【一日一言】怪しい「反動物の権利」本。
と言いつつ、4日ぶりです、こんにちは。
本日のお題目はこちら。
梅崎義人『動物保護運動の虚像−その源流と真の狙い−〔二訂版〕』(2001)、成山堂書店 の「はじめに」と「おわりに」
要約
世界中で展開され支持を集める動物の権利運動だが、実はアングロサクソンのエリート層による他人種への差別意識が作り上げた事実に基づかない虚像である、という陰謀説を著者が主張したいがために書かれた本。
論点
・保護が声高々に叫ばれるクジラは、資源は健全である。乱獲によって初期資源を大きく下回るシロナガスクジラを除いては。
・アフリカ象はむしろ増加傾向にある。南部アフリカの資源に限って言えば。
考え
自分で書きながらその異様さに気づかないのだろうか。
中身を読む気にもならなかったため、数ページに対する感想ではあるが、動物の権利論が「権利論」たる所以を著者は理解しているのだろうか。していないから、このようなことが書けるのであろうな。絶滅やら、文化やらは関係ない。生命には神聖さが宿り、それを奪う権利を他者である人間は持たないから、動物を利用すべきではない、という話ではないのだろうか。それともワタシの考えは、21世紀の真新しい主張なのであろうか?
まとめ
読まなくてよし。
ちなみに、著者が記事を読んで確証を得たというメディア、"Executive Intelligence Review"は調べたら、とても怪しいものでした。
蛇足その2、そのEIRを調べたらウィキペディアすら存在しない(検索トップに現れるサイトはWikipediaという名の別のサイトである。URLを確認すること)、全くもって怪しい。
↑こちら訂正。怪しいのは日本語のサイトのみ。英語サイトは存在した。
しかしこの本が、最高学府の図書館で、そこそこ貸し出し履歴のあることが恐ろしいですね。
2022/2/5 冬丸。
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