ラグビーポジション論 インサイドセンター

これまた色々な解釈があるポジション12番
左センター
インサイド、第一センター
セカンドファイブエイス
ミッドフィールド
と呼び方だけでも色々あります。
場所は名前の通りバックスラインのど真ん中に位置しますね。

先ずはTwitter等で話してる各ポジションセンター化してるって所からしていくとまずスキル面でセンターは12.13関係なくラグビーにおけるスキル全てが必要と言えました。パス、キック、ラン、コンタクト、タックルと全てのスキルが高くないといけませんがこれ今のラグビーでむしろ求められないポジションがあるか?て話になりますよね。
実際これまで書いてきたポジションでスキル面がポジション関係なく相当求められるようになってきてるのがわかるはずです。
さらにタスク面でもポッド化等で全ての選手が中央のエリアやバックスラインでプレーする機会が増えました。(この辺の話は他のスポーツとの比較含めてTwitter等で書いたものをまたしっかりまとめます。)
こういう流れがあるなかでならセンターがどんな役割を担ってるのかを見ていきたいと思います。

バックスの話をする時にフォワードと違って難しいのがセットプレーでの明確な仕事が決まってる訳ではないと言うところですね。
その中で特に求められやすいのが一次攻撃からBDを作る役割ですね。
スクラムやラインアウトから近い位置でハーフやスタンドオフからボールをもらいラックを作って二次以降のアタックを整える役割。
最近はブラインドウイングもこの仕事をしたりするのでオープンサイドフランカーと共にクリーナーになるパターンも見掛けます。ブラインドウイングがクリーナーになるパターンももちろんあります。
まずここで1つ起点を作れるかがラグビーを進めていく上でゲームが楽になるかどうかの基準になるかな?と思います。ここでリズムが出ないとどうしても次の展開が苦しくなるので。
逆にしっかりここでタックル出来ないとリズムを作られると言うことなので最初のこの攻防に勝てる選手をまず置きたいですね。

次にキックの場面ですね。
今のインサイドセンターに一番わかりやすく求められる能力てここかもしれないくらい重要だと思います。
セットからだけじゃないので局面は色々考えれるのですが多くの場合キッカーとなる10や15の横に居るパターンが多いのでまずしっかりチェイスをかけれる選手である事が重要だと考えます
パントだとキャッチの競り合いも考えれますし
相手のキックカウンターへの対処を決める事も多いポジションなので無闇にボールに突っ込めば良いわけではもちろんありません。
ここがしっかり機能しないと相手のボールを奪い返せませんしボールを相手にあげるだけになってしまいます。キッカー以上にキック戦術では重要な役割になるでしょう。
また10や15の選手からパスをしてもらって1つ外側でキックをすると言うのも相手の出方を見てからキックが出来るという利点があり効果的になる場合が多いです。
一回パスでボールを下げるので飛距離や相手を見てから蹴るのでバリエーションも求められるし動きながら蹴らないといけないのでなかなか難しいですが。
蹴られた時の素早く戻る反応も重要ですね。これが悪いと相手にボールを奪い返されることになるので相手のキックの場所や種類を見てしっかり対処する能力が求められます。

フィールドプレーのその後なんですがセカンドファイブエイスやミッドフィールダーなんて名前から想像するようにゲームを作る面でも仕事はあります。メインが10になることが多いので補助的な仕事にはなりますがしっかり外側からのコーリングを10に伝えてバックスにボールが欲しい場合要求する事が必要になります。
最近ではフォワードのポッドの尖端に入ってその位置で指針を決めるような役割をこなすようなオプションを与えられる場合もあります。
ポッドとポッドの真ん中での繋ぎ役をこなす場合も多く尖端に入るパターン等も含めて可変ポッドでは動く判断をする場面が非常に多いのでこの選手がダブルラインのどこに移動するかの判断でチームのアタックの指針が決まるとも言えるでしょう。
どこにスペースがあるのか、スペースを作るのかを見極めてポジションを取っていく事。またスペースがなければ無理矢理こじ開ける事もあります。アタックの局面では特に選手のセンター化と呼べるものがあるためこの点でのポジショニングが非常に重要になっています。全てのポジションと非常にコミュニケーションがとりやすいポジションなのでしっかりコミュニケーションをとって自分の役割ややりたいことを明確に示す事が非常に重要かな?と感じます。

それはディフェンスでも顕著に出て内側でフォワードがしっかりポジショニングしてくれてるかを確認してどう動くかを決めていく仕事を担うことが多いです。
ダブルラインの後側にしかけるのか、スライドするのか、外からシャローをしかけるのか等の判断を相手と味方を見ながらしていき自分の立ち位置を決めてそれを見てアウトサイドバックスは反応していきます。
ディフェンスでは最も主導的な選手になる場合が多いですね。しっかり前に出てコンタクトする能力がやはりここでも求められるかな?と思います。

チームによって他にも役割があったり変わったりしますが基本的には何でも出来ないと行けないのですがなによもチームがスムーズに動く為にどういうプレーをしていくか
どう動けば次のプレーヤーが動きやすいか繋いでいけるのかというのがなにより求められるポジションだろうなと思います。

実際ワールドカップで優勝した南アフリカのディアリエンティは高い身体能力を持ちながらもパナソニックでのプレーもそうですがまず第一に次のプレーヤーの事を考えたポジション取りやプレー選択をしていますね。
彼ほどの能力があれば突発を第一に考えてプレーしてもよさそうなのですが敵のプレーヤーの動きを見ながら他の選手が一番得意とするゾーンでボールを持てるようなポジション取りをして味方を助けます。チームが停滞すると自分で突破口を開きチームを助けてますね。

近年ではアウトサイドとインサイドにあまり差はないという理論や考え方もあり実際左、右てわけても良いかな?と思う部分もあります。
オドリスコル、ウマンガ、ノヌーといった元々はアウトサイドの選手がインサイドに最終的には落ち着いてるパターンも多いですし日本代表では元々はインサイドのプレーヤーだったラファエレをアウトサイドに転向させています。実際スキルセットだとラファエレは10に近い12だと思っていますが中村との組み合わせや神戸だとパックマンとの兼ね合い等で13でも充分に上手く出来るようになってきましたね。この理由は13の時にも詳しく書こうかなと思っています。そこまで遠くないタスクのチームも増えてきてると言うことですね。

代表してあげるならクルセイダーズのクロティ、グッドヒューのコンビなんかはあまりタスクに違いはなくお互いが良い判断でポジションを入れ換えたりしながらチーム全体のバランスをとっていましたね。
またスタンドオフと兼任するタイプも多くイングランドのファレルはチームの意思決定を10と12両方のポジションでやっていましたね。結局手詰まりになった時に自分がボールの預かり所になれるので12の位置からでもゲームメイクが出来るのでしょう。

ワールドカップの日本代表では中村が最終的に落ち着きましたね。しっかり前に出てタックルしているのが印象的でしょうか?ディフェンスでの思いっきりの良い判断がなにより目立ちましたがしっかりボールをリサイクルする仕事もしていましたね。
パスもしっかり投げれるのでスペースにボールを運ぶ役割もこなしていました。
ここで何故立川はダメだったのか?て話もよくありますね。
立川より中村の方がより特化してる感じはありましたね。
これは長くオーストラリア代表で12番をつけていたギタウの影響も大きいと思います。彼はそんなにサイズがある選手ではありません。10もこなせる二人に似たタイプの選手と言えるでしょう。その選手のアドバイスか中村の方がまず必要な仕事を絞りこんでやろうと言う面が見えました。現代のセンターは仕事が多すぎるので全部やろうとするのはなかなか難しいです。
立川はそこで色々背負いすぎて仕事が絞りきれてない感じがしました。
そこでまわりとのコミュニケーション等で噛み合わない部分が出て来たんじゃないかな?と思います。
このポジションでプレーするならまず自分がどんな役割をこなすと能力を発揮出来るのかを理解する必要があるのかもしれませんね。

次の代表候補として梶村、中野、児玉といった大型選手も出て来て居ますが自分達の強みを高いレベルでどう活かすのかがまだまだ理解出来てないように見えるのでまずそこからでしょうか?全員13でもプレーをする可能性もありますがその上で周りを活かせる選手になればないいなと考えます。日本人でそれが上手いのはNTTコムの石橋や明治の森あとは東福岡の廣瀬なんかはまだ高校生ながらそういったプレーも見えましたね。

少し話が逸れた面もありますが色々このポジションの事を話すなら書いといて欲しいと言う意見を頂いてたので色々書いてみました。
センター化というキーワードについても色々な意見を頂いていたのでこのポジションも色々なイメージがあるポジションだと思います。
まわりがセンター化してるという中で役割は他に任せれるようになってきています。
そんな中でまわりと自分の能力を最大限に活かせるように立ち回る事がより求められるようになっている現代スポーツの縮図のようなポジションじゃないかな?と考えています。
全ての動きがゲーム全体の駆け引きに繋がるので動きをしっかりチェックしないといけないポジションです。

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