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『韓国内なる分断』を読む
タイトル見た時「よくある韓国トンデモ本?」と思ったけど、読んでよかった本。
「南南葛藤」という言葉をご存知だろうか。本文にもある通り、「葛藤」という言葉は日本語では心のうちのモヤモヤのような意味で使うが、韓国語では闘争、戦いのような意味になる。南南、つまりは大韓民国の国内での闘争という意味で使われている。
シンプルに分ければ、保守派と進歩派の闘争という意味なのだが、それは大義名分では「この国をどうするのか?」という主張なのだろうが、著者の文面からは「足の引っ張り合いにすぎない」とすら読める。内容の殆どを朴槿恵大統領時代の南南葛藤について語っているが、発行は2019年7月。最後のほうではムン・ジェイン大統領になってからの南南葛藤についても語っている。
著者は、韓国が停滞している原因を南南葛藤にあるとして、
保守派と進歩派の双方が、韓国を自分たちだけの理念だけで塗りつぶそうとする革命の夢を捨て、「南南葛藤」が静まるとき、新たな韓国が現れるであろう
と締めくくっている。
残念ながら手を取り合うための手段として、太平洋戦争時代の日本をいちいち持ち出さずに、自立することも大切だと思うぞ。