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Official髭男dismの“Cry Baby“を自分のオリジナル曲を完成させてから聴いたら音楽との向き合い方が変わった

東京卍リベンジャーズ

今更ですが、東京卍リベンジャーズにどハマりしてます。

存在自体は知ってました。

昔、ヤンキー漫画も読んでたので、興味ありました。

なんなら作者の和久井さんの「新宿スワン」も全巻読んでたので、興味しかありませんでした。

だけど、なかなか行動には移せずにいました。

しかし、アマプラでアニメが観れるのを知り、観たところ、沼にハマりました。

アニメを短期間で全て観て、それだけでは飽き足らず、漫画も最新話まで一気に読破しました。

最初は単なるヤンキー漫画だと思ってたのですが、かなりサスペンス要素が強く、もちろん喧嘩の戦闘シーンもあるので、ダブルでドキドキさせられます。

物語のあらすじは、主人公の花垣武道(タケミチ)26歳がフリーターとして底辺の生活を送っていた時に、テレビで中学時代の元カノが殺害された事件を知る。

翌日、駅のホームで何者かに線路に落とされ、死ぬ直前に12年前にタイムリープをする。

そこから元カノの死を回避するため、そして過去は逃げてばかりだった自分の人生に立ち向かっていくためにタイムリープを繰り返すストーリーです。

「僕だけがいない街」のようなタイムリープストーリーと、「特攻の拓」のようなヤンキー漫画要素がいい具合に掛け合わさり、どっちも好きな私はハマりにハマってます。

ただ、「新宿スワン」も最初は面白かったんですが、最後がほぼヤクザの抗争漫画になってたので、東京卍リベンジャーズもそうならない事を願います、、

主題歌Cry Baby

東京卍リベンジャーズはストーリーもさることながら、アニメ主題歌のCry Babyもヤバすぎです。

曲はご存知、あのOfficial髭男dismが作ってます!

最初、東京卍リベンジャーズを読まずにPVを観た時は、なんでこの人たち瓦礫で歌ってんだ?と思いましたが、ちゃんと意味があったんですねぇ。

作中の血のハロウィンの抗争が起きた場所をイメージしてたんですねぇ。

そうとは知らず大変失礼しました。

アニメソングはアニメに寄せてるものもあれば、全然関係ないのもありますが、この曲はアニメのストーリーに寄せてます。

しかし、ただ寄せてるだけではなく、物語のイメージを上手く捉えつつ、ヒゲダンならではの表現を取り入れてるのがとても秀逸です。

歌詞について

“なぜだろう 喜びよりも心地よい 痛みズッシリと響いて“

この歌詞が個人的には1番痺れました。

殴られた後って普通はただただ痛いだけなのに、それが心地よいって、、ドMなのか?!歌詞だけ読むとそう感じます。

だけど、私はこう解釈しました。

タイムリープ前の主人公タケミチは逃げてばかりの人生だったけど、正面から立ち向かってボロボロになって、過去を変える事ができた。

そんな過去を変えられた喜びよりも、目の前の事から逃げず立ち向かった勲章としての、ボコボコに殴られた後の痛みが心地よい。

この心情をイメージし、こうした歌詞で表現しているのは、曲を作ったボーカルの藤原さんは凄いなと思いました。

私自身もつい先日、小説から歌詞をイメージして作ったので、凄く勉強になります。

曲について

この曲は、歌詞だけでなく、曲の構成も激ヤバなのです。

調べた所、転調が10回もあるのだとか。

転調してるなというのは気づいてましたが、10回も転調してるとは!

小室哲哉の曲でもせいぜい2、3回の転調なのに、10回って!

こんなに転調してるのに、滅茶苦茶になっておらず、いい感じに変化して構成されてます。

この転調の多さは原作で何度もタイムリープしてるので、それを表現しているらしいです。

また、歌詞に、

“不安定な心に 肩を預け合いながら“

とあるのですが、ここでも転調をして、不安定さを表現してるのだとか、、、

歌詞とストーリーに沿って転調する曲なんて初めて聴いたので、その拘りと天才ぶりに、圧巻されました。

自身の曲と照らし合わせる

先日、私が作詞して、soundsurferさん作曲して貰った曲も、かなりの拘りが詰まってます。

例えば、こちらも転調を取り入れていて、2番に転調してます。

1番のパーカッションはなんとなく煮え切らないような感情が表れていて、2番から一気に解放されたようなリズムになります。

この転調とパーカッションの変化によって、2番にかけて明るい未来になりつつある事をイメージされているのだと思います。

更には、2番のAメロ終わりに、階段を登り始めたような和音が2回鳴り、リズムテンポが早くなって躍動感が増す表現がなされています。

ただ明るい雰囲気にするだけではなく、徐々にステップアップしていく表現によって、聴いてるこっちもサビに向けて胸が高まります。

こんな感じで、とにかく拘りが随所に表れてます。

2番Aメロの切り替えポイントが、個人的には凄い好きなんですよねぇ。

他には、

“コンパスで描いた円は 手と手を繋ぎ 回り続ける“

という歌詞の箇所で、効果音を左右交互に鳴らすという演出をされているのですが、これは回っている状態を表現されています。

“舞い散る葉は 花を咲かせるんだ“

この歌詞の部分でも、音を左右に散らし、枯れ葉をイメージしています。

サビ前は花が満開に開くような音も入ってます。

他にも色んな表現を取り入れて頂いてるのですが、エンドレスになっちゃうので、このへんにしときます。

自身の作詞からここまで表現を広げて貰えるなんて、本当に嬉しいです。

作曲家の拘りって、こんな所まで緻密に計算されてるのだなと、一緒に曲を作って深く知る事ができました。

今まで、歌詞には何となく着目してましたが、曲の細かい部分にはそれほど着目してなかったので、最近では同じ曲をボーカルやギターやペースなどのパート毎に分けて何回も聴くようになりました。

作曲家の拘りと向き合って対話していくのも新たな音楽の楽しみです。

こんな風に、サウさんの曲も、ヒゲダンの曲も、今後の自身の音楽への向き合い方が変化した、とてもとても貴重な経験でした。

作曲の奥深さを今になって知ることになるとは、、

もう今後は、なんとなく耳心地がいいなぁ。で音楽を聴くのは止めます!

まぁ、言っても、自分は音楽家でもなんでもないですけどね(笑)



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