小さな臓器「松果体」が産む 重要なホルモン メラトニンの役割は 睡眠からコロナ対策まで幅広い

睡眠・覚醒を司る
新生児誕生までの役割も

 メラトニンは睡眠・覚醒の概日リズムを司るホルモンとして良く知られている。脳の中央に位置する松毬状の松果体から産生されている。松果体は8㎜程度の小さな臓器であるが、メラトニンを介して全身諸臓器の機能調整に重要な役割を果たしている。光を感知する感覚器として眼があるが、松果体は光を感知して反応することから第3の眼と呼ばれる。松果体は光刺激を感知するとメラトニンの産生を抑え、夜暗くなるとメラトニン産生を増加させて睡眠を誘導する。不眠対策に睡眠導入剤としてメラトニンが使われている。

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