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ニューラルネットワークと逆問題

日ごろ、さまざまな分野のお客様の課題をお伺いしますが、一般に「逆問題」と呼ばれる問題に対してニューラルネット の適用を検討されている事例が多く見受けられます。

今回のコラムでは、この「逆問題」にスポットを当ててみようかと思います。

「逆問題」には、それと対となる「順問題」というものが常に存在しています。

順問題とは入力(原因)から出力(結果)が求められる問題を言い、逆問題とはその逆に出力から入力を推定する問題をいいます。

加工品を作成することを例に取ると、加工条件(圧力、温度、攪拌回数、等々)に対して、ある特性値を持つ加工品が得られたとします。

その場合、順問題は入力(原因) = 加工条件 から、出力(結果) = 特性値を予測する問題になります。

この場合の逆問題は、指定された特性値を持たせるには、どのような加工条件をとればよいか?を推定することになります。

その他、逆問題として代表的なものとしては医療現場での心電図やCTスキャン、建造物の超音波探傷による非破壊検査など、直接的に知ることが出来ない、あるいはそのためには甚大なコストあるいはリスクのある目標物に対して、容易にあるいは安価に知りうる情報から推定する問題があげられます。

職場の部下に軽く声をかけたときの反応を見て、マネージャーは部下の状態を把握するのも逆問題ですね。

通常、逆問題解析では順問題に比べて情報量が不足しているため、逆問題を解くためには,何らかの追加情報が必要となり、解析を難しくしています。

簡単に言えば、結果に対して、通常複数の原因の可能性があり、原因を特定するには、他の前提条件を考慮する必要があるということです。

ちなみに、ニューラルワークス製品のPredictでは、Excelユーザー関数としてPredictモデルを実行することができ、Excelソルバーを併用すると簡単に逆問題の解析が可能で、大変重宝されています(試用版では上記関数は提供されていません)。

Excelソルバーを組み合わせたPredictモデルに基づく逆問題解析

※弊社では、データ分析プロジェクトにまつわる様々なご相談に、過去20年以上に渡るプロジェクト経験に基づき、ご支援しています。社内セミナーの企画等、お気軽にご相談いただければ幸いです。

製品カタログ
https://www.ipros.jp/search/product/ニューラルワークス/
https://www.aperza.com/ja/s/catalog/?k=ニューラルワークス&rf=1110

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