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まるで奇蹟。



「文字は、まるで奇蹟ですよ。」

漫画「チ。-地球の運動について-第3集」



息子の影響で漫画「チ。ー地球の運動についてー
第3集」を読んでいます。
文字が読めない漫画の中の登場人物が、
文字が読める女性に
「文字が読めるって、どんな感じなんですか?」
と尋ねると、女性が答えた「まるで奇蹟」と。


「200年前の情報に涙が流れることも、
 1000年前の噂話で笑うこともある。」

漫画「チ。-地球の運動について-第3集」

と、その女性は語る。
noteを始めた私がまさにそうだと思った。
1000年なんてそんな壮大な話ではないけれど。


私はある日、noteと出会った。
私には小学生の息子がいて、
学校の用事がある日以外は出かけなくなっていた。引きこもっている。
息子が帰ってきて、学校の話を聞かせてくれる、
私にはそれが外とのつながりだった。
家で家事を済ませたら、テレビを観たり、
ゴロゴロしたり、ネットをみたりしていた。
好きな有名人のTwitterをみていたら、
偶然noteを知ることになる。
noteに出会ったのは一年前くらいだと思う。
出会ったといっても、
初めは特定の方の記事を読むだけだった。
そして今年になって、ふと、
自分も記事を書いてみようと思い立った。
記事を書いてみた。
自分がひきこもりだと誰かに話すのは
初めてだった。
そして自分のことをこんなにも話すことも
初めてだった。

記事は中々うまく書けない。
自分の心の中を文章で表わそうとすると、
こんなにも大変なんだと気づく。

記事を書くと「好き」がもらえた。
こんな私のつたない記事に
「好き」をしてくれる方はどんな方なんだろう?
好奇心で記事を読んでみる。
そして私は、私の普段の生活の中で、
出会うことの無かった人たちに、noteで出会った。皆さんの記事を読んで、面白い話に笑ったり、
愚痴に共感したり、悲しい話に心を痛め、
楽しい話に心躍らせている。


「文字になった思考はこの世に残って、ずっと未来の誰かを動かすことだってある。そんなの…まるで、奇蹟じゃないですか。」

漫画「チ。-地球の運動について-第3集」


漫画の女性の言葉に私は共感してしまう。
そう、まるで奇蹟みたい、と。
引きこもっていて忘れていた感情が、
記事を読んでいると湧き出てきて、
勝手に、本当に勝手だけれど、
人と「つながっている」と感じてしまう。
そしてその感情のせいなのか、
自分には無理だと、また傷つくんじゃないかと、
そうやって諦めていたことを、
また始めてみようかと、
今少しずつだけど思い始めている。
臆病で足踏みばかりだけど、
あげた足を一歩だけ出してみようか、
と迷い始めている。

もし歩き出して、何かに躓いて
「ほらやっぱり傷つくじゃないか」と
がっかりしても、それをnoteに書いて、
誰かに読んでもらおうかとさえ思うこともある。

私は今日もnoteを読んでみる。
皆さんの記事を純粋に楽しみながら、でもきっと私の中の糧になると期待して。

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