【シナリオ】寛太とギター

シナリオセンター通信基礎科課題5「出会い」

＜人物＞
田中寛太(10)　小学4年生
小泉ミユ(22)　黒木楽器店員
男子生徒

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〇双葉小学校・教室
テスト中の生徒達。
その中に田中寛太(10)。
ゆっくり両手を浮かすと答案用紙に手汗の跡。
ヨレヨレになっている。

寛太「……」

〇同・校庭
ランドセルを背負った寛太、
足元に転がってきたサッカーボールを
拾おうとする。
駆け寄ってくる男子生徒。

男子生徒「触んな！　汚ねぇな！」
寛太「……」

〇ふたば商店街・黒木楽器前
店頭にギターが並ぶ小さな楽器店。
とぼとぼ歩いてきて立ち止まる寛太。
店内を見る。
店のエプロンをつけた小泉ミユ(22)が
楽しそうにギターの試し弾きを
しているのが見える。

寛太「……」

不意に寛太の方を見るミユ。

寛太「！」

走り去る寛太。

〇双葉小学校・教室
給食着の寛太。
足元に散乱した食缶と焼きそば。
掌を見る寛太。手汗で濡れている。

寛太「……」

生徒達の視線。駆け出す寛太。

〇黒木楽器・店内
鼻歌交じりにノリノリで
はたきがけしているミユ。
ふと外を見る。

ミユ「？」

〇ふたば商店街・黒木楽器前
給食着を着た寛太。
しゃがみこんで店頭のギターに触れようとするが、
すぐに手を引っ込める。

寛太「……」

出てくるミユ。

ミユ「それ、弾いてみますか？」
寛太「…これ、手、汗かいても弾けますか？」
ミユ「うーん、たぶんだいじょぶ、だと思う」
寛太「これ弾けたら…
　　　みんな僕のことすごいって言いますか？」
ミユ「うーん、それは…君次第だな」

じーっとギターを見る寛太。
意を決したように立ち上がり、ミユを見る。

寛太「弟子にしてください！」

＜終わり＞

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前回同様、先生のコメントを受けて指定ページ数を気にせず修正していますが、そろそろ気にしなすぎではないか？　もはや、やりたい放題です笑。

これを書く前に、ネットで「シナリオで『……』は使わない方がいい」というような記事を読んで、そのまま文字通りに受け取り、入れたい気持ちをこらえて「……」を入れないで書いて提出しました。

そうしたら先生から「『……』や『？』など無言のセリフを使い、シナリオにリズムを作りましょう」とコメント。

というわけで、思う存分入れました。うざかったですか？　大丈夫でした？　良きところで使っていいみたいです。そりゃそうか！笑。

そんな感じで書いています。

というわけで、シナリオセンター通信基礎科課題5「出会い」でした。ここまでお読みいただき、どうもありがとうございました。