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ピカピカの一年生


娘は早く兄ちゃんに追いつきたくて、小学校一年生になる事を楽しみにしていた。やっと一年生になったら兄ちゃんは中学生になっていて、「せっかく同じ学校に行けると思ったのにぃ~!!」とガッカリしていた。
娘が玄関に座り靴を履いていると、ランドセルが大きくて後ろにひっくり返るほど小さいのにその頃には何と、「いじめが起きていた!」

娘が靴を履いていない!!
家に帰ってきた娘は靴ではなく上履きを履いている。
私は、それを見てビックリ!!
「どうしたの?」と聞いても、娘は困った顔で「靴がないから上履きを履いてきた」と言うだけだ。探したけれど見つからないというのだ。すぐ、一緒に探しに行ったが見つからなかった・・・。
次の日、私は担任の先生の所へ行き、昨日の事情を話して見た。
他にも体操着入れが隠されていたり、上履きがごみ箱に入ってたりすることもあったらしい。娘に学校で何か嫌な事がないかと様子を聞いても、心当たりはないらしく、まだ1年生なので私はとても心配をした・・・。

でも、娘は学校を休まない。行きたくないとも言わないのだ。
クラスにはいじめる子がいない事も先生が調べてくれて分かり、原因不明だった。スッキリしない毎日が3カ月も続いた・・・。
こういう時に親というのは本当に何の役にも立たないものだ。
情けないけれど、見守るしかない。

「ごめんなさい!!!」

ある日のこと、小学校4年生の男児が3人で、うちを訪ねて来た。
「ごめんなさい!!!」といきなり言われ、どうしたの?と尋ねると、
娘のものを隠したりして、困らせようとしていたという。
「どうしてそんな事をするの?」と尋ねたら、休み時間にドッチボールをしていて、一年生にぶつけるとみんな泣くらしい。
それなのに、うちの娘は泣かなかった。その上兄ちゃんの妹だと言う事がわかり、どうしても困らせて泣かせたかったというのだ。
そんな事で、まだ一年生の娘に嫌がらせするなんて全くけしからーん!!
というわけで、その子たちは娘に謝ってくれた。
娘は「いいよ」と簡単に許した。
なぜ来たのか事情を聞くと、隠している所が先生に見つかって怒られたようだ。私は、「心配していた大きな問題」が解決してスッキリした。

子供の成長はあっという間
確かにヤンチャな6歳上の兄ちゃんと対等に渡り合い、いつも負けていた娘は少々の事では泣かない。今から思えば懐かしい思い出だが、正義感と自己主張が出来る娘はスクスクと育ち、その後も楽しいエピソードが沢山あった。何か事件が起こるたびに私は痛感したのだった。
子供が成長する時は、親は一番の味方でいる事。そして転んでもケガしても自分の力で起き上がって来る事を信じて、見守ることが大切なのだ。

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