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【需要と供給】マクドナルドから学ぶ適切な価格設定術

こんにちは。
篠原継之助です。


少し前の話になりますが、
2022年の1月9日から2月6日まで、マクドナルドはポテトのMサイズとLサイズを販売中止していました。

ボクの友人にマクドナルドが大好きな人がいるのですが、もの凄く嘆いていたのを覚えています。


今回「なぜマクドナルドのポテトはMサイズとLサイズを販売中止にしたのか」気になり調べてみたので、記事にしました。


1.物流のトラブルが原因だった!

日本のマクドナルドは、北米で作られるフライドポテトに適したジャガイモを加工して、カナダのバンクーバー港から船で輸入しています。


今回、コロナ禍が与える世界的な物流網への混乱の影響で輸入遅延が発生していたことに加えて、バンクーバー港付近で水害が発生したこと、バンクーバー港で貨物が滞留していたことなどが原因で、ジャガイモの輸入遅延が発生したそうです。


輸入が遅延したことで、在庫が十分に確保できなくなると考えたマクドナルドはフライドポテトのMサイズとLサイズの販売を中止する判断をしたとのことでした。


販売中止が発表された当初は「残念だ」と嘆く方もいたそうですが、マクドナルドはフライドポテトを完全に販売中止とせず、Sサイズだけは販売を続けていました。


フライドポテトはマクドナルドの人気商品です。

Mサイズ、LサイズがないならSサイズを複数購入する人が現れてもおかしくありません。

そうなると輸入遅延による在庫問題が解消できなくなります。

実際にボクの友人も最初Sサイズポテトをたくさん買うという話をしていました。


しかし、実際は在庫問題をクリアすることができ、無事に販売再開することができています。

その理由は、日本人の経済観念とアメリカ的な機会損失の考え方にありました。


2.マクドナルドの天才的な在庫問題を解消した考え方とは!?

マクドナルドの天才的な在庫問題を解消した考え方とは、機会損失のリスク回避に重きをおいたアメリカ的な考え方のことです。

もうすこし噛み砕くと、「たとえ一時的に顧客が不満足であっても、機会損失を避けるほうが品切れよりもずっといい」という考え方になります。


今回のマクドナルドのフライドポテトのことに置き換えると、機会損失を避けたいマクドナルドは、ポテトを販売し続けたいと考えます。

しかし、供給量に限りがあるので、なんとかして需要を下げて需要と供給のバランスを保とうとします。


理論だけを考えるならば、ポテトやセット価格の値上げをすれば需要が下がってバランスがとれるようになります。

しかし、日本人は世界的にみて、値上げを嫌がり、むしろ売り切れの方が受け入れやすいです。

そこで、マクドナルドはアイデアを練り、一つの案を導き出しました。


その案は、セットメニューのポテトのサイズをSにして50円引きにすることです。


「普通じゃん!」って思った方もいらっしゃると思います。

しかし、これにはカラクリが仕込まれています。


ビッグマックセットを例にとりましょう。

従来のビッグマックセットはポテトはMサイズで690円、Lサイズに変更すると740円になります。

そして、今回のMサイズ、Lサイズ販売中止に伴い、ビッグマックセットはポテトSサイズで640円になりました。

ポテトが物足りないという方が追加でポテトSサイズを追加した場合、ポテトのボリュームはMサイズとLサイズの間ぐらいになりますが、合計金額は790円とLサイズに変更した時より値段が高くなります。


この発想が凄いです!

ポテトを追加で頼みたい人は、頼むことができますが、以前より少し高い値段で買わないといけなくなります。

これにより、全体的なポテトの購入量を下げることができたんです。


今後もコロナ禍のようなパンデミックが起こり、様々な業界で品薄が発生することがあり得ます。


その時の対策として、今回のマクドナルドのように、「需要に対して効果的な値段設定」をすることで、販売者側と消費者側のバランスをとることが大切になりますね。

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