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グロ逃げ

こんばんは。ちんちんむしです。
みなさん、グロ逃げしてますか?私はバリバリです。

「グロ逃げ」って言葉は昨日思いつきました。会話の中で咄嗟に。
昨日、私に絵のお仕事をくださったバンドのライブを見に行ったら、私のことを「デザインとか絵とかやってる子だよ〜」って色んな愉快な仲間達に紹介してくださって、新しく知り合えた方々に「グロいのとか細かい絵とかいいね〜!!」ってお褒めいただいたんですね。ありがとうございます。
そのときに、「グロい首の断面図とかって資料とかどうしてるんですか?」と聞かれて、「ゴアグラインドのジャケットとかスプラッタ映画とかを資料にしてます、あんまり人間の断面図の資料ってないんですよね〜」とか話していたんですが、「でも最近グロ逃げしないようにしてて・・・」って言った時に「新しい単語思いついたな〜」って思いました。

「グロ逃げ」には気をつけねばと思っております。
どういうことかというと、私はグロテスクだったり毒のあるものが全てにおいて大好きなので、ついつい絵を描く時に頭や四肢を捥いだり内臓を飛び出させたり血を滴らせたりしがちなのですが、「基盤として絵が上手くなりたい」と毎日描いている今、ちょっと腕とか脚を描くのが下手で面倒臭いからってなんでも捥いで血まみれにしていたら絵が上手くならないな、という事なのです。
もう一つ、「私の個性とは、私にしか出せない味とはセンスとは」等と悩んでいる時に容易に内臓や血を描いているようじゃ、本当に唯一無二のセンスは一生身に付かないと思いました。「グロい」ってだけで、印象付けることもインパクトを与えることも結構簡単に出来てしまうのです。でも、もうこの世には既にダークでグロくて毒のある物なんて沢山溢れていて、「そういうの好きー!!」とグロ好きな方が好いてくれればいいけど、「ああそういう感じね(笑)」以上の魅力が他にないのなら、埋もれていく一方だと思うのです。私のブランドのテーマは「シュルレアリスムとメルヘン」なのに、グロ逃げによって偏るのもブレてしまうと思っています。
これはグロへの批判とかでは全くなく、分かりやすい強い力に頼って自分の実力のなさを隠してはいけないし、頼り切って自分の味なんかなんもないようになりたくないということです。
あくまで私のイラストは「私の世界」なので、別に私が「いいの!こいつサウスポーだから!」と言えば左右を間違えたって問題ないし、「私の世界では人間の指6本だからいいの」と言えば指が6本でも構わないのですが、あくまで今は「絵が上手くなってなんでも描きたいもの描けるようにならなきゃ」「作品を好きだと言ってくれる人達に飽きられないようにならなきゃ」と思うし、「当たり前の様々な技術があった上でそれを選んで使いこなせなくちゃいけない」と思うのです。
いつか今より絵が上手くなった頃に、もっと魅力的なグロを描けるようになれたらと思います。


早くちょうちょになりたい