暗闇から覚醒へ 4
どんどんからだは動かなくなった。
食べられなくなった。
眠れなくなった。
無理して食べれば吐く、の繰り返しになった。
ぽっちゃり体型だったのに。どんどん痩せていく。
それをうれしいと思う自分がいる。
食べていないので、頭もぼーっとしてくる。
動かないからだを引きずって買い物にいくと、コインを数えて出すことができない。
お札で払って、硬貨をじゃらじゃら持ち歩くようになった。
どうしていいか、わからなかった。
何が起こっているのか、わからなかった。
自分がどういう人かも、わからなかった。
ともかく、私は壊れてしまったのだ。
なんで壊れたかというと、もう我慢ができなくなったのだ。
何に我慢していたのかもわからないが、自分にとって、イヤなことがいっぱいいっぱいになったのだ。
私は何がいやだったのだろう。
私は何に我慢してきたのだろう。
私はどんなことが好きなんだろう。
私はどんな人が好きなんだろう。
私は、どんな人、なんだろう。
過去のことを少しずつ思い出して、そのときの自分の思いと今の思いを比べてみた。
現在のことも一つずつ検証して、自分がどのように思うか見定めてみた。
ひとつひとつ、自分をみつめて自分を探していった。
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