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5歳でポケモンカードができるまで(6)

5歳のピカゼクに、歯が立たない

さて2017年末頃からフルデッキで対戦するようになった我が家。今の息子氏の強さがどれくらいかというと、デッキパワーが似たようなものならパパとは4:6、ママとは5:5くらいの戦績。つまり大人と遜色ない。デッキパワーが息子の方が勝っていると、まず勝てない。つい先日、息子がピカゼクを一般的なレシピをもとに組んだのだけど、全く歯が立たなかった。さすが環境デッキ。っていうか、ピカゼク強すぎません?もちろん接待プレイなんて1年近くしていない。全力でやって5分なのだから、少しでも手を抜けばこちらがやられてしまうからだ。

両親ともにポケカが特別強いわけではないので、大人と遜色ないといっても大したことないと思われるかもしれない。しかし、それでもこちらは大人である。しかもパパである自分はTCGの経験はないもののデジタル、アナログとわずそれなりにゲームをやってきた人間だ。高校時代はバーチャロンに熱心に取り組み、地元のゲームセンターではスペシネフ使いとして少しは有名だった。大学時代は麻雀を毎日、毎日やっていた。社会人になってからもゲームはずっとやってきたわけである。それがこんなにも早く息子に追いつかれるとは思わなかった。そしてその息子の急激な成長には一つの要因がある。

息子氏が発明した「ひとりポケカ」という遊び。

フルデッキで遊ぶようになって少したった頃、息子が自分で「ひとりポケカ」と呼ぶ行為をするようになった。「ひとりポケカ」とは、つまり2つのデッキを一人二役で戦わせる遊びだ。TCG界隈で、一人回しと呼ばれるやつ。驚いたのは、この「ひとりポケカ」という行為を息子が大人の助言もなしに自分で発明したことだった。大人であれば、世の中のことをある程度、知っているし、こういう練習方法が有効だと思いついても不思議ではない。しかし4歳(当時)の狭い知識と世界の中で、息子がこれを思いついたのには本当に驚かされた。もう一つ、驚いたのが息子が飽きもせずに「ひとりポケカ」を、ずっとやっていることである。やったことがある人ならわかると思うけど、2つのデッキを一人二役で回すのは結構、疲れる。思考力と集中力を消費する。しかし、息子的にはどちらかというと「息抜き」のような行為らしく、幼稚園から帰ってきた午後やパパやママと数戦やったあとなど、少し疲れているようなタイミングでモクモクとデッキをまわしているのである。

今思えば、息子が「ひとりポケカ」をはじめたのは仕方なしにだったのだと思う。パパやママとポケカができるといっても、いつもできるわけではない。パパとは休日にしかできないし、ママだって家事や下の子の育児で忙しい。ポケカをしたいにのに相手がいない。そんな状況を打破するために一人で遊べる方法を考えついたわけである。しかし、結果的にこれが息子のプレイヤーとしての成長につながった。一人二役やるということは、つまり1ゲームで、2ゲーム分の経験が得られるということである。それを飽きもせずに、毎日、毎日やる。何回もやる。キャリアで言えば、パパやママよりも数倍だ。劣るわけがない。

実際に息子はこの「ひとりポケカ」をやり始めてから強くなったように思う。特にあとサイド2枚とれば勝ちといったシチュエーションでの詰め方が非常にシビアになった。サイドを取るのに必要な道筋が少しでもあれば、それを思い描き、強引にでも必要カードを引きにいくような動きをするようになったのである。

※写真は、ポケセンでの新弾バトル用に組んだパパの「モルフォンGXデッキ」。息子は、もちろんバッテリーデンヂムシで強化された「ライチュウGXデッキ」で参戦する。

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