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Love It or List It(戸建て中古住宅の価値について)

大分ブログの間を空けてしまいました。
既に寒さの厳しいシアトルで睡魔に襲われる日々を過ごしており、なかなかブログを書けておりませんでした。完全に言い訳です。が、寒い場所では人も冬眠状態に近づくという持論を持っている為、ここのところ暗くなってからジッとすると直ぐに寝てしまう病にかかってしまっていますが、メンタル上も無理をさせない方が良いだろうと勝手に判断し、眠さに任せて寝ている今日この頃です。そんな状態ですので、よーし観るぞーと意気込んで観ようとするサブスク番組もなかなか最後まで見る事すら出来ていなかったのですが、そんな私が最後まで寝ずに観る程面白かった番組がありましたので、今回はそちらを紹介したいと思います。


アメリカのケーブルテレビ局HGTVが製作している「Love It or List It」という番組です。なんと2008年から始まり今も続いている人気番組だそうです。不動産番組との事なんですが物凄く簡単に説明すると、既に持っている戸建て住宅をリノベした上でその家に住み続けるか(Love It)売って他の家を購入するか(List It)を決めるという番組です。主演は女性住宅デザイナーと男性不動産取扱士の二人。女性デザイナーが住宅持ち主の予算額の中で希望をなるべく反映させたリノベの計画を進めると同時に男性不動産取扱士が持ち主の住宅に対する希望に沿った新しい住居を紹介していきます。この番組を見て私がまず面白いなと思ったところが、まずリノベをする事が決まっているところです。日本では戸建ての中古住宅だと上物(住宅)はほぼ価値が無いものとして扱われているかと思いますが、さすがアメリカ、戸建ての中古市場が大きいだけあってリノベをしてから売りに出してもリノベに掛かった費用分以上には住宅価格も上がるので、リノベした後で住み続けるか売るかを決められるといった訳です。
う、うらやましぃ・・・
これまで建築士としてリノベのプロジェクトに従事してきまして、リノベによって不動産価値を上げるという事をしてきたつもりですが、やはり誰にでも分かる価値の上昇は価格への反映なんです。リノベの良い影響はそれだけじゃないんですよー、とこちらが思っていたところで価格への反映が当然一番分かりやすいですよね。賃貸物件などでは賃料UPなどでそれを提示出来たりもするのですが、それにしたって事例が少なくてクライアントに理解して頂くのはなかなか難しい。よく市場を理解しているクライアントでないとリノベでトライしてみようとさえ思って頂けません。個人住宅となるとやっとマンションリノベが周知されてきて購入時にリノベ費用も含めてのローンが組めるようにはなっていますが、戸建て住宅ともなると、税制、ローン、全てが戸建ての中古にはまだまだマッチしておらずリノベを投資として考える事が難しい。
とは言え、環境への配慮が必要とされ、建材も高騰し続けている昨今、リノベを考えない訳にはいかないと思われます。法律も含めてあらゆる物を変化させていく必要がありますが、そんな事を考えてみる参考としてこの番組を一度観て頂くのも良いかなと思います。おそらくYouTubeではいくつかエピソードが観れるのではないかなと思われますので、ご興味ありましたら是非!それではまた。


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