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フランスの「年金制度改革抗議デモ」が暴動に発展!まるで革命前夜のようだと話題に!

またパリが燃えています。今回の抗議デモの発端は、フランスのマクロン政権が推し進める「年金支給年齢」を引き上げる法案を強行採決したことで、デモが激化しました。
今週末には、一部暴徒化し、昨夜はフランス全土で、約900万人ものフランス人が抗議行動に参加したと伝えられています。

*本日の動画はこちら
https://youtu.be/4sdMtw71exg

年金が支給される年齢が62歳から64歳になったことで、政権が今にも打倒されそうな勢いの抗議デモが止まりません。
さすが、フランス革命が起きた国と思いますが、決して暴力を肯定するつもりはありません。

すでに報道されていますが、大きく取り上げているメディアが少ないように思いますので、ここでも取り上げたいと思います。

ことの発端は先週16日、マクロン政権が「年金支給法案」の採択を強行したため、国民の反発を招き、抗議デモが激化。
パリの街だけでなく、フランスの南部の街にまで広がっていて、あまりにも危険なため、
イギリスの新国王チャールズ3世が訪問を見送ったということです。

https://claireberlinski.substack.com/p/the-riots-again-in-france?utm_campaign=auto_share

およそ900万人が参加したとも報じられている、昨日のフランスでの抗議デモは、またしてもひどい暴力に発展し、
パリの路上では、100件近い放火や、暴力事件が発生しました。

441人の警官が負傷し、少なくとも457人のデモ参加者が逮捕されました。
一部過激派と呼ばれる組織が、このデモに潜入し、窓ガラスを割ったり、未回収のゴミの山に火をつけたりして、放置されタママとなっています。
ちなみに、ゴミが収集されていないのは、「清掃員がストライキ中」だからだそうです。

マクロン大統領が、特別行政権を行使して、議会を迂回し、年金の引き上げ法案を強行可決して以来、全国的なストライキと抗議行動が起きて10日目。

学校、港湾、製油所、空港、トラック輸送、ゴミ収集など、多くの労働者らがストライキで、国は完全に麻痺しています。

パリはゴミの山に埋もれて、放火や略奪なども起きたため、
イギリスのチャールズ国王は、明日、日曜日に予定されていた国賓訪問を延期しました。
国王として初の外国訪問となる予定でしたが、エリゼ宮の発表では、フランス国内では現在、イギリスと「友好関係を反映した条件下で、イギリス国王チャールズ3世を迎えることができない」ためだと発表したということです。

「友好関係を繁栄できる状態ではない」というのは、具体的には、フランスの赤い絨毯を製造し、メンテナンスするNational Furniture serviceという企業がストライキに突入しているためだそうです。

また、文化省に対して、国王来賓用の家具を調達するよう要求すれば、労働者たちは、直ちに反発して、挑発行為とも言えるデモを起こす可能性があるからだということです。

この暴動やストライキはすべて、フランスの定年制度に必要な、「年金の支給開始年齢」という常識的なことが、突如変更されたことへの反発と見られています。

この「年金支給開始年齢」の変更がきっかけで起きた抗議行動で暴徒化した暴徒たちは、実際には若い年齢層の人が多く、社会人になったばかりのデモ参加者が大半だ見られています。

しかし、今日投稿されたばかりのSNSの動画などを見ていると、70代ぐらいのお爺さんが引きづられていく姿なども見えますので、年齢層に関わらず、多くのフランス国民が、
マクロン政権にNOを突きつけた形となりました。

一部情報では、一連の暴動は、反グローバリズム、反ワールド・エコノミック・フォーラム(ダボス会議)をスローガンに掲げた
勢力による仕掛けではないかとの見方も広がっています。
投稿の中には、「ロスチャイルドめ!クソ喰らえ!」的な投稿も散見しています。

https://citizensworldnews.com/massive-demonstrations-against-the-french-pension-reform-give-way-to-violent-protests/

このように、フランス政府は、増加する高齢者が、国家の財政に負担をかけて、経済を逼迫させているとの理由から、
マクロン大統領が、自らの権限を使って、議会での十分な審議を通さずに、今回の年金法案を強行可決させてしまったため
抗議行動がパリから全土へと広がっていきました。

半民主的で、独裁的だと国民から激しい批判を受けたマクロン大統領の支持率は、現在28%にまで落ち込んでいますが、
議会での不信任案は、辛うじて回避したということで、余計に市民の怒りを買ってしまったと言います。

週末には激しいデモに発展し、一部のデモ参加者は警官隊との口論を繰り広げ、衝突し、パリ中心部や全国の他の都市で
道路が燃えるゴミで塞がって、回収すらされない現状だということです。

多くの調査によると、今回のデモ参加者は、フランス国民の大多数が抱いているマクロン氏への強い反発と一致しているようです。

フランスの82%の人が、マクロンが採決なしで、法案を議会で推進することを拒否し、65%の人が、法案が強行に成立したことに対し、今後も抗議行動を続けることを望んでいるということです。

TwitterなどのSNS上では、「パリは燃えているかー?」と言わんばかりの、一般市民(シトワイヤン)の投稿で溢れかえって
います。その一方で、燃えている街中で、カフェで平然と食事をする人の姿が垣間見えるところが、フランスらしいですね。

また、暴徒たちの制圧や消火活動にあたっていた、警官隊や消防隊までもが、抗議行動側につく姿も投稿されています。

以前、どこかで見たような光景、BLMやアンティファによる抗議行動に似ているようにも思いますが、
アメリカと比較してみると、お国柄の違いでしょうか。暴動のそばで食事が出来るニューヨーカーはほんとんど
見られませんので、やはり革命が起きた国の一般市民の成熟度が垣間見えたような気はしています。

私は、ナポレオンが、食事代の代わりに置いていった帽子が飾ってあるパリの最古のレストラン、「ル・プロコップ」という
ヨーロッパ最古のレストランが好きで、パリに行くたびにそこへ立ち寄ります。
店内には、ジャン・ジャック・ルソーの手書きの原稿や、ベンジャミン・フランクリンが「独立宣言の草案」を書いた時の下書き
がそのまま残っていたりと、青い学生には十分過ぎるほどの刺激を受けたことを思い出します。

さらに衝撃を受けたのは、お手洗いに行った時のこと。フランスの場合、男性ならオムとか、女性ならフェムとか書いてあると
思うのですが、このレストランでは、なんと、トイレのドアに
「シトワイヤン(一般市民)」としか書かれていなかったことが、強烈な印象として残っています。

今回のフランスにおける一連のデモや暴動、これもどこか億万長者が仕掛けたものなのか、それともグノーシス主義者が
ついに動いたものなのか、背後に何があるのかはまだ分かりません。
次は第二のナポレオンが現れるかもしれないと思うと、今後の展開が余計に気になります。

また、こういう市民革命的なものは、歴史的に見ても、他国にもすぐ飛び火しやすい傾向がありますので、
同じことがまたNYで起きたら? と思うと背筋がゾッとしてきます。

あるいは、もし日本で起きたら、どうなるかな? と想像すると、世の中が根底から覆る現象、善悪が反転するグノーシス主義的
な現象が、ついに起こり始めているのか?というふうに思えたりもします。

暴力革命は支持しませんが、国民の意思や議会での審議を無視する形で強行された、今回の「年金制度改革」反対デモ。
どこの国で、いつ起きても不思議ではありません。

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