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E.V.2023 曲紹介 ラトビア

アーティスト名:Sudden Lights
曲名:Aijā

ラトビアは自分にとってなじみのない国の一つです。バルト三国の中でもあまり目立たない存在というと申し訳ないのですが…。
勉強の意味もかねて改めてラトビアを調べなおしてみると気になるワードがありました。
ラトビア神道」…初めて聞くワードです。
調べてみると…ラトビアの民間伝承や民謡などの民族文化をベースに20世紀初頭に設立された新興宗教でして…ウィキペデイアでもラトビア語と日本語のページしか存在しない…マイナーな存在です。
総氏子数1000人足らずの小さな宗教団体ですが、面白いのはその社殿形式。
茅葺屋根に高床式の穀倉建築…日本の古い神社にそっくりなつくりに、神社好きとしては熱いものを感じずにはいられません。
ヨーロッパのカウンターカルチャーの一つにネオペイガニズムという反キリスト的な復興運動があるのですが、ラトビア神道はネオペイガニズムの潮流の一つとして重要視されている存在でした。
ペイガニストにあこがれる僕としては、自分の不明を恥じるばかりです。

さておきユーロビジョンにおけるラトビアの歴史は比較的浅く、2000年の初出場から今年で24回目の参加となります。
初参加の2000年大会では3位、さらに2002年大会では優勝を勝ち取るというインパクトの強いデビューを果たしています。
残念ながら2008年以降はGrandFinalに出場できない年が続き、近年ではあまり目立った活躍は見せていません。

昨年の代表曲Eat Your Saladはレトロでおバカなノリが良かったのですが…Semi-finalで14位と振るわぬ結果に終わりました。

今年の代表アーティストSudden Lightsは一転し、かなり真摯なイメージのロックバンドが選ばれました。
彼らはラトビアのインディーズで活動を続ける、なんというか堅実なロックバンドです。
地味ですが好きなタイプですね。

彼らが歌うAijāは、ポップなBGMに陰りのあるセクシーなボイスが乗った、若い世代のロックバラード。
歌詞も陰鬱で世相を見事に反映しています。
曰く「世界中の不幸な出来事や、悪い存在によって滅茶苦茶にされた人々を見て、無関心ではいられなくなった」…とのことですが、彼らの歌がどれだけの人々の目を覚ますことが出来るのか、注目したいと思います。

Aijāはラトビア語ですが、他の言葉に訳すことは出来ない特別な言葉だと彼らは言います。
ラトビアの民謡を想起させる単語とのことですが…いったいどのような想いが込められているのでしょうか。


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