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MTG|【モダン以下入門】フェッチランドのお話

はじめに

先日、MTGを1ヶ月程休んでTwitter警備に勤しんでいたところ、こんな話が流れてきた。

モダンやフェッチについてど素人なので暇な人いたら教えてほしいのですが、レシピ見るとフェッチに対してサーチ先の土地が少ないレシピが多いの何故?デッキに島が6枚、フェッチが6枚。これって仮に先にデッキの島ばっかり引き切った場合その後のフェッチはゴミになることを割り切ってる?

https://twitter.com/yuuki217/status/1531466385360310272?s=20&t=drDhSK9Np3TV8jAiYXIIRA

フェッチランドって呼ばれるカードは自分のライフを犠牲にして土地カードをサーチ出来ると思うんだけど、これって普通の山とか沼とかを入れた方が強いんじゃないのかな? なんでみんな入れてるのか教えてほしい
#MTG初心者

https://twitter.com/ad10_3/status/1531557506379837440?s=20&t=drDhSK9Np3TV8jAiYXIIRA

良ぃ~質問ですねぇ^~!
ということで勝手にフェッチランドが如何に強いか、どうやって使うのかを解説していきたいと思います。


フェッチランドとは?

フェッチ(取ってくる)とランド(土地)の造語。
デッキから土地を取ってくる土地全般を指します。
スタンダードでもかつては寓話の小道という基本土地を何でも持ってこれる上、条件が揃えばアンタップインできるという土地が存在しており、現在のスタンダードでもコモンの広漠なる変幻地やニューカペナの3色基本土地フェッチなどが存在します。

また、一般的にフェッチランドと呼ばれるのは友好色/対抗色のフェッチランドの事を指す場合が多いです。
先程紹介した土地もフェッチランドの仲間ですが、そう呼ぶ事ができるだけで余り呼ばないのでフェッチランドと言えば以下の10枚だと思ってください。

便宜上、この記事では以降の『フェッチランド』はこれら10枚を指します。


フェッチランドの利点!

では、前述したフェッチにはどういった利点があるのか、解説します。

①デッキ圧縮

MTGというゲームは土地が無いと始まりませんが、後半で土地を引くと終わらせられません。
後半も安定して土地以外を引くにはデッキから土地を減らすのが一番手っ取り早いです。
そうなった時、フェッチランドが輝きます。
フェッチランドはデッキの土地を取ってくるという性質上、使う度に土地を引く確率を減らせます。
ということはつまり、デッキの実質的な土地枚数を圧縮できるということです。(小泉構文)
将来的な手札の質にも貢献できるんですね。

②基本土地タイプを持つカードを取ってこれる

実は友好/対抗色フェッチランドは他のフェッチランドに対してライフを払う分、基本土地タイプを持つ土地カードを取ってくる事ができます。
基本土地タイプとは基本である土地タイプの事で、カードタイプ欄(『土地』や『クリーチャー』などが書いてある部分)に書いてある『山』『沼』『島』『森』『平地』の事を指します。
何を言っているか分からないかもしれませんが、これは見たほうが早いです。
例えば基本土地タイプを持つ代表例はショックランドとトライオームと基本土地。

基本土地タイプ-島/山/平地
基本土地タイプ-島/山
基本土地タイプ-島

全て、『島』基本土地タイプを含む土地で、ショックランドは追加で『山』を、トライオームは追加で『山』と『平地』を持っています。
続いて基本土地タイプを持っていない土地を紹介します。

もうお気づきでしょう、そう、これらは土地タイプを持たない土地なのでフェッチランドで取ってくる事ができません。

また、フェッチランドは2種類の基本土地タイプから、好きな方を選んで取ってこれるという性質を持っています。
つまり、例えば赤青のフェッチランドなら山を含むあらゆる土地と、島を含むあらゆる土地にアクセスでき、デッキで使うメインカラーを含むフェッチランドを入れておけばショックランドやトライオームを取ってきて目的の色を出すという事が可能なのです。(赤青のフェッチから青黒緑のトライオームを持ってくるなど)
逆に、通常の構築では色が散らばり過ぎて色事故で悩むことも減り、引いてきたカードや手札に持っているカードに合わせて色を出すことができるので事故回避にも繋がります。
もうこのフェッチランドの強さにシビれてきますね。

③色の誤認識と外科的摘出回避

例えば青単色のデッキを構築した時、フェッチランドを入れたとします。
そうするとどうでしょう?
相手はフェッチランドから島を持ってきたのを見て、「もう片方の色も警戒しなくては」となる事があります。
例えば赤青フェッチランドから島を持ってきて秘密を掘り下げる者を出した時、相手は
・ライフペイを抑えて展開してきている
・青単色
・手札にまだ赤いカードが無く、赤を出せる土地を既に持っている
の3択を迫られます。(諸説あり
これで相手が青単と特定することはほぼ不可能であり、選択肢として脳裏に残す程度となります。
逆もまた然り、青単風を装って突然赤を出して盤面を焼くというのも意表を突ける場合があり、相手の色の誤認識を誘うことで有利を作ることが可能だったりします。(とても難しいため非推奨ではある)

また、フェッチランドを使えるフォーマットには外科的摘出というカードがあります。

これはいずれかの墓地の基本土地でないカードを追放し、その所有者のデッキ/手札/墓地から好きな枚数追放できる呪文で、墓地を使うデッキが多い環境ではかなり見かけるカードです。
お気づきの方も居るでしょうが、そう、起動したフェッチランドを対象に発動すると、同名のフェッチランドが手札やデッキから追放されてしまうのです。
例えば赤青フェッチランド2枚がある手札でゲームを開始した場合、これを相手に使われると手札が1枚減る上に実質的な土地破壊であり、序盤だとデッキから同名カードを追放されると次の土地がいつ引けるかわかりません。
ではどうするか、例えばメインカラーに寄せたフェッチランドを採用する場合、その色を含むフェッチランドを散らします。
各色に+別の色のフェッチランドがあるため、メインカラーが1色なら最大で4種類のフェッチランドを採用できます。
偶に色が1色しか合ってないのにフェッチランドを散らしてある構築があるのは、こういうカードを避けるためなんですね。

④デッキをシャッフルできる

「え?それだけ?」
そう思う方も居るでしょう。
これはフェッチランドのちょっとマイナーな使い方ですが、覚えておけば確実に恩恵を受ける考え方です。
これが一番効力を発揮するのはレガシーです。
渦まく知識でデッキトップに2枚置いた後、フェッチランドを起動するだけで手札の要らないカード2枚がデッキのどこかに帰ります。
モダンでも、ミシュラのガラクタで自分のデッキトップを見て、要らなかったらフェッチランドでシャッフルするというプレイングもあります。
自分もよくこの恩恵にあやかっていますし、レガシーならブレストフェッチ(上記の動き)は知っていると知ってないとでは天地の差です。

また、占術や表現の反復などでボトムに送ってしまったカードも、シャッフルすることでまた手札に来る可能性があります。
このように、シャッフルできるというだけで多くの恩恵を受ける事ができるんですね。

その他

ライフを支払う部分も恩恵を受けるデッキがあります。
ライフが少ない程パワー/タフネスが大きくなる死の影(デスシャドウ)を使用したデッキでは、積極的にライフを支払うためにフェッチランドとショックランドが合計16~18枚程入っており、フェッチランドの特性を余すことなく利用しています。


フェッチランドの弱点

ライフを支払う…

先程利点として上げましたが、ほとんどのデッキではライフを支払う行為はマイナスです。
通常のデッキではフェッチランド→ショックランドの動きは最小限(2~3回)に抑えて、基本土地を取ってくる方が良いでしょう。
また、支払うライフのギリギリいけるラインを掴め始めたら上級者への第一歩です。
何点まで払えるか掴めたらこっそり教えてください。

意外と弱点という弱点無いな…???


フェッチランドの配分

殆どのレシピでは
フェッチランド <= 基本土地タイプを持つ土地
という配分です。
一部、ライフを支払う事がアドである死の影デッキはフェッチ11枚~12枚+他の土地5~6枚という構成だったりしますが、基本的にはフェッチランドの方が同数か少ない方が良いです。
しかし、最近のデッキは決着までが早く、より質の高い引きをするためにフェッチ>基本タイプ土地という構成も有り、一概に何が正解とは言えない環境でもあります。
実際に数回して自分だけの配分を見つけよう!


終わり

以上、フェッチランドとはなんぞや?という記事でした。
初心者の人の助けになれれば幸いです。
では、またどこかの記事で。


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