妻がおかしくなりまして。運命

夫の苦労

9月のある日私の人生は一変した。(頭に雷のようなものが落ちた日)

今までは何事もなく順風満帆に過ごしていた。家族仲も良く子供達の仲も良く祖母や兄妹関係も良かった私。その生活が一変したのだ。

夫はとても素敵な人だ。夫も片親で育っているのに外れた道に進まず、代々の家を継ぎ、先祖を大切にし親も姉妹も大切にしている。しかも自営業で家族と親も支えている。

そんな夫との出会いは、実は幼稚園生からだ。私達は近所に住む幼なじみ同士なのです。

小さい頃はまさか結婚するとは思っても居なかった。恋愛関係でもなくただの幼なじみでしかなかったからだ。

中学卒業して以来、出会う機会はなかった。夫は高校卒業後地元を離れ地方へ出たと聞いた。

私は私の道を歩いていた。高校卒業後専門学校へ進み、地元から1時間ほど離れたホテル業へ進んだのだった。

そんな、接点もない私達の再会は意外な所から始まった。


初めての就職は快適でのびのびととても楽しく過ごしていた。やっぱり接客業は最高!

そんな充実した日が2年ほど過ぎたある日、夢を見た。私は別の星からガラス越しに地球を眺めていた。綺麗な、とても綺麗な地球を見ていたのだ。地球を眺めていたら笑っている夫の顔が浮かんできた。地球で笑う夫だった。

目が覚め、地元のことも忘れかけていた私に蘇った懐かしい思い出。何だか心がほっこりした。

さて、元気に仕事をこなしお昼時間の食堂でのご飯は楽しみの一つだっ。いつものように食堂に向かいルンルン気分でご飯をもらっていた。その時『えっ?』一瞬見間違えと思った。食堂の椅子に座りご飯を食べていた夫を見た。夢かと思って怖くて走って逃げた。

多分見間違えと思った。正夢?

数日がたち、また食堂で夫に会った。やっぱり夫だったのだ。見間違えではなかったんだとやっと信じることが出来た。

何だか違和感があったけど、夫は『よっ!久しぶり』って軽く話しかけてきた。

数年ぶりの再開もあっけなく中学校の頃の変わらない夫が蘇り、あっという間に違和感は消えていた。

私は直感でこの人が私の運命の相手だと分かっていた。夫はそうは思っていなかったはずだが運命を感じた。運命の糸が繋がった瞬間だった。

2年の交際の末、私達は家族となった。結婚式に向けて古い写真を探しているとき不思議な事が起きた。中学以来だから2人の写真は多分ないと思っていた。でも私の持っている写真に夫の中学校の写真が沢山出てきたのだ。

実家の片隅に誰にも見られることのない私の古い写真の中に夫の写真が沢山見つかった。私はビックリして、『何で?』と不思議で一杯だった。時代を巻き戻してみたら、私中学校の頃『的場浩司さん』の顔が大好きで、『的場浩司さん』に似ている夫の顔も大好きだったのを思い出したのだ。だから写真を沢山とっていたのかも?と思いだし少し笑った。

夫の若かれし頃の写真(*^▽^*)いい顔している(笑)夫が言った。『お前、中学の時、俺の学ランの第二ボタンもらいよったぜっ』と言ったのだ!『えぇーーーっ!!うそーーー??』何だか恥ずかしくなりました。全然覚えてないから、なんでもらったんだろう?と不思議だったのだ。『多分、お前俺のこと好きだったはずよ!』っていう言葉にそうなの?と私は全然覚えていない、不思議な体験をした私。探してみたら夫の第二ボタンしっかり持っていた。覚えていないけど、何だか嬉しくなった。やっぱり運命の人だったんだな。結婚式は無事に思い出の写真と共に開催することが出来、改めて出会えた事に感謝をしたのです。


それから18年。

苦楽を共に過ごしてきた私達は可愛い子供達と素敵な義母と仲良く協力しながら暮らしている最中に起きた、私の『カミダーリ』事件。その事で数日間夫を苦しめることになるのです・・・。


2020年9月、亡くなった方の死を望んで見てしまった私は、その方のご冥福と今度生まれ変わったら必ず幸せになって欲しいと心から願っていた。

毎日涙が溢れた。なぜか涙が溢れ出てくるのです。勝手に出てくる涙は止める事は出来なく、ただただ平和で幸せな世界になるようにと毎日祈っているのです。夜空に向かい星に願いを込めて。毎日毎日私の祈りは続いているのです。

私の異変は家族にすぐに伝わった。空気だ。見えない空気が変わったのだ。悲しい空気に夫も何があったのか聞いてくる。私の心は悲しさで言葉を発すれば涙で溢れ、震えた。『なに、そんなに悲しいの?』と初めは優しく聞いていた夫だったが、長くながーーい私の負の悲しみに怒り始めていた。

私と夫は少しずつすれ違っていく。そんな日が何日も続いた。寄り添いたいけど理解できない、妻のおかしくなった姿に、夫も一緒に泣いた。

価値観がズレていく音がした。

夫は、私が精神病になったと思ったのだ。私もすぐに空気を察した。私の頭は正常だ。ただ心が苦しいのだ。悲しいのだ。辛いのだ。私の頭ではどうする事も出来ない涙かただ溢れる現象を頭の片隅で『こうやって精神病って思われるんだなぁ~』と冷静に見ていた。

頭の中に沢山のメッセージのようなものを一つ一つ調べ、学び、そしてすべてが一つなんだと感じたあの日から、私は私なりの正しい道へと進むことになる。

徐々にだが理解していった私の頭のパニックと身体の不調は収まり始めた。





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