事実も心情も書く~生育状況9~

トップで入った大学なのに、、、、

医歯薬系の大学は卒業後は国家試験がある。
私立大学は、国家試験の合格率を競っていて、それが入試の倍率になる。
最終学年後半は国家試験対策に充てられる。つまり受験の予備校状態。

私は大学院に行こうと思ったので、大学院入試も入っていた。
つまり、大学院入試、卒業試験、国家試験と、みっつ立て続け。
そしてその頃には、私の成績はそれほどよくない、という状態だった。
留年せずにまっすぐ卒業までこぎつけて、国家試験合格するのは、入学時の半数くらいになる大学だったので、私の成績は半分より少々上、程度。

大学院入試、1回目は落ちて、2回目で合格。ただし、2回目ではトップ。
卒業試験、1回目は落ちて、2回目で合格。ただし、下から数えて7番目。
国家試験はまっすぐ合格。

国家試験は合格すると、名前が新聞に載る。
合格を知らせに実家に帰ると、父が寿司をとって祝ってくれた。
「子育ては、その子が自分で食べていけるようにするのが、親の務めで子育ての終わりだ。わしはちゃんとそれをやった。おまえは自分で稼いで生きていけるだろう。」
酒を飲みながら、父がぽろぽろと涙をこぼしたのを覚えている。

私は、父が泣いたところをみたのは、これ以外にはない。

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