叙情

すっかり寒くなってきた今日この頃。
雨が降るたびに足先も冷たくなってきたけど、
鼻の奥をすり抜ける、冬の匂いはまだもう少し先なんでしょうか。

冬は大好きです。
寒いと思いながら行きたくなる海や山だったり
ほんのり温かいマフラーやカイロ
夜が長くなって時間の流れも長くなればいいのにと思う。

最近はなぜか人と深く関わる事が多くなって、一人でゆっくり考える時間が少なくなりました。
一人だと深く悲しく考えては気を紛らわせ、誰かと一緒に居れば少し人がしんどくなって自分だけの時間が必要だと思ったりもする。
本当にわがままな性格です。

私は他人のこんな部分に悲しくなって傷つきます。
そんなことをお互いに話せる、話したいと思える人が居てほしかったんです。
会社でも友達でも恋人でも、あまりベタベタといつも一緒は苦手で、探られたり近すぎると感じたら離れたくなります。
表面的な優しさとか言葉は要らないと思ってます。
本音ばかりじゃ生きていけないのもわかるから、
あまり関わらなくていいとも思っています。
そしてこんな話をするのも疲れてしまうので、なるべく考えないようにしています。
平和が一番です。

そんなことを人に喋る事が出来たのは、少し変化なのかもしれません。
吐き出すことが出来ずにいた私に近寄り、
人のために我慢しなくていいと、本当に価値のあるものにお金や時間を使うようにしたらいい、あなたは変ではないし自分にとって癒しなんだから、思っていることは一緒ですと言ってくれる人がいて、初めて奥深く冷たい部分を感じ取って慰められた気がしました。

家族の複雑だった昔話をしてくれたり、大切な人を想うけれど今どう在るべきか悩みが同じ境遇だったり、そんな人たちと話していると楽なんです。
ここのご飯が美味しかったとか
Netflixのこれ面白かったから観てみてとか
お店を開くから登記で忙しいけどオープンしたら来てよ、次の休みどこか行こうよとか。
本当そんなありがちな会話に癒される。

今までずっと日々家族や友達のためにとか、会社のためになど『何かに役立てるように』と思い込んで私が生きる価値にしていたことが、自身にとっては毎日重荷だったのかなと思います。
今まで関わってきた人達は、どうしたの？そんな人ではなかった、ダークサイドに落ちたなど勝手を言いますが、そんなつもりは一つもないんです。
大切に想う気持ちは変わっていないし、会える時は嬉しいと思う。
自分を大切にしているだけです。
無理をしたくないだけです。

都合よく相手が合わせてくれなくなったら長年の関係がギスギスして遠のくものなんでしょうか。
相手の意見も尊重出来ない。
それは今まで公平じゃ無かったということでは。
私は大切な人たちに絶望したくないと感じてます。

イライラして近くの人を傷つけてしまう会社の人や、悪い事だとも思いながら愚痴を言う友達、何をしても許されると思っている家族。
そう見えるような行動や考え方をやめて欲しいと心から思う。自分にとって損しかない気がするんだけど。


プラスになるように努力して関係や環境を望んでいても、相手が愚痴が多く文句ばかりイライラしていれば悲しくなる。
会えて楽しい時間のはずなのにと思ってしまう。
いつもそばに居てくれて癒してくれることが当たり前じゃない。
会おうとしてくれない、誘ってくれない、迷惑かけて悪かったね、どうせ今後も会おうとしてくれないと思うけどなんて。

それはどうなんだろう。
どうか大切だと思うのなら、大切にして欲しい。
また会いたくなったら会えばいいじゃないか。

人の毒々しい部分に疲れてしまう。
ドロドロした部分がなければ人ではないんだけれど。
結局、解決はお金と自己満足しかないから。
それを努力せず、楽をしたい、助けてくださいと正面からぶつけてこられると、なぜそんな事が言えるのだろうと絶望感でいっぱいになる。
努力して努力して報われなかった人達が今頑張っているじゃないか。そんな人達にまだ頑張れと言うのか。

いつも通っているお店のオーナーさんが長年の親友と共依存で、干渉され続けネガティブハードな相手に疲れ果てて帯状疱疹も出来てしまった、悲しかったけれどもう関係を切ったとか。

同僚が母親を亡くして、父親は再婚相手と暮らしているため実家が無くなってしまって、お骨だけは取り戻したかったもののお金も無く、長年長男として誰にも言えずにどうして良いかわからなかった。
今年兄弟がお墓の準備をしてくれて頭が上がらないから正月には会いに行くとか。

いつも会社で気を遣って働いていた後輩の子が大切な家族である犬を私と同じ時期に亡くしていました。
新しく出来たお店の中にたまたまペットショップがあって一緒に立ち寄ったとき、普通なら可愛いかったねと話するところが、悲しくなってきた可哀想だね、もう帰ろうと話しながら、お互いに小さく思い出話をしてみたり。

そんな話をする機会が最近増えました。
そんな人達と旅行したり、お酒を飲みに行ったり。
そのおかげか自然と私も少しは自分の話をする事ができています。
人間だなぁと感じながら、恐るおそる話してます。
話半分に聞きながら、無理せずに自然と話が出来ているから大丈夫かもしれないと思いながら。

うまく世の中渡れたらなと思います。
でも不器用でもいいや、人だから。
嘘で塗り固めるより、悪く無いと言い張る偽善よりはマシか。

たまに一人でお酒を嗜んで、担々鍋を作り、映画を観ながら美味しく頂く。
窓を開けては、雪が降るくらいの冬の寒さはまだかと、外の空気を吸い込んで深呼吸する。
パトカーと救急車の音は今日は聞こえない。

有名な遊園地やイルミネーションも行かなくていい。
スノボや大勢の集まる飲み会も無くたっていい。
それだけで幸せなんだから。

今も眠れない日々は続く。
怖い気持ちになる夢を見たりもする。
不安定なのは変わっていない。
今は自身を大切にしていたいと思います。
寝れる時に寝て、食べられるときに食べる。


大丈夫。
定食屋で間違えてサラダを二個頼んで失敗したとしても、にんにく増し餃子を食べた日は口臭すぎて夜中に目が覚めようとも。
昔よりは焦らずに過ごせているからきっと大丈夫。

今日も一日お疲れ様でした。