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全国七大学応援団応援部合同演奏演舞会を観てきた

※4000字近くになった超長文記事で写真もほとんどありません。覚悟してお読みください。

ガンガン出まくってます!去る8月18日は名古屋大学豊田講堂で行われた七大戦の応援の部を観てきました。時間の都合上、ブラスチアステージは観てません。

七大戦の今年の主管校は名古屋大学ですが、名古屋大学応援団はとある事情(かなり闇があるのでご自身でお調べください)でつい最近まで休部状態となっており、主管校なしの六大学の演舞が北から順になされました。

いつもと変わらず、撮影は原則禁止なので各大学の様子や感想を文章でダラダラと書いていきます。

パンフレット

北海道大学応援団・北海道大学応援吹奏団

列車の時間の都合、途中からの参加です。
北大の応援団はリーダー部と吹奏楽部がそれぞれ独立した団体で結成されています。
世間的にはリーダー部の事を応援団と言うことが多く、イメージに近いの組織構成です。
応援団的にはこれらとチアリーダーまとめて、一つの団体とされていることが多く、珍しい構成です。
北大はこのステージが幹部最後のステージらしく、東大などより一足先に引退のようです。

北大は羽織を着て応援します。旗手以外は下級生も含めてこの格好でした。
下駄も履き、演舞する際は裸足になっていました。あとは扇子が特徴的。扇子の拍手は東京六大学でいうとこの勝利の拍手にあたる演舞なのでしょう。
そして、羽織を脱いだり、扇子を飛ばしたり、紙吹雪まいたりとにかくものを飛ばしました。

髭をはやしていたり、髪の毛が長かったりとかなり野生的な印象を持ちました。マーチメドレーの途中でもバドミントンっぽいことしたり、とにかくフリーダムな雰囲気。練習は厳しいのかもしれませんが、こういう雰囲気は嫌いではない。

檄文は大きな紙?布?に書かれた文章をひたすらに読み続ける演舞。紙を支える下級生も結構重要な役割。ひたすら他大をいじってました。他大が学注でしてたことを改めてこの演舞でもしてました。

司会も本土とは違い、出身校紹介→名門はありませんでした。続いての演目はみたいな言い回しでした。また、団長などの幹部も司会をされてました。そして、演舞中も出演しない人たちも基本舞台上にたっていたのが特徴的でした。

最後は寮歌で締め。肩組みスタイルでした。

マスコミにはバンカラという評価をされてますが、最後の九大の方がバンカラで両校対照的な印象を持ちました。時間も予定より30分以上は長くしていて、北大さんフリーダムすぎる笑

本土ではあまり見られないスタイルで観ていて面白かったです。また観たいなと感じました。

東北大学学友会応援団

本土上陸!という感じでガラッと雰囲気が変わりました。団長は袴を着ていましたが、他の方は学ランを着ての演舞演奏でした。下駄踊りは名物の演舞ですが、北大の下駄を見た後だとより北大の方が下駄っぽかった笑
この日の演舞では最も大所帯で、吹奏楽部の重厚な演奏が特徴的でした。スカイキッドや紅などなどマーチメドレーは大迫力の演奏、センターリーダーでした。

他大学に団長が悪態をついていたとイジられてましたが、なんとなくそんな雰囲気はしました。演舞はカッコいいですが、ヒトって美しい部分だけでないですよね。はっきり言うて笑

東京大学運動会応援部

突然!「ただ一つ」の演奏が始まり驚いたのですが、六大学応援で鍛錬されたテクは安定のものでした。この日ばかりは主将も袴。東京六大学は学ランのイメージが強いので貴重かもしれません。主将がいくつも役職を兼任してるのもすごい。
司会や学注、そして第一部最後の主将挨拶でもツボにハマって面白い訳ではありませんが、言い回しが簡潔で美しい。頭にストンと落ちる爽快な感覚を覚えます。最後の挨拶、簡潔すぎるほどに簡潔。さすが天下の東大と感じました。私も他大学もそうなんですが、短くしようとしても長くなってしまうんです。
東大主将と同じ高校出身で西の雄である京大の団長ですら結構挨拶のびてましたから。

各校団旗や校旗の紹介があります。東北大学の団旗を下げてる時間は結構せめてましたが、東京大学はまた違った感じで迫力ありました。というのは他大はステージ横に向けて旗をおろしてましたが、東大は正面向きで淡青旗をおろしてました。また、旗を持ち上げるときはそのままあげるのではなく、左右に振りながらあげていて、迫力ものでした。

寮歌の演奏や吹奏とチアのステージも見れて、六旗とは違ったものを見れてよかったです。

ビクトリーマーチでは神宮を彷彿させるかの如く、「不死鳥の如く」などが流れると観客がメガホンやタオルをまわしてました。

ただ出入りの時の間と淡青旗の一本目だけ、ステージ構造の都合か舞台上で取り付けてたのは少し気になりました。

京都大学応援団

本来の予定ならここで休憩が入るのですが、北大さんのせいで間髪入れずステージ開始笑

団長が太鼓を鳴らすなど機転をきかせていました。

ここからは関西エリアに入るので学年のいい方も「◯回(生)」に変わります。センターリーダーやチーフ紹介の司会も特徴的で最後に学年でしめる、関西訛りでもない、独特な訛りが特徴です。西側の大学は吹奏やチアも司会に入ってました。別にリーダー部が司会をしなければならない訳ではないですが、阪大も含めもう少し声張り上げることができればもう少し迫力が増すと感じました。立教大学や東京大学の女性部員から学んでほしいかなというのが本音です。

人数が少ない分迫力が欠ける部分はありますが、応援メドレーでコールのスライドを流す、観客の声援やチアやリーダーが吹奏と兼任するなど工夫が見られました。

終盤のエール二回目での団旗礼でも、団旗が、上がりきらない危機。稀に練習とかだとあるのですが、ここも団長の機転でなんとか危機を乗り越えました。

大阪大学応援団

京都大学同様、少数精鋭の体制。このエリアの応援団は関関同立に吸われてるのかな!?特に関西圏は応援団が衰退の傾向にある気がします。自由な関西人の気質には合わないのかな!?

吹奏出身?の女性団長いじりとチアスティックを配布して、観客を巻き込む戦術で、少人数を感じさせないようなカバーしてました。

特に応援団ファンやOB達を舞台上にのぼらせて、学生歌をエンドレスで歌う演出は圧巻でした。

九州大学応援団

北大とは対照的なヤバさを見せつけて来たのが九州大学応援団でした。北大同様チアは不在です。

バンカラというのはこの九州大学応援団みたいな団体を指すのでしょう。北大はフリーダム、九大は厳格。ステージ上ではそれくらいの差を感じました。責任者挨拶でも「押忍!」と前後につけるくらいの徹底ぶりです。

他大学よりリーダー演舞が多いのも特徴で特に印象的だったのが、「観音様」と「天神様」。

「観音様」は下級生がセンターリーダーをつとめます。これが結構ヤバい。センターリーダーは片足立ちとコンバットマーチなどで突きをする足の形でかがむ姿勢をひたすらに交互にエンドレス。
後ろの下級生はこの姿勢を続けてる間、ひたすら両腕を斜めにあげ続ける。
ある応援団では練習が決まらなかったときに永遠に腕をあげ続け、耐えるということをしていましたが、まさか本番の舞台でこういう場面を見られるとは驚きです。まさにあの頃のトラウマを想起させるものでした。

また、「天神様」はうさぎ跳びのような姿勢で拍手しながら舞台上を駆け巡る演舞。まさに昭和です。体には気をつけてください。

OBと思しき観衆からはヤジや声援が飛び交います。はたからみると、宗教的というか異様な空間が繰り広げられます。

男女問わずこの演舞をやりきり、しかもそれなりの人数の部員がいます。

こういう団体に関わっていた一人として、こういう事をやり切る達成感というのはこの舞台でしか味わえないものだし、人間的な成長のきっかけになり得るのかもしれないと感じます。
間違いなく普段のスポーツ応援でキレッキレの演舞演奏ができてるのは厳しい演舞やその練習の成果なのは間違いないでしょう。これはプロスポーツや社会人スポーツの応援ではなし得ないことです。
ただ一方で、こういう組織がいじめやパワハラの温床となり得る、あるいは小説「1984年」的なディストピア世界を産んでしまうことも否定はできません。また、単純に体を壊すリスクも付き纏います。

応援とは一体なんなのか!?と考えさせられるステージでした。

名古屋大学応援団

名古屋大学豊田講堂

最後は名古屋大学応援団です。主管校不在と最初に書きましたが、各団体代表者挨拶のあと、学生歌斉唱されました。

他大学の学注などで、名大応援団に部員が入ったと紹介がありましたが、このタイミングで部員が登壇し、他六帝国大学の代表者と肩を組んで学生歌を歌っていました。

主管校不在とはいえ、復活の兆しが見え、登壇もしているので、次年度以降の演舞演奏会にも注目です!

最後に

長々と感想を書きましたが、応援団は絶滅危惧種ですが、なかなかしぶとく残っているのが現状です。
練習や組織や風習が理不尽だったりするので、問題点だらけの組織であることは間違いないですし、はたからみれば宗教的と思われることも間違いないでしょう。

しかし、これだけアホなことに全力で取り組むことができるのも大学生の特権とも言えます。実際これだけ、覇気のある演舞が見れるのは大学応援団だけでしょう。大学応援団がよく他大弄りで他大をお遊戯会とディスりますが、他の応援組織がそう見えてしまう自分もいます。

この団体に入って、自由な大学生活棒にふったのかもと思う人もいるかもしれません。辛ければとっとと辞める、入部しないのもアリだと思います。
しかし、やるからには苦境もとことん楽しんでほしいなと思います。この団体でしか得れない団結力というひとことでは済まされない友情などもあります。

最後に宣伝になります。私は行きませんが、来たる8月24日には三重大学応援団が40周年ステージを学内のホールでするそうです。暇な人は学生団体の勇姿とOBの勇姿を見届けてください。

裏表紙

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