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「いま、ゼロから移動を設計したら?」newmoが挑む技術的チャレンジとは

2024年1月に創業したnewmoは、現在2024年秋のサービス開始に向けて、急ピッチでプロダクト開発を進めています。同時に、プロダクト開発を推進するソフトウェアエンジニアを大募集しています!

今回は、Co-Founder / CTOの曾川景介(@sowawa)と、創業からnewmoに携わっているSoftware Engineerの海野弘成(@yaotti)、伊藤雄貴(@yuki.ito)の3人に、newmoの開発組織や、エンジニア視点でのnewmoの面白さについて聞きました。

左からyaotti、sowawa、yuki.ito

曾川 景介  Co-Founder / CTO (sowawa
京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻修士課程を修了。2010年にIPA未踏ユース事業に採択。ウェブペイ株式会社の最高技術責任者(CTO)としてクレジットカード決済のサービス基盤の開発、LINEグループ入り後、LINE Payを開発。2017年6月メルカリグループに参画。株式会社メルペイ取締役CTO、株式会社メルカリ執行役員CISOなどを歴任。未踏IT事業PM。2024年1月newmo株式会社を共同創業。

海野 弘成 Software Engineer(yaotti
京都大学工学部情報学科を卒業。2012年にプログラマのための技術情報共有サービス「Qiita」を運営するIncrementsを設立し代表取締役に就任。2017年に株式会社エイチームへ売却後、2019年に退任。2020年4月に習慣づくりをお手伝いする株式会社Coachatを設立したのち、2024年2月にライドシェア事業へ取り組むnewmo株式会社へ入社、ソフトウェアエンジニアとしてサービス開発へ取り組んでいる。散歩とコーヒーとクラフトビールが好き。

伊藤 雄貴 Software Engineer(yuki.ito
DeNAを経て2018 年にメルペイにジョインし、テックリードやアーキテクトとしてマイクロサービスの開発や組織横断的な技術課題の解決に携わる。2022年よりアーキテクトとしてカウシェにジョイン、全社的な技術戦略の意思決定や技術基盤の構築に携わる。2024年newmoに入社。


「最終的に自分の生活につながる」社会的意義への共感

──いままでの経験と、newmoでの役割を教えて下さい。
yaotti:大学卒業後、エンジニア向けwebサービスのQiitaを創業・経営していました。最初はエンジニアをやっていて、途中から経営にシフトした形です。その後、コーチング領域で自分で会社を立ち上げたり機械学習領域でフリーランスをした後に、newmoに入社しました。newmoでの役割はバックエンドエンジニアですが、今は創業期なので、採用やプロダクトマネジメントなどに使っている時間が多いですね。

yuki.ito:前職はカウシェで、技術基盤を全般的に見ていました。さらにその前はメルペイに所属しており、メルペイの立ち上げやメルコインの立ち上げでテックリードを務めたり、アーキテクトとして会社全体で導入する技術セットを検証したり、最新技術の会社への導入を行ったりしていました。newmoでもプラットフォーム的な役割を継続する予定で、クラウドをはじめとした技術基盤の構築や、会社全体の技術的なアーキテクチャの検討、ドキュメンテーション文化の醸成など、幅広くやっていく予定です。ただ今は爆裂に人が足りないので(笑)プロダクト開発自体も好きですし、軌道に乗るまではビジネスドメインの開発もしていきます。

sowawa:newmoに入る前は7年ほどメルペイ・メルコインのCTOやメルカリグループのCISOなどを務めていました。newmoでもCTOという役割ですが、創業期なので、ツールのセットアップから採用、オフィス構築、プロダクトももちろん、何でもやっています。

──newmoへの参画の決め手はなんでしたか?
yaotti:曾川さんに誘われたからですね。前から、いつか一緒に働いてみたいと思っていたので。去年ランチをしていたときに、newmoの構想を聞いて「すごいな」と思ったのと、ちょうど自分も次何しようかなと思っていたので、その場で「やります!」と言っていました(笑)ただ、その後ライドシェアというドメインについて知れば知るほど、いまやらなくちゃいけないし、エンジニアリング的にもチャレンジが多いとわかり、熱が高まっていきました。

yuki.ito:自分もきっかけは曾川さんに声をかけてもらったことですが、ゼロからライドシェアを日本に実装していくのは、難しいけれど多くの人の生活が豊かになるという社会的意義があるなと思いました。最終的に自分の生活が豊かになるという点も魅力で。さらに、優秀なメンバーが集まっているという点にもワクワクしました。

sowawa:僕自身は、モビリティというのは以前から課題感を持っていた領域の1つではあったのと、今まで経験してきたFinTechとも非常に繋がりが濃い領域で、今までやってきたことを活かせると思い、青柳とともにnewmoの創業を決めました。日本でのライドシェアの立ち上げという貴重な機会に、このタイミング、このメンバー、この参入方法でチャレンジするのに、これ以上のやりかたはないと思いました。

newmoが入居しているCIRCLE by ANRI。くつろげるスペースがいっぱいです

膨大なトラフィックが生まれるからこそ技術的チャレンジがある

──現在のエンジニア組織はどんな感じですか?
yaotti:いま(2024年4月現在)は、会社全体で20人ちょっと、プロダクト開発チームに絞ると10人くらいでしょうか。まだ初期段階なのでチームを分けたりはせず、全員で仕様を検討したり、シーケンス図を書いたりしています。

──newmoではどのようなプロダクトを作っていくんでしょうか。
yaotti:大きく分けると3つで、ドライバーの稼働状況や安全な運行を支える運行管理のシステム、ドライバー向けのモバイルアプリ、乗客向けのモバイルアプリ、ですね。

──技術的なチャレンジのポイントはありますか?
yuki.ito:ライドシェアにおいては、お客様とドライバーがそれぞれリアルタイムでどこにいるかを把握し、極力待たせないようにマッチングしたり、走行中も場所を把握したりと膨大なトラフィックが走ります。その上で、どういうアルゴリズムでマッチングするか、というのはチャレンジですね。

yaotti:業務フローとしても、ドライバー、乗客、運行管理者、カスタマーサポートなど、関わる人が多い中で技術的にどう設計するとよいのか、表から見える以上に泥臭い面も多いと思います。

sowawa:EC等のサービスに比べると、ライドシェアは1回の運行について双方向に走るデータトラフィックが大量です。広くお客様にご利用いただくサービスとして呼び出される回数がとにかく多いシステムになるので、パフォーマンスのチューニングなど工夫の余地が大きいですね。ライドシェアの原型はUberなどが参考にされることが多いですが、それでもリリースから10年経っています。複雑なフローを今の時代にゼロから設計するからこそ、AIなどの活用余地は大きいと思っています。

席で画面を見ながら議論することもしばしば。

──newmoでは、外部のサービスや技術も活用していくのでしょうか。sowawa:まさに、それがいまの時代にやる強みでもあり、全力で活用すべきだと思っています。クラウドインフラだけでなく、eKYCやマップなど便利な外部サービスはたくさん生まれているので、どんどん活用していきたいですね。

yuki.ito:いままさに選定も進めていますが、ゼロからそういう技術選定に携われるのも、創業期の面白さですね。

──ライドシェアは安全面でも高いレベルが求められるサービスです。
sowawa:それはもちろんです。一般的なスタートアップの中では、最初のリリース時からかなりしっかりしたものを作ろうとしていると思います。

yaotti:人の命を預かることはもちろん、ドライバーの方から預かる情報も秘匿性が高いものもあります。安全担保の面では丁寧に設計しています。

yuki.ito:一方で、事業状況は刻々変わっていき、早く世の中に使ってもらうスピード感も必要です。そこは経験豊富なメンバーが揃っているからこそ、時間が限られる中でも、一定のレベルを担保したプロダクトを実現できるだろう、と認識が揃いやすい側面もありますね。

「いまの時代の最適解」をゼロから設計する面白さ

──エンジニア視点での面白さはどんなところにありますか?
yuki.ito:まず、最速でサービスを出すにはどう構成していくべきか?という点を検討するのが今は面白いですね。はじめはマイクロサービスではなくモジュラーモノリスで始めたほうがいいよね、だとか、のちのちAPIを外部に公開できるように設計したいよね、だとか。創業期ならではの設計を議論できるのが楽しいです。

yaotti:「すごい人たちが、いまゼロからプロダクトを設計したらどうなるんだろう」というのを、体験できるのはワクワクしますね。あとは、作るものが多いので、フロントエンド、Web、ML(機械学習)、ハードウェアも...など、扱う技術の幅が広い点も、いろんな人の強みが活かせると思います。その上で、「移動」や「お金」というあらゆる人にとって重要な領域を担うために、多様な技術でどう価値をつくっていくか。相当な規模のある産業に、今から挑んでいくというのは壮大だなと思います。

sowawa:移動手段をゼロからつくっていく、というのは稀有なチャレンジですからね。大昔にゼロから鉄道会社をつくるようなものなのかもしれません。「今の時代に移動手段を再発明するなら?」という問いをゼロベースで考えることは、面白いです。

yaotti:広くお客様にご利用いただける巨大なプロダクトが生まれるタイミングってかなり少ないと思います。移動の体験に対する現状への不満から、ライドシェアに関しては世の中からの期待が高まっているのを感じます。そのタイミングで、ビジネスもテクノロジーも、しっかり社会に貢献していかないと成り立たない事業ですよね。

──エンジニアの働き方はどんな感じですか?
yaotti:エンジニア、PM、デザイナーを含むプロダクトチーム全体で週2回の出社推奨日を決めているので、その日は特に集まる人が多いですね。それ以外の日も、MTGがあったりして週の半分以上は出社しています。初期だからこそ、顔を合わせて話す、スピード感を持ってやる、ということを大切にしていますね。

yuki.ito:会社の状況としても、優先度が頻繁に変わったりするので。役割も固定的にせず、状況に応じて動くことが多いです。エンジニアが採用フローを整えたり、プロダクトの仕様を書いたりすることもあり、みんなで「会社を創っていく」という今のフェーズならではのおもしろさもあります。

sowawa:経営視点で、創業期のカルチャー醸成としても集まって働くことは大事にしています。一方で、newmoは大阪をはじめ全国に展開していくので、いろんな拠点を飛び回る人も多いです。リモートでも滞りなく働く仕組みとの両立が重要です。

毎日開催しているProduct Stand-upの風景

──どんなエンジニアと働きたいですか?
yuki.ito:まず技術のレベルとしては、プロダクト開発の全体像がわかったうえで自律して動けるなど、一定のレベルを求めていますね。加えて、職人的に「コードを書く」だけでなく、「事業・プロダクトを作る」という視点も持っていることを重視しています。

sowawa:それと、今は極力フラットなチームにしているのでEMのような役割はおらず、みんなが手を動かし何でもやる、というフェーズです。
「技術経営」という言葉がありますが、僕自身はエンジニアが経営からデリバリーのクオリティまで、幅広く責任を持つことが重要だと思っています。newmoも、そんな形にしていきたいですね。

──ありがとうございました!


newmoの技術ブログもはじまりました!最初の記事はCTOのsowawaが投稿しています。今回のインタビューとあわせてご覧ください。

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