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「ひょうひょう」ができるまで その24

2018年2月20日
三根かよこさんから単行本の全てのページのデータが送られてきてじっくり目を通す。
200ページ以上あるが絶対に見落としはあってはならないのでじっくり見る。が、漫画なのでつい「チェックする」がいつのまにか「読む」になってしまってることが何度もありその度にストップしてページを戻ってチェックをし直す、ということを繰り返してた。

自分で140ページ近くある「エソラゴト」を作ったときも最初から最後までのチェックを15回繰り返したなぁ、ということを思い出したりした。その時は終わったときが夜中の12時近くで、自転車で近所のチェーンの中華料理屋に行ってラーメン屋半チャーハン餃子のセットを食べて放心した。

自分で見てて少しずつだけど確実に絵柄が変わってきてるなと感じた。その時その時で色々試したり優先順位が変化したりしたせいで通して見てみると結構変化してることを実感できて面白かった。
なによりキャラクターの輪郭線の太さがかなり変わってる。初期はけっこう太い。あと、キャラクターの顔の形が最近のは饅頭っぽい形になってきてる。
それと、コマの枠線は途中からフリーハンドになってる。
諸々変化を感じたり描いたときの心持ちや状況を思い出して少しメランコリックになったりした。
でもどの時期の絵もとても好きだと思える。
描いたときのこともけっこう鮮明に思い出せるということはかなり集中してたんだろうなと思う。
収録作の「朝が来る」という作品の一部にデジタルのトーンを使ってて、それのモアレ調整は印刷所の方にやってもらうことになった。
それと、画面に残ってる紙のテクスチャやわずかな汚れの箇所の修正指示を8箇所記載してメールを送った。

2月21日
三根かよこさんからメールが届く。旦那さんのミネシンゴさんから納品から2週間弱見ないと書店展開が取次の関係で間に合わないと言われた、とのこと。
簡単に言うと当初は単行本の発売の日取りは3月18日だったのでそれがどうも無理そうとのことだった。
なので最速で3月の25.26あたりになるかと、のこと。が、キリが悪いので4月1日にもできると書いてあった。
もともと単行本の話が最初に話が来た時点では年内に出す予定で、それが色々あって伸びて一月、そのあと三月、それが四月になる、というので、まあここまで来たら納得のいくようにやって出したいという思いがあるし焦っても何もいいことはないので四月にしましょうと返事をした。
というわけで一般発売は四月一日からで決定した。
単行本の話が来てからほぼ1年経とうとしていた。
(続く

#エッセイ #ひょうひょうメイキング
#漫画

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