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CELLカードゲームについて語る紙オタク

CELLカードゲームとは

かつて同人TCGメーカーとして活動していた方々が結成した会社、ManabellGamesさんから出ている生物学を元にした知育系カードゲーム。
高校中退の俺でも知ってる単語がいくつか出てくる。
セントラルドグマとかかっこよくてアツい。

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↑同人版

同人時代は『CELL』という名前でしたが、会社から出ているものはルールを一部変更した『CELLアウトブレイク』という商品になっています。

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↑製品版

1個買えば4デッキ付いてきて割と遊べるのでおすすめです。

ゲームルールは、MTGをオマージュした戦闘システムに、手札をコストにするというルールでプレイしていくのがCELLの基本のプレイ。
手札の消費が激しいため、毎ターンのドロー枚数は3枚となっており、かなりガッツリドローできる楽しいゲームです。

書いてるだけじゃ分かりづらいかもしれないけど、手札が全てコストになるため、ピッチスペル打ち放題のMTGと言えば一部の人には楽しさが分かるんじゃないかな。

手札を溜め込んでからの除去やカウンターの読み合いが楽しく、ドロー枚数が多いためリカバリーも早くてめちゃくちゃ面白いです。

何より、50枚1組で同名カードは2枚までしか入れられないため、コストとして切ってしまうと2枚目を引けずに負けてしまうなんてことも起こり得るから気を抜けない。
その何切る問題の葛藤も醍醐味で、カードが強い手札でも相手が早く動いてしまうと対応でカードリソースを持っていかれて後半ひっくり返せず負けることもあり、構築力・プレイング・運の3つともが試されるゲームだったりします。

気がついたら新旧それぞれ2セットずつ持ってるな…


旧CELLからCELLアウトブレイク(新CELL)で変わったこと

旧→新の変更点は、
・初期手札が『7枚→5枚』に変更
・ルールで『構築済み状態なら手札5枚、自分で組んだオリジナルデッキなら手札3枚でゲームスタート』が追加
・後攻のドロー枚数が『1枚→2枚』に変更
・サブユニットが消え、新たにサブユニットデッキが導入

このルール変更はかなりの衝撃がありました。

後攻のドロー枚数については以前から身内でも議論になっており、2枚が健全だろうという結論がありました。
なぜなら、先行のプレイヤーに先に動く権利と、攻撃権があるからです。
このゲームには召喚酔いもタップもない。
なので、初手でフル展開してライフ削ってちまちま除去を打つということができました。
その状況で、常に先行が2枚多い状態でゲームが続くと、後攻側は不利なままになってしまいます。
なので、以前から身内と遊ぶときはこの後手2枚ルールを採用していました。

そして割と衝撃的だったのは、
・初期手札が『7枚→5枚』に変更
・ルールで『構築済み状態なら手札5枚、自分で組んだオリジナルデッキなら手札3枚でゲームスタート』が追加

の2つ。
手札の枚数が重要なこのゲーム、初手の枚数が少ないというのはお互いに致命的だし、いつ動き出すかの読み合いがまず無く、手札が相手より多くなったタイミングで動きたしたもん勝ちです。
なぜなら相手の手札が少ないということは妨害が無いということで、手札が強ければ強い展開したもん勝ちになってしまうからです。
更に、デッキを作ることも楽しみのひとつなカードゲームにおいて、オリジナルデッキにハンデが課されるのは余計に辛いことで、それがリソース源である手札の減少というのは特に辛かったです。
これが新CELLのがっかりポイントその1
これは今後、カードの種類が増えれば改善するとは思うが、現状はオリジナルデッキが辛いというだけだと思う。

次に、いや、手札云々以上に衝撃的だったのはサブユニットの廃止と新サブユニットデッキの導入
旧CELLのユニット(他ゲーで言う所のクリーチャーやモンスター)には、サブユニット能力というものが付いており、ゲーム開始時に手札から伏せることでその能力を使えるというルールがありました。

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旧CELLではサブユニット能力を主軸に戦うデッキもありますが、強力なサブユニット能力持ちは大体バニラで、サブユニット能力を頼り過ぎると普通のプレイ時のパワーが落ちます。
更に、サブユニットを伏せるということは手札1枚(リソース1枚分)損しているということなので、手札次第では伏せないという選択肢もあります。
これは旧CELLの好きなポイントの一つで、強いサブユニットを伏せたいがためにマリガン(1回だけできる)することもあるくらいでした。
それが廃止され、導入されたのがサブユニットデッキ

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今まで以上に強力な能力を持った8枚のカードから成り、ゲーム開始時に各プレイヤーはその山から1枚取ってサブユニットにします。
ここで重要なのは、「8枚1組の山から各プレイヤーは1枚ずつサブユニットにする」ということ。
つまり、サブユニットのためにマリガンすることも、サブユニットを伏せずに情報公開しないということも、ましてやサブユニット前提での構築もできなくなったということです。
しかも、新サブユニットの中には汎用的なものもあれば局部的なものもあり、バランスが取れているとは言えず、相手はデッキに合う強いサブユニ引いたのに、自分はデッキとは合わない弱いサブユニを引くということも有りえます。
これが新CELLのがっかりポイントその2
これは今後改善されることはまず無く、この8枚から成るサブユニットデッキは、現在ルールで決められているため、ルール変更や追加が無い限りサブユニットゲーからは抜け出せそうに無いです。
更に、サブユニットデッキが相手と共有のため、今後新規サブユニットの追加は無いだろうと思います。
あるとしたら、『8種1組の束から』というルールが変更される時ぐらいですかね。

さて、話は変わって、こんだけ旧CELL好きだった俺ががっかりしながらもちゃんと製品版のイベントに行ってきました。

自分が第一回公式大会に出た際、持っていったのはオリジナルデッキ。
手札差2枚は辛いけど、ゲームが長引いた際のリソース量(干渉できるカード数)からすると2枚という差はだんだん小さくなっていくという考えから、ロングゲームを見据えた構築をできるオリジナルデッキを選択しました。
なので、遅延カードやタフネスが高くて軽いカードを詰め込み、ロングゲームでカードパワーで押し潰すデッキを作っていきました。

第一回大会レポ

参加人数:8人
使用デッキ:ガチャグッドスタッフ(オリジナルデッキ)

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「召喚時にデッキトップのカードを引いて、使用するか捨てる」というテキストを持った根粒菌を主軸に、1枚で仕事をするカードを投げつけるデッキを使用。
手札差を覆すため、踏み倒しカードで各国家の強いカードを投げ続けて勝つというのがコンセプト。

結果は優勝。

同じデッキを握らせた友人は1回戦敗退。

正直言うと、相手が上手かったら負けてる試合が多数ありました。
やはりロングゲームすればとか言っておきながらそうはさせてくれない。
構築済みデッキは割とアグレッシブな戦い方ができるように作られており、更に相手の引くサブユニが毎回強くて、「今能力起動されたら負ける…!!俺、こんなとこで負けるのかよ……」ってターンが全部で5ターンはありました。

そんなこんなで割と遊んだ新CELL、総評としては”CELLらしく”はなったが、面白みに欠けるという感想。

旧CELLのカードパワーと大量の手札からの攻防の応酬はやはり楽しかったです。


そして旧CELLへ…

結局CELLを遊ぶときは旧CELLをプレイしています。

理由は簡単で、単純に遊んでいて楽しいから。

プールが新CELLに比べて広いのもあるし、やはり手札を大量消費してのコンボや、初手で手札オールインで速度勝負など、デッキによって色を出しやすかったというのもあります。

大会の記録はデッキまでは分からなかったし、旧CELLのホームページ消えてたので、自分が使われたデッキとかしかわからない上に、旧CELLについて書いてる人なんて他に居ないから自分で書くしかないんですよね。

というわけで前置き長くなったけど旧CELLについて語っていこうと思います。

とりあえずデッキ紹介から。

と言っても、自分が使用したり、作ったデッキを紹介していくだけだけども。


旧CELLデッキ集

・バイオハザード

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CELLの環境を末期にしたヤベーやつ。
第一弾から入っているカードであるバイオハザードを中心にしたデッキの総称。能力は墓地と場の生物を入れ替えるリビングデスを調整したようなテキストで、お互いの場の数の合計分、お互いに墓地から出せる。
当然、自分の盤面0体で撃っても相手の盤面に生物が居ればお互いに展開できるため、負けている盤面をひっくり返すようなカードだった。

何がバグったって第三弾で追加されたバイオレメディエーションの登場から。

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レメディは発動したら自分か相手の墓地を全てシャッフルして山札の下に置く効果を持ったカード。
元はデッキ回復やバイオへの牽制で刷られたカードだったはずが…
頭の良い諸君はもうお気づきだろう。
そう、バイオ側がこれを撃つことで一方的に展開できるのだ。(ドンッ
かくして、バイオハザード最強伝説の始まりである…

と思いきや別にそんなことはなく、大会結果は自分の知る限りではバイオ以外が優勝してました。

多分俺が参加する前にバイオで暴れて飽きた人が居たんじゃないですかね。

正直プレイヤーが増えたら大バイオ大戦になってたと思う。

俺がバイオを使った大会では、まだデッキが完成しきっていなくて、決勝でハンデスビートに負けてしまいましたとさ。


・マラリアハザード

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生物全体に-400/-400の修正を与えるマラリアを軸にしたコントロールデッキ。
通称:ルー○ア。
このマラリアをバイオで2体並べれば、相手の生物はほぼ溶けるので実質一方的な展開が可能。
レメディエーションが無かった頃はこれを採用してた。
今でも普通に強いデッキなのでワンチャンあると思う。


・ハンデスビート

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相手に戦闘ダメージを与えることで相手の手札を捨てさせるカード等を使用し、相手の動きを阻害しながらアドバンテージ差を付けていくデッキ。
派生として、後述するオルガネラビートとのハイブリッド構築もあり、自分が今愛用しているデッキの一つ。


・オルガネラビート

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装備品(オルガネラ)を主軸に、ハンデス・ドロー・コントロール奪取など様々な動きが可能なデッキ。
意外と小回りの効くカードも多く、パワーの上昇値も高めでかなり強い。
拡張パックで強化されたオルガネラも多く、バイオ相手でも引き次第では互角に戦える。


・グッドスタッフ

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単体で能力を発揮できるカード達を主軸にしたデッキ。
殴るたびにスタッツ上昇や、手札の枚数を参照してスタッツの昇降したりなど、顔面を殴ることに特化してる。
その分小回りをガン無視しており、一部カードで対策されると詰むことも。
しかし削り切る速度は十分なため、除去が間に合わなければそのまま圧殺してしまう火力は持ってるので初心者におすすめ。


・バニラビート(ウィニー)

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ロード(全体強化系のカード)と超低コストのカードで戦うデッキ。
グッドスタッフが単体のパワーなら、このデッキは横に広い。
味方全体に+400/+0修正と活性化(貫通)を与えるアラキドン酸カスケードでフィニッシュする。

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・グラム陽性菌

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「このカードは、『グラム陽性菌』としても扱う。」というカードを主軸に、周辺強化パーツを使って戦うデッキ。
が、強化パーツはそれほど多くなく、しっかり組んだデッキ相手には勝てない。
一度構築に挑戦してみたけど、やはりパワー不足感が否めない。
グラム染色をもっといっぱい投入したい。


・テクノロジーコントロール

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強いテクノロジー(他ゲーで言うところの永続魔法・場エンチャント・ネクサス等)を並べてコントロールすることを主軸にしたデッキ。
フィニッシャーはマラリアであったり、バイオハザードであったり様々。
攻撃制限や相手だけコストの上昇や自分だけコストの軽減など、割とやりたい放題。
弱点としては、盤面を形成できないため、ビート系デッキに弱い。

また、「相手はテクノロジーを場に出せない。」という効果を持ったテクノロジーも有り、その1枚で詰んでしまうこともある。
基本的には入ってないカードだが、バイオハザードデッキはコスト軽減のテクノロジーを詰むため、ミラー対策で入っていることもある。
俺は友人が入れだして強かったので入れたら強かった。(小並語彙力

マラリア入れると強い。


・その他デッキ

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この他にも、たくさんのデッキがある。大会ではもっと摩訶不思議なコンボデッキが跋扈してたけど忘れた。
ぜひおもしろデッキ作ってみてください。


禁止カード

このゲーム3年くらい擦ってきて、やっぱり禁止制限あったほうが良いよな~って思ってました。
なので禁止カードを理由付きで作っていこうと思います。
身内でやるときや、これから今更ながらコミュニティができたときのためにあったほうがいいな~と。
制限に関しては面倒なのでやりたくないです。
やってもいいけど2枚しか積めないルール上結局引いた引かなかったの試合になりそうなのであまり意味がないと思ってます。


【禁止カードリスト(2021/05/26)】

・バイオレメディエーション
・分子シャペロン


・バイオレメディエーション

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やはりこのカードは、バイオハザードが使用することによる一方的なプレイを促してしまうため禁止にするべきだと思います。
他にも、これが2枚入っているだけでデッキ切れが起こらず、遅延しているだけで毎ターンの3枚ドローで敗北させられるため、ゲームレンジの問題でも禁止が妥当だと判断しました。


・分子シャペロン

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このカードについても、このゲームにおける1コストのサーチカードやドローカードが強く使えてしまうため禁止が妥当と判断。
ほぼ同じコストの胸腺も候補ですが、あちらは更に1コスト重く、アブストラクトやアーティクルを軸にしたデッキ以外でも恩恵を受けられるため、デッキ構築が特化しがちなこちらを禁止にする方が妥当と判断しました。


最後に

いやね、あんだけ新CELLより旧CELLのが面白いって言いながら旧CELL遊んでてアレだけどね、新CELLはもっと頑張ってほしいんですよ。

例えば初手の枚数は5枚でもいいから、オリジナルデッキは混ぜた国家1つごとに1枚手札が減るようにするとか(現在は何個混ぜても固定2枚減)、サブユニットデッキはもっと種類増やして自分で組めるようにするとか、サブユニットを引き直せるルールやカードを作るとか、そういうことをやってほしいんですよね。

まあ、紙やりすぎて頭がどうにかなってる人間の意見なので競技志向的な考えになりすぎているかもしれないですが、もしこれ読んでくれてたらどうか宜しくおねがいします。

CELL面白いのでぜひみなさんもプレイしてみてください。

↓新CELL

↓旧CELL

調整パックに関してはメロブさんのみ少量残ってるです。

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