公
「グリント?この人の言ってることがわかる?」
グリント
「何と言うか…?僕の考え?イルメイターの信仰は僕にはとてつもなく不思議だけど。でも聞く所によると、イルメイターは苦痛の重荷を他人が受け取るのはかまわないとするそうだね。ちょっとおかしいみたいだけど、まあ聞いて―この人を治療する代わりにあなたが傷つけばいいんじゃないかな?」
ヒレス
「苦しみの機会を人に分け与えるのは真のイルメイター信徒の望むところだ。私はそれでよろしい」
主人公
「グリント、ではそれでお願い」
<主人公、ヒレスからダメージ(苦痛)を受け取る>
<グリント、ヒレスに治療の呪文を唱える>
<ヒレス、回復>
ヒレス
「少し楽に―なった…いや、いや―私は一体何を?お許しください、イルメイターよ、あなたのしもべはあなたに背きました!しかし、あなた、<主人公>、あなたは実際私を助けてくださった。お礼にこれを取ってください。だが、私は苦しみを受け続けることにしましょう。こうなっては私はさらに償いをなさなければ」
主人公
「それでは先をお続けになってください」
ヒレス
「イルメイターの御名にかけて!」


*イルメイターは忍耐と受苦の神。病人、奴隷など苦しむ人々の守護者。苦しむ者の重荷を分かつことで苦しみから救おうというのが教義。the Crying God, the Broken God, the One Who Endures, the Lord on the Rack はみなイルメイターの別称。ポピュラーな神だが、信徒にはたまにこのように過激?に走る者もいるもよう。
*このセリフはWISがよほど高いか、クレリックやパラディンでないと選択肢に出ないかも(この主人公はパラディン)。WIS14の戦士の主人公の時は「泣き叫ぶ神?へ?」みたいになり、クレリックのPTメンバーが「イルメイターのことだよ」と説明してくれる形になった。ゲームの本筋とは無関係な会話だが、芸が細かいですな…

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