SoD, 第10章、冒頭
ドラゴンスピア城への途上、十字軍が最近までいた痕跡こそ認められたが、シャイニング・レディの兵そのものにはほとんど遭うことはなかった。まれに、はるか先にいるのが見えた時でも、すぐさま退却していくばかりだった。
行軍が続くに従い、兵士たちには疲労が蓄積していった。軍隊には苛立ちがつのっていった。バルダーズゲートの英雄という名声が、…それとも、ボアレスキール橋でのできごとが、つまらぬ諍いや癇癪玉の破裂などからあなたを守っていた。人々があなたを避けようとするもうひとつの理由ができたのだった。
このような感慨は、攻城戦に参加する同盟軍の野営にひるがえるウォーターディープ、ダガーフォード、そしてフレイミング・フィストの旗を目にした時追い払われた。ドラゴンスピア城が、そしてケイラーに全てを清算させる日が近づいている。
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