【企業】「書き入れ時」の東京五輪で没落決定? 長年のツケがブーメランする電通

きっかけはパワハラ事件

 人生のツケ払いは、人生で最も払いたくない時にやって来る。企業も同じだ。国内最大手の広告代理店である電通は、新型コロナウイルス感染症が過去最大のピークを迎えた時期に開かれた東京五輪で「大やけど」を負った。

 広告業界関係者によれば、電通にケチがつきはじめたのは2015年12月に当時24歳の女性社員が過労自殺した事件からだという。政府系の大型イベントを取り仕切ってきた電通が自殺の原因となったパワハラ体質を世間から糾弾されたため、一旦は表舞台から姿を消さなくてはいけなくなった。それまでは電通が仕切るのが当然だったイベントも、他の広告代理店に譲らざるを得ない事態に。

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