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【NJRPG-2ND/CPセッティング】フォールス・ウィンター

〈忘れるな〉お前たちは偉大なる〈鷲の一族〉に仕えし、鷲のニンジャが末裔だ。〈忘れるな〉お前たちは、忠誠を捧げる先を見失い、あるいは忘れ去り、無価値なだけの時間を過ごしていた愚か者だ。だが、その罪を許そう。さぁ美しい武器を手に取り、輝かしい世界統治のため戦うのだ〈忘れるな〉

この記事は「ニンジャスレイヤーTRPG」に対応したキャンペーン・ゲーム(続き物ゲーム)「フォールス・ウインター」シリーズの設定資料・プロット集(ストーリーアイデア集)です。これは実際にプレイされたセッション内容に基づいており、別録のサンプルシナリオ集を併せて用いることで、プレイヤー4~5人向けの長編キャンペーンとして遊ぶことができます。あるいは一部の設定を参照・改変して、独自のシナリオやキャンペーンに利用することも問題ありません。

「フォールス・ウインター」はPCの行動やその結果に応じて柔軟に展開が変化することが想定されているため、物語の大筋がずれてしまわないよう、このコアセッティングを参照することで行動ルーティンなどを導き出せるように構成されています。

※各ゲーム要素はニンジャスレイヤーTRPG初版で行ったキャンペーン実卓を元に、2版向けへコンバートされたものです。

◇本文中に登場する略称
NM:ニンジャマスター    → ゲームの進行役。描写などを行う。
PL:プレイヤー       → ゲームの参加者。PCを操作する。
PC:プレイヤーキャラクター → ゲーム内の主人公。メインキャラ。
CP:キャンペーン      → 連作シナリオ。


◆はじめに

フォールス・ウインター」シリーズは三大勢力が覇権を争う「エイジ・オブ・ソウカイヤ(AoS)」の世界観設定のもと、「鷲のニンジャ」を主人公(プレイヤーキャラクター)として進行する。全体的にシリアスでダーティーなアトモスフィアに包まれており、秘密行動をとる特殊部隊のようなシチュエーションが数多く登場する。

劇中では様々な登場人物が(ときには味方内でさえも)互いに利害関係とそれにまつわる秘密/思惑を抱えており、特定のシナリオでは協力関係にあっても、CP全体を通して何を目的に活動しているのかは判然としない。無条件に信用できるのはPC間の関係性のみという状況で、PLは選択を迫られる。

またコンセプトのひとつには「嘘」を掲げており、叙述トリックとして、いわゆる『信頼できない語り手』の要素がプロットに組み込まれている。これによってPCとPL両方に対する"騙し"が少なからず存在し、キャンペイグンの進行と共に見えていたものが一転してしまう構造となっている。

そのため参加者間で不信感や不公平感が生まれないよう、しかし没入感が損なわれないよう注意を払いつつ、NMは通常のシナリオ以上に描写や情報を慎重に(そしてある程度露骨に)提示することが望ましい。あるいはプレイスタイルとして、事前に「嘘」の正体をPLに明かしたうえで物語を進めてゆくのも面白いだろう。

収録要素

この記事では次のような順序で、キャンペーン・ストーリーをプレイするための特殊なゲームルールや設定が収録されている。

1:物語全体のあらすじと背景設定
2:キャンペーンのストーリー展開
3:キャラクターメイキングのルール
4:余暇成長のルール
5:主要な登場キャラクターについて
6:主要な登場組織について
7:ルート分岐の調整方法について

キャラクターデータ集

関連記事収録マガジン

『フォールス・ウインター』関連記事は公開されると、下記のマガジンに順次収録されていきます。

更新履歴

20231203  ・分岐フローチャートを追加
20231201  ・公開済みシナリオから、各種NPCの立ち絵画像を追加収録

20221109 ・一部キャラクターのビジュアル画像を差し替え
         ・収録が漏れていた『アジト』に関する記載を追加
         ・関連記事を収録するマガジンへのリンクを追加
    
20220717 初版公開


◆物語の背景(あらすじ)

このCPシリーズでは元CIA(そして鷲のニンジャ)という経歴を持つ『アシッドウルフ』というニンジャが、ネオサイタマにおけるニンジャ組織の対立構造の裏で暗躍し、アマクダリ・セクトひいては〈鷲の一族〉の生き残りであるアガメムノンをも出し抜いて、自らの目的を成就させようとしている。

彼の正体はアレン・ウェルシュ・ダレスという、かつて旧アメリカ合衆国のCIAで長官を務めた男であり、〈鷲の一族〉のために暗躍していたスパイマスターのひとりでもある。アレンはCIA時代『MKウルトラ』という非道な洗脳計画を主導していたことから、様々な諜報技術や洗脳・騙しの手法に精通している。彼はそれらのスキルを駆使し、水面下でネオサイタマにおける戦力を拡大しながら、アマクダリ・セクトとは異なる手段で〈鷲の一族〉による世界支配を成立させようと考えている。

隠された背景として、キャンペーン中は「鷲のニンジャ」として活動するPCたちの正体はソウカイヤの末端構成員であり、かつてアシッドウルフとのイクサに敗れた彼らは、洗脳によって偽りの記憶と忠誠心を植え付けられている。

PCは〈鷲の一族〉への忠誠を拠り所に、物語のなかでアレンに手駒として操られながらも、少しずつ上記の真実に気が付き始める。やがて疑念が確信へと変わるとき、彼らはアレンの計画を止めようと動き出すのか、あるいはそれでも鷲のニンジャとしてアレンと共に在ろうとするのか、選択を迫られることになる。


二重構造のストーリーラインとテーマ

このCPシリーズでは2つのストーリーラインが並行して進行する。

ひとつは「電子戦争を生き延びた鷲のニンジャであるPCが再び前線へと引き戻され、偉大な指揮官のもと〈鷲の一族〉による世界支配を取り戻そうとする」という嘘に塗り固められた表向きのストーリー。

もうひとつは「洗脳によって鷲のニンジャという役割と思想を植え付けられたPCが、イクサの中でエゴを鍛え上げ、曖昧になった自己を再定義する」という覆い隠された真のストーリーだ。

背景に書かれているように、PCそしてPLは物語が進行するにつれ、重要な何かが隠されていることに勘付き始め、やがては選択を迫られる。しかし重要なのはPCたちが何を成し遂げようとするか、あるいはそのために己をどのように定義するのかであり、彼らの選択によっては「嘘」のストーリーラインでさえも「真実」となる可能性を秘めている。

物語はこの「自己の再定義」に焦点を当てており、サンプルシナリオ中では、彼らが思考を整理する手掛かりや暗喩として、象徴的なキャラクターや出来事が用意されている。

このキャンペーンは『目覚める』シーンから突然始まり、PCは"アシッドウルフ"の声をトリガーに「鷲のニンジャ」としてここまでの経緯や記憶を"思い出す"。ただしボスに初めて出会ったシーンや、どうやって呼び戻されたのか、については絶対に描写されず、NMからも断定的な情報を得ることができない。

NMからの曖昧な情報は毒となり、PCの脳であるPLを蝕んで、不完全な背景情報を補完させる。そうすることで、彼らは物語中ではあたかもそれが真実かのように振る舞うことになるのだ。

◆キャンペーン全体のストーリー展開

このキャンペーン・ゲームでは、PCの選択や行動、NPCの生死によって、細かな展開や攻略ルートが変化するマルチエンディング方式を採用している。NMはサンプルシナリオの通りに物語の展開を固定しても構わないが、このセクションの情報を元に新たな分岐シナリオを作成することもできる。

細かな要素については後のセクションを参照すること。

フェーズ1:役割の認識

このフェーズにおいて、PCは2~3シナリオほど「鷲のニンジャ」として活動する。彼らはアマクダリ・セクトの味方ではないこと、メイライ社など原作に存在しない未知の勢力がネオサイタマに存在することを知る。

PCたち(そしてPL)は自分たちが鷲のニンジャであると思い込んだ状態で、指揮官である「アシッドウルフ」の指揮の元、旧CIAの関係者・技術者の拉致や旧世紀レリックの回収作戦にあたる。この時点で彼らは自らの行動に何の疑問も抱いておらず、忠実に任務をこなしてゆく。

PL視点では、ニンジャスレイヤー原作に詳しい参加者ほど『鷲のニンジャ=アマクダリ・セクト』という印象を持っているところ、アマクダリのエージェントが敵として登場するという叙述トリック的な形でPCの立ち位置が明かされる。

しかしながら、この段階ではアシッドウルフが何者なのか、(〈鷲の一族〉を復権させるという長期目標を除き)何を目的としているのかといった情報は徹底的な秘密主義によって覆い隠されており、キャンペーン全体における長期的な謎として彼らに付き纏うことになる。

長期的に付き合うことになる敵対組織、メイライ・コーポレーションと、彼らが操る『概念蘇生』という謎の技術との因縁もここから始まる。

対応サンプルシナリオ
【ブレイン・ウォーフェア】
【オペレイシヨン・ペーパークリップ】
【オペレイシヨン・マタドール】


フェーズ2:ニンジャ組織との衝突

このフェーズにおいて、PCは様々なニンジャ組織に攻撃を仕掛け、偽装工作によって緊張状態を生み出す。ソウカイヤのダイダロスは暗殺対象となり、メイライ社はその正体を暴かれることになる。

アシッドウルフを筆頭とした「ブラックサイト」勢力は着々と準備を進め、その活動はアマクダリ・セクトやソウカイ・シンジケートに対する直接的な攻撃作戦へとエスカレートする。PCは命令によって破壊工作・暗殺を遂行してゆくなかで、ブラックサイトおよびアシッドウルフがネオサイタマにおいてメガコーポやニンジャ組織間の対立構造を激化させようとしていることを知る。

やがてPCは彼らの隠されたニンジャネームを知るニンジャ「クレイニアム」と遭遇する。クレイニアムは洗脳を受ける前のPCたちの上官であり、アシッドウルフの偽装工作によって、彼らは爆発四散してしまったものと思い込まされていた。PCは自らの素性の一端を知るこの存在に疑念を抱き、相手もまたPCたちの生存に少なからず衝撃を受ける。

このフェーズではメイライ・コーポレーションにまつわる『概念蘇生』の正体が明らかとなり、PCたちは「自分たちも概念蘇生者であり、死んだニンジャなのではないか」という疑念を抱かされる。そしてメイライ社の黒幕とのイクサは、洗脳されたPCのニューロンに化学反応を引き起こし、記憶と幻覚が混ざりあい、彼らは「鷲のニンジャ」としての現在に何か裏があることを理解し始める。

いずれのケースでも、メイライ・コーポレーションはアシッドウルフによって乗っ取られてしまう。

対応サンプルシナリオ
【オペレイシヨン・クロスボウ】
【オペレイシヨン・ケイオス】
【オペレイシヨン・スターゲイト】
【オペレイシヨン・ミッドナイト・クライマックス】


フェーズ3:暴かれる真実

このフェーズにおいて、PCは第三者の口から自分たちの正体を知るチャンスを得る。

PCは任務の最中、ソウカイヤとザイバツの抗争に巻き込まれ、予定外に二手に分断されてしまう。時を同じくして、襲撃を受けるアシッドウルフとの更新が途絶えた状態で、彼らは粒度の異なる情報を、それぞれ異なる情報源から与えられ、チームは完全な混乱状態に陥ってしまう。

片や、自らの正体を知るらしいソウカイ・シックスゲイツのニンジャ、クレイニアムと再び相対する機会を得る。意外にも対話を選んだ彼女は「PCは元々自身の部下だった」と信じがたいことを話し始める。混乱するPCたちの前には監視者が現れ、どちらの味方につくのか選択を求められる。

片や、ソウカイヤの機械化部隊の強襲を受ける中「PCは爆発四散済みのソウカイニンジャとして記録されている」という奇妙な事実を告げられる。


このフェーズでは必ずフィルギアが登場する。彼は洗脳されたPCの目を覚ますことができないか、最も真実に近づいているPCチームに接触し、アシッドウルフに関する知識を与えようとする。彼らがその情報をどのように解釈するかは分からないが、ここでの選択により、一部のPCはクレイニアムやフィルギアと一時的に行動を共にし始める可能性がある。

対応サンプルシナリオ
【コールドフィート】
 【トーテム・アンド・タブー】
 【アンド・ザ・トラスト・シャル・メイク・ユー……】


フェーズ4:迫られる選択

このフェーズにおいて、分断された2つのPCチームはようやく合流を果たすチャンスを得る。ただしそれは必ずしも穏便な出会いとは限らない。

それぞれの情報源から自らの正体に関する抽象的な情報を得たPCたちは、再び合流するチャンスを得る。しかしこの段階でもPCの正体は明確になっておらず、彼らは現状の自分を受け入れるのか、本来の自分を取り戻そうとするのか、自己の再定義という形で決断を下す必要がある。

この方針によって、PCは真実を求めてアシッドウルフと対峙するのか、あるいは味方との合流を目指すのか、それぞれ異なる道を歩むのか、といった形で明確な分岐が発生する。伴って、このフェーズはキャンペーンの終幕に向けた、大枠のストーリー分岐点となる。

想定されているストーリー分岐は次のようなものがある。

◇アシッドウルフルート:PCは現状の自分を受け入れ、鷲のニンジャとしての使命をアシッドウルフと共に果たそうとする。この段階まで来た彼らの次なる目的は、不安要素を排除しながら「A.R.G.O.S.」の制御権を密かに奪い取り、アマクダリ・セクトの再定義計画を乗っ取ることだ。彼らはここまでの備えを総動員し、ネオサイタマを燃やしながらジグラットを襲撃する。

◇クレイニアムルート:PCたちを再び部下(あるいは並び立つ味方)として迎え入れるクレイニアムだが、このままではソウカイヤにヌケニンとして裁かれてしまうだろうと指摘。アシッドウルフの企みの証拠を手に入れる、あるいは首級をあげることを目的に、一行は鷲のニンジャの追跡を試みる。場合によってはアシッドウルフに敵対する他勢力とも手を組みながら、PCはCIAの亡霊と決着をつけに行く。

◇アマクダリ・セクトルート:洗脳を跳ね除けアシッドウルフを追う一行の前にスワッシュバックラーが現れる。彼は「ようやく夢からお目覚めか」と揶揄しつつも、PCたちのこれまでの奮戦を称賛してみせる。そして彼らがまだアイデンティティの混乱に陥っている場合、真の鷲のニンジャとして生きることを望むなら着いてこいと誘いをかける。彼らは鷲のニンジャとして、しかしアマクダリ・セクトと共にアシッドウルフの陰謀を迎え撃つ。

◇第三勢力ルート:アシッドウルフを拒絶し、しかし他の勢力にも大手を振って加担できない混乱したアイデンティティを持つPCたちは、組織に属さない者達と手を組み、自らの意志でアシッドウルフの計画そしてMKウルトラとの決着を付けようとする。

  • フィルギアルート:PCはフィルギアによって再び導かれ、全ての始まりであるアシッドウルフとの決着を付けるという目的を見出す。間接的にニンジャスレイヤーやナンシーなどの反抗勢力とも繋がり、PCがもたらす情報を元に小規模な反攻作戦が始まる。

  • サイオコールルート:PCは十分な関係性を築いていたサイオコールと合流し、明確な利害関係の一致のうえ、洗脳を脱したミスクリエイテッドやブルームキャットといった"腕"のニンジャと合流し、独自の反抗勢力を作り上げる。

  • コスモクライムルート:PCは逃げ延びていた「コスモクライム」の接触を受け、アシッドウルフの計画を乗っ取らないか(あるいは阻止しないか)という怪しい誘いに乗ってしまう。彼らは再定義がピークに達したとき、コスモクライムの真の目的を知る。

  • ビクタールート:ウカツにもビクターの誘いに乗ってしまったPCは、契約によって行動を縛られながら、アシッドウルフの計画転覆に向けた反乱に加担させられることになる。

対応サンプルシナリオ
【オペレイシヨン・グレイストーン】
【オペレイシヨン・ライト】


フェーズ5:決戦

このフェーズにおいて、PCは自分たちが選択した加担勢力と共に、アシッドウルフが引き起こした争いに決着を付ける。だが誰しもが望んだ通りの結末を迎えるとは限らない。

フェーズ5ではPCの選択や行動に関わらず、アシッドウルフによる世界洗脳計画が着々と進行する。第1段階ではアマクダリ・セクトの「将来性」によるロケット計画が妨害され、A.R.G.O.S.は彼の手に落ちる。第2段階ではネオサイタマが衛星攻撃により火の海となり、ジグラットはアシッドウルフおよびメイライ・コーポレーションの襲撃を受ける。第3段階ではジグラットのレリック級UNIXを乗っ取ったアシッドウルフが、再定義プロトコルを起動させる。

PCはフェーズ4で選択した加担勢力=ルート分岐に従い、それぞれの勢力と思惑のもと、このネオサイタマ全土を巻き込む混乱をなんらかの決着に導くことになる。誰かがアシッドウルフを止めなければ、彼らは世界の勢力図を塗り替えてしまう。

対応サンプルシナリオ
【フォールス・ウインター】
 【キャン・ネバー・ビー・ザ・セイム・パーソン・アズ・ビフォア】
 【バット・ウィー・アー・ヒア】
 【ナシング・イズ・インポシブル・イン・アワー・ワールド】


◆分岐フローチャート

ここには主要な分岐点に関する、全体を通してのフローチャートが収録される。細かな分岐要素のガイドや、イレギュラーパターンでの処理の方針は各シナリオに記載されているため、マスターは必ずしもこのチャートに従う必要はない。

また、このフローチャートではPCがバラバラに2つ以上のルートを選択し別れた場合の分岐・合流は詳細に考慮していない点には注意すること。


◆キャラクターメイキングのルール

このシリーズのPCはサンシタではなく、ある程度の戦闘経験を積み訓練されたニンジャであり、それを再現するために次のような専用ルールで作成される。

NMはこれ以外の方法でPCを作成することにしても良いが、方針として『成長の壁を突破しない』、『武器など能力値以外で個性を出すことができる』ようなルールであることが望ましい。

1:通常通りダイスロールを行うか、11ポイントのスクラッチビルドでキャラクターを作成する。ダイスロールの場合、1度ロールした後に全て振り直すかスクラッチビルドに切り替えるかを選択しても良い。ジツの種類はダイスによるランダム決定が望ましいが、希望があればNMと相談する。

2:
PCたちはある程度の戦闘訓練を積んでいる。これを反映し追加で3ポイントを任意のステータスに振り分ける(成長の壁を越えることはできない)。これは1ポイントを【万札】10、もしくは「スキルトレーニング」1回分と読み替えても良い。

3:初期【万札】が追加で10与えられる。ローンは使用できない。開始前に生い立ちや、上記で取得できる【万札】と合わせて自由に装備を整えても良い。

4:初期サイバネは固定され、選択できない。全員に特殊な腕部サイバネ『▶鷲の腕』が与えられる(詳細後述)。

特殊サイバネ『▶︎鷲の腕』

驚くほど滑らかに動作する高性能なサイバネ腕。外観描写は各PLの自由だが、その装甲の内側には共通して『鷲の翼』の意匠が施された真のサイバネティクス腕のフレームが隠されている。

このサイバネには月の石≒エメツ鉱石が使用されており、着用者のニューロンと深く結びつき、PCがアシッドウルフによる洗脳の影響を受けやすくするためのバックドアとしての役割も担っている。内蔵された複数のシリンダー部品には、微量のエメツを含有する液状のLSDが充填されており、PCは無自覚のうちにこれを恒常的に体内で循環させられている。これはアシッドウルフの洗脳手法の一端であり、薬物や周囲環境の閉塞化により精神状態を不安定にすることで、彼らの人格等の改変を深く定着させることが目的だ。

ゲーム上のデータは下記の通りとなる。

1:基本的な性能は『▶テッコLv1』に準拠するが、サイバネ総数にはカウントされない。全体のバランスを調整したいNMは、この効果はLv1限定であるものとする。

2:アジトで定期的なメンテナンスを受けている限り、『○鷲のニンジャ』(『◉忠誠心(ニンジャ組織)』読み替え)を得る。

3:CP進行に伴い、『▶︎▶︎▶︎テッコLv3』同等まで段階的に強化することができる。一方、任意で取り外すことはできない。また『▶生体LAN端子』などの前提サイバネもテッコに準拠する。

4:原則として、非内蔵型の拡張サイバネは搭載できない。

よりパワフルなPCに仕上げたいNMは、鷲の腕から生体LAN端子などの前提を撤廃しても良い。


専用の拡張サイバネ『▷ブラック・ブースター』

『鷲の腕』専用の拡張サイバネ。何らかの黒い液体が入ったカートリッジ状の部品。手番開始フェイズに【体力】1をコストとして消費することで、腕から脳に突き抜けるような熱と共に、後述のいずれかの効果を発揮する。シナリオ中1回までの使用。

効果1:この手番の間『成長の壁』を無視して、一時的に使用者の【ジツ】値を+1する。これに伴って【ジツ】値が4以上になった場合、使用者は任意の★~★★★系のジツを一時的に得る。ただし効果持続系のあらゆるジツは、手番終了フェイズになると即座に効果が終了する。

効果2:この手番の間、使用者の『ジツ』が与えるダメージを+1する。これは例外的にエンハンス種別の効果によるダメージボーナスにも反映される。

ただしカラテミサイルやエンハンスを伴う連続攻撃のように複数回の攻撃判定が発生する場合、最初の1発だけにこのボーナスが加算される。カナシバリ・ジツのように範囲攻撃種別を持つ攻撃の場合、いずれかの敵1体に対するダメージのみにこのボーナスが加算される。

この特殊な拡張サイバネはキャンペーンシナリオを一定段階まで進行した後に解禁されることを想定している。

『▷ブラック・ブースター』は『鷲の腕』に内蔵されたLSDシリンダーを代替するものであり、配合されたエメツの比率が圧倒的に多くなっている。そのためシリンダーをこれに交換するには、キャンペーンが進行し、十分にPCたちの洗脳が定着するのを待つ必要がある。


特殊拡張サイバネ『**▷▷罪の味**』

謎めいた存在『コスモクライム』から回収されたニューロンチップを演算用AIとして兵器転用した恐るべきジツ増幅装置。チップ内の人格が脳内で語りかけてくるという副作用の代わりに、オヒガンとの接続が深まり、ジツの出力が増大する。

この特殊なサイバネは、特定のシナリオにおいて特定の敵を撃破すると解禁される。ただしその特性上、1点物のサイバネであり、いずれか1人のPCしか所持することはできない。

前提:「▶︎生体LAN端子Lv1」以上の装備
対応部位:
汎用
・装備者の【精神力】を+1、【ジツ】を+1する。


特殊な『ニンジャネーム』

このキャンペーンにおいて、秘密作戦に従事するPCは、全員が2つのニンジャネームを持つ。これは彼らが暗黒メガコーポ連合や、関係者にその正体を悟らせないための措置である。

NMは上記のような理由を付けて、PLへ「2つのニンジャネームを用意し劇中では別のニンジャネームを使用し、本来のニンジャネームは設定としてキャラクターシートに記載だけしておく」ように伝える。

しかし実際には「本来のニンジャネーム」は「洗脳される前のソウカイニンジャ時代のニンジャネーム」に該当する。

◇用意が必要な2つのニンジャネーム
1:本来のニンジャネーム
2:秘密作戦でコードネームめいて用いる新たなニンジャネーム


『鷲のニンジャ』のバックグラウンドを決定する

『鷲のニンジャ』という特殊な立ち位置でキャラクターのパーソナリティーを作成するにあたって、NMからは次のような設定要素を提示し、細部はPLに決定させる。知識量は具体的なラインを設けず、曖昧にしておくことが好ましい。

1:PCはかつて〈鷲の一族〉に仕える鷲のニンジャとして活動していた。
2:その活動時期や年齢設定は、後述のハンドアウトを参考に決定する。
3:PCの鷲のニンジャとしての位は低い。〈鷲の一族〉に関する知識は絶対的支配者の血統としてその名と力のみ知っている。
4:当時は指示役や司令本部から与えられる命令を淡々とこなしていた。
5:電子戦争後、〈鷲の一族〉と鷲のニンジャは消え失せ、"うっかり"生き残ってしまったPCは隠匿生活を送っていた。
6:CPの物語の直前、PCはボス(指揮官)に見つけ出され、『鷲の一族を再興するため』前線に引き戻された。
7:かつての活動の記憶は、恥ずべき失敗として朧気にニューロンの底へ消えかかっている。ただし〈鷲の一族〉への忠誠心だけは絶対的なものとして残り続けている。

NMはより抽象的な情報だけを与え、細かな設定はPLに委ねても構わない。
そうした場合、最低限必要な情報は1, 6, 7のみとなる。


例外的に、PLがキャラクター造形に悩んでいるような場合、次のような設定テンプレートをハンドアウトとして提示しても構わない。

・電子戦争以前から鷲のニンジャとして暗躍していた、古いニンジャソウル憑依者。電子戦争を経て暗黒メガコーポ連合の追撃からも辛うじて生き延びたが、戦いの後遺症と長いブランクによりワザマエは錆びついている。

・電子戦争時代に臨時徴収された、傭兵めいた立ち位置のニンジャソウル憑依者。純粋なカラテで切り抜けたのか、味方を売ったのか、電子戦争後は身を潜め細々と隠居生活を送ってきた。

電子戦争後に形成された鷲のニンジャの小集団の若い一員。暗黒メガコーポ連合との戦闘により仲間は散り散りとなり、結局ろくにカラテを鍛えることもできず、たった独りでネオサイタマに放り出されることとなった。

他のハンドアウトを選択したPCに見いだされた、新世代の鷲のニンジャ。そのカラテは未熟で、限りなく末席の存在だが、やがて王が統治するであろう新時代の輝きに魅せられている。


プレイヤーキャラクターの正体(NM向け情報)

キャンペーンにおけるPCたちの真の正体は、黒幕である『アレン・ウェルシュ・ダレス』のニューロンパターンを、ニンジャのジツとモータルの技術によって書き込まれ、本来のソウカイニンジャの人格とアレンの人格が混ざりあって誕生した「鷲のニンジャ」としての新たな人格を有する存在である。

これは不可逆的なものであり、彼らは既に「ソウカイニンジャ」でもなければ「アレン・ウェルシュ・ダレス」でもない。物語における最も大きな分岐はPCがこの事実を認識し、「鷲のニンジャとしての新たな自分を受け入れる」のか「ソウカイニンジャとしての本来の自分を取り戻そうとする」のかによって決定される。

また人格形成以外の点でPCへの洗脳に作用している要素は「ニンジャのジツ」と「LSD(薬物/毒)」であるため、PCが次のようなジツ等を身に着けたとき、他のPCよりも早く上記の事実に気がつく可能性がある。

・毒耐性に関するジツ/サイバネ
・精神防壁に関するジツ
・アーチ級ソウルの力

◆余暇成長のルール(参考)

ここに記載されているルールは実卓のプレイに基づく暫定的なものであり、NMは自由に改変してもよいし、採用せずに通常のルールで余暇を行わせてもよい。

余暇オプションの追加・変更

各種余暇オプションについて、次のような追加・変更を行う。

モータルハント:敵の注意を引いてしまうため選択できない。
シノギ:個人的な収入源を得られるほどの裁量はないため選択できない。

NPCとの強化合宿:特定の条件を満たしたうえで、特定のNPCとしか実行できない。

バイオウルフ狩り(追加):モータルハントの代わりに選択できる。(最も高い能力値)÷ 2 +【ジツ】- D6 = 獲得した【万札】となる。

諜報活動(追加):特定の条件を満たしたうえで、シナリオ中に手に入れた手掛かりやサルベージ品、あるいは特定のキャラクターや組織に関する情報を1つ調べ上げることができる。NMは情報に加え、何らかの軽微な恩恵を与えても良い。

名声による恩恵

基本は「名声による成長表」に準拠するが、追加で次のような恩恵を得ることができる。

【名声】5以上:"アシッドウルフ"との直接の組手が可能となる。「基礎トレーニング」を行う際、追加で【万札】5をコストとして支払うことで、成長判定の出目をさらに+1することができる。ただし、その能力値が既に10に到達している場合はこの効果を得られない。

【名声】10以上:"アシッドウルフ"を対象として「NPCとの強化合宿」が実行可能となる。また「諜報活動」が余暇で選択可能となる。

◇ブラックサイト:特殊な"アジト"の存在

PCはアシッドウルフが秘密裏に手配した、"記録上は存在しない"秘密の隠れ家をアジトとして用いることになる。これは大抵の場合、Y2K以前にCIAが非合法的な尋問や拷問などを行うことを目的に作り上げた秘密の軍事施設である。

このうち『ブラックサイト』と呼ばれるアジトは、ソード山脈のブリザードと氷に閉ざされた、最も堅牢で秘匿性の高い隠れ家となる。特別に指示がない場合、あるいは "ブラックサイトにて" などと次のシナリオ冒頭で描写される場合、PCはソード山脈に隠されたアジト『ブラックサイト』を拠点として活動していることになる。

いずれにも共通しているのは、IRC通信設備が存在していないことである。アシッドウルフはソウカイヤのダイダロスなど、強力なハッカーの監視網に掛かる形でアジトの位置が発覚してしまうことを恐れているのだ。


◆主要な登場キャラクター

ここにはキャンペーンに登場するオリジナルキャラクターおよび、物語の展開に関わってくる原作キャラクターの設定や立ち位置に関する情報を収録している。一部にはデータも付属しているが、実際にはキャンペーン中の登場タイミング(≒登場シナリオ)によって強さや行動パターンが異なるため、ここに収録されているデータはあくまでも参考となる。

アシッドウルフというニンジャについて

ミリタリー装束の老ニンジャ。PCたちを含め、身を潜めていた鷲のニンジャを見出し、『〈鷲の一族〉の再興』という目的を与えた。鷲のニンジャたちの新たな"ボス"としてPCを導く、指揮官にしてメンター的な存在。
としてPCたちには認識されている。

彼はPCたちに目的と、それを果たすための任務や技術を与えるが、決してアマクダリ・セクトのニンジャではない(そして積極的にはその事実をPCには伝えようとしないし、優先的に知る必要はないと考えている)。

そしてPC・PLにはキャンペーンのクライマックスまで伏せられている事実として、「アシッドウルフ」と呼ばれるニンジャは2人存在する。彼らは決して同時に同じ場所に現れず、その存在をPCに悟られないように行動する。

NMは主に装着しているメンポや喫煙嗜好、使用する一人称や三人称といった要素により、彼らを密かに、しかし明確に区別して描写する必要がある。




アシッドウルフ(アレン)

外見特徴:口元を覆う鋼鉄製のハーフメンポ、70代近いシワの剞まれた目元
嗜好特徴:パイプによる喫煙嗜好
性格:他人だけでなく自分にも厳しい。徹底的な秘密主義者にして理想主義者。〈鷲の一族〉としての自己暗示による支配者としての尊大さ。

一人称:私、三人称:貴様

このキャンペーン・ゲームにおける黒幕にして、PCたちの真の支配者。アシッドウルフを名乗るこのニンジャの正体は、電子戦争以前から活動していた元CIA長官『アレン・ウェルシュ・ダレス』である。CIAにおいてニンジャ専門の部門を立ち上げたのも、他ならぬ彼だ。

「なのに、用心深いお前が、えらく大胆だよ。らしくない。……やめときなよ。知ってるだろ、CIAにはニンジャ専門の部門がある……そいつらが出てきたら藪蛇……せっかくの俺らの日常がさ……」

【プロメテウス・アレイ】

アレンは秘密諜報部門の長官にまで上り詰め、解任された後もCIAを外部からコントロールし続けた。これは彼がより強大な存在……〈鷲の一族〉をバックとして活動していたことの動かぬ証拠である。アメリカ合衆国の国鳥がハクトウワシ(アメリカン・イーグル)であり、CIAの印章において防衛のシンボルである盾の上にその姿が見られることからも、かの存在の影響が古くから続いていたことは伺い知れる。

『フォールス・ウインター』の歴史背景において、アレンは〈鷲の一族〉意志に従いケネディ暗殺の糸を引き、重要参考人であるにも関わらず裁かれることはなく、人類が月とエメツに到達した1969年にニンジャと化した。つまり彼は、我々が知る歴史の通り没しなかったのだ。


秘密諜報部門の長官という地位を解任された後も、彼は〈鷲の一族〉の手駒として重要なポストを担い、エメツの研究を含む様々な極秘計画を主導した。CIA時代から彼が監督した、最も危険な計画として数えられるひとつは、モータル・ニンジャを問わずニューロンを洗脳して思想を塗り替えてしまうことを目的とした『MKウルトラ(Project MK-ULTRA)』と呼称される極秘計画である。

アレンは「洗脳」により人の精神を完全に操ることで、世界のすべてを掌握できると考えていた。敵味方を問わず〈鷲の一族〉への絶対の忠誠心を植え付けることで、敵戦力を奪うだけにとどまらない、完全無欠な統治世界を生み出すことができる可能性があると信じていたのである。


〈月の石〉は厖大な可能性と予測不能な力を秘めていた。メガトリイ社はその存在を秘匿し、ネットワーク化された世界を支配するために用いようとした。実際には、筆頭株主たる鷲の一族に世界を差し出すためであったが。しかし鷲の一族は予測不能な力を求めなかった。やがて、Y2Kが世界を引き裂いた。

【スルー・ザ・ゴールデン・レーン】

『MKウルトラ』計画は人間の精神操作に関する研究で一定以上の成果をあげたが、ナノカラテ・エンジンと同様に、予測不能で不確定要素のある技術であることを理由に〈鷲の一族〉に歓迎されることはなかった。そんな彼がニンジャと化したのは、先述のようにアポロ計画で月の石(エメツ)が発見された1969年のことであった(我々の知る歴史書において、アレン・ウェルシュ・ダレスはこの年に肺炎で死亡している。享年75歳。しかし、そうはならなかった)。

やがてY2Kにより〈鷲の一族〉が滅びの運命を迎え、僅かな生き残りが地上を追われたとき、彼はその姿を嘲笑った。電子ネットワークによりイマジネーションの源を切り離し、人類を支配しようなど、所詮は衛星軌道貴族の稚気じみた夢。単なる抑圧を自らの威光と思い違い、それによって誰もかれもがひれ伏す状況がいつまでも続くと思い込んでいたからこそ、彼らは失敗したのだと。私の忠告に耳を傾けていればよかったのにと。

アレンにとってY2Kで失墜した衛星軌道貴族たちは「"終わった"血脈」であり、もはや支配者として相応しい存在ではない。そのため彼は不相応に生き残ったアガメムノンを排除したうえで、自らを新たな〈鷲の一族〉という存在・概念のアヴァターとして定義しようとしている。彼の最終目標は、PCに施したような「洗脳」を世界規模で執り行い、『アレン・ウェルシュ・ダレス』の人格に紐づいた「〈鷲の一族〉という存在への忠誠心」を遍く広めることである。故に彼がネオサイタマで引き起こす『フォールス・ウインター』の騒乱は、〈鷲の一族〉内部の権力闘争であるとも解釈できる。


彼はもはや「敗北した〈鷲の一族〉の血統」は統治者にふわさしくないと考えていることから、王の帰還を受け入れたドラゴンベインやスワッシュバックラーとは根本的に相容れなかった。かつて慎重に彼らとアガメムノンの存在を調査していたアレンはその動向を確認すると、唾棄すべき敵と判断し、念入りに自らの死を偽装した上で独自に活動を再開した。幸いにもアレンは鷲のニンジャとして彼らより遥かに高い地位に位置し、秘密諜報部門の長官という大役を務めていたことで、旧世紀の隠されたテクノロジーや〈鷲の一族〉すら知らない軍事基地の位置といった機密情報に深く通じていた。武器は十分にあった。


◇アレンのソウルとそれがもたらすもの

アレン・ダレスに憑依したのはスサノヲ・ニンジャのソウルである。各地の伝承や神話におけるツキヨミとスサノヲの類似性が示唆しているように、彼らは1つの力を分かたれた(あるいは半分ずつ継承した)ニンジャであった。

多数の伝承がまとめて一つの話となっている。多彩な性格を有している。これらが示す通り、スサノヲ・ニンジャは精神分裂やそうした存在の生成(ミーミーの分化)に関するジツを有していた。アレンはこの力を「MKウルトラ」の技術を再現するという奇特な手法で操ることで、独自のユニーク・ジツである『ウルトラ・ジツ』へと昇華させている。これらはオヒガン、コトダマ空間、現実世界の全てに根ざした人間の精神に関するモータルの研究の全てが集約された、いわば聖杯の断片である。

アレンは「MKウルトラ」の研究成果からもたらされた技術として、単純に対象の意識を逸したり、誘導したり、錯覚を引き起こしたり、あるいはそれらを利用してモノを消したり出現させたりといったマジシャンの"早業"を身につけている他、タイジン・ジツに近い思考誘導や暗示といった騙しのテクニックに長けている。

「ウルトラ・ジツ」はそれらを下地に、薬物(特にLSD=アシッド)やジツによる幻覚を基点として物理的・超常的な精神操作、すなわち"洗脳"を行うジツである。これを用いて行えることは、例えば次のような事柄が挙げられる。

・思考を誘導する。
・記憶を奪う。
・性格を変える。
・電子的干渉で眠らせる。
・絶え間なく動き続ける、振動する、歪む、など体感覚を崩壊させ、極めて不安な状態を生み出す。
・可逆的で害のない、異常な精神状態を誘発する。
・暗示を植え付ける。
・人格を分裂させる。


アレンはアマクダリの再定義計画によって最接近したオヒガンを通じてアルゴスと超常的に繋がることで、ツキヨミ・ニンジャとスサノヲ・ニンジャの分たれた力をひとつにしようと考えている。アルゴスとの接続により、アレンは強力な精神干渉/現実改変のジツと論理タイプ能力を手に入れ、オヒガンと物理世界のオーバーラップを経由して、『アシッドウルフ/アレン・ダレス』という存在を全ての知的存在のニューロンに混ぜ込み、世界規模で新たな人格を誕生させようとしているのだ。

この原理はエゾテリスムのオヒガン・ボムにも近しいものがある。

アレンはこの着想を少なくともソウル憑依直後には持っていたが、これは立ち枯れの時期において本領を発揮できていないスサノヲ・ニンジャのジツを無意識的に求めていたこと、加えて彼自身のMKプロジェクトや洗脳の可能性への執着が融合したものと考えられる。


またアレンはオヒガンに関する解釈として、知的生物の言葉と無意識の集合によって織り成された空間である、という立場を取っている。〈鷲の一族〉およびアマクダリ・セクトが画策している再定義計画を良しとせず、独自の手段で世界支配を成し遂げようとすることにも、それは大きく影響を与えていると思われる。

オヒガンがあったために人間のニューロンにローカルコトダマ空間が生まれたのか、それとも人間のニューロンにローカルコトダマ空間があったためにオヒガンが生まれたのかは、リー先生やダークニンジャやドラゴン・ニンジャにも未だ答えが掴めていない深遠なる問いであるが、多くの者は前者、すなわちオヒガンがあることによって知的生物は夢やイマジネーションを持ちうる、という立場を取っている。ただし、オヒガンは知的生物の言葉と無意識の集合によって織り成された空間とも考えられるため、どちらが先に存在したのかは解らない。

ディスカバリー・オブ・ミスティック・ニンジャ・アーツ(10):ローカル・コトダマ空間


◇NPCデータ:アレン・ダレス(ラスボスデータ/参考)

「私はアレン・ウェルシュ・ダレス。アシッドウルフ。鷲のニンジャであり、新たなる〈鷲の一族〉であり、アルゴスであり、全世界の人間のイマジネーションの行きつく先であり、貴様たち自身である」男の頭上に渦巻く霞めいた輝きが凝縮し、その手にカラテ質量を持った一振りのカタナを生み出した。

◆アシッドウルフ/アレン・ダレス (種別:ニンジャ)
カラテ     10  体力     30
ニューロン   10  精神力    25
ワザマエ    10  脚力     5
ジツ      10  万札     100
近接攻撃D:14(21)、射撃D:12(17)、発動D:20(25)、回避D:15(20)
◇装備や特記事項
 防具 :『鋼鉄メンポ&グレーのダブルスーツ(精神力+1、回避+1)』
 サイバネ:▶︎▶︎▶︎▶︎鷲の腕Lv4(カラテ判定D+4, 回避D+4, 精神力+1)
      ▶︎アパタイトの眼(ワザマエ判定D+1, 射撃D+1)、▶︎生体LAN端子

 スキル:『●連続攻撃2』、『●連射2』、『●時間差』、『●マルチターゲット』
     『◉◉グレーター級ソウルの力』、『◉◉アーチ級ソウルの力』
     『★★★◉半神的存在』、『◉◉◉忠誠心:鷲の一族』

 『○元秘密工作員』:
  諜報活動のタツジンとして、電子・物理両面で様々な情報収集と隠蔽工作に精通している。
  適切なシチュエーションであれば、関連した判定の難易度が-1ないしは-2される。

 『***スリケン・フロム・ザ・ムーン/アルゴス・リンク***』:
  アレンは月面のスリケンを触媒とし、ジツ増幅装置として超常的にアルゴスと接続している。

  ・『◉◉タツジン:ジツ』と同等の効果を得る。
  ・アレンは「緊急回避ダイス+100」を獲得する。
  ・ターン開始時、前ターンに受けたダメージに等しい数だけ「緊急回避ダイス」を回復する。

 『★★濃縮カラテブレード生成』:
  手番開始フェイズに【精神力】2を消費して発動(HARD)。
  発動した場合、濃縮されたカラテ粒子で生み出された特殊なカタナを装備する。
  これは装備・所持ペナルティを持たず、エンハンスによる次のボーナスを得る。
   ・無属性ダメージボーナス+2(合計3ダメージ)、装甲貫通1
   ・近接攻撃ダイス+2
   ・近接攻撃リーチ+1(密着によるペナルティはなし)

 『★★濃縮カラテミサイル』:
  手番攻撃フェイズに【精神力】2を消費して発動(HARD)。
  『カラテミサイルLV1』が発生した後、『★グレーター・カラテミサイル』が2回発生する。

  【6,6,6】:発生する『カラテミサイル』がLv3となる。
  【6,6,6,6】:発生する『★グレーター・カラテミサイル』に「弾き飛ばし」が付与される。
  【6,6,6,6,6】:本来の効果の代わりに『★グレーター・カラテミサイル』が3回発生する。

  また術者は『★★カラテミサイル溜め撃ち』を取得しているとみなされ、
  連続使用の制限を無視して使用することができる。
 
 『★★★ウルトラ・ジツ』:
  MKウルトラ計画の研究成果をソウル由来のジツと結びつけ、昇華されたユニーク・ジツ。
  コトダマ空間と物理世界の両方に干渉する、精神干渉・幻覚・現実改変の恐るべきジツ。

  手番開始フェイズに【精神力】3を消費して発動(U-HARD)。
  このジツの効果が継続している間、術者と同じマップにいる敵全員は次のデバフを受ける。

  ・ターン開始フェイズに拘束者のいない特殊な『拘束状態』となる。
   ・移動は制限なく行えるが、『脱出判定』の処理を行う際、
    『抵抗判定』の代わりに【精神力】1を追加コストとして支払う必要がある。
    このとき【精神力】を1ではなく2点支払う場合、1行動を消費しないものとしても良い。

  ・上記の『拘束状態』を脱したとき、即座に『不覚状態』となる。
   このとき、さらに【精神力】1をコストとして支払い『不覚状態』を解除しても構わない。

  『●自己暗示/精神分裂』:
   ウルトラ・ジツの発動中、アレンは次の効果を得る。
   ・カラテ/ワザマエ/ニューロンの値が一時的に+5される。
   ・サツバツ!による能力値ダメージを無視する。また即死!効果をD6ダメージに変換する。
   ・毎ターン2回行動を行える(手番終了フェイズ後、2回目の開始フェイズが始まる)。



アシッドウルフ(スパイマスター)

外見特徴:オオカミを模した旧世紀ポリゴンめいたメンポ、素顔は見えない、サイバネアイの蒼い目
嗜好:喫煙嗜好なし
性格:他人だけでなく自分にも厳しい。規律を優先し、ユーモア性に欠ける。しかし優秀な指導者。徹底的な秘密主義者。
一人称:俺、三人称:お前

アレンが最初に用意した手勢は、かつての「MKウルトラ」計画のサブプロジェクトとして推進されていた「パーフェクト・ソルジャー」実験の被験者のひとりであった。この無名のエージェントは高度な軍事教育のみならず、エメツ・テックによる肉体改造や洗脳によるありとあらゆる戦闘・諜報技術の刷り込み学習を受けており、ただのモータルと呼ぶには極めて危険な人物と化していた。

しかしそれでもMKウルトラ計画に〈鷲の一族〉の感心が向かないことに失望したアレンは、自らがニンジャと化し全盛期の活力を取り戻したことで、高い権限を与えられているのを良いことに「MKウルトラ」計画を独自に進め始めた。「洗脳」が持つ可能性を信じていた彼は、その研究成果をさらに高めることによって〈鷲の一族〉の心を動かそうと考えたのだ。

そうして彼が行ったのは、「アレン・ウェルシュ・ダレス」を含む名だたるスパイ・マスターたちの思考・技術・知識といった情報を集約したニューロンパターンを合成し、刷り込むことによってその全ての能力を過たず「パーフェクト・ソルジャー」の1人に授けようという狂気的な試みであった。結果として"エージェント"は5人のスパイ・マスターの頭脳を手に入れた。精神的な欠陥と共に。


Y2Kの後、生き延びたこの男はニンジャと化していた。幸いなことに、アレンは安全保障上のプロテクトを掛けられていた彼のニューロンを解放する手段を持っていた。こうして能力を呼び起こされたパーフェクト・ソルジャーは、もともとニューロンに刻まれていた「アレン・ウェルシュ・ダレス≒アシッドウルフ」の人格あるいは思考パターンを核として構成された、アレン・ダレスの最も忠実な部下、ハタモト、同士、あるいはもうひとりの彼となった。

アシッドウルフに憑依したのは名もなきゲニンであり、特筆すべきジツは有していない。彼が扱うピストルカラテやジュージツ、諜報技術は全てモータル時代に身に着けたものであり、『腐食カラテ』でさえもテックとMKに由来する薬毒に由来する(これは"アシッド"ウルフというニンジャネームがLSD=アシッドではなく、酸腐食に由来するものとPLに誤認させる為のメタ的なブラフでもある)。


『フォールス・ウインター』において、主にPCたちの目の前に姿を現し、イクサの場で彼らを導くのはこちらのアシッドウルフとなる。彼のニューロンは洗脳実験と、ネオサイタマにおけるその力の酷使によって焼き切れる寸前であり、自らそう先が長くないことを自覚している。そのため、アシッドウルフはスパイマスターたちのカラテや技術をPCへと伝授することでミームを繋ぎ、彼らを次世代のハタモトへと鍛え上げたいと考えている。

またアシッドウルフは洗脳の副次的な作用として、ある種の解離性同一性障害を患っている。そのため不定期的に、〈鷲の一族〉としてのアレン・ダレスの人格構成要素が表層化し、別人めいた尊大さや怒りを顕にすることがある。

◆参考:洗脳のキーワードについて
アシッドウルフは特定の行動を強制する・誘発させる洗脳キーワードを設定しており、PCに対して〈忘れるな〉のように〈〉で囲った言葉で命令を下すことがある。これは実際には洗脳キーワードを述べた後、あるいは何らかの特定の"音"を伴って命令を下していることを示している。

PCは洗脳から脱さない限り、このキーワードによる命令に背くことはできない。

◇アパタイトの眼

2人の「アシッドウルフ」は共通して蒼いサイバネ義眼『▶アパタイトの眼』を持つ。これは網膜パターンを始めとした〈鷲の一族〉の遺伝子情報を完全にクローニングしたものであり、『鷲の腕』と組み合わせることでA.R.G.O.S.の認証を初めとした様々なプロテクトをくぐり抜けることができる。

「アパタイト」は未来への正しい指針を示し、絆を強め繋げるパワーストーンであり、怒りや悲しみ・混乱・不安など様々な感情の「毒素」を排出してくれると言われる。一方でその語源はギリシア語で「騙す・策略」を意味する「apate」である。


◇NPCデータ:アシッドウルフ(味方NPC Ver.)

◆アシッドウルフ (種別:ニンジャ)
カラテ     10  体力     13
ニューロン   10  精神力    12
ワザマエ    10  脚力     6/N
ジツ      1   万札     50    
近接攻撃D:14、射撃D:14、回避D:15
◇装備や特記事項
 防具 :『旧世紀ポリゴンメンポ&ミリタリー装束(精神力+1、回避D+1)』
 武器 :オノミチ・カスタムx2(赤外線レーザーサイトx2、クイックドロー・ユニット)

 サイバネ:▶︎▶︎▶︎▶︎鷲の腕Lv4(カラテ判定D+4, 回避D+4, 精神力+1)
      ▶︎アパタイトの眼(ワザマエ判定D+1, 射撃D+1)、▶︎生体LAN端子

 スキル:『●連続攻撃2』、『●連射2』、『●時間差』、『●マルチターゲット』
     『◉トライアングル・リープ』、『◉グレーター・ツジギリ』
     『◉タクティカル移動射撃』、『◉キリングマシーン』、『◉痛覚遮断』
     『◉◉タツジン(ピストルカラテ)』、『◉ヒサツ・ワザ(ネバダズ・デスカタパルト)』

『○元秘密工作員』:
  諜報活動のタツジンとして、電子・物理両面で様々な情報収集と隠蔽工作に精通している。
  適切なシチュエーションであれば、関連した判定の難易度が−1ないし−2される。

『◉◉タツジン(ピストルカラテ)』:
 「拳銃/二挺拳銃/ライフル」装備を「素手状態」ともみなし、
 それら銃器の装備時ペナルティを全て無視し、隣接している敵に対しても射撃可能とする。

  『●戦闘スタイル:射撃反動カラテ(使用コスト:回避ダイス2個)』:
   装備中の銃器で射撃判定を行った後、近接攻撃判定を行う(射撃スタイルは使用不可)。
   『二挺拳銃』を装備している場合、『連続攻撃+1』かつ『近接攻撃難易度+1』を得る。

  『●戦闘スタイル:セイケンヅキ射撃』:
   この近接攻撃は全て『痛打+1』を得る。この攻撃が1発でも命中した場合、
   攻撃フェイズ終了時に対象へ「弾き飛ばし」を与えても良い。

『☆腐食カラテ』:
  手番開始フェイズに【精神力】を1消費して瞬時発動。ジツ値Xターンの間だけ効果が持続。
  効果中は『素手』攻撃にエンハンスによる『装甲貫通1』『回避ダイスダメージ1』が付与される。

『●???』:
 このキャラは常時強化系やソウル系を除く、ルールブック収録の全スキルを所持するとみなされる。
 ただし例外的に、『◉◉戦闘系ソウルの力』はこの対象に含まれる。

 これに伴い、手番開始時にタツジン系スキルの切り替えも行うことができ、
 さらに対応した武器が武器スロットに存在しなくとも、常に所持しているとみなされる。

『☆☆跳弾射撃』:
 宙に放った金属などを反射板とし、神がかり的な計算に基づく超精密な跳弾射撃を行う。
 「拳銃/二挺拳銃/ライフル」装備時に限り、次の射撃スタイルが使用可能となる。

 『●射撃スタイル:跳弾射撃』:使用コスト 回避ダイス2個
  この射撃は『射撃難易度+1』かつ『回避難易度+1』となり、射線を無視することができる。
  また出目【6,6】で『スリケン急所破壊』と同様の表からサツバツ!が発生する。
→最終シナリオにおいて味方NPCとして登場する場合、『●???』は次のように改められる。

『●マスターズ・オブ・エスピオナージ』:
 このキャラはY2K以前の世界で活躍した名だたる6人のスパイマスターのあらゆる技術・知識を持つ。
 このキャラは常時強化系やソウル系を除く、ルールブック収録の全スキルを所持するとみなされる。
 ただし例外的に、『◉◉戦闘系ソウルの力』はこの対象に含まれる。

 これに伴い、手番開始時にタツジン系スキルの切り替えも行うことができ、
 さらに対応した武器が武器スロットに存在しなくとも、常に所持しているとみなされる。

◇NPCデータ:アシッドウルフ(敵対NPC Ver.)

◆アシッドウルフ (種別:ニンジャ)
カラテ     10  体力     14
ニューロン   10  精神力    13
ワザマエ    10  脚力     6/N
ジツ      1   万札     50    
近接攻撃D:14(19)、射撃D:12(17)、回避D:15(20)
◇装備や特記事項
 防具 :『旧世紀ポリゴンメンポ&ミリタリー装束(精神力+1、回避D+1)』
 武器 :オノミチ・カスタムx2(赤外線レーザーサイトx2、クイックドロー・ユニット)

 サイバネ:▶︎▶︎▶︎▶︎鷲の腕Lv4(カラテ判定D+4, 回避D+4, 精神力+1)
      ▶︎アパタイトの眼(ワザマエ判定D+1, 射撃D+1)、▶︎生体LAN端子

 スキル:『●連続攻撃2』、『●連射2』、『●時間差』、『●マルチターゲット』
     『◉トライアングル・リープ』、『◉グレーター・ツジギリ』
     『◉タクティカル移動射撃』、『◉キリングマシーン』、『◉痛覚遮断』
     『◉◉タツジン(ピストルカラテ)』、『◉ヒサツ・ワザ(ネバダズ・デスカタパルト)』
     『☆謎めいたニンジャソウルLv1』

『○元秘密工作員』:
  諜報活動のタツジンとして、電子・物理両面で様々な情報収集と隠蔽工作に精通している。
  適切なシチュエーションであれば、関連した判定の難易度が−1ないし−2される。

『◉◉タツジン(ピストルカラテ)』:
 「拳銃/二挺拳銃/ライフル」装備を「素手状態」ともみなし、
 それら銃器の装備時ペナルティを全て無視し、隣接している敵に対しても射撃可能とする。

  『●戦闘スタイル:射撃反動カラテ(使用コスト:回避ダイス2個)』:
   装備中の銃器で射撃判定を行った後、近接攻撃判定を行う(射撃スタイルは使用不可)。
   『二挺拳銃』を装備している場合、『連続攻撃+1』かつ『近接攻撃難易度+1』を得る。

  『●戦闘スタイル:セイケンヅキ射撃』:
   この近接攻撃は全て『痛打+1』を得る。この攻撃が1発でも命中した場合、
   攻撃フェイズ終了時に対象へ「弾き飛ばし」を与えても良い。

『☆腐食カラテ(偽)』:
  手番開始フェイズに【精神力】を1消費して瞬時発動。ジツ値Xターンの間だけ効果が持続。
  効果中は『素手』攻撃にエンハンスによる『装甲貫通1』『回避ダイスダメージ1』が付与される。

『●マスターズ・オブ・エスピオナージ』:
 このキャラはY2K以前の世界で活躍した名だたる6人のスパイマスターのあらゆる技術・知識を持つ。
 このキャラは常時強化系やソウル系を除く、ルールブック収録の全スキルを所持するとみなされる。
 ただし例外的に、『◉◉戦闘系ソウルの力』はこの対象に含まれる。

 これに伴い、手番開始時にタツジン系スキルの切り替えも行うことができ、
 さらに対応した武器が武器スロットに存在しなくとも、常に所持しているとみなされる。

『☆☆跳弾射撃』:
 宙に放った金属などを反射板とし、神がかり的な計算に基づく超精密な跳弾射撃を行う。
 「拳銃/二挺拳銃/ライフル」装備時に限り、次の射撃スタイルが使用可能となる。

 『●射撃スタイル:跳弾射撃』:使用コスト 回避ダイス2個
  この射撃は『射撃難易度+1』かつ『回避難易度+1』となり、射線を無視することができる。
  また出目【6,6】で『スリケン急所破壊』と同様の表からサツバツ!が発生する。

『☆☆☆自己暗示』:
  ターン開始時に【精神力】1を消費して発動する。
  ・カラテ/ワザマエ/ニューロンの値が一時的に+5される。
  ・サツバツ!による能力値ダメージを無視する。また即死!効果をD6ダメージに変換する。

『☆☆☆サテライト・レーザー』:
  アシッドウルフは『蛮神』と呼ばれる軍事攻撃衛星を複数制御下に置いている。
  毎ターン衛星からのレーザー攻撃が発生し、アシッドウルフを援護する。

  『●サテライト・レーザー』:このキャラの手番開始フェイズにおいて、
   マップ上の任意の位置にタテ・ヨコ・ナナメのいずれか1方向の直線を引き、
   その直線上と直線の隣接マスの敵へD6ダメージ(装甲貫通3、回避U-HARD)を与える。

『☆☆☆"ザ・ボス"』:
  アシッドウルフはPCが打倒し、乗り越えなければならない壁である。

  このキャラは爆発四散する状態に陥ったとき、行動不能にならず、体力/精神力が全回復し、
  次のランダム表から特殊なバフを得る。ランダム表のバフはいずれか1つのみが効果を発揮する。

  ◆特殊バフ(NMはD6をロール)
  1:マスター・ジュドー  :あらゆる近接攻撃の回避難易度が-1される。
  2:マスター・コマンド  :常にコスト無しで『★ステルス・アンブッシュ』が使用できる。
  3:マスター・フェアバーン:敵を『崩れ状態』とみなし、他と重複する『連続攻撃+1』を得る。
  4:マスター・シムナ   :あらゆる射撃が制限を無視して『連射+1』かつ『痛打+1』を得る。
  5:マスター・ポイズナー :『★チドク・ジツ』及びカナシバリ系の★◉/☆◉スキルを全て得る。
  6:マスター・ウォーレン :全ての敵を『不覚状態』とし、近接攻撃以外の回避難易度が-1される。
    
  この効果はシナリオ中、2回発動する。
  つまり"アシッドウルフ"3回爆発四散させなければ真に倒すことができない。


アシッドウルフの共謀者たち

アシッドウルフはネオサイタマにおいて、敵対組織のニンジャを洗脳したり、かつてのCIAや合衆国関係者を抱き込む形で勢力を拡大している。一方で彼らが知る情報にはバラツキがあり、必ずしも真実を知らされているわけではない。全容はアシッドウルフの頭の中にだけ収められており、仮に彼らが尋問を受けたとしても、その徹底的な秘密主義によって彼らが加担する計画に害が及ぶことはない。

なおアシッドウルフは洗脳への影響を警戒し、基本的にはグレーター級のソウル憑依者までを手勢として従えている。後天的にアーチ級の力に目覚めたキャラクターがいた場合、それは反乱分子となり得る。

腕のニンジャ:『鷲の腕』を装備したニンジャの総称。形こそまちまちだが、漏れなくアシッドウルフの洗脳を受けている。アマクダリで言うアクシス精鋭に相当する。

協力者:アシッドウルフの洗脳を受けていないが、その活動に加担しているニンジャ。あるいは腕のニンジャの部下や仲間。



ビクター(協力者)

外見特徴:全身に無数のサイバネアイを伴う、ハイテックなステルススーツ
嗜好:飲酒嗜好(蒸留酒)
性格:極めて打算的、実益主義者
一人称:私、三人称:

暗黒投資家「シンマキ・ソウキュウ」という偽のパーソナリティーでネオサイタマに潜伏しているニンジャ。その正体は、かつてCIAが実行した違法な極秘計画における日本国側の窓口として活動していた政府高官であり、当時からは顔に加え背格好を医療用サイバネによって完全に変えてしまっている。彼はアメリカ合衆国に対して(現実の)第二次世界大戦における「敗北者」側の存在であり、ビクター(勝利者)というニンジャネームはそれを自嘲的に皮肉っている。

アシッドウルフの正体を、かつて自身を下したアメリカ合衆国の国務長官「ジョン・フォスター・ダレス」だと誤認させられており、彼の傘下にてネオサイタマで"妥当"な権益の確保と安定を得ようとしている。その一方でソウルのもたらす衝動から、本能的に闘争を求めている側面も伺える。

ビクターはフォスター・ダレス=アシッドウルフの能力を買い、表面上は従順に活動しているものの、背後では彼を出し抜くチャンスを伺っている。しかし実際のところアシッドウルフの正体はアレンであり、彼は『フォールス・ウインター』においても"ダレス"に1歩及ばないまま手のひらの上で転がされて終わってしまう。

彼の役割はPCら「洗脳者」の監視と外部接触者の排除、マジェスティら政治経済関連の人材の行動操作である。戦闘時はアシッドウルフより供された高度なステルススーツで身を隠しながら、タイジン・ジツで縛り付けた使い捨ての配下を伴って暴力的な問題に対処する。

キャラクターモデルは51代目の内閣総理大臣「吉田茂」。

このキャラクターは真実を混ぜた嘘で誘惑して、PCをタイジン・ジツによる契約奴隷にしようとする罠の役割を担う。これは真実で目を明かそうとするフィルギアの対比となり、後述のドラゴングラスと合わせて、アシッドウルフらに敵対する事への抵抗感を和らげる要素ともなる。

彼は劇中、本来ウォーロックがムーホンに駆り立てようとしていたソウカイヤのアンダーカードたちを契約奴隷としており、PCにそのジツの危険性を思い知らせる。

◆ビクター(種別:ニンジャ)
カラテ     8   体力     11
ニューロン   8   精神力    12
ワザマエ    7   脚力     4
ジツ      4   万札     25
近接攻撃D:8、射撃D:13、回避D:10
◇装備やスキル
 スキル :『●連続攻撃2』、『●連射2』、『●時間差』、『●マルチターゲット』
      『◉剛力(出目【6】含む近接攻撃は『痛打+1』)』、『◉挑発』
      『◉ニューロン・ブースト』、『◉翻弄』、『◉◉グレーター級ソウルの力』

『**ドウメキ・ステルスニンジャスーツ**』:
 全身に大量の『▶サイバネアイ』めいた装置が埋め込まれたハイテック光学迷彩スーツ。

 ・【ワザマエ】判定ダイス+4、射撃ダイス+2個、回避ダイス+2個。
 ・手番終了フェイズにおいて、自動的に『☆ステルス・ジツLv3』が発動する(コストなし)。
 ・ステルス状態の使用者によるあらゆる攻撃は「回避難易度+1」となる。

『●全身義体』:
 全身を医療用サイバネで置換しており、痛覚を完全に遮断することができる。
 このキャラは『◉痛覚遮断』を取得しているものとみなされる。

『☆タイジン・ジツ』:
  手番開始フェイズに【精神力】を1消費し、瞬時行動として発動する(難易度NORMAL)。
  発動した場合、射線の通る敵1体を術者の次の手番開始時まで『不覚状態』とする。
  相手はこれを望まない場合、回避判定を行う(HARD)。

『★センド・ジツ』:
  手番開始フェイズに【精神力】を1消費し、瞬時行動として発動する(難易度HARD)。
  自身もしくは視線の通っている味方キャラに隣接する3×3マスを『NRS錯乱モータル』マスとする。
  
  このマスは「移動困難な地形」であり、術者側の味方NPCとして扱われる(【体力】1)。
  また頭上ないし隣接マスを通過しようとする敵に回避ダイスダメージ1(回避NORMAL)を与え、
  命中した場合はそこで移動を強制的に終了させる。



ドラゴングラス("腕"のニンジャ)

外見特徴:黒髪、短髪、ブラックスーツ
嗜好:コーヒーを飲む、黒い錠剤を定期的に摂取している
性格:極端な二面性、表面上は物腰穏やかだが実際には攻撃的、常に打算的
一人称:僕⇔俺、三人称:君、お前⇔アンタ

ドラゴングラスはもともとソウカイヤに賞金首として狙われていた危険なシリアルキラーニンジャである。アシッドウルフは"洗脳"により、その破壊欲求を策謀・籌略による支配欲にすり替えることで彼を完全にコントロールし、その上で外見や表層的な性格を調整した要人警護官「キダキ・カメヤマ」の偽物に仕立て上げ、カスミガセキに送り込んだ。

ドラゴングラスの最も危険な点は、アシッドウルフの洗脳の副次作用によって、暴力性と冷酷な知性とを状況に応じて切り替える(スイッチングする)ことが可能な点である。これにより彼は日頃からインサイダーとして冷静に機密任務をこなしつつも、必要に応じて前触れ無く突然の激しい暴力性を発揮し敵をネギトロに変えることができる。彼はアシッドウルフによる人格改変・模倣・スイッチングの例である。

ドラゴングラスは要所でエメツを含有する「黒い錠剤」を摂取することで、自身の"洗脳"を強固なものとし、暴力性の制御を行っている。その副次的な恩恵として、彼はグレーター級のソウル憑依者にも関わらず、この錠剤により極微量のエメツを恒常的に摂取することで、遥かに高いジツのパフォーマンスを発揮することができている。

彼はビクターと共にカスミガセキにメイライ社を導入するプロジェクトを推進しており、このシナリオでは自作自演のジグラット襲撃事件からメイライ社とオムラ社を介入させる建前作りと、マジェスティを介したメディア操作でそのバックグラウンドを補強する役割を担っている。


ドラゴングラスは結晶めいたメンポを生成する

一方で"洗脳"の弊害として「策謀・籌略」を求めるドラゴングラスは裏切りの可能性を秘めており、元々アシッドウルフを出し抜こうとしていたビクターと共に何らかの計画を練っている(離反組の象徴的な要素として、ビクターは「全身義体」、ドラゴングラスは別人の姿格好と、本来とは全く違う外見を持っている)。そのため、仮にビクターがPCの懐柔に失敗し爆発四散した場合、その混乱に乗じてPCを暗殺しようと試みる可能性がある。

このキャラクターはわかりやすく「悪い」キャラクターであり、主な役割は敵としてPCのヘイトを駆り立て、アシッドウルフらに敵対する事への抵抗感を和らげることにある。

例えばソウカイ・ネットなどからは、ドラゴングラスと酷似したジツを使う指名手配ニンジャによる過去の所業を知ることができる。PCが彼と敵対することが確定した場合、NMは何らかの方法でその正体に関する情報を明かすことで、彼の悪役としての存在感を補強しよう。

◆カメヤマ/ドラゴングラス (種別:ニンジャ)	
カラテ    10  体力   11
ニューロン  13	 精神力  19
ワザマエ   9	  脚力   5
ジツ     5	  万札   50
近接D:14、射撃D:10、回避D:16、発動D:19
◆装備や特記事項
 装備  :『SPブラックスーツ(効果なし)』
 スキル :『●連続攻撃2』、『●連射2』、『●時間差』、『●マルチターゲット』、『●ニンジャ第六感』
       『◉翻弄』、『◉挑発』、『◉◉タツジン:アイキドー』、『◉◉グレーター級ソウルの力』
      『◉ニンジャソウルの闇』、『◉邪悪なサディスト』
 サイバネ:『▶▶▶鷲の腕Lv3』

『☆ヒカリ・ジツ:粒界操作』:
 自身を起点に、壁や床から暗黒結晶体のヤリを放射状に生成し周囲の敵を襲う。
 攻撃フェイズに【精神力】1と1行動を消費してジツ判定で発動(HARD)。

 自身を中心とした、上下左右2マスもしくはナナメ方向2マスの範囲に対して
 ダメージ1、回避ダイスダメージ1を発生させる(回避HARD)。

『★ヒカリ・ジツ:結晶鎧』:
 暗黒結晶体で構成された凶悪なヨロイを生成し全身を覆うジツ。
 手番開始フェイズに【精神力】を2消費し発動(難易度HARD、瞬時)。

 ・常時『ダメージ軽減1』を得る。これは範囲攻撃に対して2倍となる。
 ・『近接攻撃』を受けたとき、フェイズ終了時にその『近接攻撃』1発につき
   攻撃者へ1ダメージを与える(時間差、回避:NORMAL)。
 ・この効果は【ジツ】値の半分(切り上げ)に等しいターン後の手番開始時まで継続する。
 
『☆◉フォノン・カラテ』:
 固有の周波数で超振動する手刀により、強固な装甲でさえトーフめいて切り裂く暗黒カラテ。
 
 『●戦闘スタイル:フォノン・カラテ』:
  素手による近接攻撃を行う。この攻撃は『装甲貫通1』、『回避ダイスダメージ+1』となる。
  また集中状態の場合、【6,5+】でサツバツ!が発生するようになる。

 近接【6,6,5+】『●ワザ:コンビネーション・ランスキック』:
  この攻撃フェイズの終了時、攻撃対象へさらにダメージ2と『弾き飛ばし』を与える(回避HARD)。



クリプト("腕"のニンジャ)

外見特徴:ブラックスーツ
嗜好:
性格:機械めいて冷静
一人称:私、三人称:貴方

劇中においてクリプトはドラゴングラスの部下のように振る舞い、カスミガセキ・ジグラット内部でも常に彼と同行している。

しかし実際のところ、その立ち位置は逆であり、クリプトにはアシッドウルフより、不安定なドラゴングラスを制御し、ビクター共々監視する任務を与えられている。彼は巧妙にその正体を隠し、ドラゴングラスにさえも召使いめいた忠実なニンジャとして振る舞いつつ、実際には"腕"のニンジャとしてドラゴングラスを"活用"する計画のイニシアチブを握っている。

NMはこのニンジャについて最低限の描写に留めておき、意識的に存在感を薄くしておく必要がある。

◆クリプト(種別:ニンジャ)	
カラテ    8     体力   8
ニューロン  11   精神力  18
ワザマエ   10    脚力   5
ジツ     6    万札   25
近接D:11、精密D:10、射撃D:10、回避D:14
◆装備や特記事項
 装備  :ブラックスーツ(効果なし)
 サイバネ:『▶▶▶鷲の腕Lv3』
 スキル :『●連続攻撃2』、『●連射2』、『●時間差』、『●マルチターゲット』
      『◉◉グレーター級ソウルの力』、『◉◉タツジン:ジュー・ジツ』
      『◉暗殺者の眼』、『◉滅多打ち』、『◉電光石火』、『◉トライアングル・リープ』
      『★★ブンシン・ジツ』、『★シャドウリープ』

『☆アテヨ・ジツ』:
 トレースしたソウル痕跡からカラテやジツなどのムーブメントを超常的にパターン学習するジツ。
 手番開始フェイズに【精神力】1を消費して発動(難易度HARD、瞬時)。
 敵1体と攻撃種別(近接or射撃orジツ)を対象に指定し、戦闘終了時までその回避難易度を-1する。
 このジツを再発動したとき、この効果対象は置き換えられる。

『★マインズ・アイ』:
 隣接マスからの射撃を除く、あらゆる遠隔攻撃に対する『ダメージ軽減1』を得る。

『●戦闘スタイル:骨格破壊』:
 敵の動きを先読みし、その力を利用した組技で関節にダメージを与える。
 『崩れ状態』の敵に対し、出目【6】を含む近接攻撃が全て『痛打+2』となる。
 またこの攻撃が命中したとき、使用者の次の手番終了フェイズまで対象は『不覚状態』となる。


フォーフェイター("腕"のニンジャ)

外見特徴:角の生えたヤギ型のメンポ、呪術的装束
嗜好:
性格:紳士的、モータル軽視の典型的ニンジャ
一人称:私、三人称:貴方、貴様

呪術的装束をまとい、特殊な装飾が施されたボーを携帯する"腕"のニンジャ。ノロイによって大量のモータルを無差別に殺害し、ネクロマカブル・ジツにより死体を蘇生して軍隊を生成するテロリズムに特化している。

その正体は、アマクダリ・アクシスの末端ニンジャ、サクリファイサーである。彼はそのジツを持て余し、アマクダリの管理抑圧体勢に強い不満を抱いていた。アシッドウルフは彼のその感情に付け込み、洗脳によってセクトへの憎悪や敵対心へと昇華させた。フォーフェイターはアマクダリ・セクトへの過剰な憎悪をモチベーションとして行動する。

彼の役割は大量のズンビー軍団を作成し、ジグラットを始めとしたセクトの主要拠点を襲撃する、大規模なテロリズムによる混乱を引き起こすことだ。

◆フォーフェイター (種別:ニンジャ) 
カラテ    8    体力   12
ニューロン  12  精神力  19
ワザマエ   8   脚力   4/N
ジツ     6   万札   -
近接D:11(14)、射撃D:8、回避D:15(18)、発動D:19
◇装備や特記事項
装備  :『呪術ボー・ロッド(ヤリ)』、『魔術的ニンジャ頭巾』
サイバネ:『▶▶▶鷲の腕Lv3』、『▷ジツ拡張サイバネ(【ジツ】+1)x2』
スキル :『●連続攻撃2』、『●連射2』、『●マルチターゲット』、『●時間差』
     『◉緊急ブリッジ回避』、『◉突撃』、『◉滅多斬り』、『◉翻弄』
     『◉◉グレーター級ソウルの力』、『◉魅了』

『☆サクリファイス・ケン』:
 『素手』装備時、攻撃フェイズ開始時に【精神力】1を支払うことで
  そのフェイズに限り、次の戦闘スタイルが使用可能となる。
 
 『●戦闘スタイル:サクリファイス・ケン』:
  この近接攻撃は出目【6,5】でサツバツ!が発生する。
  対象がモータルの場合、サツバツ!の有無に関係なく『即死!』となる。
  この攻撃によって死亡したモータルの位置には即座に「ズンビー」がPOPする。

『★◉セルフ・サクリファイス・ケン』:
 自身に不可逆的なサクリファイス・ケンを発動し、身体能力を爆発的に高める。
 手番開始フェイズに【精神力】を2消費して発動(難易度HARD、瞬時)。
 
  ・常時『ダメージ軽減1』かつ「【カラテ】値+3」を得る。
  ・受けた【体力】ダメージを任意の値だけ【精神力】ダメージに変換できるようになる。

『★インプルーブド・サクリファイス・ケン』:
 【精神力】を2消費して発動。自身を中心とする5x5範囲内のモータル全員を「即死」させ、
 代わりに同じ数だけのズンビーをPOPさせる。ズンビーはフォーフェイターによって操作される。

『★コープス・ナパーム・ジツ』:
 手番開始時に使用可能。マップ上のズンビーを任意の数だけ即座に移動させた後、
 『●ナパーム自爆』を発動させることができる。

『★★ネクロマカブル・ジツ』:
 手番開始フェイズに【精神力】を3消費して発動(難易度HARD、瞬時)。
 発動に成功した場合、3D+3体の骸骨をマップ上の任意の場所にPOPさせる。
 ※骸骨の能力はクローンヤクザに準拠する。
◆ズンビー (種別:モータル/ズンビー) 
カラテ    2    体力   4
ニューロン  2    精神力  -
ワザマエ   3    脚力   2/N 
ジツ     0    万札   - 
近接D:4、射撃D:3
◇装備やスキル
 
 『素手攻撃』:
  近接攻撃、2ダメージ、回避NORMAL、命中で拘束状態になる(脱出難易度HARD)

 『●サクリファイス・ズンビー』:
  ・「火炎ダメージ」を除く『遠隔攻撃』に対する『ダメージ軽減1』を持つ。
  ・『サツバツ!』による『頭部破壊』を受けた場合、即死する。
  ・あらゆる精神攻撃や毒の影響を受けない。
 
 『●ナパーム自爆』:
  ・自身を中心とした3x3マスの敵にダメージ1と回避ダイスダメージ3を与える(回避NORMAL)。
  ・効果を発揮した後、このキャラクターはマップから取り除かれる。
  ・これは時間差である。



ミスクリエイテッド("腕"のニンジャ)

外見特徴:小柄な身体、全身を覆うローブ
嗜好:コミックブックを読む
性格:控え目で穏便、言葉数は少ない
一人称:僕、三人称:

ミスクリエイテッドはフードローブに隠れてしまうような小柄な体躯をしているが、複数のサイバネが歪に組み合わさった身体を持ち、さらにそれを突然変異めいて異常に変貌させるゴウトク・ジツの使い手である。本人のカラテそのものも決して侮れないが、戦いが長引くほどにその破壊力は手がつけられないほどに膨れ上がる。

彼は控え目で穏便に振る舞うが、必要であれば躊躇なく無関係のモータルさえ殺してみせる無慈悲さを併せ持つ。そしてそれを省みることもない。

このニンジャはアシッドウルフによる洗脳を受けているが、その特殊なジツとバイオサイバネ施術の影響により影響が薄くなっており、記憶の齟齬など異様な状態にうすうす感づいている。従順だがヤクザ的気質が抜けきらないPCに対し、彼は個人的なホットラインを設け、裏で手を組もうと持ちかけるかもしれない。ミスクリエイテッドはPCがアシッドウルフと敵対する場合の内通者となり得る。

◆ミスクリエイテッド(種別:ニンジャ)
カラテ     8  体力     14
ニューロン   6  精神力    12
ワザマエ    3  脚力     4(7)
ジツ      6  万札     25
近接攻撃D:9、射撃D:3、回避D:10、発動D:12
◇装備やスキル
 装備  :『ニンジャローブ(伝統的ニンジャ装束)』
 サイバネ:『▶︎鷲の腕Lv1』、『▲▲▲▲戦闘用バイオトルソーLV2』
 スキル :『●連続攻撃2』、『◉◉グレーター級ソウルの力』
      『★◉動く砦』、『★筋肉の盾』、『★★肉体破壊』

 「★ゴウトク・ヘンゲ・ジツ」:
  他者から奪った身体部位を取り込み、己の肉体を異常な姿に強化する恐ろしいジツ。
  手番開始フェイズに【精神力】2を消費して発動(難易度NORMAL、瞬時)。
 
  発動に成功した場合、術者は【ジツ】値と同じターンの間、以下の効果を得る(変身)。
  ・連続側転不可、【カラテ】+1、【脚力】+2、素手による基礎ダメージ2。
  ・『サツバツ!』などにより能力値ダメージが発生したとき、同じ値だけ自身の能力値が増加する。
  ・効果終了時、【精神力】2を支払うことで【ジツ】値と同じターンだけさらに効果が持続する。



デシグネーション("腕"のニンジャ)

外見特徴:ー
嗜好:旧世紀のウィルスプログラムを収集している
性格:
一人称:俺、三人称:お前

デシグネーションはドサンコ・ウェイストランドでペケロッパ・カルトと協力し、死蔵IPとA.R.G.O.S.座標のサルベージ任務を行っていたハッカーニンジャだ。彼は持ち前のステルス・ジツを駆使し、忍び込んだ敵の内部からデータを食い荒らすローテクとハイテックを組み合わせた高度なハック&スラッシュをこなす。

その性質故か、デシグネーションは威力部門に該当するPCたちに対して味方にも関わらず露骨に不快感を示すような態度を取る。

ミスクリエイテッドはこのニンジャの相棒に該当するキャラクターだが、仮に彼がPCと共にアシッドウルフへ反旗を翻したとしても、淡々とその対処にあたる。デシグネーションにとってはA.R.G.O.S.などの旧世紀のレリックへの好奇心が全てに優先されるのだ。

◆デシグネーション(種別:ニンジャ)
カラテ     6   体力     7
ニューロン   10  精神力    9
ワザマエ    7   脚力     4
ジツ      1   万札     25
近接攻撃D:8、精密D:7、射撃D:7、回避D:12、ハッキングD:18
◇装備やスキル
 装備  :『高速振動ナイフ(パルスダガー)』、『LAN直結型ハンドガン+回避パターン解析』
      『スリムフィット装束(体力+1)』
 サイバネ:『▶︎▶︎鷲の腕Lv2』、『▶︎▶︎生体LAN端子Lv2』、『▷外付ファイアウォール』
      『▷電脳戦用デッキ』
 スキル :『●連射2』、『●時間差』、『●マルチターゲット』
      『☆ステルス・ジツLv1』、『◉kill-9』、『◉killall』、『◉ニューロマンシー』
      『◉トライアングル・リープキック』、『◉ツジギリ』

『◉ヴィンテージ・ウィルス』:
 このニンジャはハッキングスキルによる攻撃時にも『サツバツ!』が発生するようになる。

『●戦闘スタイル:強制LAN直結』:
 『素手』装備時かつ『ステルス状態』にのみ使用可能。
 【ワザマエ】による攻撃判定を行う。ダメージ0。回避難易度U-HARD。
 1発でも命中し、なおかつ対象がハッキングターゲットの場合、フェイズ終了時に
 回避難易度+1の状態でさらにハッキング系スキルによる攻撃を行うことができる。



ブルームキャット("腕"のニンジャ)

外見特徴:ホロ加工されたフードジャケット
嗜好:飲酒(コロナビール)
性格:温厚で真面目、共感性・感受性が高い
一人称:私、三人称:貴方

ブルームキャットはソウルの影響もあり、どこか儚く、しかし艷やかさも備えた女ニンジャだ。暗黒メガコーポに搾取されているストリートの出身者であり、養うべき家族も居る。彼女はアシッドウルフの手で電子戦争後に形成された鷲のニンジャの小集団のひとりであり、全盛期こそ知らないものの彼の目的が達成され〈鷲の一族〉による正当な支配が確立すれば暗黒メガコーポによる迫害は断滅するだろうと考えている。

しかしながら上記の認識はどこまでが真実なのかは怪しいところで、例えば具体的なストリートの名前や家族構成を尋ねても回答は抽象的なものとなる。これはアシッドウルフの洗脳によって部分的に彼女の認知が歪められているからだ。

彼女は要人暗殺などの任務に着手するなかで少しずつ疑念を募らせてゆき、やがて自らに憑依したアーチ級ソウルの力を引き出すと同時に、洗脳の重篤な影響からも脱することとなる。ブルームキャットは最終シナリオ直前に行方をくらませ、アシッドウルフに敵対する勢力に加担する。

◆ブルームキャット(種別:ニンジャ)
カラテ    6		体力    13
ニューロン  10		精神力   17
ワザマエ   7		脚力    5
ジツ     7		万札    50
近接D:9、射撃D:9、回避D:14、発動D:17
◆装備や特記事項
 装備  :『ホロ加工フードジャケット(回避D+1)』
 スキル :『●連射2』、『●時間差』、『●マルチターゲット』
      『◉常人の三倍の脚力』、『◉◉グレーター級ソウルの力』。『◉◉アーチ級ソウルの力』
      『☆ステルス・ジツ』、『★ステルス・アンブッシュ』、

 サイバネ:『▶生体LAN端子』、『▶▶▶テッコLv3』
      『▷▷▷内蔵型トキシンブレードx2(ダメ1&精神ダメ1、連続攻撃+1、内蔵型)』

『★★雑踏の猫』:
 自身の姿を雑踏に溶け込ませたり、その位置を錯覚させる強力な認識阻害を生じさせる。

 手番終了時に【精神力】1を消費して発動(難易度NORMAL)。
 術者は周囲5x5マス内の好きな場所に、「分身コマ」を4体配置する。
 このジツの効果中、術者本体か分身コマが攻撃を受けた時、術者はそれを「分身コマ」として
 即座にマップから除外してもよい(残った1体がつねに本体とみなされる)。

 また手番開始時、術者は分身コマを本体として、その位置から移動を開始しても構わない。
 このとき、本体以外の分身コマは消滅し、その数だけ「近接攻撃ダイス+X」の効果を得る。
※上記は敵対NPCとしてのデータであり、味方として使用する場合はジツ値を下げ、
 アーチ級の能力を削除し、テッコを鷲の腕に置き換えること。





ライトニンググローブ(協力者)

外見特徴:
嗜好:
性格:短絡的、楽天家
一人称:俺、三人称:お前

"腕"のニンジャであるブルームキャットに従うストリートニンジャ。ジツにより稲妻を拳に纏う武闘派のニンジャで、かつては相棒のメガヒンジと共に連続銀行強盗を行っていた。ソウカイヤに狩られるところをブルームキャットに救われ、その恩義を返すため彼女に協力している。

彼はアシッドウルフの陰謀についてなど一切の背景を知らず、PCにも歯に衣着せぬ態度で有効的に接してくる。ただし彼らがブルームキャットと敵対する形になった場合、どれだけ親密になっていたとしても、PCとは袂を分かつことになる。

◆ライトニンググローブ(種別:ニンジャ)
カラテ     8  体力     11
ニューロン   6  精神力    6
ワザマエ    6  脚力     4
ジツ      3  万札     25
近接攻撃D:9、射撃D:6、回避D:10
◇装備やスキル
装備   :『伝統的ニンジャ装束』、『ニンジャレガース』
スキル  :『●連続攻撃2』、『◉一瞬の勝機』、『◉滅多打ち』、『◉頑強なる肉体』
サイバネ :『▶テッコ』

『☆デン・エンハンスメント』:
 手番開始フェイズに【精神力】1を消費して発動(難易度:NORMAL、瞬時)。 
 『素手』攻撃時、エンハンスによる「回避ダイスダメージ1」を得る。
 
 エンハンス持続中、さらにこのジツを発動した場合、
 本来の効果に加えて「電磁ダメージボーナス1」を得る。
このキャラクターの強化が必要な場合、カラテ値を増加させ、NPCスキルの『剛力』を追加する。




メガヒンジ(協力者)

外見特徴:
嗜好:
性格:無感動的、義理堅い、観察眼に優れる
一人称:自分、三人称:お前

"腕"のニンジャであるブルームキャットに従うストリートニンジャ。応用性の高いドンデンガエシ・ジツの使い手で、かつては相棒のライトニンググローブと共に連続銀行強盗を行っていた。ソウカイヤに狩られるところをブルームキャットに救われ、その恩義を返すため彼女に協力している。

あまり戦闘向きの能力ではないこともあり、基本的には暴力装置であるPCには常に一線を引いた警戒した態度で接する。

◆メガヒンジ (種別:ニンジャ)
カラテ    5     体力   8
ニューロン  8     精神力  8
ワザマエ   7     脚力   5
ジツ     5     万札   25
近接攻撃D:5、射撃D:9、ジツ発動D:13、回避D:9
◇装備や特記事項
 スキル:『●連射2』、『●時間差』、『●マルチターゲット』、『◉防具習熟』
     『◉常人の三倍の脚力』、『◉トラップ対処知識』、『◉暗殺者の眼』
 装備 :『アサシンダガー』、『タカハシ・マスター・ツールキット』
     『近代的タクティカルニンジャ装束一式』
 ジツ :『☆ドトン・ジツLv3』

『★★グレーター・ドンデンガエシ・ジツ』:
 攻撃フェイズ開始時に【精神力】を2消費して発動(難易度:HARD)。
 術者と同じ部屋に存在する敵全員を対象に、大規模なドンデンガエシで上空へと跳ね上げる。
 対象は激突ダメージ1(回避:NORMAL)を受けた後、ターン終了時まで「回避難易度+1」となる。

『★◉ドンデンガエシ回避』:
 回避判定に成功したとき、即座に『☆ドンデンガエシ・ジツ』の発動を試みても良い。
 発動に成功したとき、本来の効果か『バック転回避』の効果のどちらかを発生させる。
 これによって届かなくなった攻撃は失われる。




マテリアライズ("腕"のニンジャ)

外見特徴:スリムフィットネオン装束
嗜好:
性格:軍人然として規律に忠実
一人称:俺、三人称:お前

マテリアライズは電子戦争にも参加した経歴を持つ退役軍人である。基本的な銃撃戦のみならず、近距離でのCQB、ブービートラップの構築、長距離狙撃、部隊指揮など幅広い分野での軍事活動をこなす。

彼は主に鹵獲した軍事兵器の修復作業やモータル戦力の統率など裏方の任務に従事している。またアシッドウルフの任務をスナイパーとして遠距離から支援することが多く、基本的には単独活動中の"ボス"の陰には彼の存在があると考えても間違いではない。

◆マテリアルアイズ(種別:ニンジャ)
カラテ     9  体力     12
ニューロン   9  精神力    14
ワザマエ    7  脚力     5/N
ジツ      4  万札     -
近接D:12、射撃D:9(13)、回避D:15
◇装備やスキル
装備   :『ネオン装束(回避D+1)』、『重金属弾』
サイバネ :『▶クロームハート』、『▶サイバネアイ』、『▷全方位監視アイ』、『▶▶▶鷲の腕Lv3』
スキル  :『●連続攻撃2』、『●連射2』、『●マルチターゲット』、『時間差』
      『☆ムテキ・アティチュードLv3』、『◉頑強なる肉体』
      『◉シャープシューター』、『◉タクティカル移動射撃』
      『◉◉グレーター級ソウルの力』、『◉◉タツジン:ミリタリーカラテ』

『★アメナガレ・ジツ』:
 一時的に身体を水銀めいた流体金属に変え、敵の攻撃を吸収・無効化するジツ。 
 『☆ムテキ・アティチュード』の効果中も難易度+1で『回避判定』が可能となる。
 ただし『火炎ダメージ』からは2倍のダメージを受け、さらに一切軽減することができなくなる。

『★◉流体剣生成』:
 ジツにより自身の両腕を一時的に変形させ、攻撃の瞬間だけ流体カタナを生成する。
 『素手』攻撃時、エンハンスにより『無属性ダメージボーナス+1』、『連続攻撃+1』を得る。

『AAV-229アサルトライフル&スコープ』:
 遠隔武器、小銃、ダメージ1、連射3、時間差可、攻撃集中時「射撃D+2」
NMは状況に応じて、彼が持つ武器を別の銃器に変更しても構わない。
いずれの場合でも、それはカスタマイズされ通常品より1段階強力になっている。



サイオコール(協力者)

外見特徴:宇宙飛行士めいた白い重サイバネフレーム、2m超の長身、巨大な腕
嗜好:宇宙と月への執着
性格:機械的に冷静
一人称:私、三人称:お前

2m近くの長身痩躯の重サイバネニンジャ。サイバネ腕だけが異様に巨大であり、宇宙飛行士めいた白い重サイバネフレームの上に特殊なカモフラージュネットを纏った不気味なシルエットをしている。このカモフラージュネットは温度差を隠蔽することでサーマル検出を阻害する。

サイオコールもまた、アシッドウルフのように秘密主義を徹底する謎めいたニンジャとして立ち回る。しかし彼はアシッドウルフやPCの部下でも仲間もはなく、あくまでも利害関係が一致した協力関係に過ぎず、互いに多くの秘密を隠し持っていることも理解している。故に彼はリスクヘッジとして幾つかの情報をPCにあえて提供し、いざとなれば味方へ引き込みたいと考えている。


この不気味なニンジャの正体はY2K以前に活動していた宇宙飛行士である。かつてのアポロ計画への関与から月に執着しており、宇宙開拓時代を再来させるためにアシッドウルフに協力している。

しかしながら、月に行きたいのか、地球を覆う磁気嵐の檻を破壊したいのか、ただ宇宙空間に手を伸ばしたいだけなのか、重篤なサイバネ化とニューロンの劣化によって本人も本来の動機は見失ってしまっている。彼は『フォールス・ウインター』においては貴重な「まともにPCと会話をしてくれる味方NPC」だが、真のアイデンティティは「月に執着する(しかし行動は一貫しない)危険なスリケン投擲マシーン」としか表現しようがない。

◆サイオコール(種別:ニンジャ/重サイバネ/戦闘兵器)
カラテ     6  体力     11
ニューロン   8  精神力    -
ワザマエ    13  脚力     8
ジツ      0  万札     50
近接攻撃D:9、射撃D:22、回避D:16
◇装備やスキル
 装備  :『カモフラージュネット(ステルス迷彩ローブ)』、『巨大サイバネ腕(ノダチ)』
 サイバネ:『▶︎▶︎生体LAN端子Lv2』、『▶︎▶︎▶︎サイバネアイLv3』、『▷高性能赤外線ターゲッター』
      『▶▶▶テッコLv3』、『▷▷▷試作型電磁誘導式スナイパースリケンカタパルト』

 スキル :『●連射3』、『●マルチターゲット』、『●時間差』、
      『◉シャープシューター』、『◉翻弄』、『◉ウィークポイント射撃』
      『◉重サイバネ化』、『◉◉戦闘兵器化』、『◉サイバネ殺し』

『▷▷▷電磁誘導型スナイパースリケン・カタパルト』:
  射撃時は「銃器(小銃:スナイパー)」、敵による回避時は「スリケン」とみなされる。

  射撃方法1:連射2、ダメージD3、射撃難易度:HARD、回避難易度:HARD、【6,6,6】でサツバツ発生
  射撃方法2:集中状態のみ使用可
        連射1、ダメージ2D3+1、装甲貫通2、射撃難易度:U-HARD、回避難易度:U-HARD   
        射撃時【6,6,5+】でサツバツ発生

『●射撃スタイル:バンプファイア』:
  サイオコールの巨大なサイバネ腕と重装甲フレームは、重量と反動吸収機構を組み合わせた
  強引に連射性能を引き上げるためのバンプファイアストックめいた装置である。
  
  集中状態に限り、あらゆる射撃時に『連射+1』効果を得る。



◇ASATS(アンチ・サテライト・スリケン)計画

おぉ見よ!巨大スリケンは空を貫き、明滅する青白い光の柱を伴いながらキョートへと向かって軌跡を描いている。これこそがASATS、即ち対衛星スリケンである!その機構はよもや……宇宙をも貫くであろう……!

『フォールス・ウインター』ではアシッドウルフによる恐るべき世界洗脳計画の前段階として、「anti-satellite suriken(対衛星スリケン)」と呼ばれる兵器運用計画が進められている。これはICBS(都市間弾道スリケン)から着想を受けた、サイオコールが発案したものであり、具体的にはロケットエンジンとカラテで発射される巨大なスリケン型の衛星である。

これはメガトリイ由来の技術によって磁気嵐を突破することができ、衛星軌道上に到達すると、平型スリケンの先端部からピラミッド型の小型衛星(ビーコン)を最大で4つ切り離す。このビーコンを経由して地球から宇宙空間へのハッキング攻撃を可能とするのがASATS本来の用途である。

これによりハッキングした衛星兵器によって、ASATSは実質的に世界全土を射程に収めることができる。一方、それ自体が推進力と大質量を持つため、ICBMや惑星間ミサイルのように運用することも不可能ではない。 アシッドウルフはこれを利用し、衛星軌道上のレーザー兵器へのアクセスポイントを用立て、また月面裏のA.R.G.O.S.へ基幹IPを届けようと計画している。


ソウカイヤのニンジャたち


クレイニアム(シックスゲイツ)

外見特徴:ベレー帽、ミリタリー装束、ドクロめいたハーフガスマスク
嗜好:喫煙(葉巻)
性格:暴力的な解決手段を好むが常に冷静
一人称:アタシ、三人称:お前、テメェ

クレイニアムは爆発四散したヒュージシュリケンとアースクエイクの欠員を埋めるため、最近シックスゲイツに加わった女教官ニンジャである。多連装式のランチャー砲などの爆発物に加え、瞬時にリボルバーやダガーナイフに変形する機構を備えたアパッチ・ナックルダスターで武装し、自傷もいとわない特殊カトン・ジツを組み合わせた苛烈なミリタリー・ボックスカラテで戦う。

湾岸警備隊上がりである彼女はスカウト部門と連携し、トコロザワ・ピラーを始めとする数カ所のトレーニンググラウンドでニュービーを、また見込みのある者を部下として重点教育を行っている。

このキャラクターはPCの過去を知る重要な登場人物である。PCたちはかつてソウカイヤで彼女の部下としてカラテ教育を受けており、不審なニンジャ活動の疑惑があるエリア調査へと送り出された結果、爆発四散痕として発見された(これはPCを叩きのめしたアシッドウルフによる偽装工作であり、彼女はこれを見て部下が相打ちで爆発四散したのだと信じ込んでしまった)。


彼女は上記の理由からPCの"本当の"ニンジャネームを知っており、彼らと対峙するとき、名乗るニンジャネームを訝しみ、その生存に僅かに動揺してみせるだろう。しかしシックスゲイツとして、敵対組織のニンジャであるPCと戦うことに躊躇いはない。

NMはこのキーキャラクターと偶発的に遭遇するシナリオをキャンペーンの中盤で挿入し、PC・PLの漠然とした不安感や疑念を「なぜ自分の名前を知る者が居るのか」という具体的なものに変化させる。これを契機にクレイニアムはPCが敵対組織に与している理由や実態を突き止めようと調査を始め、PC・PLはクレイニアムから真実を引き出したいと考え始めるはずだ。

そして再びクレイニアムとPCが相対するとき、それはキャンペーンのストーリー分岐に関わる重要なターニング・ポイントとなるだろう。

◆クレイニアム (種別:ニンジャ)
カラテ     12   体力     19
ニューロン   8   精神力    9
ワザマエ    7   脚力     6
ジツ      5   万札     50
近接攻撃D:14(15)、射撃D:9、回避D:14、緊急回避D:9
◇装備や特記事項
 装備 :『**ガスマスクメンポ&ミリタリー装束+2**(業物の近代的ニンジャ装束一式+2)』
     『』
 消耗品:『オーガニック・トロスシ』、『ZBRタバコ(効果なし)』
 スキル:『●連続攻撃2』、『●連射2』、『●時間差』、『●マルチターゲット』
     『◉特殊近接ステップ』、『◉◉タツジン:ボックスカラテ』
     『◉緊急ブリッジ回避』、『◉頑強なる肉体』、『◉防具習熟』
     『☆カトン・ジツLv3』、『★カトン・パンチ』

『★◉特殊カトン・ジツ』:
 カラテ打撃と同時に、拳の先に小爆発を生じさせる特殊なカトン・ジツ。
 攻撃フェイズ開始時、【精神力】Xを消費することで次の戦闘スタイルを使用できる。

 『●戦闘スタイル:捨て身の強打|強打』:精神力コスト1
  この攻撃は『エンハンス不可』となるが、判定の成否に関わらず
  攻撃対象を中心に「爆発(3x3)」が自動的に発生するようになる(全て『時間差可』)。

  ※発生する「爆発(3x3)」は術者を含む敵味方全員を巻き込む。術者はこれを回避できない。
  ※例えば「連続攻撃3」に全成功した場合、これは時間差可の6連続攻撃となる。

 『●戦闘スタイル:収束カトン・パンチ|収束』:精神力コスト3
  この攻撃は『エンハンス不可』となるが、判定の成否に関わらず、
  最後の近接攻撃対象を中心に『グレーター・カトン・ジツ』が発生する。
  シナリオ中1回までの使用。

  ※発生するカトンは術者を含む敵味方全員を巻き込む。術者はこれを回避できない(D3ダメージ)。



メイントリガー

外見特徴:ミリタリー装束、ワイヤーを収納する特殊ミリタリグローブ
嗜好:
性格:堅苦しい軍事気質、他者への興味関心が薄い
一人称:俺、三人称:お前

クレイニアム直属の部下であるメイントリガーは高度なミリタリー訓練を受けており、彼はこれを繊細なデン・ジツと組み合わせた遠近両用のカラテスタイルを確立している。

メイントリガーは自らが用いる殺人ワイヤーやアサルトライフルにまでデン・ジツによるエンハンスを施しており、これによる弾頭の加速やワイヤーの挙動制御といった繊細だが極めて危険な攻撃を繰り出す。

このミリタリーニンジャはかつて鍛えられるPCの組手の相手を務めたこともあり、カラテを交したPCは妙な既視感を覚える可能性がある。ただし彼の最優先目標はシックスゲイツの身の安全であり、PCを殺すことには何の躊躇いもない。

◆メイントリガー(種別:ニンジャ)
カラテ     7  体力     9
ニューロン   9  精神力    9
ワザマエ    8  脚力     5
ジツ      3  万札     25
近接攻撃D:7、精密攻撃D:9、射撃D:10、回避D:10
◇装備やスキル
サイバネ:『▶サイバネアイLv1』、『▶︎ヒキャク』
装備  :『近代的タクティカルニンジャ装束一式』、『湾岸警備隊制式グレネードベルト』
スキル :『●連続攻撃2』、『●連射2』、『●時間差』、『●マルチターゲット』
     『◉◉タツジン:ムチ・ドー』、『◉タクティカル移動射撃』
     『◉シャープシューター』、『◉回転斬撃強化』

『アサルトライフル&ミハル・ドットサイト(電磁エンハンス)』:
 遠隔武器、小銃、ライフル、連射2、時間差可、ダメージ1、電磁ダメージ1、出目【6,6】痛打+1

『電磁スモーク・グレネード』:
 遠隔武器、手榴弾、使い捨て、爆発『3x3』、電磁ダメージ1、回避ダイスダメージ2

『モノフィラメント・ワイヤーウィップ(ムチ)』:
 通常のムチのステータスへエンハンスによる『電磁ダメージボーナス+1』が付与されている。


ダイダロス(シックスゲイツ)

ダイダロスはA.R.G.O.S.に対抗し得る優秀なハッカーであり、攻撃衛星の制御や再定義プロセスの妨害という形で、将来的にアシッドウルフの計画に対する大きな障害となると考えられている。つまりアシッドウルフにとって、ダイダロスによるネットワーク監視は邪魔なのだ。

PCはいずれかのタイミングでダイダロスの暗殺任務を与えられることになる。上記のようにダイダロスの存在は計画の最終プロセスに大きな影響を与える可能性があり、この任務の結果に応じて『フォールス・ウインター』の展開は幾らかの影響を受ける。

例えばPCが先走って騒ぎを起こしたり、対象の特定前に監視カメラへ映ったりした場合、ダイダロスはそもそも暗殺任務のシナリオに現れず生存が確定する。体力の半分以上のダメージを受けてから逃げ延びた、あるいは行動不能後にカイシャクされなかった場合、彼は重症で床に伏せることとなり、当面の間は電子ネットワーク上の監視が緩む。これによってザイバツ側の攻勢が強まり、ネオサイタマにおける戦闘は激化する。

こうしたパターンでは少なくともダイダロスは生存するため、最終局面で「アシッドウルフ側」につく場合は極めて強力な電子世界のボスとして大立ち回りを演じ、逆に「ソウカイヤ側」やその他勢力につく場合は非常に頼もしい後方支援担当として機能する。

一方でダイダロスが爆発四散した場合、上記の「ボス」「後方支援」のどちらも原則発生しなくなる。またダイダロスを暗殺する段階では、PC・PLには先のストーリー分岐を予測することはできない。当然、NMも彼らが何を選択するかを完璧に予想することはできない。ダイダロスとの戦いの結末がどのような形でインガオホーとなるかはまだ誰にもわからないのだ。

グリーンゴースト:展開によっては、アシッドウルフの計画を打ち砕くための重要なピースが致命的に欠け「詰み」に陥る可能性も考えられる。それを解決するオプションとして、ダイダロスの「サイバネハック」による攻撃を受けていたPCのサイバネティクスに、彼の残留思念が「グリーンゴースト」として宿ってしまうことにしても構わない。これは土壇場での予想外の助け、あるいは敵となることだろう。

◆ダイダロス (種別:ニンジャ/ハッカー)
カラテ     3   体力     6
ニューロン   17  精神力    19
ワザマエ    6   脚力     3
ジツ      3   万札     0
近接攻撃D:3、射撃D:6、回避D:17、ハッキングD:23
◇装備や特記事項							
 装備   :『*キーボード・オブ・ゴールデン・エイジ*』
 サイバネ :『▶︎▶︎▶︎生体LAN端子Lv3』、『▶ファイアウォールx3』
 スキル  :『●時間差』、『●マルチターゲット』、『●ニンジャ第六感』
       『☆謎めいたニンジャソウルLv3』

『電子の王』:
 ダイダロスは周囲の電子システムを瞬時に掌握し、恐るべきマルチタスクで自在に制御する。
 電子的あるいは物理的に視線の通る、任意の数の敵を対象に、ハッキング系スキルとして使用する。
 判定は『連射X』のようにしてダイスを分割して行い、その効果は1発毎に以下から自由に選択する。
 
 『●クラウドハック』:
  照明や音響システムで危険なサイケパターンを生み出し、さらに群衆の挙動を操作することで
  敵の三半規管を狂わせ行動を妨害する。ある種のゲン・ジツとみなされる。
 
  ダイダロスと同じ部屋、もしくは電子的に視線の通る1部屋に居る敵全員を対象とする。
  判定に成功した場合、対象は次の手番終了時まで『不覚状態』となる。

 『●サイバネハック』:
  ハッキングターゲット1体を対象とする。判定に成功した場合、
  対象の全てのサイバネは動作不良を起こし、次のダイダロスの手番まで完全に効果を失う。


アマクダリのニンジャたち

アガメムノン

「フォールス・ウインター」において、アガメムノンは原作と同様にハタモトの2人と合流し、アマクダリ・セクトの立ち上げにまで至っている。彼の目的は「旧世紀技術の回収・ネオサイタマ都知事権限の獲得・A.R.G.O.S.の奪取・再定義計画の実行」と変わらないが、ブラックサイトによる度重なる妨害により、その計画は相当に遅れている。

アガメムノンは〈鷲の一族〉である自身をも出し抜くブラックサイト、そしてアシッドウルフもまた〈鷲の一族〉なのではないかという疑いを抱いている。そのためブラックサイトがアルゴスを奪取すると、次はジグラットのレリック級UNIXを狙うであろうとすぐに思い当たる。

表向きの顔を保ったまま社会の支配を成し遂げようとしているアガメムノンだが、計画を根底から覆さんとするブラックサイトの登場により、それに固執してもいられないというのが現状だ。アレンの計画が最終段階に入ると、彼は表の顔をかなぐり捨ててでも、それを妨害し全てを取り戻そうとする。

◆アガメムノン	(種別:ニンジャ)
カラテ     16   体力     52
ニューロン   15   精神力    32
ワザマエ    15   脚力     8/N
ジツ      9    万札     200
近接D:16、射撃D:15、発動D:23、回避D:16/22、緊急回避D:100
◇装備や特記事項	
 装備:生成装束とメンポ

 スキル:『●連続攻撃3』、『●連射3』、『●マルチターゲット』、『●時間差』、『●臨機応変』
 『◉◉◉◉アーチ級ソウルの力(体力+0、精神力+0)』、『★★★アーチ級装束生成』
 『★★★半神的存在』、『★★★不滅』

『★◉ヒサツ・ワザ:デン・ジツ注ぎ込み』:
 『近接攻撃』の出目【6,6,6】成功かつ精神力2と回避ダイス2を消費して『発動判定:HARD』を行う。
 成功した場合、本来のダメージの代わりに『電磁属性ダメージ』2D3を与える(回避U-HARD)。
  【6,6,6】:『電磁属性ダメージ』が4D3に強化される。
  【6,6,6,6,6】:『電磁属性ダメージ』が6D3に強化される。
 命中した場合、この敵を『拘束』してもよい(『脱出:カラテU-HARD』)。
 続くアガメムノンの手番開始時まで『拘束』が続いた場合、この敵に『電磁属性ダメージ』2D3を与える。

『★★ゼウス・ニンジャの雷』:
 手番「攻撃フェイズ」で【精神力】を3消費し、射撃の代わりに発動を試みられる(難易度:HARD)。
 発動に成功した場合、アガメムノンの掌から4発の特殊なデン・スリケンが発射され、
 使用者から見えてさえいればどれだけ離れていても自動的に命中する(隣接は不可)。
 これはそれぞれ『電磁ダメージ2』、『回避ダイスダメージ2』を与える。
 またこれは『マルチターゲット』可、『時間差』不可、『回避難易度:HARD』である。
  【6,6,6】:『回避ダイスダメージ3』となる。
  【6,6,6,6,6】:『回避難易度:U-HARD』となる。

『★★デン・スフィア』:
 手番「攻撃フェイズ」で【精神力】を3消費し、攻撃の代わりに発動を試みられる(難易度:HARD)。
 発動に成功すると、自分を中心とした3×3マスにいる敵全てに対して、
 自動的に『電磁ショック3』と『回避ダイスダメージ3』を与える(回避難易度:HARD)。
  【6,6,6】:効果範囲が5x5となる。
  【6,6,6,6】:『回避難易度:U-HARD』となる。
  【6,6,6,6,6】:効果範囲が9x9となり、壁や扉を超える。

『★★電力ドレイン』:
 アガメムノンは電力ドレインにより、毎ターン開始時に【体力】をD3、【精神力】をD3回復する。

『★★デン・ブンシン・ジツ』:
 アガメムノンは常に2回行動を行う。また【精神力】1を消費することで、
 マップ上の任意のマスへと瞬間移動してから移動フェイズに入ることができる。

『★★デン・ウェポン生成』:
 手番開始フェイズに【精神力】2を消費して発動する(難易度:HARD)。
 稲妻によって生み出された特殊な武器を装備する。これは一切のペナルティを持たず、
 本来のダメージに加えて、エンハンスによる『攻撃ダイス+2』と『電磁属性ダメージ1』を得る。

 このとき「カタナ/ノダチ/ムチ/ヤリ/チェーンソー/カタナ二刀流/アサシンダガー」のうち、
 好きな形状の武器を生成でき、手番開始時に別の武器へと形状を変化させても構わない。


『★★★アーチ級デン・エンハンス』:
 手番開始フェイズに【精神力】3を消費して発動する(難易度:U-HARD)。
 効果を維持するためには、毎手番開始フェイズに【精神力】1をコストとして支払う必要がある。
 
 ・効果中、あらゆる『近接攻撃』と「スリケン」にエンハンスによる『電磁ダメージ+2』を付与する。
 ・もともと『電磁ダメージX』を持つジツについては、その値が+2される。
 ・身体の一部が電化し「回避ダイス+6」と『遠隔攻撃』に対する『●ダメージ軽減1』を得る。
 ・サツバツ!による能力値ダメージを無視する。また即死!効果をD6ダメージに変換する。
 ・【精神力】が0になった場合、この効果は終了する。

『◉◉◉◉〈鷲の一族〉の誇り』:
  【精神力】+4。加えて次の効果を得る。

 ・「緊急回避ダイス+100」を得る。これは1度使うと消えてしまう、戦闘中使い切りのダイスである。
  ・ターン開始時、前ターンに受けたダメージに等しい数だけ「緊急回避ダイス」を回復する。

 ・【体力】が0未満にならず、また【体力】0状態でも爆発四散せず行動可能となる。
  ・ただしあらゆる判定の難易度は+1され、敵からの攻撃/射撃難易度は全て-1される。
  ・【体力】0状態で受けた【体力】ダメージは【精神力】ダメージに変換される。




ダストブレイカー

外見特徴:ミリタリー装束
嗜好:
性格:無口
一人称:ー、三人称:

生まれながらにサイキック能力を持つ、女性のニンジャソウル憑依者。周囲の思考断片ログを読み取り、行動を先読みする。ベンドナイトとはニューロンに特別な繋がりを持っていた。

非常に無口なニンジャで、発言はおろかダメージを受けてもほぼ声を発しない。非常に存在感は薄いが状況判断能力に優れており、両腕に仕込んだ「キネシス干渉波発生装置」によりカラテミサイルやヒカリ・ジツなどカラテ粒子由来のエネルギーを撹乱・飛散させ尽くし、味方への被害を最小限に抑える。

このニンジャは湾岸警備隊の隊員への指揮官役も務めており、ベンドナイトに射撃を行っているPCや、自身に接近戦を仕掛けてきているPCを優先的に狙わせる傾向にある。

◆ダストブレイカー(種別:ニンジャ/重サイバネ)
カラテ     4  体力     7
ニューロン   5  精神力    4
ワザマエ    5  脚力     4
ジツ      0  万札     10
近接攻撃D:6、射撃D:8、回避D:7
◇装備やスキル
スキル :『◉常人の三倍の脚力』、『◉銃弾の見切り』、『◉重サイバネ化』
装備  :『LAN直結型ハンドガン』
サイバネ:『▶︎生体LAN端子Lv1』、『▶︎サイバネアイLv1』、『▶︎▶︎テッコLv2』、『▶クロームハート』
消耗品 :ZBRアドレナリン注射器

『▷キネシス干渉波発生装置』:
 自身に加え、視線が通っている味方に対し、ジツによる遠隔攻撃(精神攻撃を除く)が発生したとき、
 【精神力】を1消費して【ニューロン】判定(難易度:HARD)で使用を試みることができる。
 判定に成功した時、その遠隔攻撃の軌道を狂わせ、攻撃自体を無効化してしまう。



ベンドナイト

外見特徴:多重スリット入りロングコート
嗜好:
性格:冷静で引き際を心得たプロ気質
一人称:俺、三人称:貴様

ベンドナイトは特殊な繊維で編まれた多重スリット入りロングコートを「サイコキネティック・タナカ・ジツ」で自在に操り、ヤリめいた鋭さの恐るべき連撃を繰り出す、特に「対多数」に優れた手練のニンジャである。ジュージツにより近接攻撃は容易に受け流され、広い攻撃範囲を持つことから接近にもリスクが伴う。

ベンドナイトとダストブレイカーはそのジツの特性からか、タナバタ・ニンジャクランのように精神的な繋がりを得ており、テレパスのように高度な連携行動を取る。一方で片方が爆発四散してしまった場合、磁気嵐の荒野の影響なのか、何らかの特異な現象により、ニンジャソウル(あるいはその断片、IPアドレス)が生き残った片方へと受け継がれる。例えばダストブレイカーが爆発四散した場合、ベンドナイトは未来予知めいた力を身につける。

これは原作におけるシルバーキー/イグナイトの事例のように、1つの肉体に複数のソウルや人格の類が同棲可能であるという事実を示し、PC/PLがアシッドウルフについて二重人格説を疑っているのであれば、その裏付けとなるヒントかつ(実際にはアシッドウルフが2人存在する事実から目を逸らせるための)ミスリードとして機能する。

◆ベンドナイト(種別:ニンジャ)
カラテ     5  体力     5
ニューロン   4  精神力    5
ワザマエ    7  脚力     5
ジツ      3  万札     10
近接攻撃D:5、ジツ判定D:8、射撃D:7、回避D:7
◇装備やスキル
 スキル :『●連射2』、『◉◉タツジン(ジュージツ)』、『◉特殊近接ステップ』、『◉疾走』
 装備  :『パーソナルメンポ』、『特殊伝導ミリタリーニンジャコート(ジツ判定D+1)』

『☆サイコキネティック・タナカ・ジツ』:
 手番開始時に【精神力】1を消費して発動(難易度HARD, 瞬時)。
 この手番の間、一時的に【ジツ】値+1と同じ値の『●連続攻撃X(固定)』を得る。
 
 この効果中は『近接攻撃リーチ+1』の『標準近接武器』を装備しているものとして扱い、
 「攻撃判定」は近接攻撃ダイスの代わりにジツ判定ダイスを用いて行う。


メイライ・コーポレーションの社員たち


ブラックソーサラー

外見特徴:グレースーツ、鋼鉄メンポ、内反足
嗜好:旧世紀のレリック・ミュージック、フォークダンス
性格:ソシオパス、無感動的
一人称:僕、三人称:

「フォールス・ウインター」シリーズのなかで「ゴットリーブ」と呼ばれる人物の正体は、電子戦争以前にCIAそして〈鷲の一族〉の傘下で薬物を使用したマインドコントロール実験を行っていたスパイマスター『シドニー・ゴットリーブ』の影武者である。彼はかつてシドニー・ゴットリーブが陰で呼ばれていた異名のうち、ブラックソーサラー(すなわち『CIA暗部の最深部に潜み、恐るべき実験を繰り返す闇の魔術師』、を意味する)を自らのニンジャネームとして選んだ。

ブラックソーサラーは己こそゴットリーブであり、洗脳研究の第一人者と思い込んでいるがそれは誤りだ。彼は先述の通り引退したゴットリーブの代理人、影武者であり、彼の研究成果のひとつとして洗脳を受けた上で入れ替わり、彼に変わってスパイツールの開発を行っていた。本物のゴットリーブは恐るべき才能を持った危険なモータルであり、既にモータルとして寿命を迎え死んでいる。

ブラックソーサラーはスケープゴートとして、ゴットリーブの思考パターンと人格、外見こそ与えられていたものの、Mkウルトラで研究されていた洗脳の核心技術には決して到達できないよう、思考のレベルを意図的に落とした状態で運用されていた。厄介だったのは彼が電子戦争の直前にニンジャとなり、己をゴットリーブと思い込んだまま、その力で自ら物情をコントロールしようと暴走を始めたことだ。


ブラックソーサラーは先述の理由からもMKウルトラの真の技術には到達することができない。これに伴い、例えジツを用いたとしても、真にはニンジャを洗脳でコントロールする事ができない。そのため彼はモータルの洗脳とジツによる強化で、彼らを疑似ニンジャとして運用している。

ここで問題となるのは、本来のシドニー・ゴットリーブという人物との乖離だ。彼は極めて探求心が強く、その一方でそれらを成し遂げるためであれば非道実験も厭わないソシオパス的人物でもあった。人間とニンジャ、その双方の精神に干渉してみせる恐るべき洗脳技術理論はアシッドウルフに引き継がれ、その可能性が証明されつつある。片やブラックソーサラーはニンジャへの長期的干渉の不可能を技術的な限界と捉え、単純に己のジツで狂気を忍び込ませ精神を破壊するまでに留めた。なまじニンジャの強力なジツによって人々を操ることが可能となったことで、彼はその状況にあぐらをかいてしまったのだ。

与えられたゴットリーブという役割を貫き通すこともできず、かといってニンジャと化し、思想が変化し始めた始めた新たな自分をそうと認めることもせず、ただゴットリーブという名前に縋っているのがブラックソーサラーという存在だ。

◆ブラックソーサラー(種別:ニンジャ/アーチ級)
カラテ     1   体力     13
ニューロン   13  精神力    21
ワザマエ    5   脚力     1
ジツ      8   万札     5
近接攻撃D:1、射撃D:5、回避D:14、ジツD:23
◇装備やスキル
 装備  :『記憶のグレースーツ&鋼鉄メンポ(アーチ級生成装束)』
       →【体力】+4、【精神力】+5、緊急回避ダイス+8、発動+2、【回避】+1
 スキル :『●時間差』、『●マルチターゲット』、『●ニンジャ第六感』
      『◉◉グレーター級ソウルの力』、『◉◉アーチ級ソウルの力』
      『★★★◉アーチ級装束生成(魔術的)』

 『●先天性内反足』:
  このキャラクターは両足に先天性の形態異常を抱えている。
  移動系スキルが使用不可となり、【脚力】が-2される。

 『☆アガト・ジツLv1-3』:
  Lv1:【精神力』を1消費し、難易度HARDで発動。判定に成功した場合、同じ部屋に存在する
     【ジツ】値+1人(上限4)の「モータル」へ『●悪魔の爪』の効果を付与する。
  Lv2:【精神力】2を消費するとき、さらに各対象に隣接する「モータル」1体を対象に加える。
  Lv3:【精神力】3を消費するとき、さらに各対象に隣接する「モータル」2体を対象に加える。  
  
   「●悪魔の爪」:
   ・対象の「素手」にエンハンスを施し、「近接攻撃D+1」「回避Dダメージ1」を追加する。
    これは指先から不規則に伸びる「黒い悪魔めいた爪」として表れる。

   ・このエンハンス効果を受けている対象が死亡した時、その効果を
    対象から射線の通る、別の「モータル」へ移譲することを宣言してもよい。

 『★アガト・ボム生成』:
  「悪魔の爪」を持つ「モータル」が死亡したとき、効果を移譲する代わりに
  【精神力】を1消費して、その対象を「アガト・ボム」に置き換えることができる。

 『★ヒガン・コネクト』:
  対象のIPアドレスを特定のグローバルIPに紐付いたプライベートIPで強制上書きする。
  指定した「モータル」1体の全能力値を+1し、指定した能力値をひとつだけさらに+1する。
  このバフを受けた対象は「コネクター」の特性を得る。このジツを戦闘中に使用することはできない。

 『★★ヒガンネット』:
  死の超常的な転嫁を行う。全て、繋がっている。
  このキャラがダメージを受けた時、そのダメージや付随効果を全て強制的に
  同じ部屋に存在する「コネクター」に肩代わりさせることができる。
  
 『★★★アガト・ゲン・ジツ』:
  自分の手番で攻撃の代わりに使用する。【精神力】を4消費し、「難易度:U-HARD」で発動。
  発動に成功すると犬。腹の中の蛇。銅製の脳。溶け出す鉛。燃え盛る内臓。ハートの開放。
「アガト・ボム(種別:トラップ)」:
  モータルの死体を苗床とする黒い菌糸状の管の呪術的集合体。

   ・このオブジェクトは【体力】3を持ち、自身を中心とする5x5の範囲内で攻撃を行う
    「コネクター」に近接/射撃D+1の効果を付与する。このボーナスは重複する。

   ・【体力】が0以下になると「爆発3x3」を発生させ、その場に「ミスター・デス」をPOPする。
    この爆発は味方を巻き込まず、範囲内の「モータル」全員に「悪魔の爪」効果を付与する。

   ・術者は手番開始時、難易度U-HARDのジツ判定を行い、判定に成功した数を上限として
    任意の数の「アガト・ボム」を起爆することができる。
   
   ・隣接マスで静止し、難易度:HARDの【ワザマエ】判定に成功することで
    「アガト・ボム」を起爆せずに切除することができる。これは行動権を消費しない。


ブラックソーサラーのジツは物質的であり、同時に非物質的でもある。
◆ミスター・デス(種別:■■■■■)
カラテ     6   体力     2
ニューロン   10  精神力    -
ワザマエ    3   脚力     6
ジツ      0   万札     0
近接攻撃D:8、射撃D:3、回避D:0
◇装備やスキル
 装備  :記憶のグレースーツ(効果なし)

 『悪魔の爪』:
  特殊近接武器、ダメージ1、近接攻撃リーチ+1、連続攻撃+1、近接攻撃D+2

 『炎熱の眼』:
  遠隔武器、火炎ダメージ1もしくはカトンLv1

 『☆リーサリティー』:
  マップ上に存在する「アガト・ボム」の数だけ【カラテ】値が増加する。
  「ミスター・デス」は最終的な【カラテ】値に応じて「連続攻撃X」を自動的に取得する。



アガト・ゲン・ジツはジツ在します「犬」

◇ブラックソーサラーのジツ

血だ、血が止まらない。ブラックソーサラーにしなだれかかっていた改造オイランが、そして君たちを襲う大量のオイランが沸騰し始め、その皮膚が、筋肉が、どろどろと溶け落ち、骸骨へと変わってゆく。

嘲笑っている。歯の打ち付ける音。闇の魔術師はドクロと踊る。凄まじき高揚感!全てが新鮮に思えるのだ。全て。

ブラックソーサラーのアガト・ジツは、名称の由来である『Ergot/麦角菌』が示すように、麦角アルカロイドやLSDに酷似した超常の幻覚物質を起点として発動する。メイライ社に"スカウト"される人々や、彼が支配する地下施設に足を踏み入れた敵対勢力も、要所でこの幻覚物質を摂取させられる。

これらは無色透明・無臭といった特性を持ち、『特定のオブジェクトが犬の頭部になる』などといった悪夢のような幻覚症状を引き起こす。これは実際にLSDを実験投与された被験者が供述した幻覚の光景が元となっており、NMは彼のジツの影響を演出する際、こうした現実における症例を参考にすることができる。

また幻覚物質を摂取して地下(ゴットリーブの秘密研究施設)へ送られ、場合によっては後述のコスモクライム等『概念蘇生者』として永遠の生命の循環/不滅性を得られるという構造は、エレウシスの秘儀がモチーフとなっている。エレウシスの秘儀ないしハデスを想起させる要素は、メイライ(冥来、冥雷、明来、May Lie、May 来)という名称の中にも隠されている。



"ドクター"コスモクライム

コスモクライム

外見特徴:毎回異なる外見をしている
嗜好:
性格:死を恐れない
一人称:私、三人称:貴方

『概念蘇生ニンジャ』を自称する謎めいた存在。何度倒しても戦闘兵器や重サイバネボディ、あるいは全く別人の姿で再びPCの前に姿を現す。その本体は機械や他人の体に埋め込まれたニューロンチップであり、それが破損せず回収されさえすれば記憶の連続性は保たれる。しかしキャンペーン中では、同時に複数体が登場する、完全に破壊しても記憶が連続しない個体が登場するなど、明らかに単なるニューロンチップ蘇生者の域を超えている。

その実態は、モータルのニューロンに"コスモクライム"を上書き(=ローカルコトダマ空間を書き換え)することで増殖するミーム汚染体(オヒガン的な細菌兵器)である。物理世界におけるコスモクライムの核は、あくまでもサイバネ適性の高い他人を加工したニューロンチップなのだ。


この『コスモクライム』と呼ばれる存在の正体は、Y2K以前、大日本帝国陸軍の研究機関「731部隊」を率いていた軍医「シロウ・イスヒ(四郎 石井)」である。731部隊は満州で感染症予防などの研究を行う一方で、生物兵器の研究・開発も手掛けており、それらのために人体実験や兵器の実戦使用を行っていたと言われている。彼らは第二次世界大戦後、東アジアにおいてアメリカ軍の為にMKウルトラの前身となる人体実験に取り組んでいた。

当然ながら731部隊のシロウ・イスヒはこの時点でアメリカ軍側よりも「人体」に関する知識を多量に有していたわけだが、このキャンペーンにおいては戦時中からナチス・ドイツと交流を持っていたことで、後のセレクションや『オヒガンの炉』とも協力体制を敷いており、「モータルがジツを用いて、多数の人間の精神に対して変化を促す」という事象についても極めて強い関心を抱くに至っていた。

シロウ・イスヒはMKウルトラの計画に組み込まれてからも、「ジツによる精神干渉」と「ジツの行使に適した肉体改造」という2つの要素に傾倒する。要するに『エテル』ないし『オヒガン』による人体の罹患性に興味を惹かれたのだ。後にブラックソーサラーおよびメイライ社と合流したのも、ジツに起因した洗脳を行う影武者=ブラックソーサラーとの思想的な相性が理由であった。

シロウ・イスヒは結局、Y2Kカタストロフィの連鎖爆発によって行方不明になるが、実際にはコトダマ空間ないしオヒガンの沈泥の中で密かに生き延びていた。元々、国家主義と医学者という2側面で極端な妄執を持ち、倫理のタガが外れていた彼は、この極限状態において、エテルを操るジツの行使についてさらなる研究を始め、最終的に"自身"を誰かに上書きすることで物理世界へ擬似的に帰還することに成功する(これは「ニューロンの転写/ローカルコトダマ空間の侵食」などと表現される)。「コスモクライム」とは、エーリアスとシルバーキーの関係のように、誕生した新たな自分を定義するための名前であった。

そのため、キャンペーン中に登場する「シロウ・イスヒ」はあくまでも彼の写身(ないし影武者)に過ぎず、その本体はコトダマ空間の底で現世に帰還する方法を粛々と探り続けていた。しかしながら、彼がジツを行使するモータルなのか、ニンジャなのか、はたまた別の存在なのかは判然としない。


アレン・ダレスと同様にY2K以前の闇をルーツとするキャラクターだが、彼が「モータルの業としての洗脳をジツで再現し、ミームを混ぜ込む」ことに対し「モータルのジツで直接的に洗脳し、ミームを上書きする」という点で両者には決定的な違いがある。

このキャラクターは展開に関わらず、キャンペーンの最後までPCに付き纏う。彼との真の決着が付くのは、再定義の第三プロセスによってオヒガンが最接近し、そこに蜷局を巻く本体と対峙するときだ。

◆コスモクライム(種別:戦闘兵器、大型2x2)
カラテ     8   体力     16
ニューロン   2   精神力    -
ワザマエ    12  脚力     3
ジツ      -   万札     30
近接攻撃D:8、射撃D:12、回避D:2
◇装備やスキル
 スキル :『●連続攻撃2』、『◉ツジギリ』、『◉タクティカル移動射撃』
      『◉緊急ブリッジ回避』

 サイバネ:『▷▷ジェットパック・ユニット』、『▷脚部内蔵型マイクロミサイルポッド』
      『▷クロスLEDウェポンライト(第二の心臓)』

 『電磁クローアームx2』:特殊近接武器、ダメージ1、電磁ダメージ1
 『ダブル・オムラ・マシンガン』:遠隔武器、連射6、ダメージ1、小銃、マルチターゲット

 『●高性能ニンジャAI』:
  このキャラクターは毎ターン開始時に回避ダイスを必ず2つ得る。

 『●ゼンメツ・アクション・モード』:
  【体力】が半分以下まで低下したとき、常時『キリングマシーン』と同等の効果を得る。

 『●殺人轢殺タックル』:
  移動フェイズ開始時に使用を宣言できる。使用した場合、『突撃』と同様の効果を得る。
  この『突撃』は障害物や厚さ2ptまでの壁を貫通・破壊し、通過した全キャラに対して
  轢殺ダメージ1を与える。
◆コスモクライム・アイビー(種別:戦闘兵器、大型2x2)
カラテ     13   体力     20
ニューロン   6   精神力    -
ワザマエ    12   脚力     7
ジツ      -   万札     30
近接攻撃D:13、射撃D:12、回避D:6(HARD)
◇装備やスキル
 スキル :『●連続攻撃3』、『◉グレーター・ツジギリ』、『◉タクティカル移動射撃』
      『◉不屈の精神』、『◉突撃』、『●即死耐性』

 サイバネ:『▷脚部内蔵型マイクロミサイルポッド』
      『▷クロスLEDウェポンライト(第二の心臓)』

 『六連電磁ブレードカタナ』:
  特殊近接武器、ダメージ1、電磁ダメージ1、近接攻撃リーチ+1、防御構え/フェイント斬撃

 『ブラックアウト・カラカサ』:
  遠隔武器、爆発(3x3)、火炎ダメージ1、精神力ダメージ1
  電子回路の破壊や表皮水分の急速加熱による激痛を引き起こすマイクロ波兵器。

  『●カラカサ防御』:
   あらゆる攻撃に対して『ダメージ軽減1』を得る。
   20以上のダメージを吸収した時点で、カラカサは破壊され、二度と使えない。

 『●パラティヌス・アクション・モード』:
  毎ターン開始時【ニューロン】値と同じ数「回避ダイス」を得る。
 
 『●ゼンメツ・アクション・モード』:
  手番開始時に使用を宣言する。次ターン、回避ダイスを得られなくなるが
  その手番の間『キリングマシーン』と同等の効果を得る。
◆コスモクライム・エネルギヤ(種別:戦闘兵器、大型2x2)
カラテ     13   体力     20
ニューロン   6   精神力    -
ワザマエ    12   脚力     7
ジツ      -   万札     30
近接攻撃D:13、射撃D:12、回避D:6(HARD)
◇装備やスキル
 スキル :『●連続攻撃3』、『◉グレーター・ツジギリ』、『◉タクティカル移動射撃』
      『◉不屈の精神』、『◉突撃』、『●即死耐性』

 サイバネ:『▷クロスLEDウェポンライト(第二の心臓)』

 『ヒュージ・チェーンソーブレード』:
  特殊近接武器、連続攻撃−1、ダメージ2、攻撃難易度:HARD、サツバツ!発生

 『ダブル・オムラ・マシンガン』:
  遠隔武器、連射6、ダメージ1、小銃、マルチターゲット

 『ハニカムミサイルランチャー』:
  遠隔武器、小銃、連射1、カトンLv2

  『●射撃スタイル:全方位ミサイル爆撃』:
   特殊な射撃攻撃とみなす。移動後使用不可。射線の通る最大6体の敵を対象として宣言し
   自動的に「ダメージ1」「時間差」「回避難易度:EASY」のミサイル攻撃を3回行う。

 『●パラティヌス・アクション・モード』:
  毎ターン開始時【ニューロン】値と同じ数「回避ダイス」を得る。
 
 『●ゼンメツ・アクション・モード』:
  手番開始時に使用を宣言する。次ターン、回避ダイスを得られなくなるが
  その手番の間『キリングマシーン』と同等の効果を得る。
◆コスモクライム・クライスラー(種別:戦闘兵器、大型2x2)
カラテ     13   体力     20
ニューロン   6   精神力    -
ワザマエ    12   脚力     7
ジツ      -   万札     30
近接攻撃D:13、射撃D:12、回避D:6(HARD)
◇装備やスキル
 スキル :『●連続攻撃3』、『◉グレーター・ツジギリ』、『◉タクティカル移動射撃』
      『◉不屈の精神』、『◉突撃』、『●即死耐性』

 サイバネ:『▷▷ジェットパック・ユニット』
      『▷クロスLEDウェポンライト(第二の心臓)』

 『V3ロケット・カラテアーム』:
  巨大なカラテ腕で強烈な近接攻撃を繰り出す。
  「素手」、「近接攻撃リーチ+1」、「怪力(痛打+1&弾き飛ばし)」

 『●アースクエイク・シコ』:
  移動フェイズ開始時に1行動を消費して使用可能。【ワザマエ】HARDで判定する。
  成功した場合、隣接マスの全キャラへ自動的に1ダメージを与える(回避難易度:NORMAL)。
  これは回避されたかどうかに関係なく、さらに回避不可の『回避ダイスダメージ2』を与える。
  この攻撃に対する『カウンターカラテ』は発生しない。

 『●メイアルーア・ジ・コンパッソ』:
  「攻撃フェイズ終了時」に使用可能。【ワザマエ】HARDで判定する。
  成功した場合、「攻撃フェイズ」で攻撃した対象のうち1体に対して
  追加で「ダメージ1」と「弾き飛ばし」効果を与える(回避難易度:HARD)
  この攻撃に対する『カウンターカラテ』は発生しない。『アースクエイク・シコ』とは併用不可。

 『●攻撃スタイル:モーター・トビゲリ』:
  【ワザマエ】HARDで判定する。
  【脚力】の2倍までの距離を瞬間移動し、ぎこちない大質量の破壊的トビゲリを繰り出す。
  到着マスに対し5ダメージ、その隣接マス12個に対し1ダメージを自動的に与える。
  到着マスのキャラが生き残った場合、強制的に隣接マスへと押し出される。

 『●パラティヌス・アクション・モード』:
  毎ターン開始時【ニューロン】値と同じ数「回避ダイス」を得る。



シロウ・イスヒ

外見特徴:ビジネススーツ、丸眼鏡、蓄えた髭
嗜好:
性格:死を恐れない
一人称:私、三人称:貴方

メイライ社のCOOとして活動するこの男の正体は、PCが他に遭遇する『コスモクライム』と同様、ニューロンを上書きされた人格代行者のひとりである。彼は同社の対外的な顔役を務めており、オナタカミとの会談や記念式典といった公の場にしばしば姿を現す。このモータルが現れるとき、側には護衛として必ず1人のニンジャが控えている。護衛は命懸けで彼を護るが、肝心の彼は擬似的なイモータルとしての精神性の副作用とでも言うべきか、自らの命についても関心が薄い。

シロウはメイライ・コーポレーションのCOOではあるが、アシッドウルフによる社の乗っ取りが発生した場合、行方をくらませ、アマクダリ・セクトとの個人的な協力関係を築こうと交渉の場を設けようとする。これを知ればアシッドウルフは彼を抹殺したがり、逆にアマクダリ・セクトはアシッドウルフに繋がる手掛かりとして、彼が持つ情報を何としても手に入れたがる。PCがこの男と遭遇することは滅多にないが、彼の身柄を確保する/暗殺するような任務の場で接触する可能性は高い。


どのような展開になったとしても、シロウはおおよそPCより少し早いペースでアシッドウルフの計画やアマクダリの再定義についての推論・理解を深め、それらの計画に乗じて「コスモクライム」のミームを世界規模で散布し、上書きをしようと画策し始める。

彼の行動原理は、医学者としての探究欲求そのものである。エテルという"病理"の人体に対する影響を研究するため、彼には人体実験の被験者を集める手段が必要であり、同時にさらに広域的なジツを行使するための『演算力』を必要している。そのためアマクダリの再定義によって物理世界に接近したシロウ・イスヒは、"コスモクライム"を散布して感染者を増やし、すべてを並列接続することで、超巨大なニューロンネットワークを1台のスーパーコンピューターのように運用しようと考えているのだ。

PCはアシッドウルフの亜流とも呼べるこの男の世界上書き計画を阻止しなくてはならない。

◆シロウ・イスヒ(種別:モータル)
カラテ     3  体力     15
ニューロン   6  精神力    6
ワザマエ    3  脚力     2
ジツ      -  万札     0
近接攻撃D:3、射撃D:3、回避D:-
◇装備やスキル
 装備  :『高級スーツと丸眼鏡』
 サイバネ:『▶生体LAN端子』

『●ニルヤ警護兵』:
 シロウ・イスヒは白いサイバー鎧をまとう2人の重サイバネ兵士に護衛されている。
 この表現として、彼は【体力】+14の効果を得る。
 
 また毎ターン、次の武器で2回攻撃を行うことができる(判定自動成功)。
 
 『内蔵型スマートショットガン』:遠隔武器、連射2、時間差、ダメージ2⇛1、小銃、接射可能
  ※連射時、1発目のダメージは2、2発目のダメージは1となる。



アクセルカタナ

外見特徴:流線型のスクエア装甲
嗜好:
性格:油断ならない企業ニンジャ
一人称:俺、三人称:貴様

メイライ・コーポレーションに所属する、全身をサイバネ強化した企業ニンジャ。コンマ秒だけ身体をエンハンスすることにより、高速のカタナ斬撃を繰り出すアクセル・ジツの使い手。流線型の装甲は正面からの銃撃受け流し性能と、サイバネ冷却性の向上を期待されたものである。

このニンジャはPCが最初に遭遇するメイライ社のニンジャの1人であり、彼らが『概念蘇生』の正体を知る(そして自らの正体を知る手掛かりとする)きっかけとなるキーキャラクターである。


メイライ社のニンジャは任務へ出撃する前にニューロン記憶のバックアップを行い、仮に爆発四散した場合でもモータルの素体へ記憶上書きすることで、任務直前の状態で"蘇生"できるという冒涜的な福利厚生を得ている。これを行うことは即ち失敗した任務の記憶を全て失うということであり、例えばPCが直接の死因であった場合でも全くの面識がない状態にリセットされている。これが「概念蘇生」の正体である。

これによって、一度死亡したメイライ社のニンジャは『概念蘇生ニンジャ』と呼ばれる存在と化している。PCが再び同じニンジャと遭遇したとしても、それは本来のニンジャが持っていたニューロン記憶バックアップで上書き洗脳された重サイバネのモータルであり、PCがかつて遭遇したニンジャとは全くの別人である。彼らは性別・年齢・体格など、あらゆる要素について、本来の姿と合致している必要は一切ない。

『概念蘇生ニンジャ』はブラックソーサラーのジツによって、大元となったニンジャが有していたグローバルIPに属するプライベートIPで素体となる「モータル」のIPを上書きし、微かにオヒガンの力を引き出すことを可能とされた存在である。これに加えて上書き洗脳を受けることで、元来のニンジャソウルや記憶から戦闘スタイル呼び起こせるため、単なる重サイバネ者に収まらない戦闘能力を身に付けることができる。

PCは「フォールス・ウインター」においてアクセルカタナと2回以上のイクサを重ねることとなり、その姿、そして末路を通じて「自らを再定義する」ことを学ぶ。

『概念蘇生』したアクセルカタナは女性のモータルを素体としているが、全身をサイバースーツで覆い、エフェクトの掛かったスペーシーボイスで話すため、PCは性別を識別できない。伴って、NMも「彼・彼女」と性別を断定するような表現は一切避けなくてはならない。

概念蘇生したアクセルカタナの性別が明かされるのは、そして概念蘇生の性質が詳らかとなるのは、彼女との決着がつくその瞬間、その素顔が暴かれるその時である。

◆アクセルカタナ(種別:ニンジャ)
カラテ     3  体力     3
ニューロン   3  精神力    2
ワザマエ    5  脚力     5
ジツ      0  万札     10
精密攻撃D:6、射撃D:5、回避D:7
◇装備やスキル
 武器  :『サイバーカタナ(カタナ)』、『バクチク・グレネード』
 サイバネ:『▶︎テッコLv1』、『▶︎生体LAN端子Lv1』
      『▶︎ヒキャクLv1』、『▷ブースターカラテ・ユニット』
 スキル :『◉常人の三倍の脚力』、『◉滅多斬り』

『●戦闘スタイル:アクセル・ツジギリ』:
 【ワザマエ】判定により『◉滅多斬り』の各種戦闘スタイルが使用可能になる。
 また攻撃フェイズ終了時、『ツジギリ』のように任意の方向に1マスだけ移動できる。
※メイライ社のニンジャは登場タイミングの都合上、意図的に弱くデータが作られている。
 撤退などにより生存し再登場する場合、およそ2倍のステータスを上限に調整すると良い。


ストリートのニンジャたち

フィルギア

【プロメテウス・アレイ】で描かれているように、彼はかつて1997年のLAでジョシュアという名を名乗り、ロックバンド『プロメテウス・アレイ』のマネージャーとして活動していたが、その直前まではNYCを拠点としていた。その当時、1970年代に取り沙汰されていたのはNYCを中心にCIAが実施していた極秘計画『MKウルトラ』の実態追究に関するニュースだった。

フィルギアは米国全土を騒がすこのニュースが核心を欠き、当時のCIA長官「アレン・ダレス」が未だのうのうと活動していることも手がかりに、その背後に何らかの陰謀が潜んでいることを嗅ぎつけた。CIAのニンジャ専門部門の存在を知り、それを極めて警戒し始めたのはこの時期だと考えられる。


フィルギアはキャンペーンのいずれかのタイミングでPCとの接触を図り、アシッドウルフがY2K以前の米国で行っていた(と思われる)計画について真面目な表情でPCに語る。ただし、ここにはフィルギアの推測が大幅に混じっており、全てが真実とは限らないことには注意が必要だ。

『フォールス・ウインター』において、1960年代にケネディ大統領暗殺事件の真相究明を行う「ウォーレン委員会」の取材に記者として紛れ込み、実際に当時のCIA長官「アレン・ダレス」と接触しているフィルギアは「アシッドウルフ=アレン・ダレス」であると推測しており、彼がY2Kを越えて生き延び、ネオサイタマを実験場として『MKウルトラ』計画を再開しているのではと考えている。

この事実はフィルギアおよびサークル・シマナガシにとって、システム的な統治を目指し暗躍するアマクダリに加えて、大衆の思考を冒涜しようと暗躍するアシッドウルフという、彼が満喫していた気楽な日々を迫害しようとする新勢力の登場という最悪の状況を意味する。

そして彼は、何の脈略もなく、突然ネオサイタマにおける活動が確認されはじめた「"腕"のニンジャ」にアシッドウルフの存在を感じ取った。観察を続ける中で「"腕"のニンジャ」が再開された『MKウルトラ』の被験者なのではないか?と疑い始めたフィルギアは、PCに心の揺らぎが生じていることを見抜いており、アシッドウルフの危険な目的を伝える、あるいは洗脳されている(であろう)ことを自覚させることで、彼から離反する(もしくは少なくとも情報を引き出せる)ことを期待している。

少なくともサークル・シマナガシ(あるいはフィルギア)は、ソウカイヤの影ではぐれニンジャを統合し局所的な秩序を形成しつつあるアマクダリも、それに対抗するように猛毒を撒き散らすアシッドウルフのことも気に食わないと考えている。


◆登場組織と概況

「フォールス・ウインター」ではオリジナルを含めた複数の組織が劇中に登場し、AoSセッティングとはまた異なる利害関係で結びつき、しのぎを削り合っている。

ここには、そうした各組織の基本的なスタンスと活動状況がまとめられている。NMは独自のストーリー分岐を検討する際、このセクションを参考にすることで、それぞれの役割を崩さずに物語を進展させることができる。


ブラックサイト / CIA

アシッドウルフに率いられるニンジャ戦力ないし集団のことは、そのアジトの特性上、また便宜上「ブラックサイト」と呼称される。彼らの中には、PCのように特定の武力集団として直接率いられるニンジャ・エージェントもいれば、何らかの利害関係で協力している所属不明のニンジャも存在しており、どのニンジャ組織もその正体を掴んではいない。

彼らのニンジャ戦力は極めて限定的だが、首魁であるアシッドウルフはネオサイタマ各地に隠されたY2K以前のCIAに由来する秘密の軍事施設の情報を握っており、狡猾に他のニンジャ組織の裏を掻くように立ち回る。しかしブラックサイトに分類されるなかでも、PCを含む特殊なサイバネ『鷲の腕』を装備した精鋭ニンジャたちは、"腕"のニンジャとして認識されることになる。

ブラックサイトのニンジャたちはアシッドウルフの徹底的な秘密主義に基づき、十分に自分たちが加担しているなにかに関する情報を得ているわけではない。そのため尋問・拷問、あるいは精神潜航系のジツを用いたとしても、彼らからそれほど有用な情報を抜き取ることはできない。


ブラックサイトは最終幕までは決して表立って登場せず、他の組織とも真正面から敵対することはなく、他組織からすると、どこからともなく突然現れると場を荒らして去ってゆく正体不明のゲリラのような存在だ。彼らは必要以上に直属の戦力を増やさず、他者を利用したり扇動したりすることで、密かに潜在的な勢力を広げる。彼らは最終的にメイライ・コーポレーションを始めとする幾つかの暗黒メガコーポを抱き込むと、世論操作で建前を作り出し、カスミガセキ・ジグラットを襲撃する。

呼称:ブラックサイト/CIA
統率者:アシッドウルフ(アレン・ダレス)
主な敵対勢力:アマクダリ・セクト、メイライ・コーポレーション
主な味方勢力:オムラ・インダストリ
備考:主要なニンジャ勢力とは敵対関係にある。


メイライ・コーポレーション

酷薄な再開発で土地を奪い、行き場を失った人々を最低限の衣食住が保証される過酷な労働環境へ送り込む『カンオケ』は、重工系暗黒メガコーポの多くが実行する無慈悲な施策である。 しかしながらメイライ社はそうした人々のみならず、シャッタード・ランドなどの荒廃地帯やスラム街から、到底まともな職にはつけないだろうという人間までもを自社に雇い入れ、職業訓練、すなわちミリタリー教育を施したうえでトルーパーとして採用しているのだ。

これは対外的にもアピールされている公知の事実であり、メイライ・トルーパーはその無機質な外見とは裏腹にクリーンなイメージで塗り固められている。それを雇い入れる闇カネモチたちは不屈のミリタリー部隊が身を守っているというパワをアピールすると同時に、慈善的な社会貢献を行っているという自尊心を満たすこともできるのである。

「フォールス・ウインター」シリーズオリジナルの暗黒メガコーポ。V3ロケットの研究開発者であるアルトゥール博士や、かつてメガトリイ社との繋がりを有していた『ゴットリーブ』が中核となり、電子戦争の終結後に台頭した新興企業である。

そのビジネスは独自技術で武装させたミリタリー部隊を派遣するPMC業であり、他の暗黒メガコーポを顧客として「やや値は張るが極めて戦闘力の高いクローンヤクザ」のような位置づけで兵士を提供している。同時にオナタカミやオムラの技術導入も行っていることから、特定のニンジャ組織との明確な提携関係を有さない、かなり中立に近い立ち位置にある。


シリーズ中では最初の敵として登場する彼らの実態は、合成麻薬とジツによる自我破壊・洗脳を始めとする強引な手法によって社員を"リクルート"している無法集団である。彼らは貧困地域や災害等の被害地域にハイエナめいて現れると、ゆく宛のない人々に狙いを定め、薬物散布で判断能力を奪った上で堂々とリクルートして去ってゆく。しかしながら、そうしてスカウトされた人々が帰ってくることは二度と無い。

メイライの兵士たちは全員がクローンヤクザめいて冷徹で、機械的に連携して戦闘を行う。これは"教育"プログラムによって洗脳教育を施され、強烈な愛社精神と共に高度なミリタリープログラムを脳に叩き込まれているからだ。この中でもサイバネ適正の高い者は『概念蘇生』の素体として用いられたり、あるいは『ニルヤ兵』と呼ばれるエリート兵士として、ブラックソーサラーのジツで強化されることもある。

呼称:メイライ・コーポレーション、メイライ社
統率者:ブラックソーサラー(ゴットリーブ)
主な敵対勢力:ブラックサイト
主な味方勢力:なし
備考:中立の暗黒メガコーポ。オムラ、オナタカミの技術を取り入れている。


オナタカミ・エレクトロニクス

オナタカミ社はトリロジー3部のようにして、既にアマクダリ・セクトにより支配されており、オムラより流出した技術者を取り入れることでドラグーンやシデムシといった戦闘兵器の試作供給を始めている。伴って反オムラの体勢も構築されつつあり、【ビガー・ケージズ、ロンガー・チェインズ】で描かれたようにドラグーンを運用した局所的なオムラ社との戦闘行為を行っていたりと、独立に向けた企業活動を推進し始めている。

一方で彼らはメイライ社への部分的な技術協力も行っており、同社の兵器や装備にはオナタカミ社のデザイン装甲がしばしば見て取れる。しかしブラックサイトはオナタカミの弱体化を望んでいるため、彼らの工作によってオムラとのパワーバランスが崩れた場合、この関係性が持続するとは限らない。

呼称:オナタカミ・エレクトロニクス、オナタカミ
統率者:スターゲイザー(サイデン・マルティネス)
主な敵対勢力:オムラ・インダストリ
主な味方勢力:アマクダリ・セクト
備考:アマクダリの完全な支配下にある。


オムラ・インダストリ

言わずと知れたモーター兵器の供給元。正体を隠したオナタカミ社によるアサルト行為を受け、度々局所戦闘を繰り返している状況にある。

実権はモーティマー・オムラが握っており、社としてモーター理念の提唱による暴走が始まっているものの、幸いにもアルベルト・オムラは生存しており、外部からの干渉によってピグマリオン社との提携打ち切りなど致命的な事態が阻止されている。この干渉というのは、オナタカミ社とのパワーバランスを保ちたいアシッドウルフの手によるものである。

ブラックサイトはオムラとオナタカミの関係性を利用して抗争状態を激化させたいと考えており、サイオコールを企業戦争コンサルタントとして送り込むと同時に、情報によって彼らの動きを内外からコントロールしている。


オムラ社は何も干渉されなければアシッドウルフに誘導されるままに、彼の益になるようオナタカミ社との激しい抗争を繰り返す。しかしオメガなど一部の忠臣はサイオコールの存在を怪しんでおり、PCが真実を伝えるなど何らかの行動を起こしたとき、ブラックサイトと敵対する方向へと動き出す可能性を秘めている。例えばネブカドネザルはジグラットのオナタカミ戦力襲撃に参加するが、ブラックサイトに敵対する場合、MAAAによって磁気嵐の消えた大気圏を突破し、彼らが操る衛星を破壊しに向かうような展開も想定される。

呼称:オムラ・インダストリ、オムラ
統率者:モーティマー・オムラ
主な敵対勢力:オナタカミ
主な味方勢力:ソウカイヤ、ブラックサイト
備考:ブラックサイトの間者が入り込み、オナタカミとの抗争状態が激化するよう間接的に促されている。


湾岸警備隊

「フォールス・ウインター」において、ハーヴェスター及び湾岸警備隊はアマクダリ・セクト寄りでありながら、ソウカイヤ側とも繋がりのある、極めて微妙な中立の存在となる。彼らはアマクダリが官房長官を抱き込んで国防軍法案を推進できるようジグラットに内偵(カメレオン)を派遣するなど協力体制を取りながらも、同調行動を取る湾岸警備隊は「特定の一部隊に限られる」と逃げ道を用意したうえで、アマクダリに対してはスパイという名目を示しながらソウカイヤ側とも堂々と接触を行っている。

しかしながらハーヴェスターの目的はあくまでも「大戦争」であり、ソウカイヤとアマクダリに双方の情報をほんの僅かずつ流しながら、どちらがより大きな火種となり得るのかを狡猾に測っている。知事選を契機に、両者とも日本の統治に向けて動き出す為、大規模な衝突は避けられないと考えているのだ。

火種としてはアマクダリのほうが彼の求める性質に近いと思われるが、「フォールス・ウインター」ではブラックサイトの活動によって思うように計画が進んでいないことからも、単なる抗争によって天秤がどちらかに大きく傾くということはない。

しかしPCがダイダロスを初めとしたシックスゲイツを行動不能にしていた場合、このパワーバランスは揺らぎ始め、都知事選の夜、アマクダリの指令によってハーヴェスターはラオモト・カンを暗殺するために(もしくは少なくとも都知事選を妨害するために)トコロザワ・ピラーへとトクシュブタイを急行させることになる。

呼称:湾岸警備隊
統率者:ハーヴェスター(ケイノウ・サナダ)
主な敵対勢力:ブラックサイト
主な味方勢力:ソウカイヤ、アマクダリ
備考:ソウカイヤとアマクダリの両方と友好関係を築いているが、パワーバランスが崩れると容易に裏切る。


ソウカイ・シンジケート

「フォールス・ウインター」においては表立って登場してこないが、PCが活動するネオサイタマにおいて最も力を有しているニンジャ組織はラオモト・カンが率いるソウカイヤである。しかしソウカイヤは復讐に駆られたニンジャスレイヤーによって数人のシックスゲイツを屠られており、また水面下でザイバツやイッキ・ウチコワシ(その後援者はオナタカミだ)との暗闘を繰り広げている。

なお時系列については厳密に定まってはおらず、概ね「ニンジャスレイヤー」原作における第一部のエピソードが交錯しつつAoS独自の展開を辿っている。

彼らはネオサイタマにおけるアマクダリやザイバツの活動を認識しており、PCらブラックサイト勢力の引き起こす騒動もそれらを原因とする1つだと考えている。最大勢力として様々な組織を敵に回すソウカイヤには、1つ1つの陰謀について詳しく調べ上げるほどの余力がないのも確かなのだ。

ソウカイヤの最終的な目的はラオモト・カンをネオサイタマ都知事とすることであり、ブラックサイトが引き起こす騒乱には積極的に介入してこない。しかし彼らが実質的な攻撃対象となったり、あるいはクレイニアムを味方として働きかけた場合、それに限らない。

「フォールス・ウインター」におけるシックスゲイツ構成員
・ダイダロス
・ソニックブーム
・バンディット
・ビホルダー
・クレイニアム
・ヘルカイト

※ダイダロスが脱落した場合、ウォーロックが後釜となる。

呼称:ソウカイヤ、ソウカイ・シンジケート
統率者:ラオモト・カン
主な敵対勢力:ザイバツ・シャドーギルド、アマクダリ・セクト
主な味方勢力:オムラ・インダストリ
備考:主要なニンジャ勢力とは敵対関係にある。


ザイバツ・シャドーギルド

ソウカイヤ同様、物語には表立って登場してはこないが、「フォールス・ウインター」においてもこの組織はソウカイ・シンジケートに比肩する強大なニンジャ組織であり、同時にソウカイヤとも敵対関係にある。休戦協定下にあるこれら2大ニンジャ組織であるが、当然表沙汰にならない水面下では斥候や工作員ニンジャによる諜報や暗闘が繰り広げられている。そのパワーバランスは非常に複雑で入り組んでいるが、抱える火種は数しれず、何らかの衝撃が加えられたならば崩れてしまうような危ういものである。

このキャンペーンシリーズにおいてザイバツは「ソウカイヤの敵対組織」としてのみ機能する背景装置であり、PCとの直接的な接点はほぼ皆無だ。しかしNMが彼らに何らかの役割を持たせたい場合、特に善良なPCに寄せた物語展開を望む場合、シルバーキーを追うシテンノをネオサイタマに出現させることができる。パープルタコのマインドブラスト・ジツや、シルバーキーのユメミル・ジツの余波が洗脳を受けたPCの脳をキックし、それから脱却する契機となるのだ。

アレンに対抗し得る強力なジツを支柱として、なし崩し的に助けてしまった(あるいは確保することになった)シルバーキーとの関係は強固なものとなり、やがては共に彼と戦うことになるかもしれない。

呼称:ザイバツ、ザイバツ・シャドーギルド
統率者:ロード・オブ・ザイバツ
主な敵対勢力:ソウカイ・シンジケート、アマクダリ・セクト
主な味方勢力:なし
備考:主要なニンジャ勢力とは敵対関係にある。


アマクダリ・セクト

AoSセッティングを採用しているため、「フォールス・ウインター」では舞台装置としてソウカイヤ、ザイバツ、アマクダリがネオサイタマで睨み合うメキシカン・スタンドオフめいた様相を呈している。ただしアマクダリ・セクトは現時点で原作第3部のような表立った活動はしておらず、他の2組織とも明確な抗争状態にあるわけではない。

重要な相違点としては、ブラックサイトの妨害活動によって勢力拡大が思うように進んでいないという状況が挙げられる。これによって旧世紀レリックの回収が遅れているだけでなく、ペケロッパ・カルトや本来の12人との合流ができておらず、表社会への影響力も含めて十分に再定義計画の準備が進んでいるとは言えない状態となっている。

呼称:アマクダリ・セクト、アマクダリ、セクト
統率者:アガメムノン
主な敵対勢力:ブラックサイト、ソウカイ・シンジケート
主な味方勢力:オナタカミ、湾岸警備隊
備考:主要なニンジャ勢力とは敵対関係にある。ネオサイタマではソウカイヤの次に力を持っているが、思うように勢力拡大は進んでいない。


◇アマクダリ・セクトの12人

「フォールス・ウインター」において、アマクダリ・セクトの12人は次のような扱いとなっている。

◉アマクダリ・セクト構成員
●中立の関係
△将来的に合流可能性がある
☓別組織の所属・協力関係にある

◉アガメムノン:アマクダリ・セクトの支配者として、AoSの設定通り計画を進めようとしている。

◉スターゲイザー:アマクダリ・セクトに合流済み。オナタカミ社の重役として食い込み、セクトとの強力な癒着関係を築いている。

◉メフィストフェレス:アマクダリ・セクトに合流済み。オナタカミ社に資金を投入している。旧世紀の技術サルベージが追いついておらず、ロケット計画は本来の予定通りには進行できていない。

●キュア:アマクダリ・セクトと完全な連携行動は取っていない。ただしクローンヤクザ生体脳を独占的に提供する契約をオナタカミ社と結ぶなど、利益的な側面でセクトに遠回しな協力体制を引いている。

●ハーヴェスター:アマクダリ・セクトと完全な連携行動は取っていないが、アクシス教育、湾岸警備隊の派兵など要所で協力体制にある。アマクダリを裏切り、ソウカイヤに寝返る可能性がある。

△タダオ大僧正:非ニンジャ。表社会で力を持つラオモトとの癒着関係があり、開始時点ではソウカイヤ寄り。パワーバランスが崩れた場合、欲望を肥大化させ、やがてはセクトの誘いに乗る可能性がある。

●リー・アラキ:部分的にアマクダリ・セクトをクライアントとして働いているが、ヨクバリ計画など基本的にはソウカイヤ寄りの構成員として活動している。

☓カラカミ・ノシト(マジェスティ):ディセンションの有無はNMの判断に委ねられる。部分的にオナタカミ社に投資を行っているが、現在非常に勢いのあるネコソギファンド側に資金を集中させている。シンマキ(=ビクター)の介入によりアガメムノンの奴隷投資家ではなくなっており、情報の恩恵を受ける代わりに、ブラックサイト勢力へ資金提供を行っている。

△ムナミ・シマカタ(ジャスティス):NSPDの高位職に就いており、治安維持部隊を運用している。開始時点ではディセンションしていないが、やがてニンジャとなり、アマクダリ・セクトに合流する可能性が高い。タダオ大僧正がアマクダリに合流しない場合、本来のニンジャソウルではなく、奪われたキリク・ニンジャのソウルを宿すことになる。

☓シキタリ・シャンイチ(マスターマインド):官房長官。開始時点ではディセンションしていない。謎の"アドバイザー"として入り込んだアシッドウルフの間者からアマクダリ・セクトなる陰謀組織の動きを知らされ、ネオサイタマの混沌を加速させるXファクターの排斥に動き出そうとしている。ブラックサイトの妨害により、アマクダリはこの人物を抱き込めていない。

☓スパルタカス:ネオサイタマにはいない。ブラックサイトの度重なる妨害によりアマクダリ・セクトの組織拡大は非常に遅れており、彼を招聘できるほどの力はない。

☓アルゴス:地上とのリンゲージが途絶している。


◇ホワイトドラゴン及びコリ・ニンジャクランとの関係性

「フォールス・ウインター」において、コリ・ニンジャクランは極めて微妙な立ち位置にある。ホワイトドラゴンがカスミガセキ・ジグラットの地下で眠りについており、アマクダリ・セクトとの同盟関係を協議中であることは変わらないが、計画に遅れをきたすセクトの状況と、ブラックサイトからの密かな接触を受けたことから、尖兵を使って慎重に戦況を見極めようとしている。

物語中ではPCの実力を確かめにコリ・ニンジャクランの刺客が放たれることがあり、彼らを撃退し、またアレンの計画が予定通り進行した場合、最終局面においてコリ・ニンジャクランはアマクダリ・セクトを裏切ってブラックサイト勢力に加担する。ストーリー展開上、彼らの裏切りが確定した時点で、シナリオに登場するコリ・ニンジャクランの兵士たちはブラックサイト戦力に対する戦闘で何らかの手抜きをする(自身の生存を優先する)。

※NMはこれを何らかの攻撃性能のデバフなどで表現すると良い。


しかしながら、利害関係で結びつくコリ・ニンジャクランはアレンにとってはあくまでも使い捨ての手駒のひとつに過ぎない。コリ・ニンジャクランはいずれかの段階で、ブラックサイト側にホワイトドラゴンの依代となるニンジャの調達を要求する。このときアレンはターゲットへと密かに洗脳を施してからコリ・ニンジャクランへと引き渡す。これにより、ホワイトドラゴンは一切の自覚が無いままアシッドウルフの指令に影響を受ける、ある種のインプリンティングを含む洗脳状態となってしまう。

アレンは計画の真の目的を彼らに明かしていないため、計画の最終フェーズが実行されたとき、真実に気がついたホワイトドラゴンは敵となりうる危険因子でもある。アシッドウルフは計画の一部として、洗脳キーワードによる指令によってコリ・ヌークを起爆させ、ホワイトドラゴンを排除すると共にジグラットのアルゴスを冷凍隔離する、という処理を組み込んでいる。


◆ルート分岐の調整方法について

先述のように「フォールス・ウインター」では幾つかのストーリー展開の分岐が発生することが想定されている。これは主に加担する組織や統率者によって決定されるが、NMは必ずしも提示されている分岐ルートの例に従う必要はない。

伴って、ルート分岐やクライマックスの展開や着地点を考えるときには、次のようなルールや法則を用いることで、物語全体の大枠を崩さずにキャンペーンを進めることができる。

最終的な敵対組織を決める

「フォールス・ウインター」における最終的な展開は、大枠では「ブラックサイトと敵対するか否か」で決定される。

ブラックサイトに加担する:最終的な敵対組織はアマクダリ・セクトとなる。PCはカスミガセキ・ジグラットを襲撃し、アレンの計画を実行に移す。

ブラックサイトに敵対する:最終的な敵対組織はブラックサイトとなる。PCは加担勢力と共に、何らかの計画を実行に移すアシッドウルフを止めに向かう。

必ず起きる出来事を抑える

幾つかの出来事はお約束事項として、クライマックスに向けて「必ず起こる」ようにする(あるいは結果を固定する)ことで、物語全体の破綻を防ぐことができる。

クレイニアムとの接触:PCは過去の自分を知る手掛かりとして、面識のある人物と接触するシーンを得る機会がある。

メイライ社の乗っ取り:
メイライ社は必ずブラックサイト勢力によって乗っ取られる。

ダイダロス襲撃:ソウカイ・シックスゲイツのダイダロスは必ずブラックサイト勢力によって襲撃を受ける。

アルゴスの強奪:
ロケット計画は必ずブラックサイト勢力に妨害され、アルゴスとの接続は彼らが手に入れることになる。

ネオサイタマ炎上:最終幕では必ずブラックサイトによる衛星攻撃がネオサイタマを炎の海にする。これを未然に阻止することはできない。

小規模な展開分岐の要素

最終的な全体のルート分岐以外にも、PCの選択やシナリオの結果に応じて発生する出来事が変化する要素が幾つか散りばめられる。

アマクダリへの活動露見のタイミング:最初にアマクダリ・セクトのニンジャと交戦する際、その場で爆発四散させられたか逃したかによって、アマクダリに存在が知られるタイミングが僅かに前後する。これに伴い、アシッドウルフに重要任務に配属され始めるタイミングも前後する。

ダイダロスの生死:
暗殺任務における結果に応じて、ブラックサイト勢力による衛星攻撃や再定義プロセスへの妨害の度合いが変化する。

グリーンゴーストの登場タイミング:PCがグリーンゴーストを宿した場合、それ以降ナンシー・リーが登場するどのタイミングでも、ハッキング対抗中にグリーンゴーストが出現して彼女を追いかけ始める可能性がある。このオプションを早い段階で(意図せず)使ってしまった場合、それ以降は利用できなくなる。

諜報活動の進捗:PCが積極的に諜報活動を行い、独自の情報収集を行った場合、クレイニアムが重要なキャラクターであることを早期に突き止め、自ら会いに向かうような展開を作り出すことができる。この場合、PCチームの分断は発生しない可能性がある。

ニューロサージの生死:『オペレイシヨン・ミッドナイト・クライマックス』など、メイライ関係者を襲撃するニューロサージと遭遇するシナリオにおいて、彼女を爆発四散させたか否かでアマクダリが握る情報が変化する。具体的には旧CIAの施設情報の一部がニューロハックによって漏れ、ハタモトの襲撃が発生する。

ビクターの生死:PCチームが分断された後、片方のチームがビクターと敵対していた場合、離反者とみなされ2チームは擬似的な敵対関係に陥る。

分断後の行動:PCチームが分断された後、2チームが擬似的な敵対関係に陥っていた場合、離反組と合流するのはアシッドウルフか別PCチームか、PCの選択や所有情報によって変化する。後者の場合、擬似的なPVPイベントが発生する可能性がある。

加担勢力による変化要素

PCが最終的にどの勢力に加担したかに応じて、幾つかの要素が影響を受ける。NMはこれにデータ的なメリット/デメリットを設けても良いし、フレーバー要素としてのみ扱っても良い。

ブラックサイト:『鷲の腕』を使い続けられる。アルゴス強奪後は、その論理タイプ能力による支援を受けられる。

ソウカイヤ:『鷲の腕』を失う(ダークニンジャに斬り落とされるなどの展開が想定される)。クレイニアムに友好的なシックスゲイツの支援を受けられる。ダイダロスが生存していた場合も同様である。

アマクダリ:『鷲の腕』を失うが、それを元にオリハルコンが生み出され、擬似的なアマクダリ・ウェポンや防具を鋳造してもらえる。

サイオコール:『鷲の腕』を失うが、通常サイバネのLv4クラスが使用可能となる。

その他:『鷲の腕』を失うが、統率者の性質に応じた能力値ボーナスなどを得る(フィルギアの場合はジツなど)。

参考資料

シャード


インタビュー・ウィズ


ディスカバリー・オブ

書籍

  • アレン・ダレス(編)(1987)『ザ・スーパースパイ―歴史を変えた男たち』(落合 信彦訳)光文社

  • スティーブン・キンザー (著)(2020)『CIA裏面史:薬物と洗脳、拷問と暗殺』(花田 知恵訳)原書房


謝辞

🐺SPECIAL THANKS:「フォールス・ウインター」シリーズの実卓セッションにプレイヤーとして参加頂いた皆さん:黒鷺あぐも=サン、ジェンガ=サン、せにすち=サン、T1000G=サン、ふるあかり=サン🐺


*その他、サンプルシナリオやキャラデータ集が公開予定です*


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