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韓国が北の原発建設を計画?産業通商資源部職員が削除したファイル復元 -- 文政権が必死に隠そうとした事実?

韓国で、北朝鮮に原発を建設する計画が産業部職員が削除したファイルの中から発見されたという話が登場。どういう計画だったのか、南北で話されたことがあったのか…などによっては文政権が揺らぐ騒ぎになるかも。

月城原発 経済評価捏造疑惑とは

韓国月城原発1号炉の廃炉が決定する経緯で、月城原発の経済性を意図的に低く評価して正当な原発政策決定を歪めたという疑惑で、さらに監査院が決定の妥当性を調査する時に資料を削除するなど妨害が確認されて、検察が動くか…という疑惑がありました。

結果としては、検察が捜査に乗り出し、経済性評価を不当に低く評価したり監査員の調査を妨害する目的で資料を削除した公務員2人が拘束され、起訴されました。

産業部公務員2人の拘束理由は、政府政策を遂行する過程で生産された重要文書を勝手に破棄し、監査院の監査を妨害する犯罪行為を犯しており、証拠隠滅の恐れがあるということだ。検察の捜査も、監査院が監査の過程で確認した文書破棄行為などを、捜査参考資料送付の形で事実上捜査依頼をしたことから始まった。一体、どんな内容が盛り込まれているので、休日の夜中に急いで大量に文書を破棄したのか、その背後に誰がいるのか調べて確認することは、監査院であれ検察であれ、司直機関としては当然の責務だ。

最初、この話を聞いた時には「文大統領の脱原発政策を推進するために、大統領あるいは側近から指示を受けた産業部職員による経済評価捏造」を、公にされたら大統領府に大きなスキャンダルになるのを怖れて、資料の削除や検察を解体してまで捜査をさせないようにしているんだろうな、と思っていました。

マスコミが批判しているように、当初、調査した監督院は、経済評価自体は捏造されたものだが、月城原発の早期閉鎖、廃炉の決定は正当なものだと評価し、捏造した公務員を告発することもしなかった。監督院は大統領府との繋がりをそれ以上、調べることも判断することも避けて公務員単独の忖度による不正行為に矮小化して終わらせるつもりだったわけ。

そりゃ、検察が捜査に動き出した時の与党の過激な反応を見れば監督院だって自分たちに火の粉が飛んでこないように必死に保身に走りますよね。

この課程で、検察が動いたのは、脱原発政策を推進する文大統領と政権に対する攻撃であると、与党などが激しく批判し、検察改革を強硬に邁進することを求めていました。高位公職者犯罪捜査処という、高位の公務員の犯罪を専門に捜査する部署を新設、検察の捜査権を奪って警察に一本化、検察総長を失職させようと画策して裁判所から行政処分の一時停止の仮処分を受けて法務部長官が更迭する騒ぎまで。

裁判所が手続きに問題があると判断して処分の執行停止の仮処分が出るほど強引なやり方で検察総長を現場から引き剥がしたのも、この件をこれ以上、検察に捜査されたくなかったとすれば納得できます。

削除されたファイルから北の原発に関する記述

原子力発電所を担当する産業通商資源部公務員らが2019年12月監査院監査直前に削除した530件のファイルリストが28日、公開された。この中で2018年に作成された北朝鮮原発建設および南北エネルギー協力関連文書ファイルが多数含まれていたことが分かった。大田(テジョン)地検捜査チームが先月23日、文局長を含む産業部公務員3人を監査妨害などの疑いで起訴した控訴状に添付された犯罪一覧表を通じてこのような事実が明らかになった。

~中略~

この文書は概して2018年4月27日板門店(パンムンジョム)第1回南北首脳会談とその後6月12日ドナルド・トランプ米前大統領と金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員場の第1回米朝首脳会談の間に作成されたとみられる。実際、4・27板門店会談当時、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は金正恩委員長に韓半島(朝鮮半島)の新経済構想を伝えた。文大統領はその年4月30日直接主宰した首席・補佐官会議で「金委員長に新経済構想を盛り込んだパンフレットとPT(プレゼンテーション)映像を渡した」と明らかにした。文大統領はPT映像をUSB保存装置に入れて金委員長に直接手渡したという。

当時南北首脳は首脳会談で板門店徒歩橋でともに散歩して談話する中、「発電所問題…」と話す姿が捉えられた。これをめぐり、非核化以降北朝鮮の電力に対する問題が議論された可能性を示唆するという見方があった。

ありましたね~。板門店での南北会談の時に渡されたUSBメモリ。中身が何かとても気になりましたが、まさかこんなに堂々と渡していたとしたら、それはそれで役者かもしれない。「発電所うんぬん」については初耳。

今回の削除ファイルの内容が明らかになってからの与党の反応は以下の記事に少しあります。ファイルを復元するような調査をして検察の捜査を招いた監督院院長に「原発マフィアと同じ論理と思考構造をしている」などと相当激しく批判していた与党議員が、北の原発という内容が出たとたん、北に原発を建設するのが(韓国の)原発業界の立場ではやりたいことではないか…などと言ってみたり。

政権批判の野党発言に大統領府激怒

この件で、野党からは、北に原発建設を計画するのは利敵行為と強い調子で非難したことを受けて大統領府は法的措置まで予告して非常に強硬な反論をしてきた。

野党は、今回の疑惑を直ちに「利敵行為」と規定して真相究明を求めた。金委員長は、出入口を出して「公開資料によると、ムン・ジェイン、政府が大韓民国原発を閉鎖し、北朝鮮に極秘裏に原発を建設うとした」とし「原発ゲートを越えて政権の運命を振ることができる衝撃的な利敵行為」と主張した。

それを受けて大統領府が、これまでの反応にはないほど激高した反論を出しました。

大統領府は「利敵行為」という金委員長の表現をズバリ批判した。川のスポークスマンは、「いくら選挙を控えているといっても、野党代表の口から出てきた言葉だとは到底信じられない惑世誣民する発言」とし「北風工作とも変わらない無責任な発言であり、容認できない」高日を立てた。政府の北朝鮮原発建設推進が「とんでもない主張」と反論した。大統領府が金委員長の発言を選挙局面の中、無理な世論と規定して、早期進化に出たものである。

大統領府の関係者は、「大統領の指示で見てもなるか」という質問に、「青瓦台公式立場だ。大統領意味とは異なる場合があるだろうか」と反問した。ドア大統領の強硬な立場が青瓦台ブリーフィングで伝えられたという意味である。具体的な法的措置の問いには、「今から検討していくべきだ」と答えた。

法的措置まで口にする強硬な反論は大統領の意向だとハッキリ言っていますが、これは政治的な問題だし、野党が追求することまで名誉毀損や(もしあれば)不敬罪に値するかのように非難する態度ってどうなんだろう?ちょっと過激に反論しすぎたと思うのだが。

大量に記事が出てきて、どこに書かれていたかわからなくなってしまいましたが、大統領府の反論として「南北関係が改善された後にいろいろと協力していく案がこの時に作られていてもおかしくない」というものがありました。確かに、そういうものの可能性はあります。

でも、そもそも産業部の公務員がこのファイルを削除しようと思ったのは、それが監査院の調査で明らかになるのが拙かったわけですよね。遠い将来か永遠に訪れない未来かもしれないけど、その時のためのシミュレーションや準備のために用意したファイルが、はたしてそんな性質のものだったと犯行が証明しちゃってないですか?

なんとなく「わっかりやす!」と思ってしまう反応だったりするんですが、そこまで突っ込まれたくない事実だったのかなぁと。

まぁ、月城原発の早期閉鎖に決定する段階から、韓国といえどもさすがに変な話…と思ってたことでもあり、その経過で経済評価捏造疑惑が出てきて、捏造があったことを監査院が認めたにもかかわらず告発しないとか、検察への異様なほどの攻撃とか、あらゆるパーツがピタッと同じ方向に画を描くとさすがにそう考えるのが自然だと思います。

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