#11 もう「マンション」には戻れない
私もかれこれ四半世紀くらいマンション住まいをしてきましたからね、大規模集合住宅の利便性は十分理解しているつもりです。
特に便利なのが「ゴミ捨て」で、施設内の置き場に持っていけば運び出してくれるので、地域の集積場までわざわざ運搬しなくてはならない者から見れば羨ましい限りです。
とはいえマンションは「気密性を徹底的に高めた箱を電気的に温めたり冷やしたりする」というシステムなので、基本的に電気代が高い。
しかも「鉄」と「石」という蓄熱性の高い素材で出来ているんで、夏の時期は「陽が沈んでもう外は涼しいよ」といった時間になってもなお暑かったりします。
本格的な秋になるまで、夜は「熱帯夜」が続くんで、エアコンを使わないと寝てられません。
しかし木造一軒家は蓄熱しないし、マンションと違って風通しも良いんで、熱帯夜に悩まされることも少ない。
私は家の中で一番風通しが良くて涼しい所にフトンを敷いてるので、真夏でもクーラーはおろか扇風機すらも使いません。
正直、様々なことを管理人さんがやってくれるマンション住まいを懐かしく思うこともあるんですが、あの「夏場の夜の快適さ」をいったん知ってしまうと、戻るのが怖くなってしまいます。
嗚呼、「寝苦しくない夏の夜」はやっぱサイコーなんだよなぁ。
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