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SoD, 第8章, 巻物『十字軍の広がり』

<コーストウェイ・フォレストにて。主人公は襲撃を受けたらしい旅行者の死体のそばで、『十字軍の広がり』なる巻物を見つける>

***便宜上、全文いっぺんに訳す***

(この分厚い羊皮紙は固く巻かれ、少し模様のあるリボンで括られている)

シャイニング・レディ
我らの偉大なリーダー、ケイラー・アージェントの光り輝く髪と燃え立つ眼は、彼女の神性を物語るものである。彼女は神々とあるパラディン家を起源とする一族の、最後にして最も偉大な一員なのだ。何世代にもわたり、アージェント一族はラサンダー神の高貴な騎士として仕えてきた。

ケイラーは、彼女自身もまたアスター騎士団*の爵位に叙せられるものと信じていた。しかし、彼女の抱く遠大な理想は、騎士団の制約の多い忠誠心に収まるものではなかったのである。悪の力に対する呵責なき行動を求める彼女の声は、頑なな者どもの耳に逆らった。ケイラーは騎士団を去って、彼女の正義の理想を実現させる方法を探し求めた。

(走り書きの注:彼女の規則違反、およびそれが及ぼした恐るべき影響についての言及がない。ウォーターディープに記録が存在するはずだ。君がこの書を受け取ったら、騎士団の会議室を尋ね出して可能な限り探してくれるよう。)

幸いなる出会い
ケイラーは世界を、その世界を脅かす悪について可能な限り学びつつ、たった一人さまよった。彼女の得た知識は彼女を苦悩で満たした。彼女には栄光の理想があった、が、いかにして暗くなりまさるだけの暗黒の世にその栄光をもたらすことができようか?

彼女は疑いを抱くままにワインディング河*を見下ろす橋に赴いた。彼女は下を流れる暗い水を覗き込み、かつて真実だと信じていたことどもに疑問を投げかけた。彼女は誤っていたのではないか。彼女は世界から悪を除くために選ばれし者ではなかったのではあるまいかと。

まさにこの時であった。彼女の疑いが頂点に達したその時に、ブラザー・へファーナーンが姿を現したのである。彼の善性と優しさを目にしたケイラーは、へファーナーンにその悩みを打ち明けた。彼女が話し終えた時、彼はこう言った。「この地の人々は正義を求めています。神はあなたに理想をあたえることで祝福したのです。あなたは自分のなすべきことをご存知のはずです」

そして、ケイラーは、それをなしたのである。

(走り書きの注:このへファーナーンなる者について我々はほとんど知らない。ケイラーは全面的に彼に頼っているが、彼が仕えているのは彼女の望みにだろうか、それとも彼自身のものにだろうか?バーダスク*に戻ったら、私はできるだけ情報を探してみるつもりだ。)

われらの栄光の目的
ケイラーとへファーナーンはともにフェイルーン*の人々に呼びかけた。海岸線や平原、山脈や砂漠から、勇気と正義の信念を持つ人々がケイラーの呼びかけに応え、シャイニング・レディの旗のもとに馳せ参じた。

ケイラーの理想の達成はすぐそこにある。善と正義は勝利するだろう―あなたの助力によって。我々は一体となって、不当に呪われし者を解放し、生者の命を弄ぶ悪を打ち懲らすであろう。光の時代が闇を引き裂いて現れようとしている。あなたもそれに加わらないか?

(走り書きの注:この十字軍は我々が最初に思ったよりも危険かもしれない。バルダーズゲート付近には我々のエージェントがいるので、彼らにブリッジフォート*近辺の十字軍のキャンプを調査するよう頼んでみる。おそらくケイラーがやりすぎる前に我々は彼女を抑えることができるだろう。)


*上の、アージェント一族が多く属していたというラサンダー神に仕える騎士団。ラサンダーは再生・若さを司る夜明けの神。大変ポピュラーな善神。
*原文はWinding Wayだが、Winding Waterのことだと思う。コーストウェイ・クロッシングのマップ北を流れてる河の名前。
*バルダーズゲートからずっと東にある川沿いの大きな都市。善の秘密結社ハーパーズのアジトがある。
*ソードコーストやハイ・ムーアやその他一切合切のある大陸の名。ヨーロッパ大陸とかユーラシア大陸みたいなもの。
*コーストウェイ・クロッシングの北東にある部落名。いずれ行くことになります。

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