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2021年4月6日

 最近感じたちょっとしたグチを書きなぐります。

 誰も読んではいないでしょうが、人によってはあまり気分がよくないかもしれませんのでご注意を。

 前回日記を投稿した際に、〝物語を書く〟という行動をお金に変えるために活動していくことを、自分に向けて宣言しました。それから、少しずつでも実績を作っていこうと一念発起しまして、クラウドソーシングサイトを活用して、案件を受注できないかと活動を開始した次第です。

 ありがたいことに数件のご依頼をいただき、実際にお仕事をしたのですが、その中で数回、悪質だなと感じるクライアントを引いてしまいました。自分自身への戒めと、若干の腹いせ、それから他の人が同じような目に合わなければいいなと思って以下書いていきます。

 まず、私はこれまでの小説執筆の経験を活かそうと思ってシナリオライターの仕事を始めてみることにしました。欲を言えば、大作アニメのシナリオや人気ゲームのシナリオなんかを手掛けてみたいですが、もちろん実績も、そんな技術もありません。そもそもどうすればそんな仕事を受注できるかさえ知らないのですから。

 なので、まずは実績を作ろうと、クラウドソーシングで今の自分にできそうな仕事を探しました。小さなことからコツコツと精神です。正直、単価が激安なので、ずっとこんなことをしていても疲弊するだけだと今は感じています。そして何より、大半の仕事が引き受けたとしても自分の実績にならないのです。ここでいう実績とはクラウドソーシングサイト内で表示される仕事を請けた件数というものではなく、私自身のシナリオライターとしての実績にならないということです。どういうことかというと、著作権を譲渡することが前提の案件なのです。少なくない時間と有り余る情熱をいくら注いで執筆しても、「丹生壬月」という名前はクレジット表記されず、しかも過去の実績として他のクライアントに紹介することさえできません。これでは、結局の所、シナリオライターとしての実績を証明することができず、今後、仕事を拡大させていくことは難しいと感じました。なので、あまり長い期間、クラウドソーシングを続けるメリットはない。数件のお仕事をして有料依頼を請けた経験を作り、それをもとに直接取引をしてくれるクライアントを探す、それが現在の目標というか、まさにシナリオです。

 さて、クラウドソーシングでお仕事をした際に二件、これはどうなのかなという案件がありました。しかも、ネットで調べてみると結構よくあることのようです。クラウドソーシングの闇を感じます。

 一件は、長期契約を結びたいが、それにあたってまずはトライアルをさせてほしい、その際の報酬は募集内容に書いてある報酬の半額ね、という案件でした。しかもトライアルの希望は二作品。シナリオライターとしての初めての仕事でしたので、まあこんなものなのかと思って、受注することにしました。でもなんだか釈然としない気持ちもある。だって、応募の際にサンプル作品を添付しろとのことだったので、サンプルの作品をすでに見せているのです。にもかかわらずトライアルをするということは一体どういうことなのだろう。サンプルを見て、期待に沿わなければ、トライアルなんてしなくていいはずなのに。

 そして、先方から送られてきたプロットに沿ってシナリオを作成。不慣れなこともあったため、一作品5,000文字程度だったのですが、二作品仕上げて推敲を終えたときには10時間ほどが経っていました。報酬は先述のとおり、減額されているので、これだけの時間を使って、手数料を引かれ実際に懐に入るのは2,000円にもなりません。それでもサイト内での実績になればという思いで、丁寧に仕上げました。そして納品。二日ほど待たされて、届いたメッセージはというと――

「選考させていただきましたが、今回はご要望に添えかねます」という、いかにもコピペな事務的な文章のみ。

 まあ、そもそもがトライアルということですし、私自身の技術力不足なのかもしれません。今後のご依頼については仕方がないものと納得し、納品したシナリオに至らない点がなかったか返信をしたところ、なぜかメッセージを送ろうとするとエラーの文字が……。

 うん? どういことなのだろう……。

 不思議に思った私がネットで調べてみたところ、どうやら先方からブロックされると、このように表示されるようです。

 なぜ自分が一方的にブロックされたのかわからず、かなり落ち込みました。そして、しばらく考えてみたところ、体よく二件分の仕事を低賃金でさせられたのだと気づきました。もちろん、技術不足が原因でトライアルを落とされたのかもしれませんが、それでもいきなりブロックされる理由がわかりません。これが、初めてクラウドソーシングサービスを使ってのシナリオのお仕事になりました。

 そして、二件目。

 こちらでもまた長期契約を背景に、トライアルを課してきました。もちろんサンプルシナリオは提出済みです。今度はトライアルの場合でも報酬は募集内容通り払うとのことだったので、受注することにしました。

 今度の案件は、8,000文字の文量。いわゆるライン風のシナリオだったため、シナリオのほとんどがキャラクターのセリフであり、柱やト書きの記述がないため、結構な時間がかかりました。仕上げるのにかかった時間は7時間程度でしょうか。繰り返し文章量の調整を行い、納得のいくものができました。さっそく納品します。一日ほど経って返信がありました。今度のメッセージは――

「ぜひこれからもお仕事をお願いしたいと思います」

 トライアル合格のお知らせでした。これにはとても嬉しくなりました。

 けれども、メッセージの後半には気になる文章が……。

 今後の仕事についてChatWorkで話がしたいとのことで、先方のIDが記載されています。

 これには首を傾げたくなりました。契約後にChatWorkでやり取りをすることがあるというのは、募集内容にもかかれていたのですが、まだトライアル終了後で、正式に契約を結んではいません。そもそも、サービス利用外申請という制度をクライアントが使わない限り、外部でのやり取りは規約で禁止されています。やはり、まだクラウドソーシングに不慣れな私は、先方が申請済みなのだろうと思い、連絡を取ってみることにしました。すると、これまで返信には一日以上時間がかかっていたのに、すぐにコメントが戻ってきました。そしてなぜか、コメントと一緒に一つの動画ファイルが添付されている。若干ウイルスを警戒しましたが、見ないことには話が続かないので、ファイルを開いてみます。そこでクライアントが語っていたのは――

 クラウドソーシングを使って仕事をすると、お互いに手数料が勿体ないので、直接やり取りをしませんか? 振込手数料はこちらが負担するので安心してください。だらだと15分ほど喋っていましたが、要約するとこのようなことを言っていました。

 一体何を安心しろというのでしょうか。本来、クラウドソーシングで知り合った相手との直接取引は禁止されています。それはなぜか。一つには、直接取引をされてしまうと、クラウドソーシングサイトが徴収しているサイト利用料が手に入らなくなってしまうため、たしかに報酬から20%引かれるので、大きいのは認めるところですが、この手数料は報酬の未払いリスクをサイトが保証してくれているサービス料といった側面があります。サイトを通さずに直接取引をした場合、納品したにもかかわらず、一方的に難癖をつけられて報酬が支払われない、もしくは減額されるリスクだってあります。そして、以前金融の仕事をしていた経験から知っているのですが、法人同士の付き合いでも売上を回収できないようなことはザラにあります。それが、契約書もかわしていない個人の取引ならばどうかなんて、考えるまでもありません。

 なので、私が出した結論は当然、「クラウドソーシングでの取引継続を希望する」というものでした。

 けれど、メッセージを送ったのにしばらく待っても一向に返信がありません。先ほどはすぐに返信があったのに、会議中とかかな? とも思いましたが、一度ブラウザを再読み込みすることにしました。すると、なぜか先ほど表示されていたChatWorkのメッセージログが全て消えています。不思議に思っていろいろと操作してみましたが、再度先方にリクエスト申請というものを行って、それが受理されないと先方にメッセージを送ることができないようです。

 例によって、またネットで調べてみたところ、ChatWorkはリクエストを一方的に削除することができるらしく、それをすると、これまでのメッセージのやり取りがすべて消える仕様になっているようです。

 私が先方に送ったメッセージは、礼節を踏まえた上で、クラウドソーシングでの取引の継続を依頼するものでした。決して失礼な文章は送っていません。にもかかわらず、返信もなく一方的にリクエストを削除するとはどういうことなのでしょう。しかもこれ、よくよく考えれば、クラウドソーシングを通さずにChatWorkでメッセージをやり取りして、仕事を請けて、直接納品していたりすると、クライアントが報酬を踏み倒して逃げたとしても、ChatWorkのリクエストを削除されてしまえば、画面キャプチャーでも残していない限り、仕事をした形跡が残せません。つまり、どうとでも先方は言い逃れが可能で、先方のさじ加減ひとつで報酬の未払いもトンズラも自由にできてしまうということです。

 リクエスト削除をされたあと、このようなクライアントとは安心して仕事ができないなと改めて強く実感しました。結局のところ、動画ではクラウドソーシングの手数料が高すぎること、多数の外注先をChatWorkで管理していることを理由にあげていましたが、それはこのクライアント側の都合なのです。自分のことしか考えておらず、安心してワーカーに仕事をしてもらおうといった配慮など、全くと言っていいほど、微塵も、ないのです。

 クラウドソーシングサイトを使ってワーカーを探して、その後で直接やり取りしたいと考えているのならば、そもそもそれはクラウドソーシングの目的と合致していません。最初から有料の求人募集をかけて採用活動をすればいいのです。その点からしても、自分の利益や手間のみを考えていることが浅ましく透けて見えます。

 長々とグチを垂れこぼしてきましたが、こんな経験があったので、連絡や納品は最初からクラウドソーシングのみとしました。直接取引なんて顔の見えない、しかも一見さんとは怖くて、とてもじゃないですができません。報酬が払われないだけなら、最悪それでもいい。けれど、私が書いたシナリオが悪用されて、私の信用を下げるようなことになれば目も当てられません。そして、サイトに載っている募集案件の多くに低単価でのトライアルを課す案件がありますが、トライアルについても原則引き受けないようにしました。先方が安心して依頼できるように、わざわざプロフィールにポートフォリオを載せ、応募の際にはサンプルシナリオを添付しているのです。それにもかかわらずに低単価でトライアルを課す目的って、一体安い賃金で仕事をさせたいという理由以外に何があるんでしょうか? ぜひ、教えてもらいたいものです。

 はっきり言いまして、クラウドソーシングはストレスがたまります。上記のような糞虫のようなクライアントが一人でも減ってくれることを祈りますが、サイトが本気で改善に乗り出さない限り、まず無理だろうな……。

 考えれば当たり前ですけれど、報酬を払う、という力関係が働く以上、ワーカーとクライアントの関係は同等ではないのです。悪い条件でもいいので仕事がほしいというワーカーがいなくならない限りは、こういったクライアントも減ることはないでしょう。今よりももっと、クライアントに厳しく審査を課すべきです。クライアントはワーカーにトライアルを課すのに、ワーカーはクライアントをトライアルできなっておかしいじゃないですか。

 良質なポートフォリオを作成し、多少のクラウドソーシングサイトでの実績を作ったら、早くこんな糞溜めみたいなサイトからは抜け出す。そして、企業に向けて直接営業して、直接取引できる仕事をしていきたいと強く思う今日この頃です。

 もちろん、企業というのは契約書を交わしてくれる優良クライアントのみですよ。というか、仕事を依頼する以上、これが当たり前なんですけどね。まったくクラウドソーシングってやつは……。サイトの理念は本当に素晴らしいと思うんですけどね。それを悪用しようとする人が多すぎて嫌になります。

 途中、品のない表現があったこと、最後にお詫びいたします。

 それでは、本日はここまで。

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