精神科保護室① ぶち込まれるまで

僕は児童思春期科の閉鎖病棟に入っていたので、小1〜20歳まで幅広い年代の子がいた。さすがに寝るところは違うけど日中は男女混合で過ごせた。

そんな中に可愛いJKがいたのでシャバのノリで連絡先聞いたらソッコーで主治医に告げ口された。

医者に呼び出しをくらって内部の診察室で「ここは病院なので〜」と、20分くらいお叱りを受けた。

その後に寝室近くの憩いスペースみたいなとこで、数人の患者と会話してるうちに叱られた恥ずかしさやらJKへのイラつきやら思春期特有の諸々の感情が渦巻いてペットボトルをばこーんと蹴った。

至る所に監視カメラがついているので看護師と医者が総出で巡回に来て一言。「外泊は無理だねえ。」

しばらく入院していた僕は、退院までのステップとして、1時外泊という権利を得られるはずだったのだが、それがナシとなったことでカッチーンときた。

何より楽しみにしている親に申し訳ない気持ちがあったので、医者に向かって「ぶっ殺すぞ!」と言った。

その刹那医者が「保護室へ…」と、ボソッと呟いたを合図に腕っ節のいい看護師が4人僕の体を押さえつけて保護室のある棟へ連行を始めた。

当然、食堂があるので色んな人に見られるわ、パンツは食いこんで痛いわ散々だった。何より今まで優しかった看護師が喧騒を変えてものすごい力で連れていくのだから怖いったらありゃしない。

そうして連れていかれた保護室はアルミのトイレしか設置されておらず、二重のドアとなっていた。死刑囚の部屋より殺風景である。