資金管理~適切なポジショニングサイズ~
今回は資金管理の方法についてお話していこうと思います。
どれだけ良い銘柄を選定しても、この資金管理を怠ると1回の取引で破産することもあります。
資金管理を行い、適切なポジションでコツコツ増やしていくことが、資金を増やすのに一番の近道だと思っています。
なのでかなり大切なところになるのでしっかりと根拠も踏まえて説明していこうと思います。
私は様々な資金管理を試してきましたが、
数ある資金管理の中でも、自分がストレスが少なくこれが一番効率が良いと思ったものを選定しました。(現在自分も使用しています)
それではお話していきたいと思います。
ケリーの基準とは
ケリーの基準とは複利収益率が最も高くなる「最適な投資サイズ」を算出する方法です。
ケリー基準はアメリカのジョン・ラリー・ケリー・ジュニアが1956年に考案した数式になります。
公式は以下になります。
f*=(p×(b+1)-1)÷b
b=オッズ(買ったときに得られる利益)
p=勝率
f*=資産の何%をベットするべきか
ケリーの公式とは
先ほどのケリーの基準よりも少し形を変えたものがケリーの公式になります。こちらのほうが簡単で汎用性が高いので、私はケリーの公式を使用しています。
ケリーの公式の数式は以下になります。
f*=エッジ÷オッズ
エッジとは
エッジとは期待値のことになります。
エッジの計算式
(利益×勝つ確率)+(損失×負ける確率)
このエッジに関しては期待値になるので、当然期待値がプラスでないと使えないので、期待値がプラスという前提になります。
オッズとは
オッズとは勝ったときに得れる最大利益のことになります。
例えば1000円の株式を購入し3000円に値上がりしたとすると、3000-1000=2000
2000円がオッズになります。
例題を使って計算してみる
ではここから例題を使って計算していきます。
例題
自分は100万円の資金を持っています。
A株式を購入することを考えていますが、どのくらいのポジションを建てるのか悩んでいるので、ケリーの公式を使用して計算してみます。
A株式を購入するときの期待リターン
・50%の確率で1000円の利益
・50%の確率で500円の損失
こちらで計算してみようと思います。
エッジ
(利益×勝つ確率)+(損失×負ける確率)
こちらに当てはめていきます
(1000×0.5)+(-500×0.5)=250
1回のトレードの期待値は250円になります。
オッズ
勝ったときの最大利益は1000円なのでオッズは1000円になります。
ケリーの公式
f*=エッジ÷オッズ
先ほどの計算式よりエッジは250円オッズは1000円になるので
250÷1000=0.25=25%
このトレードでは資産の25%をその銘柄にベッドすべきなので、
100万円の資産に対してのベッド額は
100万×0.25=25万
25万円分をその株式にベッドすべきということになります。
応用
では少し先ほどの取引よりも複雑にしてみましょう。
100万円の資金でB株式を購入する場合
・30%の確率で1000円の利益
・20%の確率で500円の利益
・50%の確率で500円の損失
(1000×0.3)+(500×0.2)+(-500×0.5)=150円
150÷1000=0.15=15%
100万×0.15=15万円
B株式では15万円の資産を投入すべきと考えることができます。
このケリーの公式が最も複利収益率が高くなる最適なポジショニングサイズになります。
まとめ
このように適切なポジショニングサイズを決定することは、とても重要になります。
このケリーの公式はリスクを最大限とりつつ、最大のリターンを狙っていく資金管理になります。コスパ重視の資金管理になりますが、もちろんケリーはリスクを取りすぎと思えば、ハーフケリーと言ってケリーの半分のリスクをとっていくやり方もあります。
次回はこのケリーを使って実際に自分がどのように資金管理しているのかを記載しようと思います。
それではまた次回!
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