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新しい農業のかたち、「モバイル農業」って何ですか?

はじめまして、今回の特別講師NEXTAGEのなんでも担当サクマです。
社長の熱きわさびへの思い、ジュニアの貴重なわさびのお話に引き続き、NEXTAGEがかかげる「モバイル農業」について少しお話したいと思います。
社長が訪問先でよく聞かれるそうで、皆さんこれはなんだろうと思われる様です。
元々よく知られた言葉ではないので仕方ないのですが・・・。
というわけで、特別講座「モバイル農業」ってなんですか?をはじめていきたいと思います。

『モバイル農業』ってなんですか?

「モバイル農業」というのは、NEXTAGEが目指す「必要なものが、必要な分だけ、必要な時に受け取れる世界」を実現するための農業のやり方のことです。
この三つの「必要は」、NEXTAGEの中では「三密」ならぬ「三必」などと呼ばれることがあります。

話を戻しまして・・・。

さすがに、「この必要なものが、必要な分だけ、必要な時に受け取れる世界」はいきなりは実現しないので、モバイル農業にはいくつかの段階を考えています。

Step1
農地を植物工場という施設に、経験知をデジタル化して定量管理することで場所に依存しない栽培を実現。

Step2
場所によらず栽培が出来ることで、食卓までの距離が短くなるとともに、各地域の需要に即時に応えることが可能になる。

Step3
施設での栽培とデジタル管理された栽培法で再現性を担保することで、究極の場所を選ばない栽培として対象地域を世界に拡大する。

これらのステップを全て実現し、「モバイル農業」が社会実装された暁には、「必要なものが、必要な分だけ、必要な時に受け取れる世界」が実現していると考えています。

「必要なものが、必要な分だけ、必要な時に受け取れる世界」ってどういうことでしょう?

この「必要なものが、必要な分だけ、必要な時に受け取れる世界」というのは、いろいろな人が、色々な世界を思い浮かべると思いますので、ここでは意味を少し狭くしてお話します。

少し思考実験的に、「〜ではない」状態を考えながらお話していきます。
「必要なものが、必要な分だけ、必要な時に受け取れる世界」ではない状態の一つとして、他のところには、たくさんあるのに、欲しいところには必要な分が届かないという様な状態が考えられると思います。

これを食料の問題にあてはめると、「食料の偏在」ではないでしょうか?食品ロスなども、ある場所に、その場所で必要以上の食料が偏在しているので発生するとも考えると問題がわりとシンプルになる気がしませんか?

NEXTAGEが取り組むのは、生産物の偏在の調整です。栽培物は、気候、風土にマッチした名産地があり、その土地を訪れる際の楽しみの一つになる一方で、地域が限定されることによる文化の広がりが限定的になり、将来的な視点からは持続性に課題を抱える可能性もあるのではないでしょうか。
そのため、デジタル管理された栽培+場所を選ばない施設での栽培を名産地以外でも行える様にすることで、その生産品に関わる人の絶対数を増やし、いつまでも続く食文化の形成に貢献したいと考えています。

少し全体をシンプルにし過ぎているとのご意見はあると思いますが、NEXTAGEはまずはここから手をつけようということだと理解していただけるとうれしいです。

わさびと「モバイル農業」って関係あるんですか?

ところで、わさびとモバイル農業って関係あるの?って思った方いませんか?
関係あるのです!
わさびの国内生産は、1位長野県、2位岩手県、3位静岡県のTOP3で約85%を生産するというかなり偏った栽培物なのです。まったく栽培が行われていない県もかなりの数にのぼります。

NEXTAGEはわさびの生産の偏在をモバイル農業によって調整することで、わさびの素晴らしさを日本はもちろんのこと世界に広げること、そして、未来に向かって持続的に伝えていくことに取り組んでいきたいと考えています。

わさび室内栽培

モバイル農業には実はもう一つの側面があるのですが、それはまた別の機会にお話できればと思いますので、今回はこのへんで。

特別講座「モバイル農業」はこれにて終了です。お読みいただきありがとうございました。


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