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ESを使う

入社して一週間がたった。平日の時間の流れがすさまじく遅かった。朝起きたらまだ水曜日の朝だったときには絶望した。今月曜日で、土日が光よりも早く過ぎ去った。たぶん先週はわからないこと、知らないこと、なれないことがいっぱいで脳みそがガンガン動いているんだろうなあ。すごいストレスなんだと思う。よく年をとると時間の流れが早くなるというが、単純に慣れなんだろうと思う。毎日知らない体験をすればいつまでたっても時間が過ぎないのだろう。ただ早死しそう。そういえば、新入社員のときもこんな感じだったような気がする。あのときはモラトリアムが終わって、これから40年近くこの毎日が続くのかと思ったら同じように絶望した。

さて、念願の週末の休みになり、ひさしぶりにPCをいじったのでそのことを書こうと思う。以前、アリエクでデータセンターで使われなくなったXeonが激安で売っている話をしたと思う。今日もこの手のネタである。

アリエクには、型落ちのXeonだけでなく、なぜかES(エンジニアリングサンプル)のIntel CPUが売っている。ESは、半導体を作る企業によって定義がいろいろ違うが、製造したチップの機能がちゃんとしているかどうかを評価するためのものだ。評価をするのは、製造をしたintelが基本で、intelがパートナーとして認めている大口のPCメーカーでも、よほどカスタムなチップでなければ渡していないと思う。渡す意味がない。そのため、たくさんつくるようなものではない。ウエハーのサイズにもよるがせいぜい1000個くらいなんじゃないだろうか。ダイサイズもでかいし。数千個も作るとはとても思えない。
以前はアリエクでは、ESのXeonが売っていた。コア数はすごく多いが、動作周波数が異様に低かったりして、なかなか趣深いものであった。最近はなぜかモバイル向けのCPUが売っている。モバイル向けなので最初からマザーに張り付いた状態で売っている。あとはメモリを買って、CPUクーラーをつければ普通に動いてしまう。そしてなによりも安い。まあ、ESだからどこかになにかしら不具合があることがあるためだと思う。機能上では動いても品質では問題がある可能性もある。なにせテストなんてまともに行っていないからだ。さらに情報がはっきりもしていない。上の写真の場合、13世代目のi7に相当するESだと書いてあるだけで、具体的なCPUの名称がはっきり書かれていない。たぶんi5-13600Hだ。i7ですらないのはアリエクあるあるだが、この時点で素人お断り感がすごい。
これと同じCPUはデスクトップ版にないが近いのはi5-13500だろうか。13500だとコア数は6+8で、これは4+8なのでパフォーマンスコアの数が少ないが、グラフィックスが13500は32実行ユニットに対して、こっちは80実行ユニットなのでまあ、同じくらいだと強引にもっていくと、i5-13500はだいたい今最安値で37000円なので、それがマザーボード込で20000円で買えるのは安いと思う。素人お断りで、中華の闇にどっぷり触れられて、さらになんか妙なお得感がある。こういうのがあるからアリエクはたまらない。私が学生だったころの秋葉みたいな感じだ。

今回なにをトチ狂ったのか、この手のマザーで一番高いモデルを購入した。なぜ一番安いやつを買って様子をみなかったんだ。しかもDDR4が使える12世代品にすればいいのに、i9-13900HKのESが搭載されているモデルを39000円で買った。コア数は6+8、CPUクロックはターボブーストで5.4GHzだ。5GHz超のCPUはじめて買ったわ。

4日くらいで届いた。電池がなぜか付いてた

CPUはモバイル版がマザーに直でついていて、そこの上にデスクトップ版のCPUクーラーがとりつけられる高さになるようにヒートスプレッダが乗っている。これは結構親切だと思う。ダイむき出しは欠けさせてしまうからね。
PCIeはGen4でx8なのはちょっと残念だが、たぶん問題ないと思う。M.2は2スロットあり、さらにPCIe x4のスロットもついている。マザーはm-atxだがかなりコンパクトにできている。とりあえず仮組みしてみよう。

ぐちゃぐちゃ

これにハードオフで4000円で買ってきた新古品の電源にアマゾンで買ったコスパだけがよい4000円のクーラーを取り付けた。信用できるデバイスがひとつもない。これ起動するのだろうか。

問題なく起動した

CPUの名称をみてほしい。i9-13900なんとかではなく、RaptorLake ULT(たぶんUltimateの略で最上位モデルの意味なんじゃないだろうか)で、タイプはGenuine Intel(R) 0000となっている。このESというものは量産の前に数量限定でつくるものだが、中国にあるこの企業はいったいどこである程度まとまった数このCPUを手に入れてくるのだろう。まあESであるため、たぶん機能的になにかしら問題があると思う。今回買ったものはなかったが、モノによってはPCIeに問題があったりするものもあるらしい。
さて、問題なくうごくようなので、Windows11でもいれてみよう。

Windowsアップデート中

普通にインストールできた。上はWindowsアップデート中のタスクマネージャだが、バックグラウンドプロセスだからか、Eコアのほうで実行して、Pコア側は余裕をもたせている。これは面白い。

CPUの性能は、マルチでRyzen9 5900Xと同じくらい。シングルはさすが5.4GHzだけあって2000を超えている。こいつはすごい。

問題なく動いたので、以前ハードオフで10000円で買ったヤニだらけのGeforce RTX2070Super(ちゃんと水洗いした)をためしに取り付けて性能をみてみる。

おーこれは早い。2070でこれだから4070とかで計測したら30000くらいいくんじゃないかなあ。
という感じで結構あっさり普通にうごいてしまった。性能は申し分ない。コスパとしてはすごくいいんじゃないだろうか。個人的にはメインマシンにしてもいいくらいだ。今のところむき出しなので、これにあうそこそこ小さなケースでも探そうと思う。あとDDR4版のもっと安いやつをサーバ用に買ってもいいんじゃないかとも思った。

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